波の音がする。





 ざぁあ・・・・・・ざざぁん





 すぐ近くの様でもあるし、物凄く遠くの様でもある。

 「うわぁ・・・・・・ん・・・・・・ぐすっ、ぐすっ・・・・・・」

 それに混じって嗚咽が聞こえる。

 誰の声なんだろう・・・・・・。


 「・・・かぁ・・・・・・アスカぁ・・・・・・ぐすっ、ぐすっ」


 ああ・・・・・・シンジか・・・・・・また泣いてるんだ・・・・・・。

 アタシは──惣流・アスカ・ラングレー──。

 ・・・・・・・・・ああ、まだ自分のパーソナル覚えてるんだ・・・・・・。

 意味無いのに・・・・・・・・・。





 ざざぁあん・・・・・・ざぁん





 「アスカぁ・・・・・・アスカぁ・・・・・・」

 まだ泣いてる・・・・・・。

 うるさいなぁ・・・・・・。

 どうせアタシのことなんかどうでもいいのに・・・・・・・・・。





 ざぁあん・・・ざぁあん・・・・・・・・・。






 自分でも気付かないうちに身体が沈んでいく。

 どこへ行くんだろう、アタシ・・・・・・。


 「ぐすん、ぐすん・・・・・・・・・アスカぁ・・・・・・・・・」


 アタシの“アスカ”という枠がなくなって、意識だけになっていくのが
わかる。


 もう、“アタシ”はいないんだ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・どうせ、誰もアタシを見てくれてないんだから・・・・・・・・・。






 ざぁ・・・・・・ん・・・・・・・・・ざぁああ・・・・・・・・・。






 ・・・・・・・・・にしても、アイツもしつこいわね・・・・・・・・・いつまで泣いて
んだろ・・・・・・。


 「ぐすっぐすっ・・・・・・アスカごめんよぉ・・・・・・大好きなアスカを守れな
かった・・・・・・僕は好きな女の子一人助けられないんだ・・・・・・・・・」


 ・・・・・・・・・別に今更、恨んでないわよ・・・・・・・・・。


アンタがグズで、弱虫で、トロくって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?



アイツ、今、なんて言った?


「大好きだったのに・・・・・守れなかった・・・・・ごめんよぉ・・・・・アスカぁ」



え゛?


好き?


アタシを?


誰が?


シンジがぁ?





な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


なんですってぇええええええええええ????????!!!!!!



赤い海の中、アタシは急いで“アタシ”をかき集めた。

素粒子レベルでバラバラだったけど、そんなの根性でどーにでもなる。

だいたい、そんな“ちっちゃい問題”に関わってる暇はない。

アイツが・・・・・・シンジがアタシの事を好きだって言ってくれたことの方
が重要なんだから!!!

ついでだから、アタシのココロもいじっちゃおっと。

シンジに対して素直じゃないトコをダブルクリックして・・・・・・別のファ
イルに・・・・・・・・・よいしょっと。よし取れた。


ドコに捨てようかな・・・・・・。

あ。あんなところにバイザー爺のココロがあるじゃない。

押し付けちゃえ。


 なんか、悶えてるけど知ったことじゃないわ。


 シンジ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ♪



 ざっぱぁあああああああああああああん!!!!!!



 アタシは海から飛び上がって、海面にすっくと立った。


 「シンジ! お待たせ!!!!」

─────────────────────────────────────────────────────────

   ふぉ〜 “EVA” アスカ
─G─

─────────────────────────────────────────────────────────



「あれ? シンジ?」

 シンジは虚ろな眼をして座り込んでた。

 無気力を絵に描いたような顔だった。

 ナニやってんのよ!! 『パァーーーン』

 と、引っ叩いただろう。前だったら。

 ふっふ〜〜ん・・・・・・自慢じゃないけど、アタシだって成長してんのよ?


 シンジがこんな風になってんのも、アタシがいなくなったからだって、
ちゃ〜〜〜んと解ってるんだから♪


そんなにアタシがいない世界はダメなの?

 ンもう♪ しょうがないわねぇ♪

 アタシはシンジの頭にチュッと軽くキスをした。



 でも、このまんまはイヤだなぁ・・・・・・。



 あ、そか。


シンジにとって宝物のアタシ(ぽっ)を刺激的に見せてあげたらショッ
クで正気に返るかも♪

 アタシはスタスタと海面を歩き、シンジからちょっと離れた所でプラグ
スーツを脱いだ。


 普通なら裸でしょうけど、“こんな事もあろうかと”アタシはオーバー・
ザ・レインボーでシンジと初めて会った時のワンピースと、同じ様な下着
をちゃっかり身に着けてた。


 「よしっ。いくわよ、アスカ」


 アタシはシンジの元に戻り、まだボケッとしてるその顔に“愛”の刺激
を贈ってあげた。


 パァーーーーーンッ!!!


