約束

(第2話)

 


 

ネルフドイツ支部

 

日本での第3使徒との戦闘前日、EVA弐号機のシンクロテストが行われていた。

 

「シンクロ率60%、ハーモニクス不安定です。」

 

 オペレーターの一人が報告する。

 

「はぁ、お姫様は不調だね。何かあったかな?」

 

長年アスカのボディーガードをしている男、加持が直感的な感想を述べる。

 

「アスカ君、シンクロテスト終了します。上がって結構です。」

 

オペレーターの一人が終了を宣言すると、各自データの整理を始めだす。

 

「さてと、迎えにいくか。」

 

加持はそういうとアスカを迎えに行くため部屋から出ていった。

 

 

 

 

加持は休憩室で目的のものをみつけた。

 

「よっ!どうしたんだ?最近不調つづきだぞアスカ。」

 

「あ、加持さ〜ん!そんなことないわよ!。」

 

アスカは兄のように慕っている加持の姿をみて明るく振る舞って見せた。

 

「しかし、シンクロ率が不安定だぞ、この前までは安定していたのに。」

 

「さぁ?最近スケジュールがきつくて疲れがたまってきているせいじゃないかしら。」

 

「そうか、それならどうだ!これから街にでもくりださないか?」

 

「え!行く行く!!加持さんと一緒に出かけるなんて久しぶりじゃない!。」

 

さっきとは違い純粋な笑顔をみせるアスカに安心する加持、しかしもちろん加持はアスカの不調が疲れではないことはわかっている。いくら14歳で大学を卒業しているからといっても、まだ14歳である。しかし、その原因がわからないので、とりあえずアスカを元気づけようとしたのだ。

 

「さ、加持さん!はやく行きましょうよ。」

 

「おいおい、そんなに急がなくても。」

 

はたからみたら微笑ましい兄弟のように中のいい二人であった。

 

 

 

 

 

ネルフ宿舎前

 

「う〜っん!!久しぶりにスッキリしたわ!」

 

「そうじゃなかったら俺がさそった意味がないからな。(トホホ、今月はピンチなんだがな・・・・

 

ちなみに加持は両手にアスカが買った服の買い物袋を抱えている。

(もちろん加持の奢りで。)

 

「ありがとう、加持さんこれで明日はもう大丈夫よ!!」

 

「はっは、それじゃそろそろ帰るとするよ。」

 

「え〜!もう帰っちゃうのぅ〜部屋に寄って行ってよ。」

 

「そうはいかないだろう、俺にもまだこれから仕事があるからな。」

 

「ブゥーー」

 

「それじゃ、また明日。」

 

そういってアスカはふてくされた顔をして、加持を見送った。

 

 

 

 

「ふぅ、疲れた〜、シャワーでも浴びて今日はもう寝よ。」

 

部屋に着いたアスカはそういうとシャワーを浴びてベットに潜り込んでいった。

 

”チッチッチッチッチ”

 

時計の針が夜中の1時を回るころ・・・・・・

 

「やだ!シンジ!行っちゃヤダ!お願い一人にしないでーーーー!!」

 

アスカは夢にうなされベットから飛び起きると机の前に歩いていった。

 

「やだ・・またあの夢・・・・・・・・・・・」

 

そういうと机の引き出しを開け1枚の写真を取り出し、呟く。

 

「シンジ・・・・・・会いたいよ・・・・・・・・・」

 

涙が頬をつたりながら写真を抱きしめ夜は過ぎ去っていく。

 

そして2日後、日本の本部が使徒の襲来を受けたためネルフ本部はドイツにEVA弐号機ならびにセカンドチルドレンの召還命令がくだされた。そして4日後アスカは寂しい思いを心に秘めながら日本にあるネルフ本部へ出発した。

 

 

 

 

 

 

 

所変わってここは第3新東京都市

 

「はじめまして、碇シンジです。」

 

っと微笑みながら簡潔な自己紹介をする。ミサトに言われたとおり中学校へ通うことになったのだ。

(ちなみにリツコは最後まで「是非、研究の助手をして欲しい!」っと願ったがミサトに有無をいわさず退けられた。)

 

”ふにゃぁ〜〜”

