「・・・・ご苦労様、今日はもういいわ。あっシンジ君、後でちょっと私の部屋に来てちょうだい」
それはある晴れた日の午後、なんの変哲もない夏の始まりに起こったおかしな騒動。その騒動の発端は、この一言で始まったのである。
発明
「なんだろ、リツコさん直々の呼び出しなんて・・・」
更衣室で制服に着替えたシンジは、わがまま姫様を待つかどうか悩んだのだが、もし待たなかった場合の『お仕置』を考えると、彼の足をそこから一歩も動かさなかった。
パシュという音と共に開かれる更衣室のドアから出てきたのは、青い髪を持つ少女。
「あっ、綾波、アスカは?」
「・・・・すぐくるわ」
彼女と楽しい会話を成立させようと思ってはいけない、彼が最近学んだ彼女とのコミュニケーションの仕方である。感情をほとんど表に出さないその少女は小さく「じゃ、また明日」と言うと、そのまま通路の奥に消えていった。
「また明日、か」
以前は『さよなら』、今は明日へと繋がる挨拶。ランクアップが少し微笑ましい。
「な〜に一人でニヤニヤしてんのよ?」
「ア、アスカ!?いつの間に・・・・」
やましい事なんて何一つないはずなのに、少しどもってしまうのは彼の性格ゆえだろう。
「何動揺してんのよ。さてはまたエッチな事考えてたな」
「ちちちちち、違うよ!」
「どうだか。・・・それより、あんたさっきリツコに呼ばれてたんじゃないの?」
「うん。でも、一応アスカに一言言ったほうがいいと思って・・・」
心の中でガッツポーズ。思いを寄せている少年の気配りが暖かく、また自分を気にしてくれていると言う事実が恥ずかしくもある。が、それは顔には出さない。『絶対にシンジから言わせる!』、これが彼女の最終目標なのだから。
「ま、私の下僕なら当然よね。いいわ、先に帰ってるから。あっ、それと今日の夕食は・・・・」
「ハンバーグでしょ?分かってるって。それじゃ、なるべく早く帰るようにするから」
先ほど青色の髪を持った少女が歩いていったのと反対側に伸びている通路に歩みを進めた。アスカは、その後ろ姿を少し名残惜しそうに眺めていた。
「失礼します」
「いらっしゃい、シンジ君」
部屋はきちんと整頓されているのだが、何故か壁には猫のポスター、机には猫の置物、本来本棚として使われるべきものの中には猫のヌイグルミ、そして彼女の金髪の髪の上には猫耳バンド・・・・・・はさすがに無い。
「あの・・・・何の用でしょうか?」
何度来てもシンジはこの部屋には慣れなかった。多分猫は一生飼わないだろうなとも思っていた。
「ええ、ちょっとね」
始めはシンクロテストの感想、最近の体調に生活、食事の事や悩みなど。しかしこれらは全部テストが始まる前にいつも聞かれる事である。
途中リツコがコーヒーを入れてくれたので、大人しく口をつけたシンジ。
「・・・・そう。ところでシンジ君、アスカとレイ、どっちに決めたの?」
「?何がですか?」
少し熱いコーヒーを冷ましながら、聞き返す。
「お嫁さん」
ブッとコーヒーを吐き出す。気管に詰まったらしく、ゴホゴホと咽てしまう。
「ゴホ・・・、な、何を言うんですか!そんな、お嫁さんなんて・・・」
最後の方は聞き取れないくらい小さい。
「あら、お義母さんとしては、息子の嫁は気になりますよ?」
「そんな・・・、僕なんて、かっこよくないし、スポーツも出来ないし、頭だって・・・、もてないんですよ?それなのに、あんな可愛い子に振向いて欲しいなんて、恐れ多いです」
自嘲気味の笑みを浮かべた。彼のよくない癖だった。リツコは少し困ったような笑顔を見せると、一つの瓶を机の引出しから取り出した。蓋を開け、錠剤を一粒取り出す。
「シンジ君、これ飲んで」
「なんです?薬ですか?」
手のひらに乗せられたそれを見ながら指でつつく。
