ここは、銀河系の辺境の惑星「ヴァノム」。
この星には人と魔獣がともに暮らしており、人々は武装したり魔法を使ったりして対抗してきた。
そして、魔獣退治を専門にする「ビーストキラー」と呼ばれる人も現れた。
これは、そんな人々の物語・・・
天使たちの聖歌
第一話
少年の決意

ここは、テラと呼ばれる田舎町。とてものどかな・・・
「やあっ!!・・・とおっ!!」カン!!・・・カキィ!!
とってものどかな・・・
「なんの!それ!!そこだ!!」カン!!ガン!!ギィン!!
町のはずなんだが・・・まあいいや(汗)。あの変な音のするほうへ行って見ますか。

・	・・おや?どうやら剣の修行をしているようですね。
片方は、男とも女とも取れるような、中性的な顔立ちの10くらいの少年。
もう片方は、40ほどの顎鬚を生やした男。
少年は、碇シンジ9歳。いわずと知れた大剣士、碇ゲンドウの息子だ。 ・・・にてないけど。
相手はもちろん、父親の碇ゲンドウ36歳。16の若さで世界最強の称号「刀剣術神(ブレイブフェンサー)」を手に入れた伝説の剣術士。
この二人が戦っているのだから、辺りはものすごい闘気に包まれている。

「やっ!!とりゃっ!!今だ!龍牙一刀流!逆十文字!!」
シンジのすばやい連続攻撃からの逆十字が、容赦なくゲンドウを襲う。
「ぐっ・・・やるなシンジ。ならば、これならどうだ!!龍牙一刀流奥義!六連舞空斬!!」
ゲンドウから放たれた6連続攻撃は、体制を崩されたにもかかわらずシンジをノックアウトするには十分な威力を持っていた。
「ぐわあぁぁぁっ・・・・はあ・・・はあ・・・」
どうやらこの試合、ゲンドウの勝利だったようだ。
「はあ・・・はあ・・・はは、やっぱり父さんには敵わないや。もっと修行しなきゃ。」
「いや、シンジは強くなった。私が本気を出さなければ、お前は私に勝っていただろう。よくやったな。」
「はは、なんか照れるな。・・・よし!もう一勝負しよう!」
と、そのとき、一人の女性が二人に近づいてきた。
「はいはい二人とも、そろそろ終わりにしなさい。シンジは魔術の修行、あなたは少し休んだらどう?」
彼女は碇ユイ29歳。18で世界最高の称号「大魔術皇(サモンマスター)」を得た最強の魔道士である。
「そうだな。シンジ、がんばれよ。」
「うん、父さん。さ、母さん、始めよう。」
「ええ。さっそくいくわよ。」
ユイが早速呪文の詠唱に入った。
「偉大なる全知全能のマナよ、その力を我に、悪を裁きし光となりて!光属性魔術奥義!光弾連撃波!!」
ユイの周りに光の玉が次々に生まれ、シンジを襲ってくる。
「そうはいかない!偉大なる全知全能のマナよ、その力を我に、光を遮る闇と成せ!!闇属性魔術奥義!暗黒大障壁!!」
だが、シンジも負けていない。反属性である闇の壁でユイの攻撃を防ぎきった。

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ここからは、「属性」と「職業」についてお話しよう。
属性とは、戦闘時の相手との相性を決める大事なものである。
属性には、炎、水、風、地、雷、木、光、闇、無、天の十の種類がある。
そのうち、炎と水、風と地、雷と木、光と闇はそれぞれが反属性である。
反属性とは、与えるダメージと受けるダメージが通常の1,5倍になる。反対に、炎と炎、水と水などの場合を同属性といい、与えるダメージと受けるダメージは通常の半分になる。つまり、相手が反属性の場合は、こっちも有利になるが、危険度が増し、同属性の相手ならば、一番安心して戦えるのだ。
残った属性の無の属性は、弱点は無いが、得意な属性も無い。一番平均的な属性だ。が、あまり見かけない属性でもある。
そして、最も注目すべきなのが天の属性だ。天はすべての属性に1,5倍のダメージを与え、すべての攻撃のダメージを半減させる(天の属性以外)。が、この世で天の属性を持っているのは数えるほどしかいないと思われる。
この属性は、魔法習得の得意不得意や威力にも影響される。もちろん、自分と同じ属性ならばそれだけ習得しやすい。なお、無の属性は天以外、天の属性は全ての属性の魔術を覚えられる。
ちなみにゲンドウとユイは無、シンジはなんと天の属性なのである。

