------------------------------------------------------------------------------ 星の煌めき ------------------------------------------------------------------------------ 「ねぇ、シンジ、上見て!。」 「えっ?。」 僕は横を歩いている彼女に促されてふと空を見上げた。 「うわぁー、星がいっぱいだ。」 僕が見上げた先には満点の星空が広がっていた。 そう・・あの時のように・ 「ねぇ、シンジ。なんかこの星空を見てると思い出さない?。」 どうやら彼女も同じ事を考えていたみたいだった。 今は僕らのそばからいなくなってしまったけど、大事な戦友だった彼女の事を。 「あの時は停電になってこの星空を三人で眺めてたのよね。」 「うん・・今思えばあの頃が一番幸せだだったのかもしれない。 三人でこの星空を眺めていたあの頃が・・。」 「ふーん・・そぉ。」 アスカが少し不満げな声を出す。 「な、なんだよ。何怒ってるんだよ。」 「べっつにぃ。この私と一緒にいる今より幸せだった時があるのかなぁって。」 や、やばい! こうなったら彼女、なかなか機嫌を直してくれないんだ。 「悪かったよ、アスカ。ごめんこの通り。僕が悪かった。ね。」 僕は両手を合わせ彼女にひた謝る。 「ダメよ。許してあーげない!。」 彼女はそう言って走り出してしまった。 僕たちの住むマンションへ・・ 「ちょっと待ってよ!アスカ。」 そんな彼女につられるように僕も走り出す。 「碇君!。」 ふと僕は誰かに呼ばれた様な気がして立ち止まった。 立ち止まって周りを見回したけど誰の姿も確認することが出来なかった。 「気のせいか・・。」 僕はそう結論つけると僕は再び前を見て走り出していった。 「アスカぁ。待ってよぉ!。」 ・ ・ ・ そんな彼らを空から見下ろしている影がここにあった。 「いいのかい?。レイ。彼らに会わなくて。」 「いいのよ。今更彼らの前にでて邪魔したくないもの。まぁ、それもそれで おもしろいかもしれないけど・・・。」 「僕は君が何を考えているのかわからないよ。さぁ、もう時間がない。 僕らに許された時間はここまでだ。帰るよレイ。」 その一方の影、青い髪の少女は楽しそうに走って行く二人の姿を 再度確認すると微笑みを漏らし、去っていった。 雲の中、光り輝く月へと向かって・・ クリスマスの夜の奇跡であった・・ あとがき クリスマスというのはキリストの生まれた日。 その生まれた日には星がより一層の煌めきを放っていたと言うことを知っていますか。 今回はエピローグ的にクリスマスなのをふまえ、第13話「静止した闇の中で」の エピソードを交えながら書いてみました。 みなさま、私の駄文につき合っていただきありがとうございました。
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