「まあね。大丈夫、毒なんて入ってないわ。気分を落ち着かせる、言ってみれば精神安定剤みたいなものよ。シンジ君、最近シンクロ率が安定しないから、ちょっと用意してみたの」
確かに二週間あたり前から、成績はおもわしくない。いくらもう実戦をする事がなくなったとは言え、いつでも動かすことが出来るようにはしておきたかったのだ。そのためにシンクロテストは続いている。
「すみません、ご心配おかけして」
水を用意されてしまったので、あまり気は進まなかったのだが、不本意ながらその水で一気に流し込む。一瞬、リツコの顔がニヤリとしたような気がしたのだが、
「どうかした?」
「い、いえ、何でもないんです」
(気のせいだよな)
「あの、ありがとうございました。今日は・・・」
「あぁ、もういいわ。たまにはこっちの家にも来てね。司令も喜ぶわ」
「はい、あっ、でも・・・・」
「そうね、アスカがあなたを放さないか。ま、期待しないで待ってるわ」
「すみません。・・・それじゃ、失礼します」
シンジが出て行った扉をじっと見る。と、先ほどシンジが気のせいだと思った表情、彼の父親級の怪しい笑み・・・。
「効果が出るまで後5分くらいか。さて、どうなりますか・・・」
彼女の視線の先にはパソコンにLIVEと言う文字と共に映像が映っている。そこにはこの部屋から出て行ったばかりの息子、碇シンジの姿があった。
通路をエレベーターに向かって歩いていくシンジ。
「結局、何の用だったんだろう?」
腕を組みながら、エレベーターを待つ。と、後ろから声がかけられた。
「シンちゃ〜ん!」
自分の家族。血が繋がっていなくても、信頼と言う名で繋がる事のできた。
振り返ったシンジとミサトの目が合う。距離は5メートルほどか。急にミサトは駆け出すと、彼に思い切り抱きついてきた。
焦ったのはシンジだった。身長差から言って、彼の顔の位置にあるミサトの豊満なバスト。それを惜しげも無く押し付けるようにぎゅっと抱きしめつづけるミサト。すでにシンジの顔はゆでだこよりも真っ赤だ。
「ちょちょちょ、ちょっとミサトさん!」
「シンちゃ〜ん」
グリグリグリ・・・・・。あぁ、何て羨ましい。が、当人のシンジはそうでもないようで、新しい酸素をどうにか補給できるようにと四苦八苦である。赤かった顔は今は青を通り越して少し土色。
何とか窒息は免れたものの、いまだ抱きついたままのミサト。
「ちょっとミサトさん、いい加減にして下さいよ。どうしちゃったんですか?おかしいです・・・・」
グリグリグリ・・・・・。最後までいえなかったのは、またもぐりぐり攻撃が始まったからである。
何とか胸の谷間から顔を引き離すと、エレベーターのドアがチンと言う音と共に開いた。乗っていたのは、オペレーターの伊吹マヤであった。
「シンジく・・・・・・ふ、不潔です〜〜〜〜〜!」
「ち、違うんですよ!ミサトが変になっちゃって・・・」
慌てて、弁解しようとマヤのほうを向く。と、マヤと目線がぶつかった。
「・・・シンジ君、好き」
グイッ、抱き!
(ボリュームはミサトさん程は無いけど・・・これはこれで・・・・)
「って何考えてるんだ、僕は!ちょ、ちょっとマヤさんどうしたんですか!は、離して・・・」
最後まで言えなかったのは、キラキラと光る彼女の目を見たからだ。
「シンジ君・・・、好き」
陥落しそうなシンジを救ったのは、そのシンジを取られたミサトだった。
「ちょっとマヤちゃん!シンジ君は今私と愛の語らいをしていたの。返しなさい」
「何故ですか、あんなに嫌がってたじゃないですか!やっぱり年増より若い方がいいです!」
「ヒクッ・・・、そんな貧乳なんかで、シンちゃんは満足しないわ。これくらいは無いと」
「そんな垂れたのシンジ君は好きじゃありませんよ!」
「な、何ですって!言わせて・・・・」
(なんか・・・・おかしいよ!)
