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「Eternal Night Garden」







ここは、一つの世界。

一つの国の話。

この国には朝はこない。

太陽の光なんか拝むことのない国。

夜が全て。

照らす光は月明かりだけ。

「エターナルナイトガーデン」

人々はそう呼ぶ。

見た限りの夜。綺麗に町は城から見れば綺麗な庭のよう。

「ナイトガーデン」に「エターナル」永遠をつけて人はそう呼ぶ。

すむ人々はまるで夜のように、穏やかな性格をしている。

すむ家は、夜の神秘さを深めるために奇妙によじれているオブジェのような形をしている。







・ ・・・・・そんな町を見下ろせる場所、「ナイトガーデン」にあるテラスのうちの一つ。

そこから碇シンジはとても神秘的で、吸い込まれるような魅力さを持つ町並みを見下ろしている。

「はぁ・・・・・・・」

だが、この綺麗な光景も彼の心を癒してはくれない。

シンジの口から出るのはため息ばかり。

月を見上げてもそれは変わらない。

彼にはひとつの悩みがあるのだ。

それは婚約問題。

碇シンジは正真正銘のこの国の王、碇ゲンドウの息子、いわばこの国の王子様だ。

そしてその王子こと碇シンジは今年で14歳になった。

この国では、早いか早くないかわからないが15になったら婚約者を選び結婚するのが掟となっている。

王族も平民も同じだ。

シンジはまだ、その年齢に届かないといっても、もう後一年だ。

今から婚約者を探し、関係を気づいてゆく・・・・・・・

一年はそういう時期である。

シンジはそれで悩んでいる。

別に婚約者を探すのが嫌だという訳ではない。

ただ、婚約者決めは無論、他の国の王女様という訳はない。

元々、自給自足でも十分に豊かに暮らしていけるこの国では、争い事もなく、皆平穏に生きている。

性格のせいもあるだろうが、そんなことでこの国はこの「ナイトガーデン」の自治のみしかない。

婚約者決めは、国中の14歳の子を集め、城で優雅な舞踏会を開く。

その中にいるものの中からシンジが自由に選べるのだ。

砕けて言うと国をあげての合コンということだ。

これに、何の不満があるのだろうか?・・・・・・・・

それは、シンジの少し変わった性格のせいである。

変わってる。といっても変なわけじゃない。

いうならば価値観が違うのだ。

シンジはこの国に不満を抱いている。

物理的なものの不満ではない。

ただ、シンジはこの国に「活気」がないと思っている。

いつかは国を出て旅に出たいと思っている。

太陽を見てみたいと思っている。

理由はわからない。

わからないからこそ、シンジはどうすることもできずにいた。

「理由」がないのだ。正確にはわからないのだ。

だから、どうすることもできずにいる。

ましてや一国の王子。

シンジの「行動」には「理由」が必要なのだ。

そのため、シンジは悩んでいる。

「シンジ様」

景色を眺めていたシンジに声をかけるのは、シンジの身の回りの世話をしている「メイド」である霧島マナだ。

もちろん、マヤも14歳で今度の舞踏会に出席する。

「マナ・・・・・・・か」

「シンジ様、王様が明日の舞踏会のことでシンジ様に話があると・・・・・・・・・」

「そう・・・・・・ありがとう、マナ」

そういってマナに微笑みかける。

さしてかっこよいという訳ではないが、それなりに整っている顔立ちをしているシンジの微笑みは、マナの顔はに少し赤みを帯びたさせるには十分であった。

「いえ・・・・・・当たり前のことです」

「そう・・・・・・・だね」

シンジは身を翻すと、父に会いに行くためテラスをあとにした。

「・・・・・・シンジ様・・・・・・・・・・」

シンジのいないテラスで、マナは一人顔を赤らめていた。

シンジ自身知らないことだが、シンジは結構人気がある。

そのため、舞踏会でシンジが選んでも拒否権があるが、拒否する人はまず、いないだろう。

それ以前に、選ばれるのを望んでいる人のほうが多いかもしれない。

もちろん、マナもその一人だった。







城の中は意外と奇抜なものが少なく、普通に中世の城と表現してもいいだろう。

石造りが基本で、その上から絨毯などを敷き詰め、飾っている。

