「シンクロ率下がっています!350・・・・・・300・・・・・250・・・・200・・・150・・100・・・・安定して
います」

「そのまま続けて生態反応がそろそろ出るはずだわ!!」

ビービー!

「生態反応あり!!・・・み,三つです!!」

プシュー

一人の女が黒いコートだけを羽織って出てきた

「・・・・外の世界か・・・・何年振りかしらね・・・」

そしてシンジが出てきた、ゲンドウを背負って

「リツコさん!!医療班を!!命に別状はありませんが一応!!」

リツコが近寄ると腹からかなりの量の血が出ていた

「し、司令!?医療班はやく!!」

医療班がゲンドウに応急処置を施しているあいだユイが突然シンジに近寄った、当然シンジはユイが信
用できないため距離をとった

「・・・・何故警戒するの?」

「親だろうが信用できんものはできないんだ」

ユイの顔がふと吹っ切れた顔になる

「そう・・・まぁいいわ。さっき貴方、私にあの世界を少し見せたわよね?あれここでも出来るかしら?」

「ああ、問題なけど・・・」

このとき一瞬だが先ほどのユイの顔が少し歪み軽く目頭を押さえ、うつむく、そして顔を上げると能面のよ
うな顔になった

「ぁぅ・・・・・・・・ふふ、じゃぁシンジ?やってくれるかしら・・見てみたいの私の計画の末路を・・」

「・・・・・・」

シンジがユイに近づく・・・が、ようやく目を覚ましたゲンドウは見てしまった、ユイがシンジのコートからナイフ
を取り出し、後で握っているのを・・

「待て!!シンジ!!!」

だが腹のケガのせいで声がかすれシンジは聞こえなかったのかユイにどんどん近づいていく

そしてユイの頭に手をかざしたその時

「死ねッ!!」

ユイがシンジののどにナイフを突き刺した、シンジののど元から噴水のように血が飛び散り、苦しみ、もがく

「シンジ君!!医療班早く!!シンジ君が刺されたわ!!」

ミサトがユイに銃を向ける

「アンタ・・どうしてこんなことすんのよ!」

「コイツがゲンドウさん達を騙すようなことするからよ。それに計画に邪魔だわ」

引き金に指をかけるミサト

「ふざけるんじゃな・・・」

ユイの後ろを見て声をなくすミサト、そして苦しんでいるシンジの方を見る・・そこには医療班に処置を施さ
れているシンジがいる

「ミサトさんこっちが本物ですよ」

その声を聞いて驚くユイ、そして背中越しに話し掛ける

「・・・どうやって??」

「何故かこいつが僕のことを何故かシンジと呼んだものですからダミーを作ったんですよ.。こんな風にね」

パチンと指を鳴らすとユイとミサトのあいだにATフィールドが張られLCLになりそれが人の形になりだしシ
ンジが出来た

そしてもう一度鳴らすと苦しんでいたシンジも作られたシンジもLCLになった

「ほらね?まァやっぱり正解でしたよダミーにしといて」

「何故、私が刺すと思ったの?」

「貴方が急にシンジと呼び出しましたからね。変だと思っ.....」

またユイが振りむきざまにシンジのわき腹を刺そうとする・・が

キィン

シンジのわき腹に切っ先が触れたところからまるで水面のようにシンジに波紋ができ、ナイフが折れて落ちる

「なっ・・・なんでよ!!何でアンタを殺せないのよ!!」

「貴方じゃ僕は殺せませんよ・・・ミサトさんこいつに銃を貸してやってください」

「でも・・」

「シンジ、バカなことはやめるんだ!!」

ゲンドウが叫ぶ

それに気を取られたミサトにユイがミサトのほうにダッっとかけだし銃を奪い取りシンジに向かって発砲した

「シンジ!!」

パァンパァンパァンパァン・・・・・・・

入っていた分全部を撃ち、それを全てシンジに当てた

シンジがゆらりと倒れる

「はっはははは!!なぁにが殺せないよぉ・・あはははは」

ユイが狂ったように笑う

「・・・悲しい人ですね・・・あなたは」