次に、「職業」について。
職業とは、その人が使う武器や魔法の種類によって分けられる。
剣を使うのなら「剣士」、槍なら「槍使い」、斧なら「戦士」、弓ならば「弓使い」、素手で戦う人は「体術士」などとなっている。
次は、魔法の職業についてだが、まず、魔法について説明しておこう。
魔法とは、自らの体に眠る「マナ」と呼ばれる魔力を具現化することで使うことのできるものである。
魔法の威力は、マナの量と精神力によって左右され、マナの絶対量は、天性の才能と修行の量によって決まる。
魔法にもいくつかの種類があり、黒魔法、白魔法(法術)、召喚術、精霊術などがある。
黒魔法は、単体で使ったり武器などに付与させたりして使う攻撃型の魔法である。
これに対して白魔法は、蘇生や回復、補助などに使う。だが、ごく稀に攻撃用の強力な白魔法もあったりする。
つぎに、召喚術。召喚術とは、異次元にすんでいる召喚獣や竜族などを呼び出すものである。召喚するためには、その召喚獣や竜を自らのマナで従わせることが必要。
最後に精霊術。精霊術とは、精霊界に住んでいる精霊を具現化し、その力を使うものだ。ただし、精霊術を使うには、まず精霊界と交信し、そして自らの精神力で従わせることが必要。
これらの魔法を扱うものを、「黒魔道士」、「白魔道士」、「召喚術士」、「精霊術士」と呼ばれる。
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説明が長くなってしまったが、シンジたちはというと・・・
「闇の召喚獣オーディンよ、契約に従い、我に力を貸したまえ」
「光の召喚獣ユニコーンよ、契約に従い、我に力を貸したまえ」
互いに反属性だったために、召喚獣同士が相殺してしまった。
と、そのとき・・・
「「「「「キャァァァァァァァァ!!!!!!!!」」」」」
「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」」」」」
悲鳴が聞こえた。魔獣だ。地属性の『ゴーレム』と闇属性の『サイクロプス』が10体ずつ。
「・・・魔獣だわ」
「・・・・・ああ、いくぞシンジ。」
「分かった。でも剣が・・・」
シンジ達は模擬剣を使っていたため、剣がこの場にない。
「ふ・・・これをつかえ」
「!!!!・・・これって・・・」
これって・・・なんでしょ?
「これって、父さんの『聖剣・セラフィー』じゃないか!」
「ああ、そうだ。今のお前なら使いこなせるだろう。それに、私にはこれがある。」
そう言うとゲンドウは、『魔剣・ルシファー』を構える。
※『セラフィー』、『ルシファー』とは、伝説の二大熾天使『セラフィム』と『ルシフェル』が使ったといわれる聖剣、魔剣のこと。今では、刀剣術神本人と本人の許可を得たものだけが扱うことを許されている。
「シンジ、私はゴーレムを片付ける。お前はサイクロプスを。」
「わかった・・・3,2,1、GO!」
二人はそれぞれの獲物(笑)に向かって駆け出した。
先に着いたのはゲンドウ。
「行くぞ魔獣よ!大地に吹き荒れる大いなる風よ、わが剣に宿りて敵を討て!龍牙一刀流魔法剣術!烈風双破斬!!」
風を纏った二つの斬撃がゴーレムを粉々に打ち砕く!
「ふん・・・身の程知らずが。」
いや・・・身の程知らずだから挑んできたんじゃないのか?身の程を知っているなら絶対に喧嘩なんか売らないぞ・・・
・	・・一方シンジサイドは・・・
「一瞬で終わらせる!大地に降り注ぐ聖なる光よ、わが剣に宿りて敵を消し去らん!龍牙一刀流魔法剣術!無限光輪斬!!」
剣から放たれる無数の光の輪がサイクロプスを切り刻む!
「あっけないね」
・	・・当然だろう・・・アンタ属性天だし・・・
「終わったよ、父さん」
「ああ、こっちもだ。ところでだ、シンジ」
「ん?なに?」
「お前ももう10歳になる。そろそろ旅に出てみてはどうだ?」

「・・・・・は?」

これが、伝説の天才魔法剣術士碇シンジの始まりである。
・
・
・
そして時はたち、シンジが旅立って4年後・・・.





<後書きみたいなもの>
はじめまして!ジェミニといいます。14歳です。
今まで色々なところの小説を読んでいて、ふと考え付いたのが「こんな世界にエヴァの人を使ったら???」というものでした。
実はこれ、私の初めての連載物なんです。だから気合入れて書いてたんですが・・・
「わざと魔術の呪文どーしよー!!!」
ということになってしまって・・・書くのが大変でした。
ちなみに、ここでの碇一家はほぼ無敵です。
だってそのほうが書きやすいし(爆)
あ、それから、ほかのエヴァキャラも出てくるんでご心配なく。
でも、学校忙しいからあんまし書けないかも(汗)
と、言うわけで、そんなことになってもあしからず・・・
                            それでは


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