約束
(第4話)


 

「それにしてもいけすかん女やったなぁ。」

「まぁ、俺達はもう会うことはないだろうけどね。」

「せやけど、センセあんな女のどこがええんかワシにはわからんは。」

「たしかにねぇ、外見はいいけど、中身があれじゃ・・・・・。」

トウジとケンスケは前に空母であったアスカのことをいいたい放題にいっている。

「ははは、確かにアスカは気が強いけど根は優しい女の子だよ。」

「ホンマかいなぁ〜。」

“ガラ”

っとそのとき担任の先生が教室に入ってくる。

「さてみなさん今日は転校生を紹介します。」

「「あああぁぁぁ〜!!!!!!!!」」

トウジとケンスケがユニゾンの叫びをあげる。ちなみにシンジはニコニコしながらアスカをみている。

「惣流・アスカ・ラングレーです。よろしくお願いします。」

『おおおぉぉ〜〜!!!!』

男性陣が歓喜の声を上げる。

「さて、惣流さんの席は桐木さんの隣です。それではみなさんも色々と聞きたいこともあるでしょうから1時間目はホームルームとします。先生はすこし用事で職員室にいっていますのであまり五月蝿くしないよう。」

先生はそういうと教室から出て行く。

「はじめまして、惣流さん私このクラスで委員長をしている桐木ヒカリよろしく。」

「じゃぁヒカリって呼ばせてもらうわ、そのかわり私のことはアスカでいいわよ。」

それからアスカは席につくなりクラスの男性陣に囲まれ質問攻めにあうことになった。

「ねぇ、名前からいって惣流さんってクォーターなの?」

「電話番号おしえてよ!!」

「彼氏いるの!!」

「ギャー、ギャー、ギャー・・・・・・」

アスカの質問攻めを遠巻きに見ていた三人組は・・・・・・・

「あいつらアホやなぁ〜。」

「そうだよな、惣流はすでに売却済みなんだからな。」

「まぁアスカは確かに美人だからね。」

三者三様の意見を述べているとき。

「ちょっと〜シンジ!助けなさいよぉ〜。」

アスカは男性陣の質問攻撃にねを上げシンジの助けの声を上げた。

「ははは、それじゃちょっと行ってくるよ。」

シンジはそう言うと人だかりのほうへ向かっていく。

「なに!惣流さんは碇のこと知っているのか!」(男子生徒)

「なによあの女!碇くんを呼び捨てにするなんて。」(女性生徒)

シンジはそんな声を聞きながら男性陣をかきわけアスカのもとにたどり着く。

「ちょっとシンジ!なんでもっとはやくこないのよ!」

「ごめんごめん」

「もう、ちょっとみんな聞いて!!」

アスカの声に皆は嫌な予感がよぎる。

「私とシンジはね!7年前からの将来を誓った仲なのよ!だから私達にちょっかいをだそうとしても骨折り損のくたびれもうけよ!!。」

『ええええぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!(涙』
『そ、そんなぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!(涙)

アスカのシンジとの恋人宣言にクラスは叫びの坩堝とかした。

「ちょっと!碇くん本当なの!!」

「え、転校してきたときに言わなかったっけ?好きな人はいるって。」

「そ、そんなぁ〜〜」

教室は男性女性徒の涙の叫び声で染まった。





昼休み

「まったくアスカは相変わらずだね。」

「なによぉ〜私にいいよってくる男共をほっといていいっていうの!それにシンジに言い寄ってくる虫もこれで寄り付かなくなるでしょうしいいじゃない。」

「まったく、人前でラブラブみせつけよってからに。」

「一人見にはつらいよなぁ〜。」

「それにしてもアスカと碇君がそんな仲だったなんて驚いたわ。」

シンジたちは昼食をとるため、また騒ぎが起こる前に教室から出て屋上にじんどっていたのだ。

「ところでシンジ、ファーストはどこにいるの?」

「え、ファーストって?」

「あんた本部にいるのに知らないの?綾波レイ、最初にチルドレンに選ばれたファーストチルドレンよ。」

「ああ、そういえば僕がここにはじめてきたときにミサトさんが確かレイっていってたな。」

『え!』

「な、なに?どうしたの。」

「あ、あの綾波がEVAのパイロット!!」(ケンスケ)

