「ご来訪!惑星王女アスカ様!」
 第5話:「ライバル出現!」



午前中は買い物に行き、自宅に帰ってきたアスカは、ファッションショーの審査員と称してリビングにシンジを待たせている。

「フンフンフーーン。」

ユイの部屋を更衣室に、身鏡の前で今日買ってきた服を着てポーズを取る。鼻歌を歌いながらのそれは、実にゴキゲンな様子だ。

「うふふふ、やっぱあたしは宇宙一の美少女ねっ。」

「アスカぁーー、まだぁーー?」

襖越しにシンジの声が聞こえてきた。アスカが部屋にこもって、かれこれ30分。いい加減、待ちくたびれたのだろう。

「そんなに急かさなくったって、たっぷり見せてあげるわよっ。」

「そうじゃなくってさぁ・・・。」

洗濯や宿題、掃除などの残務のあるシンジにとって、何もしないで時間を過ごすのは辛いようだ。しかし、そんなシンジの気持ちなど、もちろんお構いなしのアスカ。

「ああ、シンジを急かしてしまう、宇宙一のこの容姿。あたしって、罪ねぇ。」

まるでオペラ歌手のような口調で、都合の良いように全てを解釈するこの王女は、宇宙一のプラス思考に違いない。

「しょうがない、待たせた分、サービスしてやるか。」

うふうふと顔を緩ませながら、丈の短いホットパンツを更にまくり上げ、胸元のジッパーを、谷間の見えるようにガバッと広げる。

「むふふ、これでシンジはイチコロね。」

ヘソだしルックの黒の上着に、黒のホットパンツという、アイドルのステージ衣装のようなその格好。そんな身鏡の自分に、ニヤっと笑って見せた、その時。

ズドォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!

「きゃっ!」

突然の、もの凄い音と地響き。

「な、なによ、今の!?」

大きな揺れに尻餅をついたアスカが訝しげに辺りを見回す。

「一時的な地震かしら・・・って、おっと、こんな事してる場合じゃないわ。」

しかし今、アスカの頭は、一刻も早くシンジにこの姿を見てもらいたい事で一杯だ。さっさと頭を切り替え、むふふと再び笑いながら、襖の取っ手に手をかけた。

うふふふ・・・、シンジのやつ、どんな顔するかな?
いち、にの・・・、さん!

ガラッ!

「じゃーーーーーん!!!見て見てシンジ!」

ぴょんっと勢いよく部屋から出てきて、すかさず悩殺ポーズを取るアスカ。

「・・・って、あれ?」

しかし、リビングの椅子に座っているはずのシンジの姿が、無い。

「ちょっとシンジ!?どこよ!?」

キッチン、トイレ、他の部屋。全て見て回ったが、どこにもシンジがいない。

外かしら・・・?
まったく・・・、何も言わないで出ていくなんて!

ぷんぷんと頬を膨らましながら、玄関のドアを開けてシンジの後を追いかけようとするのだが・・・。

「な、な、なによぉこれえーーーーーーーー!!!」

ドアを開けたアスカの目に映ったもの、それは、マンションの前の道路に突き刺さっている、惑星間移動プラグ。自分の乗ってきた惑星間移動プラグの隣りに、仲良く突き刺さっていた。

「あ、アスカ。」

呼ばれて左を向くと、ぐったりとした少女を背負ってシンジが帰ってきたので、2度びっくりのアスカ。

「ちょ、ちょっとシンジ!?なによそいつは!?」

「アレに乗ってたんだよ。さっき凄い音がしたろ?それで急いで行ってみたら、この子がアレの前で倒れてたんだ。」

「ど、どこのどいつよ!?」

シンジの背後に回り込み、その青い髪の少女の顔を覗き込む。

こ、こいつは!!!間違いないわ!

身元が判明し、目をひきつらせるアスカ。間違いない。この少女、独裁惑星で有名な「惑星ロクヴングィ」の王女、綾波レイだ。

よ、よりによって、こんなやつが来るなんて・・・!

