圧縮空気が抜ける音と共にLCLが吐き出されハッチが開かれた

盛大な足音をあげリツコとミサト、それに黒服の連中が走り寄る

「いったいどうなってんのよ?リツコ」

「そんなのわかるわけないじゃない」

ハッチから真っ白なプラグスーツを着た足がゆっくりとでる

ミサトが愛用の銃を中の者に向ける

「両手を上げて出てきなさい!!!!」

「ふぅ・・なんですか全く・・・」

そこには白銀の髪に白銀の目をした青年が立っており、ミサトは愚かそこにいる全ての者があのシンジだと
は到底思えもしなかった

「だれよあんた!!いったいいつ入ったの!!?」

もちろんまだ銃は向けられており、銃であれば十分急所を狙って当てられ、反撃の心配もないはずの距離
にいる

「あなた達が僕を勝手に呼んで放りこんだんですよ?それなのにそれはないでしょう?ミサトさん?」

シンジはゆっくりと歩き出し、

「動くんじゃないわよ!!それ以上動いたらうつわよ!!」

だが全く気にせずさらに前へ進む・・・

銃口から火が吹く、その瞬間シンジの足元に当たるが、全く気にする様子を見せずに歩み寄る

「・・・・いったいなんなんですか・・・そんな悲しい事しないで下さい・・・」

まるで見た者をも引きこむような悲しい目つきをして、ミサトに歩み寄る

「か,彼は!?」

リツコが珍しく叫ぶ。だがそれはミサトに近づいたシンジを警戒した黒服の乾いた銃声にかき消された

「ぐうぅぅぅ・・・・!!な、なにするんですか・・・」

その弾はシンジの太ももを貫通しそこから白いプラグスーツを赤く染める血が流れ出ていた

発砲した黒服に歩み寄るシンジ・・その姿はゾンビのようであり恐怖に値するものでもあった・・・

だがそれは普通の者の話しであって特殊な訓練を受けた黒服等ではなんにも感じはしないはずであった
・・・だが恐怖した・・

戦闘不能であるはずのシンジが尋常ではない殺気を滲み出させて歩み寄ってきたからだった

恐怖した者の行動は二つ・・【逃げる】か【攻撃】かである

そしてその黒服は後者を選んだ。シンジの眉間に標準を合わせる

そして銃声が鳴り響いた

そこでミサトが見たのは眉間を狙われたはずのシンジが腹を押さえうずくまっていて、撃った黒服にはリツコ
が覆い被さっている

どうやらリツコが助けたようだ・・・がシンジには一応弾が当たっている

シンジには手当てをしてくれているリツコの声も黒服に対して怒っているミサトの声も聞こえない

ただ・・・ただ・・何かが聞こえるような気がする・・・自分の中から聴いたこともないような声で・・・


=痛いか・・・辛いか・・・苦しいか・・・

そんな目に会わせたあいつを恨め、憎め!!

さぁ・・・憎むんだ・・・憎め、憎め憎め憎め・・・・・=


「うがおおおおおおおおおお!!!!!!」

いきなり発狂し出し幽鬼のようにふらりと立ちあがり怒られている黒服を見据える

そして目標めがけて駆け出した

「いけない!!避けなさい!!」

リツコが叫ぶそれに気づいた黒服は避けようとするが時すでに遅し、シンジが黒服を通りぬけると右腕と右
足がもぎ取られていた

「ぎゃああああ!!!」

痛みや驚きに対して叫ぶ。ひとしきり叫ぶと黒服は自分の血の海へと沈んだ

それを見てにやりと笑うとシンジもまた気絶した

















「ん・・病室?・・なんで僕ここに・・・?あたたた・・・お腹が青あざに・・・ん?リツコさん??僕どうしたんで
すか?」

黒服の連中がシンジを囲むように立っており、皆サブマシンガンを装備している

「それよりさっきのこと覚えているかしら?」

「は?確か撃たれて意識がなくなりましたけど?」

「・・・・覚えてないのね?そう・・・じゃ突発的な感情の高ぶりね・・・それであんなに・・・興味深いわちなみ
に撃たれたはずのお腹と太ももは治ってるわ・・・何故かね」

