シンジはまたネルフに戻りあの刀の練習をしていた

「やっ」

ものすごい速さでシンジの持つ刀が舞う

その白刃が空を斬る音を立てて舞うごとに風が起こる

「ずりゃぁ!!」

シンジが踏みこみ刀を渾身の力をこめて振るとシンジの周りを汗とともに衝撃波のような風が舞う

「ふぅ・・・」

タオルで汗をふきさっきまでの刀を見つめる

「・・・・・・」

下から上まで一通り見ると刀を鞘にしまった

「はぁ...この刀よく僕に馴染んですごい使いやすいんだけど何か、何か足りないんだよな」

もう一本の刀が目に入る

「・・・・・・これ、使ってみたら何かわかるかも・・」

手にとる・・・何か変な感じがした・・まるで中から吹きあがるような・・

「まぁ、仕方ない。やるしかない」

神経を集中させる・・・・まるでシンクロするかのように

クン・・・トクン・・・トクン・・・ドクン・・ドクン・ドクンドクンドクンバグンバグンバグン!!!!

(中から吹きあがる・・・キツイ・・・引きこまれる・・・)

シンジの眼がだんだん上を向いていき白目をむいていく

意識を手放しそうになったとき携帯の電子音が鳴り響いた

それにシンジはハッとして刀を落とす、すると鼓動も聞こえなくなりだいぶ落ちついた

「なんだったんだ・・・・あぶない・・・あの刀は..あぶない・・僕の許容量以上の力を・・・ルシフェルの力を無
理に注ぎこむ・・・」

シンジの右手がまだビクッビクッと鼓動をうっている

「けど、わからなかった・・何が足りないんだ・・・くそっ」

憤りを感じながら家路に向った

そしてバイクにまたがり、アクセルを吹かし、とばす

(何が、何が足りないんだ・・・)

「くっそーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

深夜、誰もいない公道に爆音と共にその叫びは木霊した



















〈オーバーザレインボウ上空ヘリ内〉

ミサト、トウジ、ケンスケとさらにルイ、レイとも一緒に来ている

もちろんケンスケは軍艦にはしゃぎ、ミサトはビールを飲んでいる

「ん??あらぁ〜?シンちゃん〜?元気ないわねぇ?暗いわよ?」

「・・・・・・・・」

「シンちゃん?」

そんなシンジの様子に小首を傾げるミサト。

「ミサトさんシンちゃん昨日からこの様子なんですよ・・・」

「シンジ君もう悩むのはよした方がいいわ」

「うん・・・・」

まだ悩もうとするシンジ

「「碇君(シンちゃん)!!!」」

「あ、はい!!ごめん・・もう止めるから怒らないで・・」

「「よろしい」」

そんな様子を見ていたミサトがひらめいた。それも余計なことを・・・

「・・・はは〜ん、さてはシンちゃん今日から仲間になるセカンドチルドレンのアスカが気になってしょうがないの
ね」

「え・・・あ、はぁ・・・」

赤くなるシンジそれをさらにいじろうとするミサトだったがトウジがミサトの脇を小突いた

「ミサトはんミサトはん・・・あれ、あれ・・」

トウジの指の先には禍禍しいオーラを放つ二人の少女がいた

「「・・・・・・・うるさいの」」

「は、はい・・・」

ミサトはどたまに大汗をかいてまたビールをのみに静かに席についた

そんな重苦しい空気の中ヘリは母船に着陸した

まず最初にケンスケが飛び出した。続いてトウジが出ていくが強い海風によってジャージには似合わない新
品の帽子が飛ばされる

「まて〜〜またんかいこらぁ〜〜!!!」

その帽子がある人の足に引っかかってとまる

「あ、えろう、すんまへん」

そう挨拶をして拾おうと手を伸ばすと足が帽子をふみつぶした

「ヘロゥ〜ミサト♪」

赤みがかった茶髪の少女が仁王立ちで立っていた。それもトウジの帽子を踏み潰しながら・・・

(あ・・・トウジ涙流して石化してる・・・あはは、ちょっと前と違うなぁ)