 

シンジの微笑みに轟沈させられた女性徒達が顔をほんのりと赤く染めてシンジを見つめていた。

 

「それでは、この時間は自習としますので、碇君とは仲良くしてあげてください。」

 

そういって教室を出ていく老教師。

 

「う〜ん、イカリシンジ・・・・・・・・どっかで聞いたことのある名前だなぁ。」

 

「お、どうないしたんやケンスケ。」

 

ケンスケの珍しく悩んだ顔をみ、気になって話しかけるトウジだが、真実は転校生に骨抜きにされた女生徒を見て不機嫌になり誰でもいいから話し相手が欲しかったのだ。っとその時!

 

「ああぁ〜〜!!!!!!!!」

 

「どっどないしたんや突然!!。」

 

いきなり立ち上がったケンスケの大声でクラス全員がケンスケを見る。

 

「シンジ・イカリ!!本物だぁ〜〜!!!!!!!!!」

 

「い、いきなりどうしたのよ早田君、碇くんがどうかしたの?」

 

女生徒の一人がシンジに対して異常な反応を示すケンスケに話しかける。

 

「お、お前ら知らないのか!碇シンジ、12歳でアメリカのハーバード大学を卒業して、その半年後博士号を取得、その後バイクレースに転向していまやアメリカのバイクレース界のトップレーサーだぞ!!あぁ〜!!まさか本物を生で見ることができるなんて!!はっ!いかん!!カメラカメラ!!あ、そうだサインも貰わなくてわ!!(売れる!売れるぞ!!これは!)」

 

よこしまな考えを思いながらシンジに駆け寄りサインを貰った後、カメラをシンジに向けシャッターをきりまくるケンスケ。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(一同呆然)

 

シンジはというと。

 

「え、あ、い?」

 

シンジは自分がそんなに有名人とは思っていたかったので(天然)、まさかこんなにはやく自分が博士&レーサーという事実を知られるとは思っていなかった。

 

「おお!ありがとう碇〜!!(サインを手にしながら喜ぶ)!碇!俺、早田ケンスケっていうんだ!早速だけど碇!どうして日本にきたんだ!」

 

「え、まぁ父親の仕事の関係かな。」

 

ケンスケの質問に汗を浮かばせながら答えるシンジ。

 

「じゃぁ!」

 

っとケンスケがカメラのシャッターを切りながら次の質問をしようとすると今まで呆然としていたクラスのみんなが。

 

「ええええええぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!本当!(マジかぁ〜!!)」

 

「「ぐわ!!」」

 

いきなりの大音響で思わず耳をふさぐ。

 

「えっえ!本当なの!碇君!!」

 

「ぐは!」

 

女生徒の一人がケンスケを踏みつける。

 

「おい!マジかよ!」

 

「ごほ!」

 

「ねぇ!碇君!!趣味はなんなの?」

 

「げはぁ!!」

 

「碇君、好きな人っているの?」

 

「ぐふ!」

 

「碇!今度のどっか一緒に行こうぜ!」

 

「(もはや声も出ないケンスケ)」

 

哀れ!ケンスケ!!

 

「あ、あわれなやっちゃなぁ〜。」

 

「ちょっとかわいそう・・・・・・」

 

そのケンスケのあわれな姿を見、同情の目をするトウジとクラスの委員長である洞木ヒカリ。

 

 

「え、好きな人って・・・・・・・・いるけど(ボソ)

 

「えええぇ〜(女生徒の悲鳴の声)」

 

女生徒の悲鳴の声で男子達はガッツポーズを決める!