「そうですか・・・で、なにがあったんですか?」

「・・・・・あとは聞かない方がいいわ。あとこれ飲んどいて」

そういって二乗、カプセルを渡す

「なんですか?これ」

「貴方のその髪と眼は目立つわ。だからこの薬で黒く染めといた方がいいわ」

「へ?普通の黒い髪と眼ですけど??」

「何言ってるの・・・これで良く見てみなさい」

鏡を手渡されのぞき込むとまるでカヲルのような姿の自分がいた

「なんじゃこりゃぁ!!!!」

「まさか貴方知らなかったの?」

「ええ・・・だってプラグに入ってから鏡なんて見てなかったし入る前は普通だったし・・」

「はぁ・・・一体何があったのかしらね・・興味あるわ。ま、いいわコレ飲んどきなさいよ。」

訝しげにその薬を見つめるシンジ

「ちなみに人体実験はしてあるわ。私でね。」

「あ、あはは。別に疑ってたわけじゃないんですよ。」

「どっちでもいいわ。さ、飲んで」

意を決したようにグイッと飲みこむと眼と髪が黒く染まり出した

それに驚いてリツコにお礼を言おうと見ると、何やらレポートを取っていた

「な、何やってるんですかリツコさん・・・・・」

「あぁ、髪のほうは私でやったけど眼の方はやってなかったからね。それのレポートよ」

「は・・・・はは・・」

シンジの顔が青ざめるのも気にせず淡々と説明をはじめる

「その髪色は髪を切ってもまたその色でちゃんと生えてくるわ、だけど熱に弱いの・・・あとは内部からの力な
んだけどま、髪なんだしありえないわね。それに髪色が落ちても大丈夫よちゃんとすぐ染まるから」

「わかりました。ありがとうございます。あと、父さんとの交渉よろしくお願いします」

「わかったわ」

そういってシンジは出ていった










「父さん、交渉にきたよ」

「ちょっと待て。その前に赤木君そいつはシンジだったのか?」

(・・・実の息子かもしれない僕をそいつ呼ばわりか・・・)

「姿は少し違っていましたが正真正銘サードチルドレン、碇シンジです」

「わかった。それでなんだ!!」

大抵の者であればその威圧感に何も言えなくなるのであるがシンジは別だった

「 1、黙秘権 2、銃刀法違反を僕に適用しない 3、一回の戦闘に十億を給料と別に貰う 4、僕の
プライバシーに一切関わらない とまずはこのへんなんだけど大丈夫?」