シンジがむくっと起きる見ると体が淡く赤く光っているように見えるがかすり傷一つない

「これで気がすみました?まぁ倒れるっていう演技までいれたんだから気がすんだ筈ですよね?」

見る見るうちに血の気がひくユイ

「さぁ・・貴方に罰を与えます・・・」

以前のような見なくとも背筋が凍るような殺気がない物の、無言のプレシャーに耐え切れず腰が抜け声
が出せないユイ

シンジとユイのあいだにゲンドウが立ちはだかった

「シンジ!!許してくれとは言えないがせめてユイの分まで俺にも罪を背負わせてくれないか!?」

「だめです・・コレはこいつの問題ですから」

ゲンドウを突き飛ばしユイの前に手をかざす

「さぁ見ろ!貴方の計画の末路を・・・そしてその犠牲者の苦痛、怨念、憎悪をその身をもって感じろ!」

ゲンドウ達に使った時より激しい光がシンジの手に集まるそしてユイの頭の中へその光
が入っていった

「ぎゃぁぁぁあぁぁ!!!!」

「ユイ!!」

ゲンドウが暴れるユイを抱きしめる

「いやあああぁあぁぁああぁ!!殺さないで!!」

「耐えろ、耐えるんだユイ!!」

ユイがゲンドウの背中をかきむしるため包帯が裂け、背中が引っかき傷で血が飛ぶ

そして光がユイの頭から出てくるとユイは意識がなくなった

終わったことがわかりゲンドウはシンジの前に立った

「なんですか?」

「・・・・・」

ぎゅっとゲンドウの拳が握られる

「殴りますか?殴ってもいいですけど僕は悪い事をしたとは思っていませんよ」

「・・・すまなかった」

そういうとゲンドウはユイと共に病室へ向かった














シンジはユイの病室に向かう

「・・・・・はぁ〜やっちゃったよ実の親に・・・まぁいいんだけどさ・・・ん?でも、エヴァの中でのあの涙はいった
い・・・・・・」

=・・・おかしい・・=

「・・・・ん?そういえば・・・一瞬頭が痛そうにしてたよな・・・・・!!まさかっ」

駆け出す・・走る・・走る・・

パァン

「銃声!?くそぉっ」

ドアを蹴破るするとそこには真っ白な服に身を包む淡いグリーンの髪の男がうっすらと笑みを浮かべて立っ
ていた

ゲンドウが恐怖からか、ガラにもなく吼える

「だれだ貴様は!!どうやって入った!!」

「ワレハカミノツカイ・・・カミニソムクモノ・・・コロス」

まるで人形のように首をカタカタとシンジの方に向けるとにやっと笑い窓から飛び出した

「くそっ」

シンジが今飛び出ようとした時リツコが声をかけた

「待って、コレを持っていきなさい。こっちの方がそんなチンケな銃よりよっぽどマシよ」

銀色のアタッシュケースをシンジに向かって投げる。シンジが受け取るとった時の衝撃で開いた

「これは・・・ありがとうございます!!」

「ええ遅くなってごめんなさい。もっと使いならしてから実戦に使えたらよかったんだけど」

「いいんですよ。あれだけの物です・・・もっと遅くなると思ってましたし、間に合ってホントよかったです、
じゃ行ってきます!」

そう言うと窓から飛び出していった
















ジオフロントの一角の人目のつかないところ・・・そんな場所までおびき出された

「神の使い!!貴様の目的はなんだ!!」

パクパクと口が動き

「カミニソムクモノ・・・リリン、ルシフェル・・・コイツラヲモツモノ、ソレモコロス」

(ルシフェル!?いったい誰だ?)

そこまで言い終わると敵の下に広がっていた落ち葉が舞いあがり、シンジの背後にすでに立っていた

シンジが違和感を感じ見てみると腹から敵の腕が生えていた

「う、うわあああああ!!!」

慌てて振りほどく、すると敵は見切ったかのように避け、自分の手について血を舐める

「ククク・・ソウカ、そうかコレガオマエの知識ノ一部カ・・・認識した」

(なっ・・・あいつ僕の体液で・・・)

