「チャ〜ンス!」ニヤリ

迫り来る使徒を見つめ、碇シンジの横で
惣流・アスカ・ラングレーは振り向きざまにそう呟いていた。



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この作品は拙作、「彼女がシンジを乗せた理由」の続きとなっております。
できれば、そちらからお読みになってください。
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彼女がプラグに着替えたら








「ちょっとこっちへ来なさい。」

格納庫からプラグスーツを二つ抱えてやってきたアスカは
戻ってくるなりシンジにそう伝えた。

「え?。」

が、シンジは相変わらずボケボケっとしたまま、
当惑したまま理解さえしていない。

「良いから来るの!。」

アスカはそんなシンジの手を取り、半ば強引に引っ張っていった。

ただ、シンジと手を繋ぐアスカのその顔はほのかなピンク色に染まっていた。


「い、一体どこへ連れていくつもりだよ。」

「いいから黙って歩く。」


文句を言うシンジを連れながらアスカがやってきたのは
人気のない非常階段の中だった。



「ここならOKね。」

再度誰もいないことを確認したあと、アスカはそう言った。



「こ、ここならって・・。」

シンジもアスカにならって辺りを見渡す、

なるほど周りには人っ子1人いない・・


「惣流・・まさか・・。」

「そうよ。」

シンジが自分の意図を察してると思い、アスカは何気なく返事をした。

が、


「そ、そんな僕たちまだ会ったばかりなのに・・。」

頬を少し赤く染めたシンジの思ってたことはアスカの意図する事とは全く違っていた。

それ故シンジは・・


バコッ


殴られた。


「な、何ばかなこと言ってんのよ!。」


頭に出来たたんこぶを抱えながら悶え苦しむシンジに怒鳴り散らすアスカ。

だが、顔は例によって真っ赤だ。

(もう・・それは”まだ”早すぎるわよ)





「いいから、ちょっとここで待ってなさいよね!。」

「なんだよもう。」

未だ火照りの冷めやまぬ顔でアスカはシンジの返事を聞くと、プラグスーツを持ったまま1人階下へと降りていった。








スルッ




パサッ




アスカが階下へと行ってしばらくするとシンジの元へそんな音が届きはじめた。

それはどう考えても布のすれる音以外の何者でもない。



(ま、まさか惣流・・こんな所で・・・)

EVA初号機専属パイロット碇シンジ。
彼はまだ若い・


パチッ




パサッ






パサッ








ゴソゴソ








階下からは依然として、14才の少年の妄想を駆り立てるには
十分すぎるほどの音が聞こえて来ていた。

外では相変わらず使徒の起こす破壊音が鳴り響いていたが、
シンジの耳にはそんなものは届いてはいなかった。


(覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、
覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、
覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ、覗いちゃだめだ。)


苦悩に苦悩を重ねるシンジ。



だが、


彼もおっとこのこである。


そう誘惑には勝てるモノではない。



高鳴る心臓を抑え、シンジはそ〜っと階下へと首を向けた。



と、そこには・・


プラグスーツに着替えるアスカの後ろ姿が・・・

いや、正確にはアスカの雪のように真っ白な素肌が、シンジの目に飛び込んできた。

瞬間、真っ赤にそまるシンジの顔・・
だが・・彼の視線がアスカの素肌から離れることはなかった。

(綺麗な背中してるんだな・・惣流って・・)





一方、アスカの方でも、そんなシンジの視線に気づくと、
振り向きざま・・

「キャー〜覗かないでよエッチぃ!。」

そうシンジに向かって言い放った。

シンジはしかられた子供のように首を引っ込めるしかなかった。




「もう、どうして男の子ってああバカでスケベなのかしら・。」

1人そう呟きながら着替えを続けるアスカ。

(そうゆうのは”まだ”早いって言ってるのに・・)

ただし、その顔はほのかなピンク色に・・以下略。





プシュー


エアーが抜け、プラグスーツがアスカの抜群のプロポーションをかたどる。


「アスカ、行くわよ。」

そして・・アスカは1人、真剣な面もちでそう呟いた。

(まずあのバカにどっちが主導権がどっちにあるのか教えてあげなきゃ。)