彼は隙を見て全速力でその場から逃げ出した。
会う女性、皆がそうなる。シンジと目を合わせると何故か好意をもつ。なんとも羨ましい目にあっている彼は混乱していた。
「「「「「シンジく〜〜〜〜ん、どこ〜〜〜〜」」」」」
ここはネルフの食堂。『シンジ君、好き〜』とネルフ中の女性に追い掛け回されつづけ、すでに夕方、何とかここまで逃げ延びてきたのだ。
(どうにかやり過ごしたかな)
いくら考えても結論は出なかった。急にもて出した理由がわからない。
ガタン
突然無人の食堂に響いた音に身をすくませた。そこに立っていたのは、・・・・綾波レイ。
「綾波!!」
「・・・・・・・碇君」
地獄でくもの糸を見つけたような気がした。慌てて駆け寄ったせいで椅子に何度もぶつかるが、そんな事は気にしてられない。
「綾波、何かみんなおかしいんだ!ミサトさんやマヤさんが突然抱きついてきたと思ったら、ネルフ中の女の人が追っかけまわしてきて・・・・・・。ねぇ、綾波、今日はエイプリルフール?それともドッキリか何かなの?」
少しパニクっていて、何を話しているのか自分でも分かっていないだろう。
「・・・・・外へ行きましょ。外の方が安全だわ」
「・・・・・うん」
ジオフロントから地上に上がり、なんとか網やらたもやらを持つネルフの女性職員をやり過ごして逃げる事が出来た。
コンフォート17の途中にある公園に逃げ込んだ二人は、ベンチに腰を下ろした。シンジは、肩で息をするのを何とか押さえようとしている。
「ハァハァ・・・・ふう、この辺りまで来れば大丈夫かな?」
「・・・・えぇ」
レイの方を見、笑顔を作る。
「ありがとう綾波、本当に助かったよ。でも、みんなどうしちゃったんだろう。僕なんか追いかけて、好きって・・・。冗談にも程が・・・」
ピト
ビックリして右を向くと、いつの間にか自分の隣にゼロ距離で座っていたレイが、腕を絡めてきていた。
「あ、あ、あ、あ、綾波?!」
もうパンク寸前である。先ほどとは比にならないパニックだ。それだけ言えたのが奇跡で、その他は口をパクパクしているだけで、声にすらならない。
「・・・・・駄目?」
上目遣いの彼女を見て、さらに思考が固まる。
「あの、その、駄目とかそういうんじゃなくて・・・その・・・・」
「そう、じゃあ」
レイの、シンジの右手を抱く手に力がこもった。小さなふくらみの感触が、右手一杯に広がって、思考力を侵食していく。
「あああああ、あの、綾波・・・胸が・・・・」
彼にしてはこれも奇跡だった。こんなにはっきり言えるとは。しかし、今日のレイは一味も二味も違っていた。
「嫌?・・・・・・碇君、・・・・・私の事嫌い?」
シンジの体が硬直する。潤んだ瞳、少し赤いほっぺ、すうっと通った鼻筋、そして・・・・・ぬれた唇。
ゴクリ
生々しく唾を飲み込む音が響いてしまった。
「綾波・・・・・僕は・・・・・」
ゆっくりとシンジの顔がレイへと向かっていく・・・・・。
「何やってんの、あんたたち〜!!!」
そこに立っていたのは、赤い鬼神・・・・もとい、アスカその人だった。
「アスカ!」
「あんまり遅いんで、見に来てみれば!」
「二号機パイロット・・・邪魔しないで」
「ファースト・・・・、何の邪魔をするっていうのよ」
レイは立ち上がると、スウっとシンジの前に立つ。
「二号機パイロット、惣流・アスカ・ラングレー、SAL・・・・、猿・・・。そう・・・、赤毛猿が私たちの邪魔をするのね」
「誰が猿よ!バカシンジには今日の夕食のハンバーグを作るっていう仕事があるの!早く返しなさい!」
「駄目。碇君はこれから私と朝まで愛を語るの・・・・」
ポッ
何が恥ずかしかったのだろうか?言った傍から頬を真っ赤に染めている。
「何訳わかんない事いってるの!とにかく〜〜〜〜〜・・・・・・」
すでにシンジ君はその場から離れていた。
シンジが向かった先は高台。第3新東京市が見渡せる展望台がついていた。
「はぁ〜〜〜〜」
ここに来てから何度目のため息だろう。30分くらいここにいるのだ、数十回目だろう。来た道を背に、夕日が照らす街を眺めながら出るため息、何故か哀愁がある。
「はぁ〜〜〜〜」
「何溜め息ついてるのよ」
ハッとして振向こうとするが、すんでの所で思いとどまる。彼はようやく一つの仮定にたどり着いたのだ。
「きちゃ駄目だ、アスカ!僕の顔を見たら、僕を好きになっちゃう!」
ドキリとした。
(新手の告白?)
