新世紀EVANGELION MACHINE ARMS




第4話 「真実のFamily」




オーバーザレインボー 後部デッキ


さてさて
シンジとアスカはどうしたのでしょうか?
お互いに真っ赤になって俯いております。
どうやら二人とも落ち着いて何をしていたのか冷静に考えてる最中と思われます。
でも時間がたてばたっただけ真っ赤になっていくアスカとシンジ。
ようやくアスカが再起動したようです。

「よ、よかった?」

「え、あ、う、ん」

「なによ!なんか不満そうねぇ」

「いや、ただ、アスカが・・・」

「?私がどうしたの」

「その、やわらかいなぁと・・・

ぼん

不潔よーーーー
とそんな叫びが聞こえてきそうです。
またまた真っ赤になって黙ってしまう2人。
シンジはアスカの方をチラチラ見ています。
アスカもその視線に気づいたらしく上目づかいでシンジを見ました。
そしてアスカはにっこりと笑いシンジの顔に近づきました。
もう一度陰が重なる。
アスカの唇とシンジのくちびるが重なる。
シンジは驚いていたがやがてアスカをやさしく抱きしめました。
この世界で始めてシンジと会った時よりアスカは幸せそうだ。

(そう、これがシンジよ・・・
 さっきとぜんぜん違う・・・
 やさしいシンジだ・・・・・
 私の大好きなシンジ・・・・)

そうして長い長いキスが











どかーん







・・・あ、使徒のことすっかり忘れてた・・・
オーバーザレインボーのすぐ横の
戦艦が沈んでいきます。

「もう、いいとこだったのに・・・」






















オーバーザレインボー 艦橋

ビーーッ、ビーーッ、ビーーッ
警報が鳴り響く艦橋内。

「な、なんだどうした」

「正体不明の潜行物体を確認しました!!」

「なんだと!!総員戦闘配置
 全艦任意に迎撃せよ!!」

『了解』


ドシュン、ドシュン、ドシュン

シューーーーーーーー
ドガーーン
ドカーーン
ドカーーン


大量の魚雷が使徒に直撃する。
しかし、まったく効いてないようだ。
その様子を見ていた2人の男女。

「お手並み拝見といこうか」
「そうね」

加持とミサトは艦橋へ急ぐ。
真実と事実を知るために。











同時刻 オセローのどこかの階段


前回と同じくシンジを引っ張って同じところにやってくるアスカたち。
シンジの顔がさっきからニヤニヤしているのは気のせいだろう。
(あ〜今回も見れるんだ〜)

「シンジ、プラグスーツ持ってきた?」
「ちゃんと持ってきたよ」
「じゃあ着替えて」
え!でもアスカがいるの「あたしは下で着替える
 からあんたは上で着替えて」

はい・・・

(そ、そんな〜。作者さん、何とかしてよ〜)

残念そうですなぁシンジ君。
アスカと着替えることを期待していたようですがそうはいきません。
まだ作者はそんなお年頃ではありません。
(嘘付け!)
ゆえにそう言った描写はあまり分かりません。
ご勘弁を。





「シンジーー!着替えた?」

「・・うん着替えたよ」

「じゃあ、行きましょ!」


































オーバーザレインボー 艦橋


あわただしく船員が被害状況を報告する艦橋。
そんな中冷静な2人は周りの報告など聞いていなかった。
彼らが思っていることはだたひとつ。
((真実を知りたい))
加持はセカンドインパクトが起こった理由を。
ミサトはシンジたちがどのくらい危険なのかを。
そして彼らは確信していた。
アスカとシンジがこの状況を必ず打破するはずだと。
((必ず何かの行動を起こすはずだ。その時は・・・・))

(俺が知らない過去を、未来を教えてほしい。
 なんで弟が死ななければならなかったのか)
















(駒のひとつやふたつ・・・・消えても変わりないわ)












加持とミサトはまったく違ったことを考えていた。
特にミサトはとんでもないことを考えていた。


「オセローより入電!
 エヴァ弐号機起動!!」

((来たか!!))

「なんだと!いますぐに中「アスカ!
 N2爆弾が電源ケーブルの横にあるわ!それを使って!!

