約束
(第3話)
日本に比較的近くの太平洋を航行している空母オーバーザレインボー。
アメリカ太平洋艦隊に護衛されながら運送されているEVA弐号機、そしてセカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレー。
「ねぇ、加持さん。サードチルドレンってどんな子?」
「なんだアスカ、珍しいな男に興味を持つなんて。」
加持はおもしろい物を見るようにアスカを見た。
「そ、そんなんじゃないわよ。ただこれから一緒に戦うことになる奴だから、どんな奴か知りたいだけよ。」
「ははは、わかってるよアスカ。まぁ、歳はアスカと一緒の14歳だ。すでに単機で使徒を2体も倒している。」
「はっ、私だって日本にいたら倒していたわよ!。」
アスカは自分がエースだということを誇りにしている。だからこそ、EVAの訓練も受けていない奴が誉められるのを快く思わないのだ。
「まぁ、アスカがサードに対抗意識をもつのはいいが、持つだけ無駄だぞ。」
「え!なんでよ!!」
「まぁ、聞け。アスカは確かに天才だよ。頭もいい、その歳で大学まで出ているんだからな。」
「ふん!当然よ!なんたって私は天才なんだから!」
アスカは胸をはってそう言う。
「でも、サードはもっとすごいぞ、12歳でアメリカのハーバード大学を卒業してその半年後には博士号までとっている。それに柔道に空手、はては合気道まで極めているんだからな。俺と戦っても負けるとは思わないが勝とも思えないな。」
「ウ、ウソ・・・・・・・・・」
アスカは信じられないっといった顔をしていた。自分も大学を出ているがサードは博士号まで持っているというのだ、しかも格闘術でもアスカの教官でもある加持と互角に戦えると言っているのだ。
「まぁ、会ってみればアスカも気に入るんじゃないかな?結構美形だぞ!」
「あっあたしにはそんなの関係ないわよ!!」
場を和まそうとした加持の言葉がかえって気に障ったのかアスカはその場を走って去ってしまう。
「やれやれ、これでシンクロ率でも抜かれているといったらどうなるかな・・・・・・・・・」
加持はタバコをふかしながら夜の海を眺めた。
シンジは今ヘリで、昼間の太平洋を飛んでいる。
「おお〜!!!!!!すごい!いやぁ〜やっぱ持つべき物は友達だよなぁ〜。こんな軍用ヘリなんてこんなことでもなければ一生乗ることはなかったよ。」
「ミッミサトはん、この前はホンマにすんませんでした!!」
シンジのよこではカメラを回しながらわめいているケンスケと前の使徒の時のことで心底すまなさそうに謝っているトウジがいた。
「もう、トウジ君。そのことはもういいっていったじゃない。それにシンちゃんとも仲良くしてくれているみたいだしぃ〜♪」
トウジとケンスケはあの出来事があってからも何も変わらず僕に接してくれた。今までどこにいっても特別な目でしか見てくれなかったシンジにとってそれは本当にうれしいことだった。
「アスカ・・・・・・・・やっと会える。」
「ん?シンジ。アスカって誰だ?」
「あ、ケンスケ君は知らなかったわね。アスカって言うのはシンちゃんの愛しい彼女のことよん♪」
こういった話題が好きなミサトは、最近誰もからかえないこともあり、久々に水を得た魚のごとく生き生きした顔で言った。
「「なぁにぃ〜〜!!!!!!!!!!」」
「そ、そういえばセンセが転校してきたときに好きな奴はいるっていっゆうてたな・・・」
「う、裏切り者・・裏切り者・・裏切り者・・・・・」
二人のジト目に思わず背中に冷たい汗をかくシンジ。
「み、ミサトさん!!!!」
「あ〜ら♪、シンちゃんが、初めて来たときに”好きですよ”っていってたじゃない♪」
4人は軍用ヘリの中でにやわない話題で盛り上がった。
「おお〜!!すごい!すごい!!すっごぉ〜〜〜いぃ〜!!!!!!!」
空母オーバーザレインボーに到着するそうそうケンスケはカメラを忙しげに回しながら戦闘機や空母の設備などを写していた。
「おい!またんかい!こら!!」
トウジは風で飛ばされた帽子を追いかけ回していた。っとその時。
”グシャ”
「あ・・・・・」(トウジ)
「ヘロー、ミサト。」
「あら、アスカじゃない。ずいぶん大きくなったわな〜。」
「他のところもちゃんと大きくなってるわよ。」
トウジは必死に踏みつけられたオニューの帽子を取ろうと引っ張ってる。