とも思ったのだが、シンジの雰囲気が違う事に気付く。
「あんたも・・・・訳のわからないこと言って。ほら、帰ってハンバーグの用意しなさい」
「きちゃ駄目だ!」
が、アスカの歩みは止まらない。後ろ向きになっているシンジの背後に立つと、グイッとシンジをこちらに向かせた。自然と目が合う二人。
「・・・・・アスカ・・・・・」
「・・・・・シンジ・・・・・」
見詰め合う・・・。と、シンジのおでこにでこピンが飛んだ。
「・・・・・な〜に自惚れてんのよ。そんな事ある分けない無いでしょ。帰って夕飯の支度、するわよ」
「・・・・アスカ、何ともないの?」
「だから何ともないってば。帰ってハンバーグ・・・・」
身長が同じくらいのシンジがアスカを抱きしめる。
「よかった・・・・、本当に。よかった・・・・」
顔が赤くなるのがわかった。
「ちょ、シンジ。・・・・話聞いてあげるから落ち着きなさい」
「どう考えてもリツコが怪しいわね。シンジ、あんた何かされなかったの?怪しい光線当てられたとか」
自分の義母をそんな目で見ているのかと思い、顔に大きな汗が張り付く。
「それはちょっと・・・・、あっ、そう言えば精神安定剤とか言って、錠剤を一粒飲んだ・・・」
「それね!」
パッとアスカの顔が輝いた。シンジはその表情を見てドギマキする。顔が赤くなるのを何とか押さえようと努力したのだが、報われたのかどうかは自分では判断できない。
「原因もわかったことだし、乗り込むわよ」
アスカが何もいってこないのを見ると、どうやら成功しらしいと理解したシンジ。
「正面からだと簡単に見つかるわね。・・そうだ、停電の時に使った道を行けば・・・・ってシンジ、聞いてるの?」
「え、何?あ、あぁ、アスカはいつも可愛いよ。って、え?今僕なんて言った?」
それからたっぷり12分間、顔を真っ赤にしたチルドレンは動く事が出来なかった。
さっきまではうまくいっていたのだ、ほんの三十秒前までは。
以前通ったと言う記憶を頼りに、リツコの部屋まで向かった。もちろん説明を求めるためであり、この訳の分からない状況を何とかしてもらうためである。
「確か・・・、ここから通風孔に上がったんだっけ」
「そうそう、ここよ」
這いずって、少しずつ前に進む。が、人間と言う生き物は忘れていく生き物である。
「ぜ〜〜〜〜〜〜ったい前見ないでよ!」
「えっ、何?」
ここでシンジが感じた事、既視感(デジャビュ)。
「バカ、バカバカ!!!」
そして落下。衝撃まで5秒と無かっただろうが、ここでのシンジの思考。
(ピンク・・・・、前は白だったよな・・・・)
自業自得、か。
ネルフ本部では、いまだに女性職員がシンジを探していた。
「そっちはいた?」「いえ。まだ探していないのは・・・」「いや〜〜〜、私のシンジ君を帰して〜〜〜」
等々。
そこに空からシンジが降ってきたとしたら、それはもう神からの授け物としか思えないだろう。
ドスン
落ちてきたシンジの上にアスカが被さる。
「ぐえ・・・。お、重い・・・・」
「バカ、バカ!レディーに向かって重いって!」
頭を左右に揺さぶるように殴られたので、軽い脳震盪のようになった。
「シンジ君発見!」
「まずい見つかった!逃げるわよ、シンジ!」
「そんなこと言ったって・・・」
「何ボケボケしてるの!早く!」
アスカはシンジの右手を握り締めると、一目散にその場から逃げ去っていった。
「SALがプリンスを連れて逃走。応援要請の必要性あり。繰り返す、SALが・・・・」
「ふっふっふ・・・、アスカ、逃がさないわよ」
酔いどれ天使は不適に笑う。
作戦部長の名前は伊達ではない。進路をふさがれ、退路を絶たれ、じわじわと追い詰められていくのが自分でもわかる。