「すまんがシンジ君、最初の二つは構わんとして後の二つは厳しいんだが・・・」

「では僕はここから去る、それだけだよ・・・」

「だ、だが4つ目は君を守る為にでもあるんだが」

「僕に警備は要らないよ。逆に邪魔だしね」

まるでそれが当然かのように言う

「だ、だが・・・」

「しかたないですね・・・じゃぁとりあえず八億にしといてあげましょう。もうコレ以上は負けられません」

「かまわん!!!!」

「し、しかし碇・・・」

ため息を一つもらす

「じゃぁ契約成立だね、ちなみに家だけど広ければどこでも問題ないよ、じゃぁ」

すたすたと帰ろうとする

圧縮空気がぬける音と共に何者かがシンジの行く手を阻んだ

「ちょっとあんた!!!待ちなさいよ!!!」

「なんですか?・・・」

「あの人がどうなったか知ってる?死んだのよ!?出血多量でね」

「死んだ?誰がです?」

シンジの眉間に銃口が当たる

「っざけんじゃねーーーわよ!!」

シンジがフッっと笑い、そして顔の前でまるで仮面をつけるかのように手で顔を隠す

すると表情がまるで無くなり、それを見た者はその場の空気が急激に下がったような感覚に陥った

「なんで・・・そんな悲しいことするんですか・・・銃とは人を殺めるものです、それにそれを向けた瞬間自分
の命を賭けなくてはならないはずです・・・」

ガギギギギ

シンジはミサトの銃を握ると銃身を握りつぶし奪い取った

「一体なんの事かわかりませんがコレを向けた人は殺されたとしても仕方ありませんよ・・・じゃもう帰ります
ではさようなら」

ついに銃は粉々にされた

パラパラと銃の残骸を落としそこから立ち去るシンジ

後には沈黙と恐怖が残り機械音だけが木霊していた















「綾波か・・・彼女は今の状況から出してあげないと・・彼女は一筋縄にはいかないかもな・・・・・ってかア
スカもそうだったな・・」

独り言をブツブツと言いながら病室のまえまできた

コンコン

「入るよ」

ガチャ

そこには蒼い髪の赤い目をした少女が痛々しい様で座っていた

(あぁ・・やっと会えた・・綾波・・)

「誰??」

「僕は碇シンジ」

「碇・・・司令の・・」

「まぁね・・」

レイの様を見ると身体中包帯だらけで、所々血が滲んでいて痛々しい

「・・・痛そうだね・・・それにしても何でそこまでして任務を遂行するんだい?」

「命令だから・・・」

「へぇ・・・君はやけにあいつを信じてるんだね」

「絆だから・・貴方は信じていないの?」

「ああ・・君と違って操り人形にはなりたくないしね」

先ほどまでの感情のない目から怒りの感情が眼へ灯る

「私は!・・・」

「操り人形だよ・・君はね・・自分じゃ何一つ決められなく、命令のみに従うただのマリオネットさ」

「違う!!私は人形なんかじゃない!!」

あのレイかと思えるほどの豹変で、すこし驚くシンジだったが冷静にこういった

「君があいつを信じるきっかけになった暴走事件も仕組まれた物であり、君を扱いやすい人形へとかえる
物でしかない・・・それに感情がない、それは使徒と同じさ」

パチン

弱弱しい平手を放ったレイの眼からは涙があふれており・・小刻みに震えている

「何故、何故そんなことを言うの・・・私は人間・・・」

シンジはにやりと笑う

「・・・やればできるじゃないか・・・少しだけだが感情があるようだね」

さらにポンとレイの頭に手を置くシンジ

それに一瞬びくっと振えるレイ

「ごめんよ・・君はこうまでしないと感情を見せてはくれないからね・・」

先ほどの顔とは打って変わってどんな物でも和ませるかのような顔になり、雰囲気になった。そしてこれこ
そが本当の彼であり、今までは無理やり仮面をつけるかのようにしていたのであろうとも思えるほど温厚な
顔つきになった

「えっ・・・」

そんなシンジに少し顔を赤らめ戸惑いの表情を見せる

「それにね、絆はもらったり与えてもらうもんじゃない、人と人との中で自然にできる物なんだよ?」

レイは人という部分に反応を見せた

そんな反応にニコリと笑うシンジ

「君はね人間だよ」

「でも・・・」

「なんだよ。あんなに否定してたくせに。それにたとえ造られた物だろうが今、君は感情を見せた。感情が
あるって事は使徒ではないんだ・・それにね僕は君と同じようにATフィールドが張れるし、人は誰でもATフ
ィールドを持っている。それが君はたまたま有り余るほど強いだけ・・・」