オーバーザレインボーの艦長の通信をマイクを奪ってアスカに伝えた。

「分かりました、ミサトさん。」

「シンジ君も乗ってるの?」

「はい。」

「そう・・」


(どうやら使徒襲来やJAの暴走もシンジ君のせいみたい・・・・・
 それもそうね。
 彼がやってきたときに都合よく使徒の襲来・・・・
 出来すぎてるもの・・・・
 JAだってそう。まるで暴走することを知っていたみたい。
 これもすべてシンジ君の仕業・・・
 アスカやレイ、渚君も仲間のよう・・・
 今のうちに芽をつむいだほうが・・・


シンジとの通信を終えたミサトは加持と目を合わせうなずいた。
(彼らは真実を知っている)
(彼らは世界を混乱におとしいれようとしている)
加持はこの戦闘が無事に終わることを祈った。
ミサトは戦闘を冷たい目で見ていた。

(もう演技なんてしなくていいわ・・・・・
 私がこの手で舞台から降ろしてあげる・・・・・
 その前に聞かなくちゃいけないことがあるけど)

ミサトの目には殺意が宿っていた。
その証拠に彼女の手は頻繁にポケットの銃を触っていた。
まるで「もうすぐだから」と言い聞かせているかのように・・・










エヴァ弐号機 エントリープラグ内



どりゃああああああ
うおおおおおおおお


弐号機はすさまじい跳躍力を見せた。
オセローからオーバーザレインボーまで一気に飛んだ。
ただ、これだけの跳躍であるがための問題もある。
それは電力である。
エヴァはS2機関があれば永久に動けるがまだこのエヴァにはそんな物は内蔵されてない。
そのため内臓電源で動いているのだが規定以上の動作をすれば当然電力消費も早くなる。
実際さっきまで54秒あった電力はすでに20秒を切っている。

アスカ急いで!

「分かってるって、よっと」

ピーーーーー
弐号機の電力の表示が
内部から外部へと変わる。

「さあ、行くわよ!

エヴァ弐号機はN2爆弾を構える。

「・・・ねぇシンジ」

「なにアスカ?」

「N2爆弾ってどうやって使うの」

「・・・しまった!!

そう、N2爆弾は正式な使用許可が国連から出て始めて使えるのだ。
それまでは特殊な暗号でロックされてる。
だからそれを解除しなくては起爆できない。
解除するには解除装置と国連軍の一定階級以上の認証カードがいる。
核兵器のように横流しされないように。
その解除装置が旧式の装備の太平洋艦隊にあるとは思えない。

シンジはエントリープラグの裏に移動した。

シンジ!

「ごめんアスカ!すぐに準備するから!」

そう言ってシンジはプラグスーツを上半身だけだし、
エントリープラグのサポート用内臓端末の端子探した。
基本的にエヴァの通信、シンクロ補佐などをこの内臓端末でする
また、ダミープラグがセットされる場所でもある。
シンジは左手首からコードを出して端子につなげた。
エヴァ弐号機の中ウィンドウ内をさまざまな文字、数列が通り抜けていく。
N2爆弾をハッキングしているのだ。
結構便利である。

シンジ何やってるの!早くしないと使徒が!

大丈夫!僕を信じて!

もう使徒はそこまで迫ってきている。
海面には使徒の背びれが出てきた。

ピーーーーー

今までの数列と文字のウィンドウは消え
変わりにコックピットの真ん中に2つウィンドウが出てきた。
ひとつはレーダーのようだ。
オーバーザレインボーの上にE2と書かれ、すぐ横にN2と赤く点滅している。
そしてA6が近づいている。
もうひとつのウィンドウはこう表示されてた。


「N2Bom Control System
 アクセス:No381
 起爆コード:解除確認」

「アスカ!いつでもいけるよ!」

「オッケー。さあ来い!!

使徒が口をあけて迫ってきた。
そして使徒は飛び上がって弐号機を食らおうとする。
その口に向かって全力投球する弐号機。

「あんたにはこれをやるわよ!」

使徒の口の中にN2爆弾を放り込む。
そうして弐号機は使徒をできる限り遠くへ蹴り飛ばした。
使徒の変な声が聞こえる。
・・・痛そう・・・

レーダーで使徒とN2爆弾が艦隊から離れたところを狙ってシンジは爆破した。


遠くの海で大きな大きな水柱があがった。
アスカの、この世界での初戦は幕を閉じた。



















シンジはプラグスーツをちゃんと着なおした後、

「アスカ、ここにいても仕方ないから外に出よう」

と私に促した。
私も早くシャワーを浴びたかったからシンジの意見に賛成した。

そしてエントリープラグを排出させた。

海の匂いとともに私は加持さんとミサトを見つけた。


「加持さーん、ミサ・・・」

私は声をかけれなかった。
明らかにミサトは私たちのことを疑っているように見えた。
視線で人が殺せるなら確実に死んでいるだろう。
使徒との戦いでも見せたことのないその視線にアタシは嫌な汗をかいた。