が、
頭の中は結局、シンジの事でいっぱいだった。








パサッ


アスカは戻ってくるなり、もう一つ抱えていたプラグスーツをシンジへと投げ渡した。


それを見て当惑するシンジ。

「はぁ?。」

思わずアスカに話しかける。


「さぁ、行くわよ。」

「へ?。」

「アンタも、来るのよ!。」

未だ当惑したまま、事態を理解していないシンジに向かってアスカは指を
ビシッと向け、そう言い放った。







「どうして僕がこんな事を・・。」

無理矢理連れていかれることになってしまったシンジ。

1人ごちりながら先ほどの階下でプラグスーツへと着替えていた。



しかし、シンジは・・・

階段の上で顔を真っ赤にしながら覗いているアスカの視線に
気づいてはいなかった。


(へ〜・・シンジって見た目よりしっかり筋肉ついてるのね・・
そうよね・・男の子だモンね・・)

マジマジとシンジの素肌に吸い寄せられるように、
アスカはじーっとシンジを見つめていた・・・

(シンジって・・ブリーフ派だったんだ・・・って・・・・

・
・
・ポッ


シンジって結構かわいいお尻してるのね。)



もはやアスカの顔はその真っ赤なプラグスーツと見分けがつかないほど
真っ赤に染まっていた。










「ほら、次はこっちよ。」

「ちょ、ちょっと待ってよぉ。」

と、プラグスーツに着替えたシンジの手を引き、顔をほのかに赤くしたアスカは歩き始めた。

(ふふふふ、こういうのをペアルックって言うのよね。)

アスカのその足取りは非常に軽い物であった。






「ねぇ、プラグスーツに着替えてどうするんだよ。」

アスカに引っ張られシンジは再び弐号機の元へとやってきていた。


「アンタバカァ?。決まってるじゃない弐号機でアレをやっつけるのよ。」

アスカは未だ自分の考えを理解していないシンジに業を煮やし、
そう言うと・・

(アンタと一緒にね)

心の中でそう付け加えた。


「そんな・・ミサトさんの許可は?」

「勝った後に貰えばいいのよ。」

(もう、なんでここでミサトが出てくるのよ。
ほんっとにバカシンジね。ムードのかけらもないんだから。)

ムードも何も今のシンジにそれを求めるのは無理というものであるが・・
それ以前に戦闘中である(^^;


1人憤慨している様子のアスカ、。
シンジはそれをわけがわからずキョトンと見ていた・・



「さ。」

そう言って気をとりなおしたアスカ、

「私の見事な操縦を目の前で見せてあげるわ。
ただし、邪魔はしないでね。」

シンジと向かい会うとそう言った・・・






そんなこんなで何とかシンジをエントリープラグへ押し込めたアスカ。
かなりご満悦の様子。


が、

アスカが弐号機とのシンクロを始めた時

それは起こった・・


「バグだぁ、どうしたの?・。」

異常を訴えた弐号機に反応するシンジ。

「思考ノイズ。邪魔しないでって言ったでしょ。」

「なんで?。」

「アンタ日本語で考えてるでしょ。ちゃんとドイツ語で考えてよ。」

「わかったよ。・・ば、バームクーヘン・。」

とりあえず以前に料理の本にのっていた
ドイツの食べ物をあげてみるシンジ・・だが・・

「バカ、いいわよもう。思考言語切り替え、日本語をベーシックに。」

ダメだったようだ。

(もう、ドイツ語ぐらい話せるようにしておきなさいよね。
これはやっぱり教育のしがいあるみたいね。)