手のひらに感知されないような薄い球状のATフィールドを張る

「えっ・・・でも・・」

「それにね、そんなことはどうでもいいんだ・・自分が人として生きようと思いさえすればいい・・綾波は人とし
て生きたいかい??」

首を静かに横に振るとポロリと涙が落ちる

「ええ・・・ええ・・・うぅ・・おかしいわ、うれしいのに、うれしいのに涙が・・」

シンジの両手が少し光る

きゅっとレイを抱きしめた。すると何故かレイの体の傷が治っていく

「人はね嬉しい時にも涙は出るんだよ・・泣きたい時は泣けばいい、だからいっぱい泣いていいんだよ」

その言葉にレイの眼からは大粒の涙が溢れ出す

「うわあああん!!」

そんなレイにシンジは頭をなでながら泣き止むまで抱きしめつづけた














モノリスが円を書くように立っている

そしてそれぞれの前に老人が立っているように見える

「碇・・・お前の息子の強さは異常だ」

「問題ありません・・強さとはあればあるだけよいものです」

「足元をすくわれるなよ」

「はっ」

「それでは人類補完計画についてはどうだ?」 

「それに関しても1%の遅れもございません」

「そうかご苦労・・・碇時間は永遠ではない、いいな?」

そういうと暗闇の中に消えた

「分かっている・・・私の計画にも時間はない」

そう呟くとまたゲンドウもそこから消えた
















「リツコさん?ちなみにどうなりました?家のことと」

「あ、あぁコンフォート17の最上階よ」

そういいながら鍵を渡す

「あと学校って行くんですか?」

「明日からよ場所はここ」

地図を指しながら言う

「そうですか、あとこの銃を作っておいてもらえませんか?なるべくはやく」

そういってばさっと資料を広げた

「!!なによこれ・・・あなた・・・いったい・・何者?」

「ふふ・・ただの一般的な中学生ですよ、作れませんか?」

「そんなことはないけどね・・・」

「じゃぁおねがいします、なるべく早くね」

そういってそこから出ていった

煙草に火をつけて紫煙を胸いっぱいに吸う

「いったい何なのあの子・・・」

プシュッ

「あ、すみません、家ですが綾波も一緒に住みますんで、じゃっ」

「ちょっと!!」

慌てて飛び出すがそこにはもうシンジの姿はなかった














バァンバァン!!

「ふぅんマグナムでこんなもんか・・・アレはこれの20倍以上はあるからな・・一番弱いので・・・」

シンジは銃の訓練をしていた

「う〜んもっと反動のでかい銃は・・・」

プシュッ

「碇君・・何をしているの?」

「あぁ綾波もういいのかい?」

「ええ・・何故か体が痛く無くなったわ」

「ふふ・・・そいつはよかった、」

「で、なにをしているの?」

「ちょっと銃の撃ち方を・・ね、でも、反動が小さいんだ」

「そう・・・でも何故?」

「綾波とかを守ったりしないと・・チルドレンは狙われやすいからね」

「・・・私もやる」

そういってスナイパーライフルの一番強いものを持ってくる

だが何を思ったのかそれを片手でもって撃とうとし始める

「あ、綾波それはね・・・・ん?そうか!あれを片手で撃ったら!!」

目を輝かせていそいそと取りに行くシンジ

ズドォーン

「うわぁ!!だいたいこの感じだ!!ありがとう!あやな・・・あれ?」

パンパン

「私もがんばる・・・碇君にあまり迷惑をかけたくない」

一番弱い銃ではあるが細い腕で必死にシンジの見よう見真似で撃っている

「ふふ・・そっかじゃぁ教えてあげるよ・・こうやってね・・」

パン!!

「撃ちやすくなった・・・」

「もっと脇を締めるといいよ」

そういいながらもシンジは両手に銃を持っており、撃ちまくっている。ちなみに目標には当たっていないのだが
...

ズドォンズドォンズドォンズドォン






「さて帰ろうか?」

「えぇ・・・」

真っ黒な車体のバイクにまたがる

「ちょっ・・碇君・・・」

「だいじょうぶだって・・・さっ」

「え、えぇ」

シンジの腰にぎゅっとつかまる

「じゃぁ行くよっ」


ブォンブォンブォオオオオオオオ!!!


「い,碇君、飛ばしすぎ・・」

もちろん爆音で聞こえるはずもなく

「えぇーー!!?なんだってぇ!!??」

そういいながらもさらにスピードを上げるとバイクがウィリーする

「もうだめなのね・・・」

レイの涙が真横に飛んでいった



キキーー!!