 ん〜〜・・・・・・いい音♪ やっぱシンジだわ♪



 (叩いたら、いっしょやん!! というツッコミが海から上がる)



 「・・・・・・い、痛い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え? アレ? アスカ?」

 イキナリ眼の焦点が合う。

 あの、アタシが良く知ってるシンジの優しい眼の光が戻って来た。

 ホラ、ごらんなさい♪

 結局、アタシの刺激が一番なのよね。

 「そーよ! シンジが告ってくれたから戻って来たわよ!!」

 アタシがそう言うと、シンジは泣きながらアタシに抱きついてきた。


 そんなに嬉しかったの? もぉ〜・・・・・・しょ〜がないんだから〜♪


 「アスカぁ・・・・・・・・・アスカぁ!!!」

 「あ、コラ! ダメだって・・・・・・・・・」

 勢い余ってたシンジにそのまま押し倒されちゃったわよ。ヲイ。


 「アスカぁ〜〜!!」

 困っちゃったわねェ・・・・・・。

 だって抵抗する理由ないもん。


 って、服着たままだって、シンジってば、ちょっと・・・・・・。

 「アスカぁ〜〜!!」

 「ちょっとぉ・・・・・・感動の対面が・・・・・・・むぐっ・・・ン・・・んん・・・♪」

 あらら・・・・・・喋られなくされちゃった♪

 暴走しちゃったわ。そう言えば初号機も暴走させてたしね〜〜・・・・・・。


 ・・・・・・ねぇ、ちょっと! 下着くらい脱がせ・・・・・・って、え? もう?

ちょっと、痛いんだってば!!

 痛いってば、

 ホントに痛いのよ!!

 まったくも〜〜〜・・・・・・・・・・・・乱暴なんだから・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、でも、ちょっと強引なのも・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、いっか♪






ざぁん・・・・・・ざざぁ・・・・・・・・・







*   *   *   *   *   *





 ・・・・・・・・・ん〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・。











 アレからどれくらいたったかなぁ・・・・・・。










 「・・・」
 「ん〜・・・アスカぁ・・・・・・・」

 アタシはシンジと赤い海の近くで寝転んで空を見てた。

 改めて見ると、ヤ〜な色ね〜〜・・・・・・。


 「・・・」
 「アスカぁ・・・・・・大好きだよぉ・・・・・・」

 (ぽっ)もうっ、寝ても覚めてもアタシのコトばっかりなのね!!

 これじゃあ、アタシがもたないわ♪

 「・・・」
 「・・・・・・アスカぁ・・・・・・zzz」


 ちなみに、アタシが黙ってるのは、話ができないから。


 サードインパクト後、シンジは世界で唯一の男である“アダム”になっ
ちゃってて、アタシはシンジの“愛の力”でサルベージできたから、“ア
ダム”から生まれた“イヴ”って事になっちゃってた。


 当然、シンジもアタシもバッチリ使徒の力を持ってたりするから食事な
んか必要ないし、何より老化しない。

 でも、疲労はするみたい。

 だって、シンジの攻撃(ぽっ)のせいで、息が上がってて口が聞けない
んだもん。

 体力的なものだったら、アタシの方が圧倒的に上なんだけど、シンジっ
てば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・めちゃくちゃ上手いのよね(ぽっ)・・・・・・。


 なんでも、アタシの顔見たらアタシのコトが全部解るんだって・・・・・・。


 ああ・・・・・・っ、ココロもカラダも全部知られちゃったわ♪


 ・・・・・・・・・・・・・って、いやいや、そんなこと言いたいんじゃなくて。





 問題は、アタシたちがいくら“がんばって”も創世記の話みたいに人間
を増やせない事なのよね〜。


 だって、目の前の海に生き物全部がいて、それで一緒に融けてて死なな
いんだもん。


 世界の生物の絶対数は変わらないんだって。

 だから、いくら励んで(いやん♪)も、アタシは妊娠しないの。


 そのことに気付いたのはここ数十年くらい。


 それまでの数百年は・・・・・・・・・・・・・・・・(ぽっ)・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ナイショ♪