 

 

それから1時間目、シンジは質問攻めを受けるはめになっていた。

 

休み時間となりシンジの質問攻めはようやく沈静化しようやく自分の席に着くことができた。

(っと、いっても外の廊下ではシンジを一目みようとやってきた他のクラスの人だかりができている。)

 

そこに3人の人が寄ってきた。

「碇君、はじめまして私このクラスで委員長をしている洞木ヒカリ、よろしく。」

 

「ワイは鈴原トウジっていうねん、トウジでいいわ!よろしゅう。」

 

「さっきは突然で悪かったな、俺は早田ケンスケっていうんだ。ケンスケでいいよ。」

 

さっきまで遠巻きで見ていたトウジとヒカリが自己紹介をする。ちなみにケンスケはクラス全員に踏まれ体中に包帯を巻いている姿が痛々しい。

 

「うん、よろしく、え〜っと洞木さんにトウジにケンスケ。」

 

「あ、私はクラス委員長をしているから何か困ったことがあったら私にいって。」

 

「あ、ありがとう洞木さん。」

 

シンジは初めての同年代の友達ができ、ミサトの言葉に従ってよかったと心から思った。

 

 

 

 

ネルフ本部

 

”総員第一級戦闘配備!総員第一級戦闘配備!”

 

「市民のシェルターへの避難完了しました!」

 

「碇司令の居ぬ間に第四の使徒襲来。以外と早かったわね。」

 

「前は十五年のブランク。今回は、たったの3週間ですからね。」

 

「こっちの都合はお構いなしか・・・女性に嫌われるタイプね。」

 

 出撃準備が整ったことで、余裕が出たのか、ミサトと日向が喋る。

 

「委員会からエヴァの出撃要請が来ています。」

 

「言われなくても出撃させるわよ。」

 

 

「シンジ君、準備はいい?」

 

「はい、いつでもどうぞ。」

 

「使徒の形状からどんな攻撃があるかわからないは、射出後パレットガンでコアへの一転斉射、いいわね。」

 

「わかりました。」

 

シンジがそう言い終わると同時にEVAは地上へ射出されていった。

 

 

 

 

 

シェルター避難所

 

「あぁ〜!くっそう!」

 

「ケンスケどないしたんや?」

 

「う?あぁ、また情報封鎖だよ。外の状況がまったくわからないんだ。」

 

「ふぅ〜ん、それにしてもシンジのやつどこいきよったんや?」

 

トウジが興味なさそうにしていると。

 

「まぁ、避難所はここだけじゃないからな他のところにいるんだろ。ところでトウジ・・・・・外に見に行かないか?」

 

「そやな・・・・って、なにいうとんのや!おのれは!」

 

まさかケンスケがこんな行動にでるとは思ってもいなかったので焦るトウジ

 

「なぁ、頼むよ〜。」

 

「せ、せやかて外にでたら戦ってるやつらの邪魔になるやんけ。」

 

「大丈夫だよ、遠くから見るだけだから、少し見たらすぐに戻ってくればいいさ。」

 

「はぁ、わかった、おまえはホンマにものづきなやっちゃで。」

 

しぶしぶと了解するトウジをみてケンスケはガッツポーズをとる。

 

「委員長、ワイらちょっとトレイに行って来るわ。」

 

「え、外にでると危ないわよ。」

 

「なぁに、大丈夫だよ避難所からはでないからさ!」

 

二人は委員長にそういって行動を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「シンジくん、作戦開始!」

 

「はい。」

 

そういってパレッドガンで使徒に向かって射撃を開始する初号機。

 

「バカ!!煙で使徒が見えない!!」

 

「チッ」

 

シンジガ射撃をやめると同時に光が飛んできた。

 

「うわ!!」

 

それをなんとか間一髪のところでさける。

 

「くそ!ミサトさんパレッドガンではダメージが与えられません!接近戦でしとめます。」

 

「ちょっとシンジ君!相手はムチのような武器なのよ!危険すぎるわ!」

 

ミサトのそんな叫びも聞かずに使徒に向かって凄まじいスピードでつっこんでいく。

 

「この〜!!」

 

シンジの長年の武術の感で音速を超える使徒の攻撃を避けつつ徐々に使徒との距離を詰めていく。

 

「もらったぁ〜!!」

 

”バキィ!”