「我が名は、シャクウェル神の使い」

「くっ・・・・、それがどうした」

「強がってまぁ、ククク、辛そうだぞ?」

やけに間延びしたその声はイライラ感を募らせる

草むらから一匹の狐が出てきた

「なんだよお前?危ないから向うにいってろ!」

=馬鹿か...俺だシンジ=

「なっ!?セ、セツか??」

=ああ・・・どうやら初号機から出れたらしい、お前とのシンクロのおかげでな=

「へぇ・・・・」

そんな風にシンジが狐と喋りだしたシンジを見てシャクウェルが声をかける

「おい、お前、傷のせいでおかしくなったかァ??」

「ふんこんな傷・・ハンデだよ・・・どうでもいいが感情があるように見えるな・・・」

「あぁそんなことか、ま、使いっぱの俺から説明してやろう、神に忠誠を誓うものはそれ相応の見かえりがあ
るのさ・・感情なんてもんはその内のほんの一部さ」

「ほぉ・・・あんなクソ野郎に忠誠を誓うなんざ、ただのばかか、よっぽどの変わり者だね」

「まだそんな口叩けるか・・やるじゃないか・・まぁ俺なんかに負けそうじゃぁあの方々には勝てねぇがな」

「あの方々?」

「神に選ばれし6人の戦使、gleam of a ray・・・またの名を、traitor hound・・その内の一人からの使い
さ」

=houndだと!?あいつらまでか・・・・=

「セツ知ってるのか?」

=ああ。最悪にして最強の天使たちだ任務は必ずどんな手を使ってでも遂行する戦闘集団だ=

「ほぉ・・・・かすかな光、反逆者への猟犬か・・・けどお前達犬ごときにはにはそんな光なんかないよ。僕の
闇で覆い尽くす・・・」

「ほざけっ」

シャクウェルがこっちへ向かって走ってくる

(とりあえずATフィールドで応急処置してと・・・・さぁ行くか・・リツコさんありがたく使わせてもらいます)

銀色のアタッシュケースが開く、中には二丁の銃、黒を基調としたデザインに銃口からまっすぐ撃鉄まで
赤いラインが入っている、そして塚はきれいな色目の木材に逆さ十字が赤くペイントされている

(とりあえず強さは一番弱いのかな・・・)

ズドン!

「ぐおっ・・ふんマグナムか??そんなんじゃ俺を倒せやしないぜ」

また向かってくるのをギリギリいっぱいで避ける

=バカか最初から全力で行け=

(そりゃそうだ・・・じゃMAXでいくかな)

引き金を引くと音より速く敵に当たった

「うがぁっ!!」

シャクウェルがふっとぶ

「ほぉ・・やるじゃないのでもコレで五分五分になったと思うなよ」

(コレでも足止めに過ぎないか・・・)

「ひゃぁっほう!!」

「あぐっ」

殴られ、数十メートル吹っ飛ぶ

「ククク・・・」

「その薄気味悪い笑い消してやる」

「やってみな、ククク」

「はっ!」

ATフィールドが展開され収縮し三本の細い槍となる

「ずあぁ!!」

シンジが腕を振り下ろすと槍が二本シャクウェルに向かって飛んでいく

「こんなもんっ!!フン!!」

弾き飛ばそうと振ったシャクウェルの腕の直前で槍が曲がりシャクウェルの腕に巻きついた

「くっ・・・だがコレだけじゃ動けるんだぜ?ばかか?おめー?」

「フン考えてあるからこそコレがあるんじゃないか」

そう言うとシャクウェルに向かって残りの一本が飛んでいく、すると両腕の二つからツルのように伸びたATフ
ィールド同士が繋がった

それに三本目が繋がり地中に刺さった

「ぐっ!!てめ・・・・」

「こっちだよ」

シャクウェルの背後に背中を向けてシンジが立っていた

「なっ!?あっちにいたはずじゃ」

「ダミーだよ子供だましにやられたな」

「くっ」

「じゃぁな」

そう言うと両腕に持った銃の塚からニードルが飛び出し肘と踵からは刃状のATフィールドが両手右足とも
に一つずつ現れた

シンジの腕が消える・・・するとシャクウェルの体がどんどんボロボロになる

「お前は無という楽園にも変えさせないよ・・・さまよいな」

シャクウェルの前に回りこみ腕をクロスさせると肘の部分で腕を開くようにして相手の胸を切り裂く

シャクウェルの胸に十字型の大きな傷がパックリとできる

さらにその場で前宙をし、その勢いのまま右の踵の部分で踵落としのように相手の肩口を刺した

「ぎゃぁ!!!!」

「しぶといな」

右足をひき抜き左の肘で相手のみぞおち当たりを刺し、ふっとばした

「うごぁはっ!!」

ドン!!ミシミシミシ・・・バキィ!

吹っ飛んだ先にあった木が折れる

「まだだ・・・」

あの使徒戦で使った技の応用・・・銃口がかなりの力を加えているせいか激しく発光しガタガタと振えている

「はあああぁぁぁ!!!!」

しかも今度は二丁、倍だ

「コレで終わりだぁぁ!!!」

ズバズバァ!!