「アスカじゃない!!背伸びたんじゃない??」

「成長したのは身長だけじゃないわよ〜」

胸を強調するかのように胸を張る

「でもまだまだね」

負けじとミサトも胸を張る

「ふん、私だって大人になったらミサト以上に大きくなるわよ!」

「あはは相変わらず負けず嫌いね〜」

「ところであの蒼髪のがファースト?」

人差し指で指を指して言う

「ちょっとあんまり人を指で指さないの!まぁ合ってるんだけど」

「じゃサードは?」

「あの子よ」

シンジを指差す

軽く会釈をするシンジ

「えぇ〜〜〜!!!あんな冴えないヤツがぁ〜〜!?」

その言葉に過敏に反応する二人がいた・・・もちろんルイとレイだが・・

「ちょっとちょっと!!冴えないとは何よ!!」

「そうなの・・・それに貴方に言われる筋合いもないと思うの・・・」

あきらかに怒りを露にして食って掛かる

それにはさすがのアスカも引き下がってしまう

「な、なによ、なによ!!こんな奴のどこがいいの....」

その時一陣の神風が起こる

アスカの目の前が黄色のスカートで覆われる

そうスカートが風で捲れたのだった

それを三バカトリオはさまざまな形で見ていた。

凝視するメガネ、見てはいけないと思いつつもやはり見てしまうジャージ、顔をそむける者

そんな三人を後に待ちうけていたのは黄色いスカートが降りると同時に現れた般若だった

そして次の瞬間乾いた平手の音が二発聞こえた

「何すんじゃい!われっ!!」

「あーら、安いもんでしょ。けどね・・何でよけんのよアンタ!!!」

シンジを指差す

「だ、だって見てないしさ・・・」

「なんですって!!見たに決まってんでしょ!!あの角度なら!!」

「いや、だって・・・・」

どもるシンジに頬をさすっていたケンスケが止めを刺しにかかった

「裏切りはダメだぜシンジ・・・おまえその瞬間頬赤らめてたじゃねーかよ」

「う・・・・」

「ほらね!!じゃ制裁を受けなさい!!」

アスカの拳がシンジを襲うが、やはりすべて宙を舞う

「よけんじゃないわよっ!!!」

「だ、だってみ、みみ、見てないんだもん・・・」

ようやく復活したトウジがまたもや言う

「シンジ・・・嘘ついとるな・・・顔が真っ赤や・・・」

「トトト、トウジ―――!!」

アスカの右ストレートが飛ぶが、やはりシンジは一歩後ろに下がってかわす

だが甘かった・・・鬼が・・・般若がもう二体いたのだった・・・

後ろに退いたシンジが何かに当たる

「ル、ルイか、ねぇ助けて・・」

ニコリと笑うルイ

「シンちゃん・・・・」

「な、なに?(なんか違和感・・)」

すると見る見るうちに顔が変化する

「往生せいや!!」

後ろからシンジにローキックをいれるルイ

「ぎゃっ」

あまりに強いローキックが決まりシンジが側転する様に胸の辺りまでに浮いた

「レイっ!!」

「碇君・・・ごめんなさい・・コレはしなくてはならないこと・・・私の気持ちがとめられない・・」

シンジの体勢が崩れたところにどこからか空高く飛んできたレイの踵落としがきれいに決まる

「うぐぉ!!」

ルイが無理矢理シンジを起こしシンジの前と後ろにレイとルイが立つ

「ルイ、レイ、ご、ごめんなひゃい・・・」

「・・・・ダメよ」

「にゃにゃんで・・・」

「私たち以外のを見たから・・・じゃなくて嘘をついたからよ!!行くわよレイっ」

「碇君・・・ごめんなさい・・」

前と後ろからマシンガンのような拳が炸裂する

「あがががが!!」

そして二人がシンジを抱えるとアスカのほうへほおり投げた

それを見たアスカは獰猛な肉食獣のようにこう言った

「チャーンス」

ニヤリと笑ったその顔はシンジには悪魔に見えたことだろう

(ああ・・・僕の人生・・儚かったな・・・・)

シンジの右頬にアスカの渾身のコークスクリューパンチが決まりシンジは声も出せず沈黙した

それを抱き合って震えながら見ていたジャージとメガネは心のそこから謝ったシンジ...すまん・・・と・・・

















・・きなさい・・・おきなさい・・・・おきなさいよ...

