「おはようございまーす」

ドアを勢いよく開けネルフに出勤してくるシンジ

そこである事に気づく

「あぁシンちゃん?少し遅いわよ」

なんとユイがいた

「か、か、か、母さん!?な、ななんで!?」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 

朝焼けに包まれて 走り出した 

行くべき道を 

情熱のベクトルが 僕の胸を貫いていく 

どんな危険に傷つくことがあっても 



夢よ踊れ この地球(ほし)のもとで 

憎しみを映し出す鏡なんて壊すほど 

夢に向かえ まだ不器用でも 

生きている激しさを 体中で確かめたい 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 


仮面ライダー龍騎EVAAVE騎龍ーダイラ面仮   
        第十九話話九十第


手をパタパタと振りながら喋る

「そんなに驚かなくてもいいわよん。マユミさんが入院して人手が足りなかったらしいのよだからア.ル.バ.イ・トよ」

「そやそや、シンジよりいい仕事するでぇ」

「あら、鈴原君たら」

(そういや朝、母さんが電話に出てすぐどっかでていったっけ・・・・・でもあんな風に喋る母さんってモロオバさんだよな・・・・・・ん?)

ユイがゆっくりとこっちを向きにっこり笑う

「シンジ?変なこと考えてるわね?今日は夕食抜きよ」

「っえ〜!!!そ、そんなぁ〜」

半泣きになって懇願するが許してもらえず夕食抜き決定!

(うぅ・・・なんで読心術なんか身につけてるんだよ〜)

「ところでシンジ、夜の大学に仮面を男が現れるそうなんやそれ見て来い」

「うん。じゃいってくる!!」

コートを羽織、外に出ていこうとする時ユイが止めた

「あ、シンちゃん私も行くわ」

「え?まだ母さんには・・」

「ええわいええわい親子水入らずで行って来い」

それを聞いたシンジはおもわず「え〜〜〜」っと叫んでしまい、ユイにいぢめられながら出ていった

「ふ〜いやっと出ていったわいユイさん・・・なぁヒカリ」

「えぇあの人独特の雰囲気があるモノね」

「そうやなぁ別にいやな人じゃないんやけどなぁ・・」

「えぇ・・・むしろシンジ君より仕事も出きるしいいんだけどねぇ〜」

「う〜んなんかシンジがおらへんかったらワイらまであの雰囲気に引きずり込まれそうやもんなぁ」

「そうねぇ〜」

「「はぁ〜〜」」

ユイはどこへいっても扱いにくい存在のようだ・・・











「この事件不気味ねぇ仮面の男ですってねぇ・・・」

「仮面の男かぁ・・・」

(うーん・・・もしかしてライダー・・・?ま、まさかな・・・はは・・・)

「・・ん・・ゃん・・・・んちゃん・・・・・しんちゃん・・・・シンちゃん・・・シンちゃん!!!」

「あ、へっ??」

「着いたわよ」

「あ、あぁ〜」

「じゃ入るわよ」

鉄柵を乗り越え中へ入っていく二人

「うぅ〜やっぱり夜の学校って不気味だなぁ」

「もぅシンちゃんはちっちゃな頃から怖がりなんだからん」

えへへーと笑いながらシンジを抱きしめる

やめろよぉと拒むシンジの耳に金属と金属のぶつかり合うような音が聞こえる

がばっとユイの拘束を解き、真顔になる

「こっちだっ!!」

そして走り出すシンジ

「ちょっとシンちゃん!」

それを追うユイ

そこには確かに鉄仮面がいた。ぐったりと壁に寄り掛かっている鉄仮面が。

驚く真司たちの前で、床に倒れ込む鉄仮面。その拍子に仮面が外れ、若い男の顔があらわになる。

ユイがポケットをまさぐり財布を出すとその男の免許証から三上という名前だと言うことがわかった

「おい!!大丈夫かっ!おい、おいっ!!」

その男を抱きかかえ叫ぶシンジ

しかし反応がなく仕方なく病院へ連れていった






誰に襲われたのか、なぜ仮面を付けていたのか、被害にあった男は、運ばれた病院でも何も語ろうとしない。

仕方なくシンジたちは、男が所属する大学のネットゲームクラブ『マトリックス』を訪ねることし、つい昨日きた大学へと足を運んだ

「すみませーんネルフの者ですけど〜」

「はぁ〜い」

ユイが声をかけると奥から少し紫がかった髪の女性が出てくる

「あ、ネルフの者の碇ユイと申します」

そういって名刺を渡す

だがシンジがなかなか渡そうとしない

(きょ、巨乳だ〜)