ただでさえ、ミサト達から追われている身のアスカにとって、これ以上、やっかい事を抱え込むワケにはいかない。なにより、恋のライバルが増えかねない。

「だ、ダメよシンジ!そいつを家に入れちゃダメ!」

慌ててアスカが玄関の所で、通すまいと、両手を大きく広げて反発する。

「なんでだよ!?この子、ケガしてるんだから早く手当てしなきゃ。」

見ると、どうやら着陸の衝撃で気を失っているらしく、額から一筋の血が流れているのが分かる。

「そ、そいつはね、あたしと同じ王女なの!」

「だからって、ほっとくワケには行かないよ。ほら、どいて。」

「あっ!」

片手でグイッと退けられてしまったアスカ。シンジの予想外の力と、その真剣な顔に、思わず身じろいでしまったが、慌ててシンジの後を追う。

「ちょっとぉ!あたしのファッションショーとこの子とどっちが大切なのよ!」

「なに言ってんだよ!この子、ケガしてるんだよ!」

「むぅ・・・、な、なによぉ、怒らなくっても、いいじゃん・・・。」

言った自分でも、無茶苦茶な説得だと分かっていたが、あまりに真剣なシンジの剣幕に押されてしまい、アスカはすっかり戦意喪失してしまったようだ。
もっとも、普段なら言い返している所でもあるが、自分が地球に来て気を失った時も、こんなに真剣だったのだろうと考えると、下手に言い返せない。

「ねぇ、シンジぃ・・・。」

結果、劇的に小声になってしまったアスカは、シンジの袖を申し訳なさそうに、くいくいと引っ張っているが、レイを自室のベッドに寝かせ、包帯や消毒液を手に応急処置をしているシンジは手当てに夢中で振り向いてくれない。

「ちょっと待って、今はこの子の治療をしなきゃ。」

「あ、あの、今日買った服、着てみたんだけど、どう?その、似合うかな・・・?」

申し訳なさそうに笑顔を作りながら、精一杯可愛らしく小首を傾げて見せるが、シンジはレイの手当てに没頭してしまっている。

「待って、後で見るよ。」

「ねぇねぇ、ちゃんと見てよぉ・・・。ねぇったらぁ・・・。」

「待ってよ!!!」

シンジらしからぬ、厳しい一喝。ビクッとしたアスカの目に、じわりと涙が溜まり、声も上擦って涙声になってきてしまう。

「なによぉ、なによぉ・・・、ばかシンジが怒ったって、ちっとも恐くないんだからぁ・・・。」

ジャキッ

いつものようにレーザーガンの銃口を向けるが、今のシンジは見向きもしてくれない。今まで、銃口を向ければ大概の我が侭が通っていたアスカなだけに、このショックは大きい。

「ぐすっ・・・、なによぉ、なによぉ・・・。」

アスカの時とは違い、少なからず出血しているレイである為、シンジの真剣さはこの上ない。結局、アスカは泣く泣くファッションショーを諦め、目元を拭いながらトボトボと部屋を後にした。

「・・・ふぅ、これでいいかな。・・・って、あれ?アスカ?」

そして、レイの治療をやっとこ終えたシンジだが、どうやら治療に夢中になっていたらしく、いつの間にアスカがいなくなったのだろうと、きょろきょろと見回している。

「アスカ、どこ行ったんだろ。リビングかな・・・。」

さっきは、少しきつく言い過ぎたかな・・・。

お詫びに、今度はアスカに構ってあげようと、シンジが腰をあげたのも束の間。

ドガシャーーーーーーーーーーン!

「な、なんだ!!?」

突然、リビングから何かをひっくり返したような大きな物音。そして続けて聞こえてくる、アスカの泣き声と、聞き慣れたレーザーガンの音。

「うわぁぁーーーーーーーーーーん!!!」

ズギューーーン!ズギューーーン!ズギューーーン!