 

初号機の拳が使徒をとらえ後方に吹っ飛ばすとそのまま追撃をかける。

 

「とどめだ!」

 

シンジの手刀がコアをまさにとらえる寸前、使徒の触手が初号機を胴体にからみついた。

 

「しまった!!。」

 

使徒はとりあえず初号機と距離をとろうとしたのか、そのまま初号機のアンビリカルケーブル切り裂いて初号機を丘のほうへ投げつける。

 

「ぐはぁ!」

 

受け身もろくにとれないまま、背中から地面にたたきつけられ肺の空気がすべて体内から外へ排出され横隔膜(おうかくまく)が痙攣をおこす。

 

『シンジ君!!』

 

ゴホゴホ・・・・・・大丈夫です・・・・・・・・」

 

激しく咳き込みながらシンジが答える。っとそのとき初号機の生体レーダーに反応をキャッチした。

 

「!!!・・・・トウジ!!ケンスケ!!」

 

今この場にいるはずのない初めて出来た同年代の友人を見て硬直する。

 

 

 

 

 

 

「あっあぶなかったぁ〜(涙)」

 

「もうちょっと下におったら死んでたな。」

 

トウジとケンスケが冷汗をかいてお互いの無事をたしかめあう。

 

 

 

 

シンジがケンスケ達に気を取られている隙をついて使徒の攻撃が初号機に襲いかかる。

 

「くそ!今よけたらケンスケ達が危ない。」

 

シンジはよけることをやめ、使徒のムチを両手で受け止める。

 

「くぅ。」

 

使徒のムチを受け止めている初号機の両手から白い煙が上がり手の装甲が溶けだし、フィードバックでそのダメージ(痛覚)がシンジの顔を激痛の顔に歪める。

 

 

「くそ!こうなったら・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「なんで防いただまま動かへんのや!」

 

「僕たちがいるからだ、攻撃ができないんだ!!」

 

そのとき初号機のエントリープラグが排出さる。

 

『トウジ!ケンスケ!早く乗って!』

 

「シ!シンジの声やないか!!」

 

「ど、どうして!」

 

『はやく!!』

 

二人はシンジの切羽詰まった声を聞き急いでエントリープラグに駆け寄る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『シンジ君!一般人をエントリープラグに入れるて許可できないわよ!」

 

発令所にいるリツコがシンジの行動を止めようとする。

 

『うるさい!友人を助けられないやつが人類を救えると思ってるのか!それに俺はネルフの正式な職員になった覚えはない!!』

 

シンジはそう言うと通信拒否にしてしまい。リツコはその場に静かに呆然とたたずんでいた。

 

「シンジくん、怒ると口調がかわりますね。」(マヤ)

 

「「そうだな。」」(日向&青葉)

 

「でも、男の顔をしていたわね。シンジ君」

 

オペレーター3人がミサトの真剣な言葉にうなずき仕事を再開する。

 

 

 

 

 

「うわっぷ!溺れてまう!」

 

「うわ!水!カメラぐわぁ!」

 

暴れるトウジとケンスケだがしばらくすると息ができることに気がつきを取り戻し、目の前にいる、人物を見つめる。

 

「「シ、シンジ・・・・・・」」

 

「二人とも黙って!!気が散る!!」

 

シンジの怒気を含んだ声を聞き黙り込む二人。

 

 

「(くそ、あのムチを振り回している時は本体は動けないみたいだな、だったらムチを封じてしまえば。)」

 

 

 

『シンジ君!EVAの内部電源が1分を切ったわ!ひとまず撤退して!!』

 

なんとか通信を回復させたミサトの声がエントリープラグ内に響きわたる。

 

「大丈夫です。今あいつを倒す方法を思いつきました。いきます!!」

 

「ちょっとシンジ君!民間人を乗せて・・・・・・・・」

 

ミサトの声を無視し使徒につっこんでいく初号機だが使徒のムチの胴体を貫かれる。

 

「がは!!」

 

シンジは吐血しながら突進をやめずそのまま使徒につっこんでいく。

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、肉を切らせて骨を絶つね・・・・・・・・」

 

「どういうこと?」

 

ミサトの言葉が理解できず、リツコは質問する。

 

「シンジ君はワザと使徒の攻撃を受けたのよ、あのムチさへ封じてしまえば使徒は身動きできないわ。」

 

ミサトの言葉に発令所の皆はシンジ君の行動に感心する。なぜなら、一歩間違えればエントリープラグを直撃する危険もあるのだ。しかしシンジは鋭い勘で攻撃を読みワザと腹部を貫かせたのだ。しかし、それでも危険な行為にはかわりない。

 

 

 