 まぁ、シンジと二人っきりでラブラブ・ハッピーな生活を堪能しまくっ
てる訳だけど、やっぱりシンジとの愛の結晶(ぽっ)もほしい。



 だから、アタシたちはもう一度還ることにした。


 と、言っても、そのまま帰らなきゃアタシたち以外の使徒と戦うのはメ
ンドくさい。


 それに、アタシ以外の事でシンジが疲れちゃったり、怪我したりするの
はイヤ。


 身体ごと還ったら、アタシかファーストがシンジと出会った瞬間にサー
ドインパクトが起きてオシマイになってしまう。

 だから、ココロと力だけ持ってくの。





 『もう、いい?』





 ざばぁ


 とファーストが海から出てきた。

 ここ数十年さんざん見せ付けたから顔が赤い。

 いいじゃない! あの時代に還ったら、アンタはしばらくシンジといら
れるんだから!!


 アタシなんかヘタしたら何ヶ月間も離ればなれなのよ?! 気がヘンに
なっちゃうわよ!!


 それに、あの“加持”がそばにいるのよ?! アタシのこのシンジの為
だけの珠の肌が腐っちゃうわよ!!


だったら“今”とのお別れにドドンと愛し合っててもいいじゃない!!


 ぶつぶつ言い続けるアタシに、ウンザリしつつファーストが近寄ってき
た。


 相変わらず貧相な胸だけど、腰まわりは悔しいほど細い。


 全体的に見ると、スレンダーでいいプロポーションよね。アタシに負け
るけど・・・・・・。



 「碇君。碇君・・・・・・そろそろ起きて」

 ファーストがアタシのシンジを(生意気にも)揺り起こす。


 「ん・・・・・・綾波・・・・・・? もう還る時間なの?」

 「(ぽっ)そうよ。わたしたちの戦いの時間に行くの」


 むっ・・・・・・やっぱりコイツ、シンジを狙ってるわね。


 アタシは自分にカツを入れる為、自分のココロをいじくった。

 シンジ以外の男に対する興味を・・・・・・よし全部取れた。

 シンジの事を嫌いになる可能性の部分を・・・・・・取れた取れた♪

 え〜と・・・シンジの為に料理を作れるようになりたいから・・・・・・ココん
とこダブルクリックして・・・・・・と、よしよし♪

 で、と・・・・・・このココロから取ったゴミは〜〜・・・・・と、やっぱりバイ
ザー爺に擦り付けて・・・・・っと、できたできた♪

 生まれ変わったわ!! 新生“碇”・アスカ・ラングレーよ!!

 シンジの、シンジによる、シンジの為だけのアタシよ!!


 なんか気分いい〜〜♪


 なんか海の中で爺がウルサイような気もするけど、知った事じゃないわ。



 「さてと、どうやって還るの?」


 明るく問いかけるアタシに、


 「大出力エネルギーで空間をひん曲げて、ワームホールから直接時空連
続帯に飛び込んで時間をさかのぼるの・・・・・・」





 ・・・・・・エラく乱暴な方法ね・・・・・・。





 そのやり方だったら、物質として存在するカラダは消滅しちゃうわね。


 まぁ、ココロだけしか還るつもりがないから丁度いいけど・・・・・・。


 「で、その大出力エネルギーって、どうやって生み出すの?」


 アタシの投げかけた素朴な疑問に、ファーストの顔がさらに白くなる。


 まさかコイツ・・・・・・・・・。


 「考えてなかったのぉ?!」


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(コクっ)」

 と、小さく頷いた。



 「アンタ、バカァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?????!!!!!」



 肝心のゲートを生み出す方法がなけりゃあ、話になんないわよ!!


 あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!


 シンジとの“ラヴラヴ熱愛生活計画”がぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!


 人前で泣かないはずのアタシが滂沱の涙を流した。




 すると、アタシの涙を見たシンジがこっちに来てくれた。

 「アスカ、泣かないで。僕がなんとかするから」

 やん、シンジ。優しいの(はぁと)


 シンジは慣れた動作でATフィールドを出した。

 流石のアタシでも、あそこまで強力なフィールドは出せない。

 シンジはそのままATフィールドを固定して、百立方メートルほどの閉
鎖空間を作った。

 今の“イヴ”としてのアタシの眼には見える。

 あの空間の中にある全ての原子と電子の運動方向が真逆になってた。

 流石はアタシのシンジ♪

 ATフィールドで空間を閉じて、その中に鏡面物質を作り出したのね♪

 でも、あんなのを通常空間に出したりしたら・・・・・・・・・・あ、そっか!!