「起きろっつってんのよ馬鹿サード!!!!」

「わ、わぁ!!!」

その言葉にびっくりしてがばっっと起きるシンジ

「ったくあんなんで気絶してんじゃないわよ・・・」

辺りをキョロキョロするシンジ

「ここどこ?」

「医務室よ、医務室」

「あ・・・そっかあの後意識を手放しちゃったんだっけ・・・」

「ったく・・・じゃ行くわよ」

「へ?どこにさ」

「あんたばかぁ!?弐号機を見せてやるっていってんのよ!!それくらいわかりなさいよね」

(ははは・・・無理)

もちろんコレは声に出さなかったまたあのパンチを受けたくはないからだった

「さ、すぐそこだから行くわよ」

「う、うん・・」

かんかんと甲高い音の響く階段を降りていくと格納庫の扉が目の前に現れた

「さ、行くわよ」

「はいはい」

もちろんそこには真っ赤なエヴァ弐号機があった

「どう?コレがあたしのエヴァ。あんたのプロトタイプと違ってわたしは完璧なの!どう?羨ましい?」

胸を張り自信満々にそう言うアスカ

けどシンジはあっさりこう言った

「別に。へぇ〜って感じかな」

「なっ!?なによそれぇっ!しんじらんない!!使徒を何体か倒したからっていい気になってない!?でも
それも今日までこれからは私がエースよっ!!」

「あっそ・・・勝手にエースでもケースでもソースでも好きにしてよ。」

そんなシンジの様子にアスカがキレた

「ざっけんじゃないわよ!!」

アスカのその拳は意外にもシンジの頬骨に鈍い音を立ててきれいに決まった

・・・がしかしシンジはよろける事もなくただその拳をくらいながら見据えていた

「・・・・・」

「なっ!なによ」

「・・・まぁいいよ。でもねちょっと気になったんだけどプロトタイプはもしかしたら未知のスゴイ力が眠っていたか
もしれない・・・けど、その弐号機からは制御しやすいよう、弱く作ってあるかもしれない・・・そうは考えなかっ
たのかい?」

「かっ考えるわけないでしょっ!!アンタバカァ!?」

「あっそ・・それに、エースとかそんなん関係ないじゃないかな。僕等は一番を決めるために戦ってるわけじゃ
ないんだ。その辺を君は勘違いをしてるよ。」

「なっ、なによ!!この偽善者!!」

その時船に激しい揺れが起こった

エヴァにのぼっていたアスカはそれに足を取られ頭から落ちた

「キャ、キャァァ!!!」

「ア、アスカァ!!」

アスカは頭から重力にしたがって落ちるそしてあと1メートルという時にシンジの方から轟音が聞こえた

シンジが飛ぶようにアスカに向かっていく。

そして残り50cmというところでアスカはシンジに抱きかかえられ、助かった

「ま、間に合ったぁ・・・」

「助かったの私・・・」

「うんそうだよ」

アスカは一つため息をついて安心すると今の状況が見えてきた

(今、もしかして私・・・抱かれてる!!??)

「なっ!い、いつまで抱きついてんのよっ!!」

シンジを突き飛ばし離れるアスカ、その表情は前髪にかくれて見えないが

(って何で私ドキドキしてんのよっ!!・・・・そ、そうだ!さっき落ちたときの恐怖からだわ!そうに違いない
わ!!)

アスカの顔はほんのり桜色に染まっていたがシンジに見せない様後ろ向きにたち

「よしっきっと今のは使徒よ!!行くわよ!!」

「あ、あはははやっぱり・・・」

そうして結局また二人で乗ることになった







エヴァの起動準備すすむ

「あ〜惣流?僕ドイツ語無理だから日本語で」

「えぇ〜!?仕方ないわね・・・」

日本語で起動準備が進む・・

「さ、行くわよ・・私の戦い特等席で見てなさい!!」

そうしてエヴァ弐号機は船を破壊しながら甲板に降り立った

「さぁ!!出て来い!!」

(・・・・アスカ張りきっているけど今回の使徒...どうなってるんだ・・・)

すると魚のような使徒が海面から飛び出した

「来たわねっ!!でもそんな体当たり食らわないわよっ!!」

すぐさま身をかわす弐号機

そして次を他の船に飛び移り待つ

がしかし、この時何故かいきなり船が爆発し足場が崩れ海に落ちてしまう

「な、なんでっ!??」

(・・・・コレがこの使徒の新しい能力か・・・・キツイかもな海の中じゃ・・それに今乗っているのは弐号機・・
ふむ・・どうするか・・)