 

「これで、終わりだぁーーー!!!!」

 

使徒の動きを封じたシンジは初号機の右手にATフィールドを収束させ使徒のコアを貫く。

 

”ズブゥ”

 

内部電源が後20秒というところで、使徒は痙攣をしながら活動を停止していく。

 

 

 

「使徒殲滅を確認!。」

 

「エネルギー反応認められず!。」

 

「回収班を回してEVAの収容を急げ!」

 

発令所にいるオペレーターから次々と報告が上がっていくのをリツコはモニターを見つめたまま無表情な顔したまま見つめる。

 

 

 

 

エントリープラグ内

 

激痛から解放された開放感からシンジは気絶していた。そしてそのシンジを見つめたままトウジは呟く。

      

「シンジ・・・・・・お前いつもこんなことしとったんか・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

ケンスケは何も言わないままシンジを見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

初号機の回収も終わりシンジは意識を取り戻した後リツコ、ミサトに呼び出されていた。

 

「あなた一体どういうつもりなの!一般人をエントリープラグに入れるなんて!!」

 

リツコは怒気のこもった声を上がるがシンジは平然とそして冷たい目でそれを見つめる。

 

「EVAはネルフ・・・いえ国連の最重要秘密事項なのよ、それを許可もなく入れるなんて普通なら、どんな懲罰を受け手も文句は言えないのよ。それをわかってて入れたのシンジ君?」(ミサト)

 

二人の説教の声が収まるとシンジは用意していたセリフを出した。

 

「僕も言ったはずですよ、”自分のそばにいる人間を救えないやつが人類を救えるとおもっているんですか?”っとね。それにあなた達は人の命とEVAの秘密、どちらが大切なんですか?もしかして人を守るために作られたEVAの秘密のほうが大切なんていう矛盾したこと言わないでしょうね。」

 

「それは・・・・・・・・でも、すくなくとも私たちが指示を出すまで二人をエントリープラグに入れるのは明らかに命令違反よ。」

 

ミサトは難しい顔をしながら言う。確かにあのとき自分は二人をエントリープラグに入れるのをためらって指示を出さなかったのだから。

 

「へぇ〜、それじゃぁ指示を待っていたら二人を乗せる許可は出していたんですか?それともあのまま僕に使徒を受けて僕に死ねとおっしゃるんですか?」

 

「ぐ・・・・・・・・・」

 

リツコはシンジの返事に何も言えなくなってしまった。

 

「それに僕はあなた方の道具になるつもりはありませんよ。戦っているのは僕なんですから僕があなた達の指示に従えないと思ったらしたがいません。」

 

「そっそんな!シンジ君!!」(ミサト)

 

「もし、僕にEVAのパイロットをやめてほしければいつでもどうぞ、僕は人類の存亡なんて興味はありませんし、それに元々パイロットなんてするつもりはありませんでしたから。僕にとって大切なのは今こうやって生きている瞬間ですから。」

 

「もし、パイロットをやめれば、あなた一生ネルフから監視がつくわよ。それでもいいの?」

 

リツコはたとえシンジがパイロットをやめても自由を得られないのを知っていて言う。

 

「僕が科学者だっていうことを忘れてもらっては困りますね。もし、僕がアメリカ政府に科学者として全面協力すると言ったらアメリカは全力で僕の身柄を確保しようとするでしょうね。まぁ、そうなるのは僕にとっても自由を失うのは不本意ですが、ネルフの道具になりさがるのだったらそのほうが遙かにマシですからね。」

 

シンジは自分がアメリカ政府から喉から手が出るほど欲しい人物だと知っている。もしネルフから身柄を拘束しようとしたらアメリカは全力でこれを阻止しようとするだろう。

 

「「・・・・・・・・・」」

 

リツコはもう何も言えない、シンジのほうの手札が1枚も2枚も多いのだ。もし、シンジがパイロットをやめることになった後、本気で存在を消し去ろうと思い始めた時。

 

「あ、そうそう人類を守るネルフがそんなことするとは思いませんが、僕を消そうなんて思わないでくださいよ。アメリカ政府にはすでに僕がパイロットをやめた後、保護してほしいって連絡してありますから。」