 「・・・・・・これでいい?」

 さ、流石シンジ!!!

 問題をアッサリ解決してくれたわ!! アタシの大卒のオツムなんて、
所詮シンジの存在に比べたら大したモノじゃないのね!!

 あら? 

アタシってば、シンジ尊攘論者になってるわ。

 ま、いいか♪


 「・・・・・・・・・これで問題ないわね」


 アンタは何もやってないじゃない!!


 まぁ、還れるからいいけど・・・・・・・・・。


 「これで、みんなの所に還れるんだね」


 ああ、シンジが嬉しそう♪ アタシもうれしい♪



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、あの時代にはアノ髭眼鏡
がいるのよね。

 アレのせいでアタシはエラい目にあったし、レイも道具にされてた。


 それに、どーせアタシのシンジを虐めるわ。


 ムカムカムカムカムカムカムカっ!!


 ゼーレの連中は皆殺しにするとして、あの髭はどうしてくれよう・・・・・・。






 ・・・・・・・・・あ、いいこと考えた♪

 アタシは海に手を突っ込んで、髭のココロを掬い取った。


 ふっふっふっ・・・・・・見てなさいよぉ・・・・・・・・・。


 髭のココロに手を突っ込んで、シンジに対する罪悪感をドカンと十倍に
してやった。

 ついでに、シンジへの保護欲と父性本能もドドンと上げてやる。


 さらに、こーして、こーして、あーして、こんな事を・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。






 ふっふっふっ・・・・・・できたわ・・・・・・。

 もう、これでシンジやアタシたちを駒として使えないわ。

 ふっ・・・・・アンタはドスゲェ親バカになるのよ。



 「ん? アスカ、どうかしたの?」

 シンジが心配そうにアタシを見てくれた。

 やん♪

 「なんでもないわ。大丈夫よ」

 そう言うと、シンジはニッコリと微笑んでくれた。

 シンジ〜〜〜・・・・・・ダメじゃないの〜〜〜〜・・・・・・使徒化したシンジ
の微笑みって、シャレにならないのよ〜〜?






 結局、リアル時間で半月近くアタシたち(今回はファースト込み)はイ
ロイロやって(ぽっ)て、その間シンジのATフィールドの中で鏡面物質
は勝手に核分裂まで起こしてスゴイ事になってしまった。



 まぁ、そのお陰で空間も歪む対消滅エネルギーが発生したんだけどね。







 時空連続帯に乗って、時間をさかのぼるアタシたち。

 アタシは持っていた髭のココロを少し過去にぶん投げた。

 これでアタシたちより、ほんの少しだけ早く過去に行ったはず。











 すっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっごく未練を残しつつ、

シンジの手を離して、


アタシは“その刻”に降り立った。


 そのまま体にココロを入れたら、この時代のアタシのココロは消えてし
まう。


 だから、アタシは少しづつ注意してアタシと融合した。


 “アタシ”を壊さないように。


 “アタシ”を無くさないように。






 シンジがいるから・・・・・・一番じゃ無くてもアタシを見つめて、信じて、
愛してくれる人がいるから・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



 シンジは絶対に、アタシを見捨てたりしないから。



 だから、“ココ”へおいで・・・・・・。



























空母のヘリポートにヘリが着艦しようとするのが見える。

窓から見えた黒髪の男の子は、アタシを見つけるとスゴイ微笑みを浮か
べた。


 ヘリから降りる男の子を見守りつつ、ドキドキするココロを止められない。

 アタシは“アタシ”に教えてあげた。




 あの子が、アタシ“たち”が愛して、アタシ“たち”を愛してくれてい
る“碇シンジ”よ。














 アタシたちのラヴラヴで熱々生活は、今、始まるのよ♪
















 ──あ(と)がきという名のお詫び──

 なんとかできましたヨ(^^;)

 皆様から送られて来た、応援とご感想の中で、

 『シンジ激ラブ』で、『壊れ気味』で、『帰還モノ』で、『アスカからの
目線』で、『For “EVA”とは別の話』が見たい!!

 という怪文書(失礼)がちょこちょこ入ったので、作ってみました。

 製作時間一時間っス(^^;)

 ヘンな話でしょう?

 でも、まぁ許してください(^^;)

 続きは・・・・・まぁ、書くかもしれないし、書かないかもしれないし・・・・・・。

 ある程度メールが着たらやります(^^;)。


 ではでは・・・・・・。


作者"片山 十三"様へのメール/小説の感想はこちら。
boh3@mwc.biglobe.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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