前回とは違い赤い光線に雷を纏っている・・・あきらかに前回よりも強力だ・・さらに

「まだまだまだまだぁ!!」

ズバズバズバズバァ!!!

連続で放つ

「終わった・・・よな」

もちろん自分の全力を出しきったつもりでいた・・・が

=くっ・・・まだか、この強さは予想外だな=

「はははははは、さすがに効いたぜ・・・」

ゆらりふらりと遥か遠くの森で血だらけで立ちあがるシャクウェル

「でもよぉ・・おまえぇ、むかつくなぁ・・・本気でコロス・・」

ドォンと大きな音ともに土煙が大きく上がったのが見えた瞬間、シンジはいつのまにか吹っ飛ばされていた

「ククク・・・本領発揮・・・ってか?」

シャクウェルの形が人の形だったはずがメキメキと音を立てながら異形の者へと変形する

「コレも神からの授かりもんよ」

「うぐぅ・・・かはっかはっ」

「たぁいへん♪このままじゃ死んじゃうよぉ〜お・ま・え、ククク」

首をつかまれ無理やり立たされ、さらに足がつかないところまで持ち上げられる

「うぐぁあ!!」

「クククじゃぁどこから行こうかァ?」

「足かぁ?」

ザクッ

「ぐあああ!」

「手かァ?」

ブシュッ

「ぐううううう!!」

「それとも・・・・」

のど元にシャクウェルの鋭い指が触れる

「ここかなぁ?」

そこに一人の少女の声が響く

「やめてぇ!!!」

「だれだぁ??」

「ルイ!レイ!!バカ!!来るな!!もどれ!!」

どうやらルイとレイが追ってここまで来たらしい

「ほぉ・・・あいつらお前の大切な物かよ・・そぉだ・・いいことぉかんがぁえた。ケケケ」

シンジを持ち上げていたはずのシャクウェルがふっと消えると・・・否消えたと思った瞬間にはもうルイの後ろ
にシャクウェルが薄笑いを浮かべて立っていた

「やめろ!!そいつ等は関係無いだろ!!」

「さぁ・・・どうしようかなぁ・・やめろといわれてもなァククク」

ルイの首に指が触れる

「ルイに何かあったら必ずお前を殺す!!必ずだ!!必ずだぞ!!!」

「おぉ恐い恐いじゃぁ止めとこう」

ルイの首から指が離れる

シンジが少し安心する。だが・・・

「やっぱやぁめたぁ〜」

ピシュッ

ルイの首からまるで薔薇の花びらが散ったように血が弾けとぶ

「シン・・・・ちゃ・・ん・・」

「ルイィィィィィィィィ!!」

「クカカカカ」

倒れる寸前のところをレイが抱きかかえる

(動脈に少しかすってる・・・早く止血しなくてはだめ・・ATフィールドで傷口を塞ぐ・・・)

シャクウェルが笑う・・・レイが必死に手当てをする・・・

「ああ・・・あいつが憎い・・・」

=シンジ!!シンジ!!憎しみに飲まれるな!!シンジ!!くっ抑えられねぇ・・・あ
いつが・・来る・・=







トクン


何でこうなったの?                                 ・・・・ オ エガマヌ ダカ サ


トクン トクン


僕はいったいどうすれば・・・・                              オ エハムノウダカラ ァ


ドクン


憎い・・・あいつが憎い・・・                  ソウダ・・・ニクメ、ニクメバチカラガアフレルハズダ


ドクン ドクン


あいつのせいだ、あいつのせいで                                 力が欲シいか?


バクン


欲しい・・・あいつを倒せるだけの力が                  そうか・・・ならバ願え力が欲しいと・・
                                                 ただし殺すためのだ


バクン バクン


欲しい力が・・憎きあいつを殺せるだけの・・                ならばくれてやる・・・俺の力を・・・




「ウガオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」

シンジの髪が急速に伸びる。そして腰の辺りまでいくとその髪が逆立ち、バチィ!!と言う音と共に髪の
黒い色素が弾けとび、銀色の髪が露になる。さらにその髪が根元から雷を帯びた金色の髪に変色する
・・そして手の爪は鋭くなり、膨張した筋肉によって服も所々ちぎれ、目は血走り、口からはまるで獣のよ
うに涎をたらし唸り声が絶えず漏れ出している。