「綾波さんが・・・・・」(ヒカリ)

「あの無愛想なやつがなぁ〜。」(トウジ)

三人はアスカ達のレイという名前に反応をしめす。

「知ってるの?トウジ達。」

「知ってるもなにも綾波さんは同じクラスの生徒よ。」(ヒカリ)

「でも、シンジが転校してくる前から学校にはきてないんだよな。」(ケンスケ)

「そういえばアイツ最近全然こうへんなぁ。」

「へぇ、その綾波ってどんな子なの?」

「ちょっとシンジ!私というものがありながらファーストのこと気にするなんていい度胸ね!」

「あ、誤解だよ。ただ僕がここに来てから結構たつのに全然あったこともないからどうしたのかなぁ〜っと思ってね。」

シンジは冷や汗をかきながらアスカに弁解する。

「そういえば、綾波のやつしょっちゅう怪我してたよな。」

「やっぱEVAのパイロットやっとるんやから、入院しとるんとちゃうか?」

ケンスケのトウジの発言にシンジはすこし悩んだ様子をみせる。

「どうしたのシンジ。」

「え!あ、ねぇアスカ今日学校が終わった後あいてる?」

「何よ急に・・・・・・・デート?」

「ち、違うよ。ただその綾波って子が入院してるんだったら、これから一緒に戦う仲間になるんだから顔くらい見せないとマズイいんじゃないかなっと思ってさ。」

「む〜、何よそんなに否定しなくてもいいじゃない・・・・・・・」

アスカはちょっといじけた様子を見せる。

「アスカ、デートはまた今度僕からちゃんと誘うよ。ね!だから一緒にいこう。」

「しかたないわねぇ〜、でもちゃんとデートに誘ってよね!」

「了解。」

シンジはそんなアスカの様子を微笑みを浮かべていた。





ネルフ本部作戦本部長室

「それにしても、あのアスカがねぇ〜。」

「そうですね、ウワサに聞いてた女の子とエライ違いですよ。」

「まぁ、たしかにシンジくんに会う前のアスカはたしかに噂どおりの子だったわよ。」

ミサトは部下の日向と前に本部で挨拶をしていたアスカのことを喋っていた。

アスカは本部につくとこれから世話になるであろう職員に挨拶をして回ったのだ。(もちろんシンジに言われて。)最初ネルフの人たちは驚きの顔をしていた。セカンドチルドレンの噂はかなり悪かったからだ。自信過剰、我侭、他人を認めず自分がNO1でなければ気がすまない等など言われていたのだからしかたない。

