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王様旅行 前編
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作者注:この小説は、2000年10月に実施した王様旅行アンケートの結果に基づき
        ストーリー構成しています。ライブラリのページにある王様旅行アンケートの
        結果を先にご覧下さい。
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<ミサトのマンション>

夕食の後、今日もお皿をシンジは洗っている。ミサトはエビチュ片手にあぐらをかいて
おやじモード。アスカは食後のデザートを頬張りながらテレビ観賞。いつもの光景。

「あのさぁ、アスカぁ?」

「なによっ。今忙しいのよ。」

「今日、9時から見たいテレビあるからさ。ちょっと手伝ってくれないかな?」

「アンタバカぁ? 9時からは、アタシが見なくちゃいけないのがあんのよっ。」

「えーー。いっつもアスカばっかりずるいよ。」

「アンタ、まだお皿洗い終わってないでしょうが。」

「だから、手伝ってって言ってるんじゃないか。」

「イヤよっ! アンタが当番なんでしょ。」

「そんなのおかしいよっ。」

「カレンダー見てみなさいよっ!」

そこに並ぶはシンジ、シンジ、シンジと書かれた当番表。今日、シンジが当番であるこ
とに間違いはない。

「こんなの不公平だよっ。」

「なにが不公平よ。民主主義の原理に従って決めたでしょうが。」

「ぼくが、ジャンケンに弱いの知ってて・・・。」

「アンタっ! 今、何のアンケートやってるんだっけぇっ!?」

「そ、それは・・・。今度の旅行の・・・。」

「小間使いになるアンタが、そんな偉そうなこと言っていいのかなぁ?」

「・・・・・・まだ小間使いになるって決まったわけじゃ。」

「他に誰がなんのよっ!」

「・・・・・・。」

現在、読者アンケートの真っ最中。途中経過は知らされておらず、自信の無いシンジは
晴れて小間使いになった時が怖くて何も言い返せず、洗い物を続ける。近頃、あのアン
ケートをネタに苛められてばかりだ。

これが洗い終わったら、テレビ見れるもんな。
急ご。

大急ぎで食器を洗い終えたシンジが、エプロンを外してリビングへと走り出て来る。よ
うやく自分の時間。

「お皿洗い終わったから、チャンネル変えるよっ。」

「なっ! バカ言ってんじゃないわよっ! これからいいとこじゃないっ!」

「いいじゃないか。今迄ずっと見てたんだから。」

「アタシは、これが1番見たかったのよっ!」

「そんなのズルイよっ!」

「そんなにテレビ見たいんなら、ミサトにもう1つテレビ買って貰いなさいよねっ!」

絶対にチャンネル権を譲ろうとしないアスカは、突然話をミサトに向ける。ついこの間、
ナンバープレートより巨大なマフラーを新調したばかりで、お金の無いミサトは嫌な顔。

「えっとぉ・・・、そうそう。明日も仕事早いから、そろそろ寝るわねん。」

「あっ! 何逃げてんのよっ!」

「じゃねん。」

そそくさと冷蔵庫からエビチュを3本取り出し抱え込んだミサトは、自分の部屋へと駆
け込んで行く。寝るのに、なぜ3本ものエビチュがいるのだろうか。

「今迄、家事してたんだから、テレビ見せてよっ。」

「そんなの関係ないでしょ。」

「アスカばっかり、ずっとテレビ見てたんだからいいじゃないか。」

「アンタっ! まだ洗濯残ってるでしょうがっ!」

「そんなの明日すればいいだろっ!」

「アタシは、今日籠に入れた服を明日も着たいのよっ!」

「いっつも、同じ服2日も着れないっていってる癖にっ!」

「アンタっ! 小間使いになったら、どうなるかわかってんでしょーねーーーーーっ!!」

窮地に陥ると、最後の最後にはこのセリフ。もうシンジは、アンケートなんてやらない
で欲しかったと思う毎日。

「もっ! わかったよっ!」

シンジはかなり頭にきた様子で、捨て台詞を言い放ち洗濯機の前に消えて行く。

なんであんなに自分勝手なんだよっ!
ぼくを、ロボットか何かだと思ってんじゃないのかよっ!
アンケートが始まる前から、そうだったんだ。
なにかって言うと・・・。
いっつもいっつも・・・。

ブチブチ。

1度頭にきてしまうと、それ迄溜まっていたうっぷんが次から次へと噴出してくる。

「なんでぼくがこんなこと・・・。」

アスカの服を洗濯機に投げ込みながら、ブチブチと文句を言い続ける。だいたい、何処
の世の中学生が同級生の女の子の下着まで洗わされているというのだろうか。見る人に
よっては、羨ましい光景かもしれないが。