このことがあってからシンジは、アスカからドイツ語を教わる羽目になる
のだが・・・それはまた別の話である。

しかし、アスカからマンツーマンで教わるその授業・・
勉強が苦手なシンジはどこか嬉しそうに大人しく教わっていたという・・



「エヴァンゲリオン弐号機起動!。」

そして・・・弐号機の四つの目が光り・・

弐号機の初戦闘が始まった。







「EVA弐号機起動中」

異常な事態を察し、艦内に報告が入る。

「なんだと」

オーバーザレインボウの艦長を務める初老の老人はその報告に憤慨する。

「ナイスアスカ」

それとは対照的に生き生きとした表情のミサト。

「いかん。起動中止だ。元にもどせ」

「構わないわ、アスカ。発進して」

「なんだと、EVA及び、パイロットは我々の管轄下だ。勝手は許さん。」

「何言ってんのよこんな時に。段取りなんて関係ないでしょ。」

言い争いをする2人を余所に、外を双眼鏡で覗いていた船員の1人が、

「しかし、本気ですか。弐号機はB装備のままです。」

そう言った。

その言葉に艦長とミサトは同時に動きを止めた。



「海に落ちたらやばいんじゃない?。」

「落ちなきゃいいのよ。」

呟くシンジに言い返すアスカ。


「シンジ君も乗ってるのね。」

そんな2人の会話にミサトは動きを取り戻し、再びマイクにかじりついた。

「はい。」

元気良く返事をするシンジ。

「子供が2人・・。」

この状況に艦長はもはや絶句するしかなかった。


「試せるか・・。」

ミサトは誰にも聞こえないようにそう呟いた。





「来た!。」

迫り来る使徒を真正面に見つめシンジ。

「行きます!。」

アスカはそれに応えるようにEVAを駆ると、
ギリギリの所で自分の乗っていた戦艦に突っ込んできた使徒を避けた。

「どこ?。」

「あっち。」

アスカの問いに間髪的に応えるシンジ。


「あと58秒しかないよ」

「分かってる。ミサト、非常外部電源を甲板に用意しといて。」


「わかったわ。」

アスカの意図を察知したミサトはそう応えた。

「何をするつもりだ。」

1人騒ぎ立てる艦長。


それを余所にアスカは・・

「さぁ、飛ぶわよ・」

シンジに向かってそう言った。

「とぶ?。」

キョトンとするシンジ。

それと同時にアスカは文字通り・・飛んだ。


戦艦の上を多大な被害をもたらしながら華麗に舞う弐号機。

誰もがその姿に心を奪われかけていたが、艦長1人だけが

「でたらめだ。」

憤慨していた。


「EVA弐号機着艦しま〜す。」

「うわぁ。」

言葉通り、弐号機はオーバーザレインボウへ華麗に降り立った。
そんなアスカの横では目を廻しているシンジの姿があった。


弐号機は着艦すると同時に甲板に用意してあった外部電源を手に持つと、
背中のジョイントへと接続した。

「来るよ。左舷九時方向。」

戦況を冷静に見つめ、呟くシンジ。
ここ数ヶ月でシンジも戦う男のそれになってきていた。

「外部電源に切り替え。」

アスカがそう言うと同時に、残り10数秒だった内部電源が外部電源へと切り替わった。

「でも武装がない。」

心配そうに呟くシンジ・・

「プログナイフで充分よ。」

しかし、アスカは淡々とそう言ってのけた。


「結構でかい。」

「思った通りよ。」

(本当かよ)

シンジはそんなアスカの言葉に心の中でそう付け加えていた。


と、言う間もなく使徒がオーバーザレインボウ甲板上の弐号機へと
飛びかかった。

それを必死に捕まえ、抑えるアスカ。


「アスカ良く止めたわ・」

「冗談じゃない、飛行甲板が滅茶苦茶じゃないか。」

艦長はそう言った後、あまりのショックに口をぱくぱくさせていた。


必死に使徒を押さえ込み体勢を立て直そうとする弐号機だったが・・
足が飛行機運搬用のエレベーターにかかった瞬間、バランスを崩し・・

そのまま海へと落下してしまった。



「アスカ、B型装備じゃ水中戦闘はむりよ。」

「そんなの、やってみなくちゃわからないでしょ、」

ミサトは海に落下したアスカにそう忠告したが、
今のアスカに何を言っても無駄であった。

(絶対、シンジの前でキめてみせるんだから。)









「ケーブルがなくなるわ。衝撃に備えて。」

なすすべなく海に引きずり込まれてゆく弐号機に再度忠告するミサト。


その直後、残り1200mあったケーブルが底をつき、
衝撃が弐号機を襲った。


「クッ。」

その衝撃に苦悶の表情を見せるアスカ。


「しまった・・。」

だが、その直後アスカの表情は後悔のそれになる。



「EVA目標を喪失」

艦内にはそう報告がはいる。


だが、それも束の間、再び使徒が弐号機の前に現れた。

「また来た」

「今度こそ仕留めてやるわ。」

待ちかまえる2人・・

だが、しかし

「な、何よ動かないじゃない。」

アスカがいくら弐号機のレバーをガチャガチャやっても弐号機は一向にうごかなかった。

「B型装備じゃねぇ。」

「どうすんのよ。」

そんなの知らないわよと言わんばかりにシンジに掴みかかるアスカ。

「どうするって・・・。」

「だらしないわねぇ、サードチルドレンのくせに。」

(そんなんで私の恋人がつとまるとでも思ってるのかしら。)