「ま、まずいっ!!!」

暴走したアスカが昨日見せた乱射が目に浮かび、慌てて襖を開けて、顔を覗かせたシンジ。テーブルのひっくり返ったリビングの床でじたばたと手足をばたつかせ、レーザーガンをがむしゃらに撃ちまくっているアスカの姿を見るなり、ぎょっと目を剥いた。

「ちょ、ちょっとアスカ!!」

アスカを止めようと部屋から飛び出そうとするが、がむしゃらに放たれた流れ弾の一発が、シンジの眼前に迫り、その足を止める。

「うわッ!」

間一髪、頭をひっこめて避けたものの、アスカの乱射は続く。見ると、リビングの壁にはいくつものクレーターが。このまま放っておいたら、マンションを追い出されかねない。

で、でも、今出たら撃たれる・・・!

自分の命と、自宅マンションの被害。天秤にかければ一目瞭然である。結局、シンジは嵐が去るのをジッと待つことにした。

「なによなによなによなによなによなによ!!!」

ズギューーーン!ズギューーーン!ズギューーーン!

「なによなによなによなによなによなによ!!!」

ズギューーーン!ズギューーーン!ズギューーーン!

「なによなによなによなによなによなによ!!!」

ズギューーーン!ズギューーーン!ズギューーーン!

「なによなによなによなによなによなによ!!!」

カチッ、カチッ、カチッ

今だっ!!!

ようやくレーザーガンのエネルギー切れを耳で確認し、シンジの目がカッと見開いた。一気にアスカの元へ駆け寄り、すでにリロード中のその手を掴んで制する。

「アスカ!落ち着いて!」

「うっ、うっ、なによぉ、なによぉ・・・。」

ぺたんと座り込んでいるアスカは、涙声ながらシンジの手を振り払おうとする。

「さ、さっきはごめんよ。でも、出血してたし、早く手当てしないといけなかったから・・・。」

「うるさいうるさい!このウソつき!ぐすっ、ファッションショーやるって言ったのにっ!・・・うっ、うっ。」

「ほ、ほら、おんぶしてあげるからさっ。」

「ううぅ、ぐすっ、うっ、うっ・・・。」

べそをかきながらも、シンジの背中をよじよじと登るアスカ。しかし一向に泣き止まないので、シンジがよしよしと、まるで赤子のように揺さぶってあやしてやっている内に、だんだんと落ち着きを取り戻してきたようだ。

「どうせ、あたしの事なんか、誰も見てくれないのよ・・・。」

「そ、そんな事ないよ。その服、すっごく似合ってて可愛いよ。」

「え!ホント!!?」

単純というか、なんというか、シンジの言葉を聞いて、パァーっと明るくなるアスカの顔。

「ファッションショーはさ、また今度やり直ししようよ。」

「ホントね?今度約束破ったら、ただじゃおかないんだからね!」

「うん、分かったよ。じゃ、ちょっとあの子の様子を見てこよう。」

「ええーーー、ヤだーーー。」

「まだ応急処置だし心配だよ。」

「ぶぅーーーー・・・。」

レイの寝ている部屋に足を向けるシンジに、ヤキモチ王女は反論したい所だが、こういう事にシンジが真剣であるという事は先ほど経験済みなので、仕方なくぶうたれる。

そして、アスカを背負ってまま部屋に戻ると、レイが目を覚ましていた。

「あ、目が覚めたんだね。」

「うん・・・。これ、ありがとう・・・。」

頭に巻かれた包帯に手を当てながら、レイがお礼を言う。

「たいした事ないよ。それより、大けがじゃなくて良かった。」

ぽっ

ニコリと優しく、透き通るようなシンジの笑顔に、レイの顔が文字通りポッと赤くなった。もちろん、面白くないのはアスカである。

なによなによなによなによなによ!シンジったら、こんなヤツに笑顔見せちゃってさ!
見なさいよ!あいつったら、赤くなっちゃってるじゃないのよ!