”ビューーー”
トウジの目の前でアスカのスカートが風でめくれ・・・・・・・・・
”パン、パン”
「な、なにすんのや!!」
「見物料よ安いもんでしょ!」
トウジの顔に大きく紅葉の形をした後がある。そしてカメラを回すのにそっぽ向いていたケンスケにもなぜか、ビンタが喰らわされていた。
「おぅ〜!!カ、カメラが〜!!!!」
アスカのビンタのせいで壊れたカメラを嘆くケンスケ。
「で、サードチルドレンって誰?まさかこいつが!」
っとトウジをにらむアスカ。
「残念だけど違うわよアスカ。」
「じゃぁ誰よ。」
「紹介するはこの子がサードチルドレンのシン・・・・・・・んん〜!!!!」
紹介しようとシンジがさっきまでいた所にいないのだ。
「ど、どこにいったの!!」
焦るミサト。
「ミサトはん、あれちゃいますか?」
トウジが指さす方を見てみると軍人達の人だかりができている。
「こんなところであの有名人とあえるなんて!!俺ファンなんだ!サインをくれ!」
「実はオレもファンなんだ!!」
人だかりから聞こえる声を聞きケンスケは。
「さすがアメリカのバイクレーサー、軍人とはいえアメリカ人がほっておくはずはないか・・・・・。」(ケンスケ)
「そうやなぁ〜。」(トウジ)
「まさか、こんなに反応があるなんてねぇ〜。」(ミサト)
「な、なんなのよ・・・・・・・・・」
アスカはしばらく呆然と人だかりを見ていたが、しばらくすると、その人だかりに向かっていった。
「ちょと、どきなさいよ!!」
人混みをかき分けながら目的の人物の背中を見つける。
「(制服姿に黒い髪、間違いないわね。)」
「ちょっと、そこのあんた!私をほっといて、いい度胸じゃない!・・・・・・・って」
アスカは呆然としている。そこには何年たっても間違いのない、そして会いたくてしかたのなかった人物がいた。
「アスカ・・・・・・」
呆然としていたアスカがシンジのつぶやきに我を取り戻す。
「シ、シンジ・・・・・なの?」
「そうだよアスカ、綺麗になったね。」
シンジはすこし涙を浮かべながらアスカに微笑む。
「シンジ〜!!!!!!!会いたかったよぉ〜!!!!!!」
アスカは叫び声を上げながらシンジに抱きつく。
「僕もだよ。アスカ・・・・・・・」
シンジもアスカの行動にこたえて背中に手を回す。
「あいたかったよ〜、グスン、グスン・・・・・・・・・」
アスカは嗚咽を漏らしながらシンジの胸にしがみつく。
「アスカ、約束守ったよ。」
「え?」
今までシンジの胸で嗚咽を漏らしていたアスカがキョトンとした顔でシンジを見つめる。
「約束って・・・・・・・・あ!」
アスカの頭にシンジとの別れの言葉がよみがえる。
『かならずよ!かならず迎えに来てよ!シンジ!』
『うん、絶対迎えにいくよアスカ、今度会うときはもっと強くなって・・・・・』
そして昨日の夜・・・・・・
「でも、サードはもっとすごいぞ、12歳でアメリカのハーバード大学を卒業してその半年後には博士号までとっている。それに柔道に空手、はては合気道まで極めているんだからな。俺と戦っても負けるとは思わないが勝とも思えないな。」
アスカは気づくシンジが自分より強くなったのは自分との約束を守るためだということに。
「約束守ってくれたんだ・・・・・・・」
顔をほんのりと赤く染めながらアスカは言う。
「うん。」
そして再びお互い強く抱きしめ会う。
「あの〜、もういいかしら?」
ミサトは顔をにやつかせながら、もうあついあついっと言わんばかりに胸元をパタつかせながら言う。トウジとケンスケは呆然としている。
そして今まで呆然と周りを囲んでいた軍人達が騒ぎ出す。
「へぇ!あのバイクレーサーのシンジ・イカリにこんなカワイイ彼女がいたんだ!。」
っとシンジのファンである軍人達は騒ぎ出す。
「えっえっえ??」
アスカはなぜシンジが軍人達に人気があるのか頭に?マークを浮かばせながらシンジの顔を見る。
「あ、アスカは知らないんだ。僕は大学を卒業してからしばらくしてバイクレーサーになったんだ。今ではアメリカでちょっとした有名人だよ。」
「ええええええぇぇえぇぇ〜〜〜〜!!!!!」
アスカはこれでもか!っというくらい驚いた表情をしながら声を上げる。
「へぇ、彼がサードチルドレンかい?」
「げっ加持!!」
その時どこから現れたのかアスカのボディガードである加持が現れた。