(真綿で首をしめられるとこんな感じかなぁ)
右手に伝わるアスカのぬくもりを感じながら、そんな事を思いついていた。
リツコの部屋までは後少しなはずである。しかし、距離が縮まらない。
「こっち!」
進路をふさいだネルフ職員から逃げるために、右の通路へと入った。がしかし、
「しまった、行き止まり!?」
「ここまでね、アスカ」
「くっ、ミサト」
大勢の女性職員の先頭に、見知った顔が三つ。
「さあ、大人しくシンジを渡しなさい」
「そうです。さあシンジ君、こっち来て」
「マヤ、あんたまで」
「碇君・・・・それはとても気持ちいことなのよ(ポッ)」
何がだ。
背にはどう頑張っても傷一つつきそうにない壁、前には狂気の炎を灯した猛者たち。
最期を覚悟したシンジ。が、アスカは切れた。
「ダメダメダメダメ!絶対にダメ!こいつは、シンジはあたしのなの!ぜったいに・・・、誰にも渡さないんだからっ!」
時が、止まった。
「あら、もうこんな時間。そろそろ薬の効果が切れる頃ね。でも、いいものみさせてもらったわ」
猫のプリントがついたマグカップを持ち上げ、コーヒーを一口飲んだ。
「結局なんだったんだろうね」
「あたしに聞いても知らないわよ。明日リツコに聞いたって『私じゃないわよ』って誤魔化すに決まってるんだから。そんな事より、お腹すいた!」
「分かってるって。だからこうやって、みんなに説明せずに帰ってきたんでしょ」
一斉に目に光を取り戻したシンジ追っかけたいは、呆けた顔で立ち尽くしていた。ミサトはシンジ達に説明を求めたのだが、アスカはお腹がへったという理由で拒否、そのまま家に帰ることとなった。
「そうだ・・・・」
公園の前の街灯の下で、急にシンジが立ち止まる。
「ん、何?」
「さっきのアスカのセリフ」
ポンッという音と共にアスカの顔が真っ赤に染まる。よくよく思い出してみれば、愛の告白をしたに等しいことに気がつき、慌てた。
「わわわわわ忘れなさい!あ、あれはその場のノリで出たというか、何とかしようと思って出た嘘であって、でででも嘘だらけというわけでもなく・・・・」
「僕はさあ、物じゃないんだから。ああいう言い方はないんじゃないかな」
「もしかしたら少し本音が・・・・え?」
「だから、もうちょっと人間っぽく扱ってよ」
はぁ〜・・・
(こいつから言わせる、何年先になるのやら)
「どうしたの、アスカ?」
「何でもないわよ。ただあんたの認識に失望しただけ。物扱いするのは当たり前でしょ、だってあんたはあたしの下僕なんだから!」
「はいはい、分かりましたよお姫様」
再び並んで歩き出す。近くなった二人の距離に気がついたのは、空から見ていたお月様だけだったかもしれない。
「ふ〜ん、ほれ薬・・・だったのね。ったくリツコ、あんた何迷惑なもの作ってるのよ」
「あら、迷惑に関してはミサトにだけは言われたくないわ」
「うっ・・・。と、ところでさぁ、どうしてアスカにだけ効果が無かったの?」
「フフ・・・。私の薬はね、お互いに思いあっている二人に効くほど、野暮じゃないわ」
どうでしたか?急に電波が届きました。元ネタはあります。『あぁ女神さま』の12巻(?)にのってた
ほれ薬の話です。後はパッパラ隊のかな。
う〜ん、あまいのはこれが限度か・・・・。いや、頑張ればもうちょっといけるかな。
見てくれている人はいるのだろうか?3時間くらいで出来ちゃったからな。こんなもんだと思うんだけど。
取り敢えず、気が向いたら感想を。いや、完全に本人が楽しんでやってるので、いいんですけどね。
あ、また電波・・・・。思いついちゃった。・・・・・テスト近いんだけどなぁ・・・・(泣)
では、またどこかでおあいしましょ〜。