シンジは、父であるゲンドウのいるであろう、父の自室へと迷うことなく向かった。

こんこん、と木で出来ていながら綺麗な扉をノックした。

「シンジです」

そういうと中から

「入れ」

とだけ聞えてきた。

シンジは扉を開けた。

自室にしてはまぁ、広めだが、王族の自室にしては狭いくらいの部屋だ。

ゲンドウは愛用の奇抜な形の椅子に座っている。

その横に参謀である冬月が直立不動で立っている。

机の上を見ると、チェスをした後が見られる。

「まぁ、立っているのもなんだ。座りたまえシンジ君」

「はい」

シンジは近くにあった椅子に腰をおろした。

「さて、シンジ。明日はお前にとって重要な舞踏会が控えている」

「はい、準備も万全です」

いささか、心なしかな声で返すシンジ。

「そのことで話がある」

「・・・・・なんでしょう?」

「実は、明日の舞踏会だが、他の国のものが参加する」

「えっ?」

他の国が参加する。

これは珍しいことだ。というより前例がない。

シンジもいささか驚く。

「聞いたことはあるだろう。「光の国」だ」

「えっ!」

今度は本気で驚いた。

「光の国」それはこの国「エターナルナイトガーデン」のまったく正反対とといってもいい国だ。

「えっ、でも・・・・・・その国が何故?」

「外交的ものだよ。ここら辺で、外の文化と言うのも取り入れてみてはどうだろう?と思い始めたのだよ、それで、今回、隣国に当たる「光の国」に掛け合ってみたんだが、すると、その女王様が、了承を一応してくれてね、手始めにこちらに一人、14歳の女の子を送るそうだ。名前は、惣流アスカラングレーと言うらしい」

冬月が説明する。

「しかし、どうやらその子も婚約問題でもめてるらしいのだよ。その王女はどうやら、自分の結婚したい人としか結婚しないと言ってるらしくて、その「光の国」の男は全て気に入って無いらしい。そこで、今度の舞踏会に試しに参加するそうだ」

「えっ!?じゃぁ、僕はその人と結婚しなきゃいけないの?」

「いや、先ほども言ったとおり、気に入った人としか結婚しないらしい。こちらとしては親睦を深めるためにも、どうにか結びついて欲しいところだが、無理にとは言わない。もちろん、気に入られてもシンジ君、君だって拒否権はある」

「そんな、急に言われても・・・・・・・」

「シンジ、拒否権はあると言った。結婚する気があるならしろ、する気がないのならしなければいい、それだけのことだ」

・・・・・・・・・・・・

シンジは少し考え込んだ。

シンジにとってそれは、ありがたいことだ。

しかし、いささか抵抗があるのだが・・・・・・・・・

「わかりました」

シンジは了承した。

「そうか」

対するゲンドウの返事は短かった。

「あっ、父さん、一つ聞いていい?」

「なんだ?」

シンジは何気なく疑問に思ったことを口にしてみた。

「なんで「光の国」なの?」

「・・・・・どういう意味だ?」

「あっ、いや、隣国ならまだ「光の国」より近い「機械の国」とか「犇めき合う魔の国」とかあるじゃない?文化レベルもそちらのほうが高いんじゃないかなと・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「???」

ゲンドウが珍しく答えずらそうな顔をした。

「ふふ、色々あるのだよ、大人には」

冬月が変わりに説明するが・・・・・説明になってない。

聞いても答えてくれなさそうなので、とりあえず「そういうものですか」といってシンジは、部屋を後にした。







「なかなか鋭いじゃないか、シンジ君は・・・・・・やはり親子だな」

「・・・・・・・」

シンジのいなくなった部屋で二人は話してる。

「しかし、碇いつまで隠しているつもりだ?それに何故お前が行かなかった?」

「・・・・・・・・・・」

「だんまりか・・・・・・・・王女様・・・・・いや、ユイ君が悲しんでたぞ」

「まだ、時じゃない。それに・・・・・ユイに合わす顔がない」

「そうゆうものか?碇?」

「そうゆうものだ」

「だが、万一シンジ君とアスカ君がくっつけば否応無しに顔は出さねばならんぞ?」

「・・・・・・・・・・」

「まただんまりか」







この国はどういうわけか夜が明けない。

夜が明けないということは朝がこない。

朝がこなければ夜もこない。

この国の「夜」は本当に「夜」なのだろうか?

