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シンジの ら〜めん

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パ パパ  

とある、第三新東京都市の路地裏に広がる。 

屋台の音。

 

そこには、まだ幼さがのこる 少年が一人で働いていた。

彼の名は碇シンジ(誰でもわかるだろ!)エヴァンゲリオンのサードチルドレン(だから、誰でも知ってるって!)である。

すべての戦いが終わりまだ、TV版の方の人類補完計画が始まる前に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は、逃げた。

 

理由は

――1ヶ月前――

ミサト「シンちゃ〜ん。」

シンジ「なんですか?ミサトさん」

いつものように、ミサトに呼び止められるシンジ

ミサト「えびちゅ、取って〜」

シンジ「はいはい」

まるで、家政婦のように扱われるシンジ

他人からみれば、かわいそうだが

シンジは、特に何も感じないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

しかし・・・事件はおきた

ミサト「シンちゃ〜ん」

シンジ「なんですか?」

ミサト「あなた、これからどうすんの?」

シンジは、気づいた。(おそいよ)自分のこれからの将来を(だから、遅いって)

シンジ(一応、NERVに就職しておけばいいんだけど どうもありきたりすぎていやだなぁ

『父さんの元で働く』っていうのが嫌だ。それに、一応チェロもできるんだし。。。)

ミサト「早く、きめてよね。その返答によっちゃあなたここで一生『雑用または家政夫』よ」

プチ!

シンジは切れた。

シンジ(そうだ。そうだよ!何で使徒全部倒したのに僕はここに居るんだ?

確かに、カヲル君の事だって トウジの事だって、綾波の事だって  アスカの事だって色々ある。

でも、

このままじゃ僕は一生ドレイだぞ、アスカが戻ってくれば、あの二人と一緒に暮らすんだぞ!

それに、この前 死んだと思ってた加持さんが帰ってきたじゃないか!

すっごく、良い話だけど。ここ最近 ミサトさんとのデートの回数が半端じゃない。

このままミサトさんと加持さんが結婚してウチに住むことになったら,,,

いや、待てよ?

加持さんて確か、、、親が、、、いる ハズ、、、あ、

イナイ!!!!!

やばい、さっきまで加持さんが『親の跡でも継ぐのかな』と思ってたけど

ミサトさんも 加持さんも 両親がいないジャン。

しかも、加持さんNERVの寮に一応住んでるから このままだと

って事は、、、って事は

そのうち ウチに婿として来るのか?

加持さん マ○オさんになるのか? ←ネタが古いw

そうなると

さらに。大変だし、《いちゃついて》そうだよ!

確かに、アスカの事が心配だけど 別にココで待ってなくても毎日病院に行けばいい事じゃん。

カヲル君の事だって、綾波の事だって、トウジの事だって・・・

このまま、ココにいたら ミサトさんの奴隷確実だよ。

僕ここに居る意味ないじゃんアホじゃん僕!

うーん。。。でも どうしよう。。

 

 

 

そうだ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーメン屋でもやろ

 

 

 

 

 

シンジ「ミサトさん」

シンジはすごい剣幕でミサトをにらみつけた

ミサト「や〜ね、シンちゃん(^^;)冗談よ冗談。そんな事しないわよ」

シンジ「いえ、違うんです。僕ここを出て行きます。」

ミサト「は?」

シンジ「長い間お世話になりました。」m(_ _)m

バタン!

突然外に飛び出すシンジ

ミサト「え!?。。。。うそ」(硬直)

ミサトが覚醒したのはシンジが出てってから二十分後であった。

――現在――

シンジは。預金通帳を(NERVからの給料)つかって、

屋台を買った。そして今こうして《ら〜めん屋》をしている。

 

 


第一の客

碇ゲンドウ


とある日の開店準備中。。。

シンジ君はどうやら、後ろを向きながら何やら材料を探してる模様。

そこに、現れる黒い影。

そう、碇ゲンドウである

ゲンドウ(げふぇふぇふぇ、もうシンちゃんたらそのエプロン姿
      ユイそっくりではないか)

鼻の下はまるでサルのようにだらしなく延びていた。

ゲンドウ「おい、ラーメン一つ。」

とりあえず、椅子に座りいつもの顔をしながら話し掛けるゲンドウ

シンジ「あ、すいません。まだ開店準備ちゅう、、、」

 

シンジ「と、、、父さん?」

ゲンドウ「、、、何だ?シンジ?ラーメン一つだ」

冷静になりながらもゲンドウの背中は汗でビッチョリだ。

ゲンドウ「いいから、食わせろ。お前の作ったラーメンを」

シンジ「父さん、、、」

シンジ(一体、なんの用だろう?)