鼻の下を伸ばしでれーとしているシンジを見たユイはおもいっきり足を踏みつける

「いってぇ〜〜〜〜!!!」

「ちゃんとしなさい!!」

「は、はい・・あの碇シンジです・・・」

そう言ってようやくシンジも名刺を渡した

「あはは楽しい方々ですね。私このマトリックスの顧問をしています葛城ミサトです。よろしく」

「あの〜早速本題ですけど三上さんって知ってますよね?」

だが彼らの反応は冷淡だった。

「どんな人だったっけ?」「忘れちゃいました」。クスクス笑いながら言ってのける部員たち。

そんな反応に苛立ちを覚えつつシンジとユイは唯一おどおどした感じの芝浦淳に、声をかける。

何かを言いかける淳。が、他の部員に脅された淳は、言い付け通りジュースを買いに部室を出ていってしまった。








何の収穫もなく、ネルフに戻ったシンジたち

「なんやそれ!?なめくさっとるなそのガキどもわ!!!」

「そうなんだよ!!あ〜〜むかつくなぁっ!!!」

You got a mail

そんな中電子音が鳴り響き1通のメールが届く。

開くと、パソコンには無気味な鉄仮面が。脅迫・・・

それを見たヒカリは

(これは「マトリックス」に関係あるわね)

そう確信を持った












カランコロンと鐘を鳴らしながらシンジとユイが花鶏にかえってくる

「ふーい・・・ただいまぁ!優紀さん」

だが返事がない

「あれ母さん、優紀さんどこ行ったんだろ」

「さぁ?買い出しかしら?」

すると裏口の方から大きな声が聞こえてくる

「私は殺れるわ!!」

アスカの声だ

慌ててシンジとユイは裏口に出る

するとそこにはアスカとリツコがケンカをしている光景があった

「あなたは決して殺る事はできないわ・・・占いに出ているもの」

「私は止めたりはしないちゃんととどめはさせる!!!」

アスカが殴りかかろうとする

だがそれをシンジが止める

「アスカ止めるんだッ」

「うるさいうるさい!!リツコ、あんたしつっこいのよ!!いっつもいっつも私に付きまとって・・・なんでほっといてくれないのよっ!!
ライダーだから?だったら闘ってやるからデッキを出しなさいよっ!!シンジ,あんただってそうよライダーなんだから闘いなさい!!
二人まとめて相手になってやるわよ!!!」

アスカが振り乱して叫ぶ

「え・・・・リ、リツコさんがライダー??」

いきなりのことに驚く、シンジ

だがあまりリツコは驚いていない・・・

「ふぅ・・新しい出会いとはやはりシンジ君貴方だったのね・・・やっぱり私の占いは当たるわ」

「そうなんだ・・・」

そうして四人はとりあえず花鶏へ戻ることに

「でもさでもさリツコさん、リツコさんの占いって当たるんでしょ?僕も占ってくれませんか?」

「ええ、いいわよ」

タロットでシンジを占い始めるリツコ

「今度の仕事で、新しいライダーに会いそうね」

「なっ!!」

さらに占いを進めるリツコ・・・しかし始めて少しすると顔が険しくなる

「見えない・・・・」

「え?」

「シンジ君、あなたのこれ以上の未来、見えないわ・・・」

「あはは・・そんなわけ・・真顔で冗談はキツイよリツコさん」

だが静かに首を横に振るリツコ

「そんなっ・・・うーん僕死んじゃうって事かなぁ〜」

言葉の意味の割りに明るく言うシンジ。まぁあまり信じてないのかも知れないが・・

「いいえ・・そういう意味じゃないと思うの・・・貴方には無限の未来が開きすぎてて、先が見えないだけだと思うの・・・だから貴方の選択次第で+にもーにも
変わると思うの・・・それはライダーの世界のことにも関係あるわ・・・」