シンジは小さなころ、書物で「太陽」「昼」「朝」「夜」「月」について書いてある本を偶然読んだ。

本にはこう書かれていた。

「太陽があるから月が輝き、昼があるから夜は神秘的。朝が来て、昼になり、夜になる。当たり前のあるべき姿だが、私はそれを美しく思う。「美しく見えるのは、綺麗な花を隠しているからだよ」だったか?私も賛成する。付け足すならば、それ以外のものの「花」があってその中で、綺麗不細工はあれども、それら全てが美しいと私は考える」

読んだ本の一説だ。

題名など忘れたが、この本を読んで以来、この国に疑問をもつようになった。

この「夜」を嘘だとも思えないが本当とも思えない。

シンジは小さいころよくそう思っていた。

外に出ればわかるだろうか?・・・・・・・・

他のものに聞けばわかるだろうか?・・・・・・・・

だが、それは考えても仕方ないこととして、年を重ねるごとに薄れていった。

けれど、今回の件で久々にそのことを思い出した。

惣流 アスカ ラングレー・・・・・・・どういう人だろう?・・・・・・

睡魔が少なからず襲う脳内でシンジはなにげにアスカのことを思い浮かべていた。







翌朝・・・・・という表現は適切ではないかもしれない。

とにかくシンジはメイドであるマナに丁重に起こされた。

眠い眼でふぁ・・・・・と、やっとこさに自力で起き上がる。

その横でマナはテキパキとベットカバーの片付けに勤しんでいる。

「マナ・・・・・いいよ、僕がやる」

「えっ?ですが、これは私目の仕事・・・・・・」

「いいんだ。今日は舞踏会だ。僕にとってもだが、君にとっても婚約者を決める大事な日だ。この日くらいは身の回りのことくらいする」

「ですが・・・・・・」

「気にしなくていい」

シンジはマナが掴んでいたベットカバーを強引にマナの手から奪った。

その時、シンジの手がマナに触れた。

シンジは気にしなかったが、マナは飛び去るように手を離した。

普段身の回りの世話をしている世はいえ、肌に直接触れる機会などなかった。

初めて、かもしれない。いかな形であれマナの手はシンジの手に触れたのだ。

マナは意識してかしてないか顔が赤くなり、恥ずかしさからか、にシンジから一歩後ず去った。

シンジはそれを、わかってくれたのだと思った。

「マナ、君は今日は仕事をしなくていい。昼からの舞踏会のことだけ考えてくれ」

そして、シンジは・・・・・・・

「君は綺麗なんだから・・・・・・」

マナは顔の赤さが増すのが自覚できる。

嬉しさがこみ上げてくるのがわかる。

マナはシンジがこちらを見ていないのがわかっていても、恥ずかしさのために顔をうつむかせる。

「・・・・・・・はい・・・・・・・・」

マナはそれだけ言うとすぐさま逃げるようにシンジの部屋を出た。

いつもしている礼を忘れて・・・・・・

もちろん、シンジは気にしなかったし、それ以前に気づきもしなかった。








大見得を張ったのはいい。

いいんだが、これが意外と時間がかかる。

まず、ベットカバーを整えて、次に食事の準備をする。

食べ終わったら、またその食事を片付けに行き、そして、部屋の掃除だ。

意外と少ないがとりあえずは城。

広いためか時間がかかる。

マナに感謝の念を抱きながらシンジは今、食べおわった食事を食堂へと運び自室へ。

とりあえずは普通の家事全般は体に叩き込まれてるとはいえ、マナがいるため長い間まかせっきりだった。

「疲れる・・・・・・・・・・・」

やはり、鈍りすぎだ。

最低限のことは今後とも自分でしようと心に決めた。

そして、廊下の曲がり角を曲がったときである。



ドン!