重い弐号機がどんどん沈む

そして底についた

「いったいどうしたってのよ!?なんで落ちたの?」

「さあね・・・とにかく次を考えたほうがいいよ」

「わかってるわよっ」

(とにかく・・・・どう言う風に攻めてくるのか・・見てみるか・・・)

弐号機が海底で辺りを警戒する様にキョロキョロとせわしなく動くが、土煙のせいで周りが全く見えない

「くそっ!!なんだってのよ!」

その土煙に一瞬影が見えた

「そこかーーっ!!」

プログレッシブナイフを突き出す。手応えも合った・・・が

「な、何よこれーー!?」

刺さっていたのは使徒の抜け殻のような物だった

「くそっ!」

プログレッシブナイフからそれを抜く

するとそれがビクンと震え襲いかかってきた

「きゃ、きゃぁ!?」

その抜け殻が大きく口を開けてピラニアの様に噛みついてくる

それをなんとか振り払おうとするがなかなか振り払えない

「い、いたいいたいいたい!!!もぉ!!くそったれがぁ!!!!!!」

(・・・・そうか。わかった。これはいくらなんでもアスカには荷が重い。)

「惣流逃げろ!!」

「なっなんでよ!!」

「いいからっ!!」

「っもう!わかったわよ」

その抜け殻を遠くへ投げ飛ばす

「ったくなんだったのよ」

「おいおいわかるから!!惣流!今はまず僕と代わって!!」

「な、何いってんのよ!これは私の戦いよっ!!」

「そんなこといってる場合か!とにかく代われ、早く!!」

「いやよっ!」

するとシンジの顔が急に無表情になり、あの使徒戦の顔つきになる

「・・・惣流、おまえ死にたいのか?」

「な、死にたいわけないでしょ!それにあんただったら大丈夫だとでも言うわけ??」

「今の惣流よりはね」

「な、なんですってーーっ!!」

「今の惣流はただ自分のプライドが許さないから戦ってるだけだ。そんな事じゃ倒せないし無駄死にするだ
けだ。」

「そんなことないわ!」

「あるね。実際相手について何がわかった?コアの位置はわかったのか?」

「コアの位置なんてあの様子からだと口の中でしょ!?」

「違うね。一瞬抜け殻のむこうに見えたけど口の中ではなかった・・・多分腹の中だ。そう考えていくとたぶん
そこはかなり固い。ATフィールドを中和してもプログナイフじゃダメだろう。」

「くっ・・・」

「そうすると今の君では成す術がない・・・代わるんだ」

「わかったわよ・・・でもやられるんじゃないわよ・・」

「ああ・・わかってる。特に今回は君も一緒だからね。必ず倒すよ」

そこでシンジは始めてアスカにニコッと笑いかけた

その笑顔にアスカは顔を赤くして俯いてしまった

「じゃ、いくか・・・」

(アスカのお母さん・・・僕に今だけ力を貸してください・・・)

「・・・・いくぞっ!!」

弐号機の眼に光が宿るとATフィールドで足場を作り急速に海面から出る。

「ちょっと、どうやって・・・」

「そう言うのはあとあと!!」

そして艦のうえに仁王立ちする。

「来い・・・」

すると水柱をあげて抜け殻が飛びかかってくる

それを回転しながら滑るように避け、その回転を利用して飛び後ろ回し蹴りで海底へ叩き落す。

すると水柱と共に炎の十字架が上がる

シンジの表情が変わる

「な・・・なによあれ・・・」

「コレは惣流にはたぶん荷が重いよ・・・」

「・・・・・」

すると今度は二つ水柱をあげて二匹飛びかかってくる

「無駄だよ・・・」

左と右の拳で左右に弾き飛ばす。するとまた落ちたところから水柱と共に炎の十字架が上がる。

「・・・次は・・次はどうする・・・・」

沈黙が流れる・・

ピィンと張り詰めた空気が流れる

「・・・・キツイ・・・」

「ん?惣流・・ガンバレ。必ず僕が倒すから」

「・・・うん」

「大丈夫」

右手の親指を天に向って突き出し、アスカに突きだしてにこっと笑う。

するとアスカはまるでボンっと音が鳴るかと思うほどに急に赤くなり俯いてしまう。

(・・・・なによ。冴えなさそうな奴のクセにっ!!ド、ドキドキさせんじゃないわよ・・・)