シンジはしばし黙った後

シンジ「うん、分かったよ。」

意を決してラーメン作りに入った

 

―――調理開始―――

とりあえずシンジはまだ仕込み(スープの方はできてるのだが)

は全部終わってなかったのでネギから切りはじめた。

トントントントン

シンジはゲンドウの目の前でネギを切っている

ゲンドウ(ハァハァ、シンちゃん、、、イイ!イイ!いいぞ!)

ゲンドウはカメラ付きサングラスでシンジを激写していた。

ゲンドウ((:´Д`)ハァハァ:´Д`)ハァハァ)

ゴク

思わずシンジの料理を作ってる姿がユイに似てしまい

つばを飲み込むゲンドウ

その音を聞いたシンジは

シンジ『父さん、、、おなか減ってるのかなぁ?』

シンジ『じゃ、ここはトンコツで行くか』

と、トンコツだしの方の(特製ラード)鍋をあける。

ふわっとトンコツの独特のニオイがゲンドウの鼻をくすぐる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲンドウ「ほう、トンコツか。。。 ユイはしょうゆ派何だが。」

 

 

 

ボソッとつぶやく ゲンドウ。

ビクッ!

おびえるシンジ

シンジ「あ、じゃあ醤油ラーメンにするね。」

ゲンドウ「かまわぬ。」

冷静な顔つきで喋るゲンドウ 

ビク!!!ビク!!!!!

さらにうろたえるシンジ。

ゲンドウ「おまえの、イチバン得意なラーメン。それでいい。」

メガネをグイッと構え あのポーズを取るゲンドウ

シンジ「う、うん わかったよ。」

シンジ(僕の得意なラーメン?)

 

しばらくシンジは考えた。

 

シンジ(そっか、父さんはボクのラーメンの実力を計りに来たんだ。)

シンジ(よし、ガンバロ!)

すこしでも、唯一の肉親と仲良くなろうと懸命にがんばるシンジ君。

シンジ(ボクの得意なラーメン。そして、父さんのために作れるラーメン。
     う〜ん。)

 

ちょっと困った顔をするシンジ君。

その瞬間をこの親父が見逃すはずは無かった。

ゲンドウ〔キラーン(☆☆)〕

ゲンドウがまた メガネを上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カチッ

 

 

 

シンジには気づかれないような小さな音がした。

ゲンドウ(ふふふ、これでこのグラサン(古!)は写真付きから1000万画素のデジタルカメラ
      搭載型サングラスになった。これで シンちゃんを ゲフェフェフェフェ)

すでにもう、彼の頭の中にはラーメンよりも 自分の息子のエプロン姿を撮る事しかないようだ。

 

んで、シンジ君。

シンジ(よし!こってりトンコツ醤油ラーメンにしよう。)

作る料理を決めたシンジ君は まず、トンコツスープの鍋と秘伝の醤油ダレが入ってる

鍋を確認した。

シンジ(うん、両方ともイイ具合だ。)

ペロっとなめて軽く味を確認したところで 調理開始。

まずは、ラーメンにはかかせない 卵。(半熟味付き)

シンジ(よし、ウズラで行こう。)

と、小型冷蔵庫からウズラの卵を取り出したシンジ君

――――――補足―――――――――
シンジ君の買った屋台は、2013年式の
結構な代物の奴で、昔と違い電気やガスも
配線いらずで使える超万能型。
さらに、ボタンを押せば。一瞬で
ベットとトイレ(水洗)とお風呂が出てくる。
オプション機能付きのスゴイヤツだ!
でも、見た目は昔ながらって感じをかもし出している。
―――――――――――――――――