「なっなんであんたがここにいるよの!!」
「なに、俺はアスカのボディーガードだからな、アスカのそばにいるのは当たり前だろ。」
ミサトはさっきまで、にやけた顔から一気にいや〜な顔つきに変化した。
「あ、加持さ〜ん!!」
「よっアスカ!ずいぶんとご機嫌だな。」
「シンジ、紹介するわね。この人が私のボディーガードの加持さん!!」
なんとか人混みから解消されたアスカがシンジに加持を紹介する。
「あ、初めまして碇シンジです。」
頭に手を回しながら加持に挨拶をする。
「まさか、君がアスカから聞いていたボーイフレンドだったとわね。」
加持の言葉に二人は顔を真っ赤にする。
「おお!あのアスカがこんな反応するなんて久しぶりだな。」
加持はにやけた顔をしながら二人をおちょくる。
「「か、加持さん!!」」
見事にユニゾンする二人。
「ははは、まぁ、二人をおちょくるのはこれくらいにして、そろそろ艦橋にきてくれないかな。」
加持はそう言って二人を艦橋へいくように指示する。
「あんた、まさかアスカの恋人がシンジ君だってこと知ってたんじゃないの?」(ミサト)
「いや、アスカに好きな男がいるのは知っていたが、まさかサードチルドレンだったとは思わなかったよ。」(加持)
「どうだか」(ミサト)
そう言って二人は艦橋へ上がっていく。
「な、なぁ?俺達はどうすればいいんだろう?」
「そんなん知るか。」
後に残ったのは話題に着いていけず取り残されたトウジとケンスケが風に吹かれながら船は日本へ向かっていく。
おまけ♪
シンジ君達が艦橋へ上がった時、普段石頭で有名な艦長が仕事ほったらかしにしてシンジ君の歓迎パーティーを開いたという。
うおりゃぁ〜!!!!!!!1日で書き上げたぞこんちくしょう!!!!!!!!
彼女もいねぇし、このゴールデンウィーク何もやることがねぇ!!!!!!!!!(号泣
はぁはぁ(−−;;;;)
さて失礼しました、はやくも第3話の登場です。
ついにシンジ君とアスカちゃん再会を果たしました!!いやぁ〜シンジ君アスカを抱きしめるなんて大胆だねぇ〜!!我ながら大胆ぶりにほれぼれします。(笑
さて、第6使徒の登場がありませんでした。(ど、どうしよう!!!!−−;;;;;
レイのことも解決していないのに問題がふえてしまったぁ〜!!!!!!!!
はぁ、後先考えずに突っ走って書いてしまうからこういうことになるんですよねぇ〜。
まぁ、後悔先に立たずってやつでしょうか。
ってなわけで、しばらくの間??これからのシナリオを考えるために半月の間更新はないと思います(多分^^;;;;;)まぁ、うまくいけば1週間くらいでまとまって更新するかもしれませんが、その点は神のみぞ知るってとこでしょう(おいおい
それと、半月たっても更新がない場合はメールくれたら幸いです。(その時は多分書き上げているのに投稿するのを忘れていると思いますので。)
では!第4話でお会いしましょう!!!!
NOBUさんの「約束」、第3話でした!
なんと今回は1日での神速執筆!それでいてこれほどの上質な作品を書かれるとは・・・、
いやはや、NOBUさんの手腕に脱帽です!m(_
_)m
そして今回の内容はというと・・・、おおお!遂に待ち望んだアスカとの再会シーンが!
ううぅ、再会するとは分かっていたけど、やっぱりメチャクチャ転がってしまいますねぇ(笑)。
2年の歳月で、自分の為に見違えるほど強くなってくれていて、ちゃんと約束を果たしてくれたシンジ。
こりゃもうアスカにとっては、人生最高の再会!まさに幸せの絶頂ですね!(^^)。
天才美少女アスカと、非の打ち所の無いほど強くなったシンジ。
才子佳人とは、まさにこの二人の為にある言葉でしょう♪
しかし、最後まで、やっぱり引き立て役で終わったトウジとケンスケ、ご愁傷様です(笑)。
さてさて、今回で無事に感動の再会を果たしたシンジとアスカ。
NOBUさん曰く、悲しい展開も盛り込まれるとの事ですし、今後の展開がますます見逃せませんね!(^^)。
NOBUさん、マイペースでの執筆、是非とも頑張って下さい!!!
ご覧になった皆様も、是非とも是非とも、NOBUさんにご感想を送りましょう!
たった一言の感想が、このような素晴らしい名作を生み出す大きな力になるのです。
皆様、なにとぞ、ご感想をよろしくお願いします!m(_
_)m