「そうだっ!」

その時、シンジは素晴らしいアイデアを思いついた。我が家にはSDVDデッキという、
科学の至宝があったのだ。裏番組を録画しておけばなんら問題ないではないか。

「アスカぁ、8チャンネル録画していいかな?」

それでも、アスカの顔色を見ながらしっかりとお伺いを立てるシンジ。習性とは恐ろし
いものである。

「ダメよっ! 10チャンネル録画してるもん。」

「今見てるんだろうっ!?」

「今見てんのは、6よっ!」

「いいじゃないかぁっ! 録画くらいさせてくれたってっ!」

「イヤよっ!」

「ひっ、ひどいよっ!」

前々からずっと見たかった少年ジェットのリバイバル。あのバイクが格好良いのだ。し
かし、録画すら許して貰えず今自分はここで洗濯を続けている。

「あーっ! もう嫌だっ!」

とうとうシンジがキレた。手にしていたアスカの服を洗濯籠に叩き込み、洗濯機の前か
らズンズンと離れリビングへ出て行く。

「もう嫌だっ! もう家事なんかするもんかっ!」

「はぁ〜っ!? 突然何騒いでんのよっ!?」

「ぼくばっかり、なんでこんなことしなくちゃいけないんだよっ!」

「アンタが当番だからでしょうがっ!」

「毎日当番じゃないかっ!」

「決まったもんはしゃーないでしょっ!」

「無理やりじゃないかっ! もう絶対するもんかっ!」

「シンジぃぃぃ?」

カンカンに怒るシンジを前に、アスカはまたしてもニヤリと嫌な笑みを浮かべて、シン
ジの前に歩み寄ってくる。

「小間使いになったら、徹底的にしごいて貰いたいみたいねぇっ!」

「だってっ! それは、旅行に行ってからじゃなかっ! 今は小間使いじゃないよっ!」

「あっそ。いいわ。そのかわりっ! 旅行の時は、覚えてらっしゃいよっ!」

「うっ・・・。それとこれとは・・・。」

「洗濯もしてくれないんじゃ、もうダメねっ! アンタはみんなの下僕になるのよっ!」

「じゃ、じゃぁっ!」

それでも今回ばかりは、なんとか必死で抵抗を試みる。

「アスカが小間使いになったらどうするんだよ?」

「アンタバカぁぁぁっっっ!!!!!!???? このアタシが小間使いになんか、な
  ーるわけないじゃんっ! だんとつトップで王様よっ!」

「・・・・・・。」

確かにその可能性は高い。しかも、自分以外の皆が王様候補にすら見え、自分だけが小
間使い候補に思えてしまう。

「も、もしだよ。もし、アスカが小間使いになったら、どうするんだよ。」

「ま、そーんなことがあったら、なーんだって言うこと聞いてあげるわっ! そのかわ
  り、アンタっ! 洗濯もしなかったら、わかってんでしょーねーーーっ!?」

「うっ・・・。」

だんだんと怖くなってくるシンジ。アンケートに出ているのは、自分以外、アスカ,レ
イ,マナ,カヲルと、いかにも人気のありそうなキャラばかり。

せめて、ケンスケがいたらなぁ。

親友に対し、なんとも失礼なことを密かに考えているようだ。

「わ、わかったよ・・・。洗濯してくるよ・・・。」

「わかりゃいいのよ。」

「はぁーあ。やだなぁ。旅行行くの・・・。」

その日、結局シンジはテレビも見ることができず、洗濯をさせられたばかりか風呂上が
りのアスカの肩まで揉まされ続けたのだった。

<ケンスケの家>

数日が経過した。あいも変わらずアスカに使われてシンジがストレスを溜めていた頃、
ここケンスケの家にマナが走ってやって来ていた。

「確か・・・ここでいいわね。」

チャイムを押して待つこと数分。玄関の扉が開き、寝癖のついた頭でケンスケが玄関に
現れた。

「ん? 霧島じゃないか。」

「なにぃ? 寝てた?」

「あ、あぁ。どうしたんだ?」

「ちょっとさ、借りたい物あるんだけど?」

「俺にか? 金無いぜ。」

「そんなの借りないわよっ! DV貸してくれないかしら?」

「ビデオ? いいけど、なんで?」

「明日から温泉旅行なの。みんなの様子撮ることになっちゃったのよねぇ。えへへ。」

どうやらアンケートの集計が終わり、真っ先に結果を知ったのはマナの様だ。自分が実
況中継ということを知り、ケンスケにビデオを借りに来たのだろう。」

「お、温泉? だ、だ、誰と行くんだっ?」

ケンスケの目がギラリと光る。

「わたしとぉ、アスカでしょ。綾波さん、渚くん・・・それからシンジ。どして?」

「あ、い、いや。なんでもないさ。そ、そうだ。ビデオだったな。ちょっと待ってろ。」

頬をヒクヒクさせながら、ケンスケは慌てて家の中へ飛び込むと、2番目に良いデジタ
ルビデオを取り出しマナに渡す。

「ありがと。旅行終わったら、すぐ返しに来るね。」

「あぁ、いつでもいいぜ。」

手を振りマナを見送ったケンスケは、目の前からその姿がいなくなると再び家の中へ飛
び込み大慌てで1番良いビデオカメラの手入れを始めた。しかも、曇り止めやら赤外線
などまで準備している。覗きでもするつもりだろうか?