「ウウウウウウウウウウウウウ」

「おいおいいったいなんだ?」

応急処置をしていたレイもシンジの異変に気づき思わず目をやった

「い、碇君・・・・と、とにかく今は私に出来ることを」

そしてまたATフィールドで傷口を塞ぎ、血を止める

「ったくナンセンスだよぉ・・・そろそろ死ね」

薄いATフィールドが三本、地をえぐりながら突き進む

「ウガァ!!」

シンジが吼えるとパンっと弾けたようにATフィールドが中和される

「なっ・・・ふん、そんならこれよ!!」

シンジを中心にATフィールドが半球状に展開する

「グアアアアアアウウウウウウウウウ」

「俺の最大の技だ・・・これで殺してもらえることを光栄に思って死ぬんだなっ」

半球状のATフィールドの内側から針のような細いATフィールドが1ミリの隙も無いほど出てくる

「シネェ!!」

その針がシンジに向かって一直線に伸びる

シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

「ケケケこりゃぁ死んだなぁ」

土煙が晴れる

「なっ・・・」

そこには全ての針がまるでシンジには刺さらないかのように皮膚に触れたところで止まっている

「っ!?なぜだっ・・・・なぜだなぜだなぜだぁ!!!!」

ATフィールドを解きシンジに一直線に向かいシンジを殴る殴る殴る

「うわああああああああああ!!!!」

ドゴォボコォズガッドドドド

だがシンジは倒れない。それどころかまるで何もされていないかのようにどこか虚空を見ている・・・どこかま
だ覚醒しきっていないようにも見える

「ずありゃぁ!!!」

ドゴン

シンジの薄い薄いATフィールドをほんの針先ほど破ったのかシンジがシャクウェルに気
づいたようだ

「ウウウウウウウウ」

「ひっ」

シンジの鋭い獣の眼光を前に驚き、ATフィールドの刃を放った

それがシャクウェルの運の尽きだった

「ガウッ」

ひとつ吼えると腹の傷が急速に埋まる

そしてシャクウェルの右腕を噛み砕き、胸に正拳・・・シャクウェルが右腕を残し吹っ飛ぶ

さらにシンジは駆け出す

シャクウェルを追い越し、指を組んだ両手を振り下ろす

馬乗りになりシャクウェルの左腕の肘から下ををもぎ取る

「ぎゃあああああああああ」

「ガアアアアアアアア!!!!!!!」

顔を殴る殴る殴る・・・さらに残った左腕の二の腕をつかみ、まわし、投げる・・・いや投げると言うより左
腕がちぎれて飛んでいったと言う方が妥当だろう

そんなシャクウェルに向かって手のひらを向ける・・・すると第4使徒のような光の鞭が現れシャクウェルの左
足を切り取り、残った右足を絡めとり、自分に向け引っ張り、飛んできたところを踵落としのように踏み潰
す

「ひぎゃああああああああああああ」

「グアウ、グアアウ!!」

さらに右手を向けると第3使徒の光のパイルが出るそれは右足に突き刺さる

「あぐやあああああああ」

そこでシンジはその叫びが気に障ったのか発する雄叫びに呼応して光のパイルが太くなる

すると右足が体から切れた

「うぎいいいいいいいいいい」

もうシャクウェルは叫ぶことしか出来ない動くことも何も・・・ただ死を待つだけ・・

シャクウェルの髪をつかみ持ち上げ空高く投げる

両手をシャクウェルに向け・・・

「ガアアアアアアアガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウガウ」

第5使徒の加粒子砲が何本も何本も放たれる・・・だがそれはシャクウェルの表面でバチバチッっと弾け
痛みだけを残し死ねない・・・

「ウガアアアウウウ・・・・・・」

腰を深く落とし、両手を手首で合わせ何か力をためるそぶりを見せる

「ウガァ!!!」

そしてその両手を勢い良く向けるとそこから太く、威力の強い加粒子砲が放たれた

「ああ・・・・・ピギャァ!!」

それはシャクウェルの頭をかき消し余波で身体を弾け飛ばし、血の花火を咲かせた

その返り血を嬉しそうに浴びるシンジの姿とその非道な殺し方は悪魔としか形容できない姿だった














後書き

技の雰囲気ですけど最後の加粒子砲だけ少し説明(^^)/

簡単に説明するとかめはめ波を想像していただくとわかりやすいかと・・・

では次回もお楽しみに〜〜〜


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bakuozi@yahoo.co.jp

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ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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