「へぇ〜・・・そんなに〜じゃ僕でもライダーの戦いを止められるかな・・・」

シンジがぼそりと呟いたその言葉に、アスカが食って掛かる

「っざけんじゃないわよ!!アンタがそのライダーの戦いを止めたら、他のみんなの願いはどうなんのよっ!!」

そのアスカの厳しい言葉に言葉につまり、シンジの顔が険しくなる

「でも・・・」

シンジが何か言いかけた時携帯の電子音が鳴り響く

「もしもし、え?あ、はい・・・はい・・え!?本当!?うん・・わかったすぐ行く」

シンジの持つ携帯から、微かにヒカリの声がする

「あ、あのさ仕事がはいったから・・じゃ行ってくる」

そこから逃げる様に出ていくシンジ

その後を追うアスカ

「シンジ君のことが心配なのかしら?」

「ハン、新しいライダーが気になるだけよっ!!」

そういってアスカも出ていった

















ついたその場では金属が強くたたきつけられるような音が鳴り響く

焚き火に囲まれたリングで闘う二人の鉄仮面。

幾度も幾度も危ない場面が続き、ついにお互いの武器がお互いを捕らえた

吹っ飛ぶ鉄仮面苦しみ悶え、うめく。

「おいっ大丈夫かっ!」

抱きかかえ、揺するシンジ

だが応答がない・・

アスカの方も同様らしい

そんな様子をニタニタと笑いながら見ている者がいた

それは『マトリックス』の顧問、葛城ミサトだった

「ミサトさん!!?何やってるんですか!!速く救急車を!!」

だがその返答は意外なものだった

「やだ」

「なっ!?」

「フフフ・・・これすごいでしょ?私のゲーム」

「は!?ゲーム!?コレは実際に起こってることだろう?画面上の物じゃない!」

「フフ・・そう言う意味じゃなくて私のゲームに、はまったクラブのバカどもはさ、退屈な日常を忘れるため、より強い刺激を求めたんだよね、それでついに本当の
戦いをはじめたちゃったってわけなのよ」

それを聞いてしばらくすると、シンジが震え出す

「なんでそんな事を!」

問いつめるシンジに、ミサトは悪びれもせず、こう答えた

「だっておもしろいじゃん」


―― キィン キィィン ――


その時三人にモンスターの気配がよぎる

走り出すミサト。

そして鏡の前でデッキをかざし仮面ライダーガイへと変身した

ケガ人をアスカに任せ、怒りに震えつつ龍騎として鏡の中へと入っていった










到着したミラーワールドでは、すでにモンスターとガイの戦いが始まっていた。

ガイはベルトのカードホルダーからカードを抜く

『Strikevent』

そんな機械音が響く

そしてガイのてに角のような物が手に現る

ようやくそこに龍騎も加わる

「くっ!うぐっ」

だが思いのほか敵が強く、苦戦する龍騎

それとは対象に悠々と戦うガイ

「くそっ!!」

敵に一気に間合いを詰めようとした龍騎、しかしいきなり右のわき腹に強い衝撃が走り激痛と共に飛ばされる龍騎

一体何が起こったのかとバッと顔を上げるとガイが殴った後の残心の構えを取っていた

「な、なにをするんだ!!」

「邪魔なんだよねぇ〜うろちょろとさ、だからふっとばしたの」

そう言いながらカードを一枚取り出す

それは『Finalvent』・・・

そして肩のバイザーらしき部分にさしこむ・・・するとガイが契約したモンスター、たぶんサイを模したものであろうモンスターが走ってくる

さらに地面を鳴らし走ってくるサイの胸のあたりに足を出し、まるで空を飛ぶかのように地面と水平になったガイがミサイルのように敵に向って突き進む

その進路にいた敵は貫かれ爆発炎上した

燃えあがる炎をバックにガイがこっちを振り返る

「さぁてと・・本番行きますかっ!!」

龍騎に対しいきなり襲いかかるガイ

「ちょっ・・やめろよっ!!」

だがお構いなしに攻撃を続けるガイ

それをなんとかいなしながらも、訴えかける龍騎

「僕はライダーとは戦いたくないんだ!!止めてくれっ!!」

するとすっと攻撃を止め少し距離を置く

龍騎はやっと理解したのかほっとし気を緩める

・・・がしかしコレが危機を招くことに・・・

「ありがとうミサトさん。あな・・」

「じゃ、死んでよ」

遮るように言うガイ

「は?」

聞き返す龍騎に返答もせずカードホルダーから一枚のカードを出す

それは『Finalvent』だった・・・

「なっ!?なんで『Finalvent』がっ!?」

それを発動し先ほどと同じような状態になる・・ただし目標は龍騎だったのだが・・

ミサイルとなったガイが突っ込んでくる・・・

「くっ!!」

龍騎もすかさずドラグレッダーを呼ぼうとカードホルダーから『Advent』を出そうとするがギリギリのところで間に合わず、モロに『Finalvent』をくらう

「があああああああああ!!!!!」

数十メートル飛ばされる龍騎

そしてガイの足元に龍騎のカード『Advent』が落ちる

それを拾うガイ

「ちょっとあんたっ!!」

ガイの後ろから声がかかる

ナイトとなったアスカだった

「なに?」

「それコイツのでしょ?何もってこうとしてんのよ」

「何ってこの子コレがなかったらモンスターに食われるんでしょ?だったらいいじゃない楽で」

「ふざけんじゃないわよ!そんなの卑怯じゃない!!」

ガイがあはははと声を上げて笑い出す

「卑怯!?あはは、バッカじゃない?勝てばいいのよ勝てば、それがライダーでしょっ?」

言葉に詰まるナイト

「話にならないわね・・・じゃっ」

「ちょっ!待ちなさい!!」

だがガイは鏡の世界から出て行ってしまった、龍騎の『Advent』を持って・・・・・


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