「わっ!?」「キァッ!?」



ぶつかり合う音が聞こえた。

もちろんそれはシンジ自身が何者かにぶつかったためである。

歩いていたため、反動は少ないが、考え事をしていたため、踏みとどまれず、尻餅を着くように倒れこむ。

痛かった。

シンジは顔を上げた、相手のほうは自分みたいに情けなく倒れたりはしていない。

相手は少女だった。

目が青くて、髪が綺麗な亜麻色で、とても綺麗な人だった。

けれど顔が怒っているようだった。

「あんたねぇ、ぶつかっておいてごめんの一言もないの?」

「あっ・・・・・・・ごめん」

シンジは君がぶつかったんじゃ?とは思わなかった。

「はぁ・・・・・もういい」

なにを呆れたのか?なにか期待されてたのか?少女はそう言うと去ろうとする。

「待って、君名前は?」

シンジが呼び止める。

少女は立ち止まり振り向いた。

「私の名前はねぇ、そうりゅ・・・・・・・・・・あんた馬鹿ぁ?」

「へ?」

いきなりけなされて意味がわからないという顔をするシンジ

「相手に名乗らせるんじゃなくて、自分から名乗るのが礼儀ってもんでしょ?そんなこともわかんないの?」

「あっ、ごめん、僕は碇シンジ」

「ふぅーん・・・・・王子様ね・・・・・・・・つまり馬鹿シンジっと・・・・・・・・・・」

それだけで、また少女は去ろうとした。

「えっ?馬鹿?・・・・・って、あっ、待ってよ、君、名前は?」

少女は振り向かず、

「・・・・・綾波レイよ」

とだけ言い、シンジの視界から徐々に離れていった。

シンジは自分が座ったままなのに気づき立ち上がる。

「綾波・・・・・レイか・・・・・・・」

少女の後姿を見てシンジは思う。

似合ってない・・・・・・・・・・・

何故こう思ったのかわからないが、綾波レイ、その少女にその名前はとても似合わない気がした。








舞踏会・・・・・・・・・挨拶の一つや二つはあろうものの、この国の舞踏会では挨拶などしない。

時間も非常にルーズだ。

12時に会場に入ることが出来る。

集まっておくわけでもない。

それから終わるまでの12時間の間にくれば問題はない。

ただ、大切なことなので誰もが12時から少しの間で来る。

それで、会場はにぎやかになる。

12時間の間にはちょっとしたイベントもある。

音楽が流れたり、舞踏を見たりすることも出来るが、今まで、これからも人気があるのはバトルかもしれない。

国中の人を知っているわけでもない。

なので、自分をアピールなどするために、一人一人戦うのをバトルという。

自由参加だが、ほとんどが参加する、もちろん女も参加できるが男に比べたら極端に少ない。いないという訳ではないが。

でもまぁ、無理に選ばさせてるみたいだが、みんな性格が穏やかなので、別段、悪いとは思っていない。

悪く言うと、誰でも同じなのだろう。

確かに思いの差はあるが、結婚したら落ち着く、そのような感じだ。

シンジは少々遅れて会場に入ってきた。

会場はすでに多くの人が集まっており、雑談などをして楽しんでいる。

シンジに気づく様子もなく、シンジも気にする様子もなく、シンジは適当な場所に座り、元々並べられている料理に手をつけた。

ぼーっとしている。

「馬鹿シンジ・・・・・・・・」

呟いてみる。確かにそう言われた。初めてのことだった。

あの人だけみんなと違う感じがする。

もしかしたら、と思うが、アスカという名前じゃなかった。

綾波レイ・・・・・結婚するならあの人がいいな・・・・・と朧に思う。




カツ・・・・・・・・・




近くで足音がした。顔を上げてみると綺麗としか言いようのない少女が立っていた。

シンジは一瞬眉をひそめた。

茶髪の髪と顔つき、そして瞳、見たことがある気がするからだ。

そして、ややあって、

「マナ?」

シンジはその名前を呼んだ。

そして、マナは静かに微笑んで、

「お隣、よろしいでしょうか?シンジ様」

「あぁ、いいよ」

マナは優雅にシンジの横に腰を下ろした。

シンジはもう一度マナを見てみる。

「しかし、驚いたよ。あまりに綺麗だから一瞬誰かわからなかったよ」

「あ、ありがとうございます・・・・・・・・・・」

顔を赤らめながら言う。

確かに今のマナは見間違えてもおかしくはないだろう。

マナを知っている人の中で気づくのは極親しい人のみだろう。