すると突如囲む様に抜け殻が4体飛び出し、弐号機に喰らいついた

「っ!!」

「ちょっ!アンタ大丈夫なのっ!?」

「だ、大丈夫・・」

するとグググっと弐号機が小さくなる

「ガギエルごときが・・・僕を・・・僕をなめるなぁっ!!!!!!!」

弐号機がATフィールドと共に一気に体を開き抜け殻を弾き飛ばす

そして四方に炎の十字架がまた上がる・・・が、その炎がゆらっと揺らいだ

「えっ!?な、なんなのよっ!?」

「っ!?ちっ!やられた!」

船を中心に渦が起こりそれがどんどん大きくなる

「きゃ、きゃぁ!!」

「ぐおおおお!!ふ、船だけでも!!」

自分から海に入り無理矢理船を渦から出す

「ちょ、ちょっと!なんで船だけ出して自分は出ないのよ!?船を足場にすれば飛び出れたじゃない!」

「だめだよ、それじゃ船の人は絶対生き残れなくなっちゃう。まだ僕等の方が可能性があるし、それに・・・」

「それに?」

「それに・・本体が出てくる可能生がデカイ。」

渦の中では抜け殻が何十匹と泳いでいた

「この中にいるのか・・・」

そうしてしばらく警戒しているとその中の何匹かがこっちに向ってくる

すると弐号機の手前で爆発する

「なっ!?ま、前が見えない!」

水泡が辺りを隠す。そこから急に飛び出してくる。

「ぐ・・・」

そして振り払うよりも先に爆発する

「がああああ!!!!!」

「だ、大丈夫??」

「・・・・・あぁ、なんとかね。今はだけど」

そして何度も同じ事が繰り返され弐号機が無残にもボロボロの姿になっていた

「ヤバイわね・・・」

「ああ・・」

「ああってあんたどうすんのよっ!?」

「大丈夫対策は取れたよ・・・」

「え?嘘、ホントに?」

「あぁ・・・」

そう言うとプログナイフを装備する

「ちょっと!!さっき使えないって・・」

「良く見て」

「・・・赤く光ってる?」

「うん、弐号機だからちょっとしか張れなかったけどATフィールドでコーティングしてあるんだ」

「そ、そんなことできるの?」

「一応ね。でもたぶん僕だけだよ」

するとまた二匹目の前で爆発し、水泡の煙幕を作る

その時シンジは何を思ったのかその水泡に向った

「ちょっと!!狙い撃ちじゃない!」

「いいんだ。」

そして水泡の壁から出るとアスカの予想通り狙い撃ちで噛みついてきた

それをシンジはプログナイフでなんとか抑える

「くっ・・・」

「やばいじゃない!!」

「これで・・これでいいんだ・・これが本体なんだ」

「なっ!?なんでわかるのよ!?」

「何回か食らってわかったんだけど本体以外には決定的な攻撃力がないんだ・・・だからトドメは本体が来
るはず・・そう思ったんだ」

しかしいつもの初号機でないからか徐々に圧されだす

「くっ!!けど、なんだかんだいってまずいな・・」

するとレバーを握っているシンジの手の上からアスカの手が重なる

「っ!?」

「私も手伝うわ」

「・・・・うん、わかった。いくよっ!!」

「うんっ!!」

弐号機の眼がさらに強く光る

さらにプログナイフに薄くにしか張れなかったATフィールドが輝きを増し一回りも二回りも大きくなる

「「だああああああ!!!!」」

口元にあったプログナイフが徐々に裂くように埋まる

「「いっけぇ!!!!!」」

そして一気に腹まで裂け、コアが露出した

「今だっ!!」

チャンスだと思ったシンジはニードルでコアを貫いた

すると使徒は断末魔の叫びを上げ爆発した

「・・・ふぅ・・」

「・・・・」

「ん?惣流?大丈夫?」

「ゃ・・・やった・・・助かった・・・助かったよぉ!!やったぁー!!」

アスカがいきなりシンジに抱きつく

「ぁゎゎゎ」

いきなりのことでシンジは真っ赤になり俯いて固まってしまう

(や、柔らかいなぁ)

しかしその後冷静になったアスカがとった行動は・・・・・

「ちょっと!何でアンタまた私に抱きついてんのよ!!!」

「ぎゃあああああああああああ!!!!!!!」

シンジがこんな絶叫を上げるようなものだった


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