「アスカ、シンジ君。
 あとで加持の部屋に来て。
 そこであたしたちは待ってる。」


そう言い残してミサトは足早に立ち去った。
加持さんは「おい、葛城、待てよ」
と言ってミサトを追っかけて行った。


本当の戦いはこれからだと
私は理解した。





























オーバーザレインボー 加持の船室前


加持さんの船室にシンジをアタシは案内した。
この向こう先にミサトと加持さんがいる。
あのミサトの視線・・・・何か嫌な予感がする。

「ミサトさんにすべてを話そう。そうすればきっと分かってくれるよ」

「でも、アタシは心配なの。なんかとても嫌な予感がする」

「大丈夫だよアスカ。どんなことがあっても僕が守るから」

そしてシンジはドアを開けた。
アタシの部屋と同じくらいの大きさの部屋にミサトがいた。









アタシは間違っていた!
ミサトはあたしたちを疑ってたんじゃない!















その目に殺意がこもってたことはすぐに分かった。
なぜなら・・・・・・・




















ミサトは右手に銃を握り締めていたからだ。



















「な、なによなんのつもりよミサト。
 冗談はやめてよ・・・」

「あなたたちは何者」

「なに言ってんのよ!
 私は惣流・アス
パアアン












一瞬理解できなかった。
私とシンジの間を風が切る。
シンジとアタシの間を通って裏の壁にめり込んだ銃弾。

前の世界のミサトの笑顔が頭をよぎる。
エビちゅをもって私に突っかかるミサト
ラーメン屋でラーメンを食べてるミサト
昇進パーティのときのミサト












そのすべてを私は否定された気がする。










ミサトの銃から煙が出ていた。



「・・・・・・・」

「もう一度聞くわ。
 あなたたちは「葛城!!」


そう言って加持さんが私たちを押しのけて船室に入ってきた。
さっきの銃声を聞いて慌てて戻ってきたみたい。
手には缶コーヒーと缶ジュースを袋からぶら下げてる。
どうやらこれを買いに行ってたようね。
そしてミサトの銃から硝煙が上がっているのを見て・・・・・・









ミサトをぶった。


パン



船室に乾いた音が響く。
ミサトはなぜ叩かれたのか分からないという目で見ていた。


「なにするの・・・」

葛城!なにを考えてるんだ!
 俺たちはアスカたちになにを知っているか聞こうとしただけだろ!
 お前は子供に、自分の家族に銃を向けるのか!?

はっとしたミサトはシンジを見ていた。
私もシンジをみた。

悲しそうな顔をしていた。
それ以外分からなかった。

「いいんです、加持さん。黙ってた僕が悪いんです。
 今まで疑われるようなことをしてきたんです・・・
 仕方ありません・・・・
 ミサトさん。僕の知っていることをすべて話します。
 僕が体験してきたすべてを・・・・
 そして加持さんが知りたかったすべてを・・・・
 そのあとどうするかはミサトさんに任せます。
 ただ・・・・
 アスカにだけには危害を加えないでください・・・・
 それが約束してもらえるなら話します・・・」

「分かってる。
 葛城に絶対に何もさせない」

加持さんはミサトが落とした銃を拾い自分のポケットにしまった。

「話を聞いている間は・・・・
 その後も絶対に何もするな。いいな」

「・・・わかったわよ

私とシンジはベッドにすわり、
ミサトはいすに加持さんは自分のトランクの上に座った。

そうしてシンジは語りだした。
多分3時間はかかっただろう。
途中ミサトや加持さんが驚いたような顔をしていたが黙って聞いていた。



セカンドインパクト


使徒との戦い


戦略自衛隊の侵攻


サードインパクト


そして帰還・・・
しかし、帰還についてシンジは
すべてを話していないことを私は知るよしもなかった。
そしてそこに新たな事実があることを私は知るよしもなかった。

















「・・・・そして僕は戻ってきました。その証拠がこれです」

シンジは右腕を捲り上げた。
見る見る機械化するシンジの腕。
普段の状態から本当の姿に変わるシンジの腕。
加持さんやミサトはこのとき一番驚いていた。
さっきまでしなかった電動モーターの音が部屋に響く。