「来た!。」

アスカが1人思考を巡らせているうちにも、使徒は確実に弐号機めがけて襲いかかってきていた。


ガバッ

使徒は成す術なく漂っている弐号機に向け、その口を開いた。

「く、くちぃいいい。」

それを見たアスカは正気に戻ると悲鳴にも似た声をあげた。

「使徒だな。」

1人冷静な顔のシンジ。



「きゃー。」
「うわー。」

2人は悲鳴をあげ、そのまま使徒の口へと飲み込まれた。


「EVA弐号機目標体内へ侵入。」

再び艦内に放送がはいる。

「それって喰われたんとちゃうか?。」

トウジが大阪人らしいタイミングで突っ込みを入れる。

そして間髪・・その様子を想像してみると・・

「まるで釣りやな・・。」

そう呟いてみた。


「釣り?・・・そうよ釣りだわ。」

その言葉を目ざとく聞き取った作戦部長ミサトは、使徒撃退用の一つの案を思いついていた。



「これじゃピンチに逆戻りだ。」

使徒の口に挟まれ、お腹に痛みを抱えながら言葉を発するシンジ。

「うっさいわね・・って、いつまでのってんのよ、えっちぃ」

顔を赤くしながら抗議の声をあげるアスカ。

(もう、これじゃどっちが主導権を握ってるのかわからないじゃない。)



「でもなんとか離れないと。」

それでもレバーを離そうとしないシンジ。

彼はレバーを握っているものに痛みがフィードバックされる事を知っていたのである。


「アスカ、聞こえる?。」

その時、ミサトから通信がはいった。

「絶対に離さないでね。」

「「え?。」」

当惑する2人。

だが、

(そんな離さないでって・・・ミサトの奴、もう私たちの仲を認めたってことかしら。)

アスカ1人だけが何か勘違いをしていた。


「艦長、ご協力をお願いします。」

トリップしているアスカを余所に、ミサトは真剣な趣で艦長と向かい合った。




戦艦二隻によるゼロ距離射撃・・それがミサトの考えた案だった。
アンビリカブルケーブル上に戦艦二隻を配置、ケーブルを戻すと同時に
EVAが使徒の口をこじ開け、そこに攻撃をしかけるといったもの・・



「ちょっとぉ。あんたぁ。人の弐号機を勝手に動かさないでよ。」

ミサトが艦長に作戦を説明している間にも、
弐号機内部ではアスカ、シンジによるレバー争奪戦が行われていた。

ポカポカとシンジの頭を殴るアスカ。
しかし、それはどう見ても恋人同士がじゃれあっているようにしか見えない。


「2人とも作戦内容いいわね?。」

そんな2人にちょっと心配げに問いかけるミサト。

「なんとかやってみるよ。」

シンジはアスカに殴られながらもそう応えた。

「頼むわよ。」

そんな言葉を残し、ミサトとの通信は途絶えた。




「ケーブルリバース。」

ミサトの指示とともにケーブルが巻き取られ、使徒に飲み込まれたEVAが
浮上を開始する。


「EVA浮上開始、接触まで後70。」

そんな艦内に早速報告がはいる。



「ちょっとぉ、いつまでさわってんのよ。どいてったら。」

シンジと触れ合っていることにちょっと照れながらも、アスカはそう言った。

「でも、早く口をこじ開けないと僕らもやられちゃうよ。」

そう応えるシンジ。

(もうそんな言い訳しなくても。私に触っていたいんならそう言えばいいのに。)