とか何とか補足してる間に ウズラの卵(味付き&半熟)が完成。

つづいて、チャーシュー。

シンジが自分で選び自分で味付けをしておいたチャーシュー

シンジ自慢の一品だ。

メンマはあえて一般のものを使用する。

そうすることにより 家庭観を持たせようという感じがするのだが

シンジは特にそんな事は思ってないらしいw

そして、〔〕。

シンジ(うーん、ちぢれもいいんだけどなぁ)

麺の入ってる木箱(下にちゃんとキッチンペーパーが敷いてある)

とにらめっこしながら 考えるシンジ

 

((:´Д`)ハァハァ:´Д`)ハァハァ)((:´Д`)ハァハァ:´Д`)ハァハァ)

おや、この なまぬるぅい 吐息は

ゲンドウ「げふぇふぇふぇふぇ」

ゲンドウだ。

彼はシンジに気づかれること無く 一人で暴走していた。

ほっぺに人差し指をつけて 首をかしげるシンジ

その姿はどことなくユイに似ていた。

 

 

 

ゲンドウ(ユイーーーーー!!!!!〔;゜д゜ハァハァ〔;゜д゜ハァハァ)

 

 

 

 

 

メガネの奥では 言葉ではあらわせないような目になっているゲンドウ

しかも、いつものポーズをとっているため 吐息が外部にもれることは無かった。

ただ、手袋が異様に湿っているのだが、、、

デジタルカメラとかしたそのサングラスは今まさにそのデーターをMAGIに贈り

DVDに焼こうとしている。

ここまで、やるか?普通。

ゲンドウ(〔;゜д゜ハァハァ〔;゜д゜ハァハァ〔;゜д゜ハァハァ〔;゜д゜ハァハァ)

どうやら、本人の耳には入らないようだw

 

シンジ(よし、極細ストレートに決めた。)

麺の種類を決めたシンジ君は、すぐさま 極細ストレートを取り出し。

沸騰してあった鍋に入れた。

グツグツグツグツグラグラ

鍋の中で華麗に舞う極細ストレート麺。(ま、軽く掻き回してるんだけどね。)

シンジは真剣な目で麺を見てる。

ゆでる時間によって硬さが微妙に違うからだ。

 

 

 

 

 

 

シンジ(まだだ、まだ固い。)

 

 

 

 

 

 

 

じっと鍋を見つめるシンジ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

静寂。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

シンジ(今だ!

タイミングを見計らい麺を救い上げそのまま

シンジ「オウギ!いばら返し!!!!

麺の入ったいるザルは頭上高く掲げられ、

そのまま まるで華麗なムチの舞を踊るかのような速度で振り回し始めるシンジ

ゲンドウ「おお。」

思わずその華麗な舞に見とれるゲンドウ。

 

そしてシンジは最後に全力でザルを振り下ろす。

パシャン

麺についた水滴がいっせいに舞い上がる

そう、それはまさしく 華麗なバラの花のようだった。

 

 

 

 

 

 

 

シンジ(キレイな花にはトゲがあるのさ。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンジ(なんちってw)

自分でも満足した面持ちで麺の水切りを終えたシンジ君。

さぁ、もりつけだ!

まずは、ちょっと多めにトンコツスープをいれ、 その後あっさりとしたシンジ特選スープを入れる。

うまい具合にこってりしたところで、麺を投入。

後は具をきれいに並べて おしまい。

 

シンジ「どうぞ。父さん」

ゲンドウ「ああ。」

吐息でベチョベチョになった手袋をはずし。ラーメンを受け取るゲンドウ。

コツっ。

ラーメンを置き 割り箸を取った。

ゲンドウ「それではいただこうかな。」

パキ。

割り箸を袋から取り出し キレイに割って。まずは麺から。

ズルズルズル。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウマイ。

へ?

うまいぞシンジ。

シンジ「父さん。。。」

 


終わり。


次回予告。

 

突如、現れた ケンスケとトウジ。そしてヒカリ。

3人は一体なんの目的で現れたのか? 

そして、シンジの心の補完は果たして始まるのだろうか?

それにしても、この作品は続編として続くのだろうか。

しかも、盛り付け後が全然短くていかに ダルかったのかを。証明してるしw

あ、なんだか途中から 後書き口調にw

これ、書いたの高校入る前だったんで 時間がたってから書くと結構つらいですね。

04年は あと、もう2.3こSSが出せたらいいなって思ってます。

それでは。


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kuroda@aurora.dti.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
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