シンジの笑顔が大好きなアスカは、この笑顔を他人に見せられると悔しくてしょうがない。その独占欲を見せつけるかのように、ぎゅっと一層強くしがみつく。

「ちょ、ちょっとアスカ、苦しいよ。」

「ふんだっ!」

アスカがぷいっと顔を背けると、レイが表情を変える事なくシンジに話しかけてきた。

「ここは、あなたの家?」

「そうだよ。あ、君の名前は?」

「綾波レイ。あなたは?」

「僕は碇シンジだよ。よろしくね、綾波。」

「よろしく、碇くん。」

微笑みながら、握手を交わす二人。宇宙人のレイなのだが、シンジはアスカの件ですっかり慣れてしまったようで、全く不信感を表していない様子だ。

「ちょっとあんた、あたしの名前は聞かないの?」

「あなたの名前は知ってるわ。我が侭王女で有名な、惣流アスカ。・・・クスクス。」

「ぬ、ぬわんですってぇ!!」

挑発するようにクスリとレイに笑らわれたアスカが大声をあげると、レイが頭を抱えてうずくまった。

「ううぅ、頭が痛い・・・。」

「あ!綾波!大丈夫!?」

咄嗟にシンジが駆け寄り、レイの頭の包帯をまき直していると、不意にレイが再びアスカにクスリと笑って見せた。

「むむむっ!」

そのレイの笑みに、アスカの女の第6感が、レイの恋敵として認められてしまった事を悟った。

さっそく宣戦布告ってワケね・・・、いいわ、受けて立ってやろうじゃないの!
それに、恋は障害があるほど深まるっていうしね。

微笑を浮かべるレイと、親指で首をかっきるポーズで応えるアスカをよそに、シンジがレイの包帯を巻き終えた。

「これで少しは痛みが引いたと思うよ。」

「ええ、ありがとう。」

「ははっ、大した事はしてないよ。」

再びシンジにニコっと笑いかけられ、レイが頬を赤く染めたのを合図に、アスカがシンジの手を取って立ち上がった。

「もういいわね。じゃ、シンジ、あっちでファッションショーの続きをやりましょ。」

「え、うん。それより、さっきは怒鳴ったりして悪かったよ。」

「いいのよっ。悪気があって言ったんじゃない事くらい、分かってるもん。」

レイへの対抗意識があるのか、アスカはシンジにニッコリと笑いかける。

「ちょっと待って碇くん。」

「ん?どうかした?」

しかし、シンジの手を引っ張って部屋を出ようとした所でレイに呼び止められてしまい、隣りのアスカがむっとする。

「わたし、碇くんの家の中を案内してもらいたいわ。」

「あ、そっか。まだ知らなかったね。」

「むぅーー!そんなのほっといて、早く行きましょシンジ!」

「そ、そういうワケにも行かないよアスカ。綾波はトイレだって知らないんだよ?」

「むむむむ・・・、しょうがないわね。ほら、案内するから早く来なさい。」

渋々とアスカが了解するが、なぜかレイがベッドから立ち上がらない。

「どうしたの、綾波?」

「頭、痛いわ。立てない。」

このレイのセリフに、まさかとアスカの顔がひきつる。そう、確か、自分もこんなセリフを口にした覚えがあったのだ。

「え、じゃあ、どうしよっかな。」

「その・・・、碇くんに、おぶってもらいたい。」

ぽっと顔を赤くして俯き、恥ずかしそうに小声で言うレイ。

「ぬ、ぬ、ぬわんですってぇーーーーーーーー!!!」

一方、悪い予感が的中したアスカは、シンジを押しのけながらレーザーガン片手に詰め寄る。

「このアマ!よくもヌケヌケとそんな事を言ってくれるわねっ!」

ジャキッ

「わーーーーー!やめてよっ!それに、アスカの時だってそうしてあげたろ?」

「そ、それは、そう、だけどォ・・・。」

「すぐ終わるからさ。」

「むぅーーーー・・・。」