プシュ

「ミサト〜。」

噂をすればなんとやら。

「あら、アスカとシンジ君じゃない。どうしたの?」

「ちょっとね、ねぇ単刀直入に聞くけどファーストはどこにいるの?」

「ファースト??ああ、レイのことね。レイならジオフロントにある病院で入院してるわよ。・・・・・・・それにしてもシンちゃん〜。」

「な、なんですか。ミサトさん。」

シンジは顔に冷や汗をかく。ミサトが自分のことを“シンちゃん”と呼ぶときは何か企んでいる時なのだ。

「シンちゃんも、若いまねぇ〜アスカっていう美人の恋人がいるのに他の女の子に手を出すのねぇ〜。」

「ち!ちがいますよ!!」

顔をニヤつかせているミサトにたいしてシンジは顔を真っ赤にして反論する。

「冗談よ♪シンちゃんがアスカを裏切れるわけないからねぇ〜。」

「まったく・・・・・・・・・・・・」

「ミ〜サ〜ト〜〜〜〜〜。」

まるで地獄の底から響いてくるようなアスカの声が部屋に響く。

「ア、 アスカってば冗談だってば・・・・・あ!アスカ達はレイのところに行くのよね。私から連絡入れておくから病院に行けば会えるようにしとくわ。」

「まったく・・・・・・じゃシンジ行くわよ!!」

「それじゃミサトさん失礼します。」

アスカとシンジはそういうと部屋から出て行く。

「フフ、それにしてもあの子達をからかうのもいいものね〜。」

「ホント、平和ってことですよ・・・・・・・今はですけど。」

日向のその言葉を聞くとミサトは口を閉ざす。







ジオフロント病院

「ねぇ、綾波レイって奴の部屋どこ?」

アスカは病院につくなり受付の看護婦にむかっていきなり命令言葉で聞く。

「葛城ミサトっていう人から連絡がきていると思うんですが。」

っとそこでシンジが困っている看護婦に助け舟を出す。

「あ、さきほど電話で連絡があった方ですね。綾波さんでしたら305号室の入院されております。」

「わかったは!さぁシンジいくわよ!!」

「ちょっとアスカ!!あ、すいませんそれでは。」







305号室

「ここにファーストがいるのね。」

「そうみたいだよ。さっき看護婦さんがいってたからね。」

“ガチャ”

「ファーストーーーーー。」

アスカは初対面にもかかわらず、気にした様子もみせずドアを開ける。

「ア、 アスカってば!!」

「ん?なによ?って!」

「あ゙!」

そこには青い髪をした女の子が着替えをしていたのか裸の女の子がいた。

「きゃー!!!!!」

“バッチーン!!”

「シンジ!部屋から出なさい!!」

アスカは顔を真っ赤にしてシンジに怒鳴りつける。

「わ!わかった!!」

シンジは珍しくうろたえながら慌てて部屋から出て行く。

「いって〜、アスカ本気で殴ったな。それにしても・・・・」

シンジの頭には先ほど目に飛び込んできた青色の髪の毛の白い肌が浮かんでくる。

「はぁ〜、ビックリした〜。まさか裸とは思わなかったな。」

『シンジーもういいわよ。』

部屋の中からアスカの声が聞こえてくる。

「あ、終わったみたいだな。」



305号室部屋の中

「それにしてもアンタ!!いくら誰もいないからって無用心に裸になるんじゃないわよ!」

「まぁまぁ、アスカ。」

「何よ!アンタまさかこいつの裸見れてうれしかったんじゃないでしょうね!!」

シンジのあいづちにアスカは顔を真っ赤にして怒鳴り返してくる。

「あなた達・・・・・・誰。」

それまで黙っていた青髪の少女が口をあける。

「まぁ、いいわ。(後で追求してやるんだから!!)あんたがファーストね私はセカンドチルドレンの惣流・アスカ・ラングレーよ!これから一緒に戦うことになるんだから、ちょっと顔を見せにきたのよ。」