アスカの耳にはシンジのそれがそう聞こえていたのであった。



「接触まであと60。」

再びはいる放送・・

「使徒の口は?。」

「まだひらかん。」

時間的にはもうギリギリだった。


「戦艦二隻、目標に対し進行中。」

「EVA浮上中、接触まであと50。」

もうダメだ!艦内にいるすべてのもの・・
及び、

「ダメだ!。」

シンジがそう思ったとき、

「もう時間がないわ。」

不意にアスカが動いた。


レバー上部を開放し、そこに現れたレバーを握りしめた。
シンジが止める間もなく・・


「クッ。」

唇を噛みしめるアスカ。

レバーを握りしめたアスカのお腹には使徒に噛みつかれている痛みがフィードバックされていた。

(こ、こいつ・・今まで、だから私にレバーを・・。)

アスカは一瞬、シンジを見つめた。
その瞳は完全に恋する乙女のそれになっていた。


「間に合わないわ早く。」

ミサトの言葉が弐号機内に響き、正気を取り戻したアスカは、

「変なこと考えないでよ。」

照れ隠しにそう言うと、

「何が。」

「とにかく考えを集中させるのよ。」

戦闘に集中していった。


「接触まで後20。」


「接触まで後15。」


祈るような気持ちで艦内放送を聞くミサト。




その頃・・弐号機内では


「開け開け開け開け。」

	「開け開け開け開け。」

シンジとアスカ、2人の思いが完全に一致していた。


と、同時に今まで60近くを彷徨っていたシンクロ率は一気に80を突破し、


使徒の口を開き、


「うてぇーーーー。」

艦長の命令とともに、戦艦二隻によるゼロ距離射撃が行われた。



ドッゴーーーーーン。


ゼロ距離射撃を受け、使徒は見事に大破した・・・




その直後・・

使徒の爆発を利用し、弐号機は無事、戦艦の一つへと着地した。

その時、アスカの身を守るため、シンジがアスカの下敷きになっていたのは言うまでもないことであろう。


シンジが笑みをグッと親指を立てアスカに向けると、アスカも親指を立てそれを返した。




その後・・
エントリープラグを排出させたシンジはエントリープラグから這いだすと、
差しのばされたアスカの手を取って引っ張りあげた。


その時、シンジの目に太陽の光がはいり、そっと左手でその光りを遮り、青い空を見上げた。

青い空をみあげるシンジの横でアスカも立ち上がり右手で光りを遮りながら同じく青い空を見上げた。


雲一つない空が2人をつつむ・・・・

そんな2人の手はお互いのぬくもりを感じるが如く、握りあったままであった。






「迎えだ・・。」

こちらへと飛んでくるヘリを見つけ、ポツリと呟くシンジ。

「そうね・。」

応えるアスカ。


・

・

・

「ねぇ、シンジ?。」

「何?。」

そういいながらアスカに顔を向けるシンジ。

「・・・ううん、なんでもない。」

そんなシンジの瞳をのぞき込むと、アスカは首を横に振って言葉を濁した。



そのまま2人は手を握りあったまま、2人の温もりを感じつつ、
静かに迎えのヘリを待っていた。














あとがき

タームさん、遅らばせながら100万ヒットおめでとうございました。
いやぁ・・ホント凄い。一年前はたしか20万ヒット近くだったんじゃないでしょうか。
(20万ヒット踏んだのが私なのでよく覚えております(笑))
ホント、タームさんって偉大・・・

というわけで100万ヒット記念&私が投稿してから一周年ということで
処女作「彼女がシンジを乗せた理由」の続編を送らせていただきました。
まぁ、内容はいつも通り、本編別解釈ものですけど(^^;

タームさん、これからもがんばってくださいね。

では


マナ:ベファナさん、100万HIT記念の投稿ありがとう。

アスカ:もぅっ。シンジったら、照れちゃって・・・。

マナ:戦闘中に何考えてるのよ?

アスカ:だって、シンジがぁぁ〜。いやーん。

マナ:あなたのせいで、苦戦になったようなもんじゃない。

アスカ:アタシとシンジの愛のなせる技ね。

マナ:何わけのわかんないこと言ってんのよ?

アスカ:だって、見た? 最後の口を抉じ開ける時に2人が出したパワー。

マナ:あそこだけじゃないの。

アスカ:シンジったら、アタシを守る為に必死で・・・。(ぽっ)

マナ:使徒を倒す為よ・・・。(ーー;;;

アスカ:さぁ、おくてのシンジを教育しなくちゃ。

マナ:それより先に、使徒倒したら?
作者"ベファナ"様へのメール/小説の感想はこちら。
shi-ma@din.or.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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