ごもっともなシンジの意見に納得せざるを得ず、渋々レーザーガンを下げるアスカだが、ただで引き下がるワケにもいかないので、打開策を提案する。

「じゃあ、あたしがおんぶしてあげるわよ。別にシンジじゃなくてもいいでしょ。」

シンジの背中はもはやアスカの指定席であり、縄張り。この我が侭王女は、シンジの背中は自分にだけ許された聖域だと、すっかり決めつけているようだ。

しかし、聖域だろうがなんだろうが、そんな事はレイの知ったこっちゃない。

「イヤよ。」

一言で、あっさりと拒否。

「なんでよっ!おんぶに変わりはないでしょ!」

「あなたにおぶってもらう義理、ないもの。」

ぷいっと背いて、しれっと言うレイ。アスカの怒りのバルブが緩み、無意識の内にレーザーガンを持つ手に力がこめられる。

「こぉの〜〜、人が下手に出ればそういう態度を取るワケねぇ〜〜!」

ま、まずい!

「ほ、ほら綾波!早く乗って!」

「ありがとう。」

「あーーーーー!ちょっとシンジぃーーーー!」

その場の空気から危機を察したシンジが慌ててレイの前に腰を降ろし、素早くレイをおんぶしてしまったので、アスカは怒るタイミングを逃してしまった。

「す、すぐ終わるって!」

「むぅーーーー!むぅーーーー!むぅーーーー!」

だだをこねるように、唇を尖らせながらシンジの袖をくいくいと引っ張るアスカだが、背中のレイにまたもクスリと笑われると、怒りが再沸騰した。

「でもシンジ!各所の説明時間は1分!それ以上は許さないわよ!」

「う、わ、分かったよ・・・。」

「それとレイ!あんた、くれぐれもシンジに変なマネしない事。もしもの場合は、ただじゃ済まさないわよ。」

「もしもの場合って、どんな事?」

「え!え、えっと、そ、そうねぇ・・・。」

レイの思わぬ嬉しい質問に、ふにゃりとアスカの顔が緩んだ。これでシンジに抱きつく公然の理由が出来たというワケだ。

「た、例えば、こ、こんな事かしら。」

ガバッ

「うわっ!?」

いきなりシンジが正面から抱きつかれ、猫なで声のアスカに満面の笑みで首筋に頬ずりされた。

「いやん、いやん、いやーーーーん。」

すりすり、ごろごろ

「シンジぃシンジぃシンジぃぃぃーー。」

すりすり、ごろごろ

「・・・っとまぁ、こんな感じよ。」

一転、オホンと咳払いをして、キリリと顔を引き締めて言うアスカ。そして、シンジの背中の上でピクピクとこめかみをひきつらせているレイに、してやったりとほくそ笑んでやる。

「いいわね、レイ?」

「ええ、それなら安心して。間違ってもそんなバカな事、しないから。」

「むっかぁーーーーー!!!バカな事ってなによぉーーーーーーー!!!」

「こんな事よ。」

ぎゅっ、すりすり

お返しと言わんばかりに、今だまっ赤な顔で硬直しているシンジの首筋に、レイが嬉しそうに頬ずり。

「ああーーーーーーーー!ストップ!ストーーーーーーップ!」

まんまと上手く乗せられてしまったアスカ。おんぶという体勢の為、常に密着状態のレイが相手では分が悪いので、さっさと案内を済ませて終わらせようと、慌てて、まっ赤に放心しているシンジの手を引っ張る。

「ほ、ほらシンジ!あんたもなにボケっと突っ立ってんのよ!早く案内してやんなさい!」

「え、あ、うん・・・。」

「さっきも言ったけど、各所の説明時間は1分だけだからね!」

「わ、分かったよ・・・。」

2度の美少女の頬ずりで、すっかりヒューズが飛ばされていたシンジはやっとこ意識を取り戻し、またやっかいな事になってきたと、軽い目眩を覚えながら2度目の自宅案内を始めるのだった。




<続く>


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