「あ、僕は碇シンジ、僕はなったつもりはないんだけど勝手にサードチルドレンっていうのに決められているらしいよ。」

アスカとシンジは簡単に自己紹介をする。

「私は綾波レイ・・・・・・・・・・・・碇????」

「あ、あの髭オヤジのこと気になってるんだね。僕は認めたくないんだけど、あいつが僕の父さんらしいよ。」

「あなた、あの人のこと嫌いなの。」

シンジの言葉に少し気に障ったのか無表情な顔に冷たい目で見つめる。

「まぁね、10年以上も何も連絡よこさなかったのに、ついこの前むりやり連れてこられたんだ。」

「そうなの・・・・・・」

そういうとレイは興味をなくしたのか、ベットの上に置いてあった荷物を手にとる。

「じゃ・・・退院の手続きがあるから・・・・・・・」

レイは何も興味がないような顔をしながら部屋から出て行く。

「な・・・・・・なによ〜!!!!!あの女〜!!!!!」

レイのあまりにも冷たい反応に怒りをあらわにし、大声の叫びを上げるアスカ。

「・・・・・・・・・」

「ちょっと!シンジ聞いてるの!!」

「あ、アスカ何??」

「何じゃないわよ!まさかファーストの裸を思い浮かべてたんじゃないでしょうねぇ〜。」

アスカは目をつりあげながらシンジをにらめつける。

「う〜ん、確かにあれはビックリしたけど・・・・・・でも・・」

「でもって何よ。」

「何かさ、異性を見たって感じじゃないんだ。」

「異性を見た感じじゃない??」

アスカはシンジの発言に頭にクエスチョンマークを浮かべる。

「まぁ、姉か妹を見たような感じかな。」

「姉か妹ってあんた姉妹なんていないじゃない。」

「僕にもそんなのわかんないよ・・・・・でも。」

「また“でも”。」

「アスカ、安心したんじゃない?僕が綾波の裸をみて何か感じるんじゃないかなって。」

「ば!馬鹿!!もう先帰る!」

アスカは照れたのか顔を赤く染めながら部屋から出て行く。

「ははは、まったくアスカは心配性だな。・・・・・・・それにしても綾波を見たときって本当に異性を見た感じじゃなかったんだよなぁ〜。」

シンジはそう言うとなにげなしにベットのほうに顔を向ける。

「あ、髪の毛が。」

綾波が使っていたであろう枕のところに青い髪の毛が数本落ちていた。

「う〜ん・・・・・・・・ちょっと調べてみるかな。」

シンジはポケットからハンカチを取り出し摘み上げた髪の毛を包む。

「まぁ、調べるにしてもここじゃ何もできないから僕も帰るか。あ、そういえばアスカとデートの約束しちゃったな〜、まぁ、今回怒らせちゃったことだし何かプレゼントしよう。」

シンジは髪の毛を全てハンカチで包み終えると部屋から出て行き。自分の家へと向かう。



その時手に入れた髪の毛の結果があのようなものとはこの時シンジは思いもしなかった。










はい根性なしのNOBUです。(自分でいうか?
今回は前の発言にもかかわらず1ヶ月もかかっちゃいました(^^;;;
本当ならもっとはやく投稿できるはずだったのですが完成度が80パーセントくらいのところでOSがハングっちゃいまして60パーセントあたりからやり直しになってしまったんですよねぇ〜。あの時はあまりにものショックで2〜3日手がつきませんでした。


それと、メールをくださった方々!!ありがとう!!^▽^
メールをくれたにもかかわらず返事を出さなかったこの不甲斐ない私を許してください。
学校の課題とかでメールの返事を出す暇がなかったんですぅ〜。(この場でお詫びします。)


さて、少しですがレイちゃんついに登場しました。それにしても愛想がないですねぇ〜無愛想ですねぇ〜、まぁそれがいいんでしょうけど。(私はアスカ派!!)
 でも、シンジくんレイに対して今まで感じたことのない感情をいだいたようですねぇ〜。
さてシンジくんもレイちゃんの正体を知ったとき、あの髭オヤジをどうするつもりでしょうかねぇ〜。


さて、すこし長くなりましたがここらでおいとまさせていただきます。
ではでは〜!!またお会いしましょう!!



NOBUさんの「約束」、第4話でした!

学校でのアスカ転入から始まる今回。今までクールだったシンジも、やっぱりアスカの前では適わない様子ですね。そうそう、やっぱシンジとアスカはこのスタンスが一番っす。(^^)

>「私とシンジはね!7年前からの将来を誓った仲なのよ!だから私達にちょっかいをだそうとしても骨折り損のくたびれもうけよ!!。」
うーーーん、言い響きですねぇ・・・。(しみじみ)
他者の言語を道断するこの台詞、いやぁー、アスカらしくってスッキリ爽快っす!

>「あ、あの髭オヤジのこと気になってるんだね。僕は認めたくないんだけど、あいつが僕の父さんらしいよ。」
ひえええええ、髭オヤジ!(笑)。いやはや、相当にお嫌いのようで。(^^;
ゲンドウパパ、この先も苦難が続くんだろうなぁ。(笑)

そしてそして、今回の目玉である綾波レイちゃん遂に登場!!!
アスカはあまり快く思っていないようですが、やっぱりシンジには、どこか母性としての雰囲気を感じる所があるのでしょうね。新しく登場した彼女も、これからのストーリーに深く絡まるコト間違い無し!
ゲットした髪の毛から明らかになる真事実に、シンジはどういった行動を起こすのか!?
次回、乞うご期待!

ご覧になった皆様も、是非とも是非とも、NOBUさんにご感想を送りましょう!
たった一言の感想が、このような素晴らしい名作を生み出す大きな力になるのです。
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