「売れるっ! シンジはともかく、後の面子っ! これはっ! 売れるっ!!!
  しかも、温泉っ! オールヌードだっ!!!」

カヲルが転校してきてからというもの、男女またにかけて商売をしているケンスケにと
って、商売ネタが勢揃いする旅行だ。しかも温泉旅行ときている。手を拱いて見ている
など、勿体無くてできようはずもなく早速旅の準備を始めるのだった。

<ミサトのマンション>

その日の夕方。明日に温泉旅行を控えた葛城家の2人は、いそいそと旅行の準備をして
いた。

「バカシンジっ! 何処にアタシの服入れてんのよっ!」

「何処って・・・アスカのバッグだけど・?」

「アンタバカぁっ!? 重くなるじゃないっ! アンタんとこ入れときなさいよねっ!」

「えーーーーっ! 」

「はいっ! これと、これも持ってくのよっ!」

次から次へと服を出して来るアスカ。たかだか一泊の旅行で、なぜに何枚も服がいると
いうのだろうか。しかも、その服が次から次へとシンジのバッグにほおり込まれていく。

「む、無理だよ。もう入らないよっ!」

「じゃ、こっちのカバンに入れたらいいでしょ。」

「ちょっと待ってよっ! カバン2つも持ってくなんて、やだよ。」

「アンタ男でしょうがっ」

「こんなに持ったら、山道歩けないよっ!」

「アタシに反抗するってのっ? もうすぐアンケート結果来るのよっ! 徹底的にこき使
  われたいようねっ!」

「うぅぅぅ・・・。ん? そう言えば。」

アンケートのことを持ち出され、夕方なにやら郵便物がポストに入る音がしたことを思
い出したたシンジは、恐々その封筒を玄関まで取りに行く。

「やっぱり・・・。アンケート結果来てるよ。」

「えーーーっ! 早く見せなさいよっ!」

ひったくる様に封筒を取ったアスカは、見せびらかしながらいそいそと封を切り、中の
アンケート結果報告書を取り出す。

「!!!!!!」
「!!!!!!」

そこに書かれていた結果を見て、アスカ,シンジ共に目を点にする。

「ちょ、ちょっと待って。」

青い瞳を何度か瞬きさせると、アスカは玄関の電気を付け明るい所でもう1度じっくり
とそこに書かれている文字を眺める。

「ったく。印刷ミスじゃない。アンタとアタシが反対になってるわ。」

「電話で確認してみようか?」

「そ、そうねっ! こんな間違いするなんて、バカ管理者に一言文句言ってやるわっ!」

                        :
                        :
                        :

                    ピポパポパ

                        :
                        :
                        :

5分が経過した。

アスカは、電話の前でぐったりと腰を落とし、だらんと力なく頭を垂らしている。

「アスカっ。早く準備しなくちゃ、間に合わないよ。」

「『アスカ』・・・それはダレ? わからない。たぶん、アタシは3人目だから・・・。」

「綾波みたいなこと言ってないで、早く準備してよっ!」

一方、ここ数週間。小間使いになった時のことで脅され、こき使われてきたシンジは、
我が世の春を謳歌していた。

散々、ぼくを脅してたのに・・・。
アスカが王様になって当然だって言ってたのに・・・。
クス。
アハハ。
アハハハハハハ。
ウワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハっ!
ぼくが明日からアスカの王様だーーっ!
こ、こんなことがあるなんてっ!
ぼ、ぼく。生きてて良かった。
ワハハハハハハハハハハハっ!
ワヒッワヒっ! ウワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハっ!!!!!!