「到着っと綾波?ついたよ」

あっちの世界からようやく戻ったようでフラフラしている

「えぇ・・・あら、おかしいわ地面が近いぃ・・・」

地面とキスする数cm手前でレイの顔が止まる

「おっとっと、ちっと飛ばしすぎたかなぁ??ははは」

ぽりぽりと頭を掻くとレイを背負い部屋へと向かった





ガチャリ

「ただいま〜って誰もいないわな」

あたりを見回す

「へぇ以外と広いなぁ。前とは比べ物にもならないや・・さすが最上階」

部屋を見ると前の二倍はあるんじゃないかという広さであり、家具までもそろっていた

「よいしょっとソファーでいいだろ」

「う・・・うぅん碇・・君?」

「ちょっと待ってってね紅茶でも入れるから」

「え・・あ、うん」

キョロキョロと辺りを見渡すレイ

(これが部屋・・・?これが人が住む場所なのね・・・じゃぁ、今までの私の暮らしは・・・)

レイの表情が暗くなる

「おまたせっと・・ん?綾波?どうしたの?」

心配そうにレイのほうを見るシンジ

(・・今までの暮らしは人間のものではなかったのかもしれない・・でもこれからは碇君がいるから、私は人と
なれる。碇君との絆によって)

お盆に乗せた紅茶が湯気を立てている

「綺麗な色・・・」

「砂糖は要らないんだよね?」

「えぇ・・・でも何故知っているの?」

「え?・・・あ、あぁ・・綾波には言っておいたほうがいいかもしれないね・・・」

「え?」

スクっと立ちあがる

「ちょっとまってね掃除しなきゃ」

レイは頭に ? を浮かべて首をかしげる、それもそのはず、まだ誰も使った様子はなく掃除もされていて、
非常にきれいにしてあったからだ

シンジは軽い気合と共に密度の薄いATフィールドの玉を両手に作り、それを合掌のようにして飛び散らす
するとATフィールドの破片が部屋中に飛び散り、いたるところで ボン!! という音が聞こえる

「碇君・・・なにをしているの??」

「あんまり動かないでね?ケガするから・・・でこれは監視カメラの駆除だよ。うっとうしいからね」

シンジのもとに破片が戻ってくる

「終わったみたい、じゃぁ話すけどね。これはとても信じられる話じゃないだろうけど実際僕に起こった話なん
だ」

「わかったわ、話して」

そしてシンジは前回何が起こったか、そして何故自分がここにいるか、そしてその理由を話した

「・・・・そんな・・」

「信じられないだろうけど、本当の話なんだ・・この話は誰にも言わないで欲しい・・」

「・・・わかったわ、まだ信じられない部分もあるけれど、碇君貴方を信じるわ・・あなたとの絆そんなにやわじ
ゃない」

いままで全く見せなかったシンジの涙が一筋頬をつたる

「・・ありがとう、綾波」

「ええ・・」

















深夜レイが寝静まった後、一人シンジは月を見上げていた

「・・・はぁ・・客観的に冷徹になってネルフにいなきゃ行けないはずなのにどこか皆に会えたことに喜んでいる
自分がいる・・・」

ガッ

壁に頭を何度も打ち付ける

「こんなんじゃダメなんだ!!こんなんじゃぁ!!」

=バカか?そんなことしたら怪我をするだろう・・・まぁその前に壁が壊れるだろうけどよ・・・=

「誰!?」

=わからぬか・・・まぁ俺でさえも驚いたからな・・・まさかお前と繋がってるなんてよ=

「ま、まさか、セツか!?」

=あぁそうだ=

「で、でもなんでさ?」

=・・・さぁな、俺にもはっきりしたことは分からん・・ま、たぶんサキエルを倒した時にそのエネルギーが回って
きたのとリリンの力だろうな。お前の魂は融合してるらしいから=

「はっ?」

=いや、てめぇの頭ではわからんだろう=

「なんだよ・・そんなあからさまに言わなくてもいいじゃないか・・・」

=・・・それにしてもさっき・・・何故貴様はあの者に神のことと俺のことを言わなかった=

「あぁ・・そのことか・・綾波には迷惑かけたくないし、コレは僕の問題だ」

=俺を忘れるなよ・・・=

「ははっ・・悪かったよ・・コレはお前と僕だな・・・」

=ふん・・じゃ俺は寝るからよ=

「あぁ・・おやすみ」

こうしてシンジの初日は幕を閉じた


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