 

ネルフを信用できない組織と見ているシンジの皮肉混じりの言葉に、リツコはいつの間に!!っという顔で完全に沈黙してしまう。

 

「シッシンジ君、そんなことネルフはしないわよ。」(ミサト)

 

「それじゃぁ、話は終わりですね。失礼させてもらいます。」

 

シンジはそういって部屋から出ていこうとする。

 

「あ、シンジ君、二人の拘束はすぐに解放して上げるからね。」

 

ミサトの言葉にシンジは優しく微笑みながら部屋を出ていく。

 

「はぁ、シンジ君マジで私たちの下につくきはないみたいね。(でも、あのリツコのあのEVAに対する反応・・・・・・・秘密がありそうね。)」

 

「そのうち痛い目を見るわよ。」

 

「そうとも言えないんじゃない?。」

 

ミサトはそういって部屋から出ていく。

 

部屋には怒りの表情をあらわにした女性だけがのこされた。

 

 

 

 

シンジは考え込むような顔をしながら家への帰り道を歩いていた。

 

「(ネルフ・・・・・・・・何か秘密がありそうだな、それにEVA・・・・・あんなもの今の科学力で作り出せるわけがない。)」

 

「・・・・・・・・・・・調べてみるか!!」

 

シンジはそう言って帰り道を走っていく。

 


 

 

やっほー!NOBUで〜す。

 

しょっぱなからアスカ様を登場させてしまいました!!第3使徒よりはやくシンジと再会になりそうです!!

 

それにしてもレイちゃんをどうしよう(−−;;;;;)登場させるきっかけを失ってしまいました(汗汗)いっそのことまだターミナルドクマで泳いでいることにしようかな〜っと思っています。(笑

 

それとシンジ君、ついに動き始めちゃいました!!ネルフにどうやって進入するかは今後の楽しみのため秘密です(^。^

 

 

さて!私のような初心者ものの小説を読んでくれてありがとうございます。今回も誤字脱字などあるでしょうが気にしないでください!!(おいおい^^;;;;

 

できれば感想でもこの愚か者に出してやってください。(私に力を!!!!!!!!

 

では次回作でお会いしましょう。


NOBUさんの「約束」、第2話でした!いやぁー、早くも待望の第2話、LASにんにとっては嬉しい限りですね!(^^)

今回はシンジ主役の前回から引き続き、気になるドイツのアスカからのスタート!加持に「兄としての」信頼感を寄せるという所にホッと安心しつつ(笑)、ショッピングなどなど、アスカの微笑ましい暮らしの一場面を描かれていましたね(^^)。しかし、夜、うなされるのはフラッシュバックするシンジとの過去。いやはや、一体シンジとはどのような理由で別れてしまったのでしょうか!?き、気になる!!!

そしてそして、舞台は再び第3新東京市に移して、学校に初登校のシンジでしたが・・・、案の定、ゴッタ返しに(笑)。日本ではすっかり有名人なうえ、女生徒に囲まれてもう大変!いやしかし、4連蹴りを喰らった引き立て役ケンスケのご冥福をお祈りします(笑)。

後半、使徒戦。この場面の流れは前半、TV版に乗っ取っていて、「基準に沿ってこのまま行くのかな?」と思いましたが、やはりそこはスーパーシンジ君!なんともカッコイイ台詞でミサト達を一喝すると、勇猛果敢に突進。見事使徒を殲滅。いやぁー、ここまでカッコイイと清々しいですね!(^^)。EOEでもこれくらい強かったらなぁ・・・(独り言)。しかし、一人称が「俺」にまで変化してしまうとは・・・、シンジ君、キレると思いっきり人格変わるんですね(^^;。

次回はアスカとシンジ再会かな?いやぁー、二人の再会劇が今から気になります!
ご覧になった皆様も、是非とも是非とも、NOBUさんにご感想を送りましょう!たった一言の感想が、このような素晴らしい名作を生み出す大きな力になるのです。皆様、なにとぞ、ご感想をよろしくお願いします!m(_ _)m

 私達に名作を提供して下さった、NOBUさんへのご感想はこちらか、掲示板へ!
是非ともお願いします!m(_ _)m

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