「そういえば、ここも・・・・・・・」

シンジが自分の知っている昔のことを語りだした。

こう言う席になると、つい話しの方向が回想へと向けられるのは仕方ないことなのかもしれない。

それでも、それで相手に好感を与えるのは、雰囲気に合っているからだろう。

暫く、昔話に花が咲いた。








ところ代わりある一角。

「ねぇ、アスカ・・・・もう少しくらいおめかししてもいいんじゃない?」

「いいのよ、ヒカリ、この国の男みんなしけてるんだから」

ヒカリの言うとおり、質素な白のドレスを着ているだけで化粧や装飾などがまったく見られない。唯一は腕のリングだが、装飾としてはこれも、飾り気のない金色のリングなのでそうは見られない。

ヒカリも同じような感じだ。

ただ、ヒカリの場合はアスカの付き添いである以上アスカより目立つようなものは着れないという使命感ににたようなものだろう。

だが、それでもこの場にあっているのは元が良いからなのだろう。

「それよりヒカリ、あれ面白そうじゃない?」

「あれ?」

「ほら、あそこ」

ヒカリはアスカが指差すところを見た。

アスカが指差すのは、この場の大体中央にある舞台だ。

そこでは、男の人同士が戦っていた。

確かバトルといって、戦うんだっけ、ヒカリは知識の中からそのことを引っ張り出した。

・・・・・・・まさか・・・・・・・・

「私も出よ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「言うと思った・・・・・・・・」

「良いじゃない別に」

「いいけど・・・・・やっぱ女がするものじゃないんじゃない?」

「いいのどうでも」

「はぁ・・・・・・」

アスカの答えにため息を出すヒカリ。

確かに自分は付き添いだけだからアスカの行動を制限することは出来ないが、やはり女の子らしくしてほしいと思う。

そんなヒカリの思いをわかるはずなく、アスカは速やかに移動し、受付を済ますところだ。

「綾波・・・・・・レイ?」

アスカが登録用の紙に書いた名前は、まったく別の名前だった。

「なに?この名前」

「見てのとおりよ」

しれっ、と言う。

「なんで本名書かないの?」

「ん?いや、ちょっとある人に偽名使っちゃって・・・・・・やっぱさ、辻褄あわせなきゃ」

「ある人って、男?」

「まぁあね、ろくでもない奴だったけど」

「ふぅーん」

ヒカリは、ついにやけ顔になった。

「なに、にやついてんのよ!」

「いやいや、なんでもないよ、なんでも」

そう言いつつもニヤニヤしているヒカリ。

普段のアスカならそんなこと気にも留めないだろう。

わざわざ辻褄を合わせているということは、少なくとも気にとめているということだ。

そう思うと、ついニヤニヤしてしまう。

「ふん、いいわよ別に。相手のことをヒカリだと思ってメッタメタにしてくるから」

「ひどっ、親友にそんなことするなんて・・・・・・・・」

「自業自得よ」

アナウンスがなる。

綾波レイと・・・・・・・・

「やっと、出番ね」

「そんなに時間たってない・・・・・・・・・」

「別にいいじゃない。じゃ、行ってくるわね」

「がんばってね」









アスカが舞台へとあがってゆく。

女だからか周りの視線が集まるのが傍目にもわかる。

そんなアスカの対戦者は、「鈴原トウジ」という男だ。








同時刻、そのアナウンスはシンジの耳にも届いていた。






(徐々にカッコ内に書く文字数が増えてるような気がする)愚者の後書き。



なんか、どっかにありそうなネタ・・・・・まぁいいや。

予告どおり、別物です。しかもまた前編・・・・・・・・

待ち望んでいる僕のファン(一万人に一人くらいいて欲しい・・・・・・)のために、予告。

書くかもしれないSSの信憑性度。このSSの後編。90%。記憶に残る幼いころそして、50%。GET TO HAPPY60%、短編75%。

・・・・・すみません。

・・・・・・・・・ま、まぁ、いずれ・・・・・・・・・・


作者"河中"様へのメール/小説の感想はこちら。
kazumi-k@po4.synapse.ne.jp

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