「僕は未来から帰ってきたときに両腕を・・・・失い
 気づいたときにはこのような物になっていました・・・・
 ・・・・これですべてです」


ミサトは急に立ち上がった。
部屋に緊張が走る。
ふらふらとシンジのそばによるミサト。




そしてミサトは




シンジを、






























抱きしめた。

ごめんなさい・・・・・・・
 ごめんなさい・・・・・・・
 シンちゃんを信じるべきだったのに・・・・・
 そんなつらいことがったのに・・・・
 なのに、なのに・・・・・
 あたしは、あたしは・・・・・・
 ごめんなさい・・・・・・・


ずっと「ごめんなさい・・」と言いながら、
シンジを強く抱きしめながら、
ミサトは泣いていた。


ヤシマ作戦のときからあなたが怖かった・・・
 どこまでシンジ君は知ってるかそんなことばかり考えてた・・・
 JAの暴走もあなたが仕組んだことではないかと思ってた・・・
 先日のときもそうだった・・・・
 あなたがそんなおもいをしていたのに・・・
 あなたが
「ミサトさん」

シンジはそういってミサトをなでた。
そして言い聞かせるようにこう言った。

「ミサトさん、
 前の世界で父さんはひとは完全にお互いを理解できないといってました。
 僕もそう思います。
 でも、他人を知ろうと努力することはできます。
 間違ったなら正せばいい。
 それで十分なはずです。」

「でも、でも
 あたしはあなたを、家族を疑い
 あなたのことを殺そ「ミサトさん!

シンジは叫んだ。
もうやめて欲しかった。
自分の言葉で自分を傷つけるその行為を。

「もう僕はそんなこと気にしません。
 ミサトさんが僕たちの本当の家族で、家族になってくれればそれでいいんです。」 

「う、うああああああああ

ミサトは心のそこから泣いたと思う。
あのときのシンジのように。
シンジはミサトを強く抱きしめてる。
本当に泣き虫な姉だ。
私も涙が出てきた。
本当の意味での家族ができたと思った。
加持さんも泣いてる。
「柄にもないのになぁ」
といって笑いながら泣いている。
初めて加持さんが泣いてるのを見た。
でも悪い気はしなかった。
むしろうれしかった。




お互いに分かり合えたことが。




もうすぐで新横渚につくとアナウンスが入ってきた。










でも、







もう少しだけ、















このまま、

















泣いててもいいよね

















だって、




















本当の意味での家族ができたんだもの。



















    『ずっと眠ってる私の愛のゆりかご
         あなただけが夢の使者に呼ばれる朝がくる』

             (残酷な天使のテーゼより抜粋)














・・・おまけ・・・
この日は葛城家に新たな家族加持とアスカも加わっての夕食となり笑い声が絶えなかった。

メニューは・・・・・










「ハンバーグ」
だったそうだ。










次回予告



本当の意味での家族ができた、
自分に素直になった加持とミサト。
その記念として、お礼としてミサトと加持はアスカとシンジに
遊園地のチケットを渡す。
初めてのデート。
しかし、お邪魔虫は必ずいるものだ。
その名も「霧島マナ」
そしてとんでもないやつが霧島マナに協力する!?




次回 新世紀EVANGELION MACHINE ARMS

外伝1
「僕とアスカが遊園地で」


よーし、ひさびさに
はりきって大サービス!大サービス!





ーーーーーーーーーーあとがきーーーーーーーーーーーー

・・・いかがでしょう?
痛いところもありました。
でも、
なにはともあれ分かり合うと言うことは大事ではありませんか?



すべてを許せる家族をもっている人は世界中にどのくらいいるか?
数えられますよ。
今の世の中は・・・。
未来では数えるのが無理になるとうれしいです。



さて、唐突に話が変わりますが、
文章表現が下手な作者をどうか許してください。
次に、マナ嬢のことなんですが・・・・
すみません。あまりマナと言うキャラを知らないので
性格などがおそらく(いや絶対)違うと思います。
その点もどうか大目に、多めに見てください。
また、外伝を読まないと分からない設定
なんてものも出てくると思うので、本編の続きとしてご覧ください。

また、前回大変な間違いを犯しました。
ガギエルは第6使徒です。
前回では第7使徒と表記しておりました。
この場で謝罪いたします (_ _)ぺコリ



次回、協力するのは誰でしょう?
・・・・実は決まってません・・・・
だれにしょっかな?

突如として乱暴に開く作者の部屋のドア


???「コラーー!」


作者「だれです!?こんな夜中にって・・・あ!


追記
誤字脱字がかなりあると思われます。
もし気づかれた方がおられましたら指摘していただけるとありがたいです。
そして今回も最後まで読んでくれたみなさん
ありがとう!また見てくださいね!


作者"イッシー20"様へのメール/小説の感想はこちら。
notoienai@yahoo.co.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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