もう今すぐにでも笑い出しそうなシンジであったが、必死でそれをこらえる。王様にな
れるのは、明日この家を一歩踏み出し旅行が始まってからだ。焦ってはいけない。

「アスカぁ、この服。全部鞄に詰めとけばいいんだねぇ。」

「・・・・も、もういい。」

「どうしたのぉ?」

「1着だけでいい。荷物は軽くしましょ・・・・。」

力なく返事をしながら、四つん這いで玄関から戻って来るうつろな瞳のアスカ。どうや
ら、彼女の意識が現実に戻って来る迄には、後少しの時間が必要の様であった。

<JRの駅>

翌朝のJRの駅前には、1人の茶色いショートカットの女の子が、ビデオカメラを持っ
て立っていた。

「さぁ、みなさん。いよいよ旅行ですよぉ。アスカが、小間使いだって。ブッ。」

1人でカメラに向かって解説しながら、これまた1人で噴出すマナ。よっぽど楽しいみ
たいだ。

「コメント係りやってる時、いーっつも偉そうにしてるもんねぇ。いい薬だわっ! アス
  カが、小間使い〜小間使い〜。ブッ!」

また噴出している。どうやらコメント係りという仕事で何か恨みでもあるらしい。そう
こうしているうちに、レイとカヲルがてくてくと歩いて集まって来た。

「おはよー。あら渚くん。すっごい荷物ねぇ。」

「どうして、僕が小間使いなんだい?」

「あなたが、人気ないから。クスクス。」

泣きそうなカヲルの横で、ニコニコ笑みを浮かべるレイ。

「・・・・でも、どうしてこんなに荷物があるんだい?」

「みかんを一箱持って来たから。クスクス。」

どうやらレイは、自分で荷物を持たなくてもよさそうだということで、ダンボール一箱
のミカンを用意して来た様だ。それを背中に背負い、カヲルがひーひー言っている。

それとほぼ同時刻、別の方向からまた2人の人影が近付いて来る。それぞれのリュック
を、背中に背負ったシンジとアスカだ。

「おまたせ。みんな早いね。」

「碇君。どうして自分の荷物を持ってるの?」

カヲルに持てる限りの荷物を持たせたレイが、不思議な顔でシンジに問い掛ける。

「だって、ぼくは王様だからねっ。アスカの荷物は持たなくていいんだ。」

「・・・・・・。」

「せっかく王様になったんだから、楽しまなくちゃね。」

「それ・・・当たり前。」
「シンジ、日頃どんな扱いされてるの?」

さすがのレイも、話を聞いていたマナも目を丸くしてシンジを見る。自分の荷物しか持
たなくて良いと喜んでいるシンジが、哀れにすら思えてくる。

「どうしたの? 綾波も、マナも。」

「碇君・・・あなたの荷物も、弐号機パイロットが持てばいいの。クスクス。」

「えっ? ぼ、ぼくの?」

「碇君は、王様だもの。」

「そ、そうだっ! ぼくは王様だぁぁっ!」

「ファーストっ! アンタなに余計なこと言ってんのよっ!」

「あら。王様にそういうこと言っていいの?」

そうである。シンジばかりか、レイまでがアスカに命令できる立場なのだ。これは、辛
い。

「ぐぐぐぐぐ。」

「これを言い出したのは誰? クスクス。」

「ぐぐぐぐぐ。」

「自分の言い出したアンケート。規則は守るもの。クスクス。」

「ぐぐぐぐぐ・・・・わ、わかったわよっ! 荷物貸しなさいよっ!」

奥歯を噛み締めながら、シンジの荷物を受け取ろうと手を差し出すアスカ。その様子を
見たシンジは、苦節数ヶ月の葛城家での生活をしみじみと思い返す。

ぼ、ぼくが手ぶらでアスカが荷物持ち。
こ、こんなことがあっていいのか?
ぼくは王様なんだーーーーーーっ!!!!
い、いいんだーーーーーーーーーーーっ!!!!

荷物を手渡したシンジは、涙を流して飛び上がらんばかりに大喜びしていた。もちろん
マナはその様子をビデオに収めている。

「みなさん。シンジが喜んでるわ。でも、あんまり調子にのったら後が怖いかもねぇ。」

悔しくて悔しくて仕方がないといった感じでシンジのリュックを受け取ったアスカは、
それを背中に背負い、自分のリュックをカヲルが背負っているミカン箱の上にどっかと
乗せる。

「な、なにをするんだい?」

「アンタっ、小間使いでしょうがっ!」

「それは、惣流さんも一緒なんじゃないのかい?」

「一緒にしないでよっ! この1割未満っ!」

昨日届いたアンケート結果を、ビシっとカヲルの目の前に叩き付ける。4位迄はほぼ似
た票数だが、カヲルだけ1割にも票数が満たないという悲惨な数値。

「アンタはっ! ダントツ最下位でしょうがっ!」

「読者のみんなは、そこまで僕のことが嫌いだったんだね。しくしくしく。」

涙を滝の様に流しながら、細身の体で大量の荷物をおばあさんの様な腰つきで背負い、
ホームへ入って行くカヲルの姿。マナは、一部始終をビデオカメラに収めている。

「さぁ、みなさん。いよいよ温泉旅行が始まりましたぁ。どんどん調子に乗るシンジに、
  なんだか怖ーい綾波さん。さぁ、アスカに未来はあるのでしょうかぁっ!!!!!!
  少なくとも、アスカ命名1割未満くんはもう終わってるみたいだけどねぇ。」

ガタンゴトン。

「マナ、電車が来たよ?」

「あっ! ほんとだ。じゃ、後編でねっ!」

To Be Continued.
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