爆音轟く戦場の中・・・

人は彼女達の姿を見る・・・

それは天使か?悪魔か?それとも・・・











Judgment

第二章 使徒襲来 天使光臨

















第三使徒襲来一ヶ月前・・・

ネルフドイツ支部は今戦場と化していた。

「侵入者は現在防衛部隊と交戦中!」

オペレーターがドイツ支部司令『アルフレッド=レーンエイム』に報告する。

「それで侵入者の正確な数は解ったのか!?」

「防衛部隊より報告!侵入者、数4!」

「なっ・・・!たった四人で・・・・・・」

「防衛部隊突破されました!敵セカンドチルドレンのところに向かってます!」

「急いで防衛部隊を向かわせろ!」

前方に立ちふさがるものを排除しながら進む四人の侵入者は扉の前で止まる。

「ここだわ」

リーダーらしき女性が呼びかける。

その瞬間扉が開き銃声が鳴り響く。

その瞬間、鎧を纏った女性がリーダー格の女性の前に立ち手に持った剣で銃弾を叩き落し中にいる者の右肩に剣を突き立てる。

「甘いな、葛城ミサト」

「やっぱり、Judgment Angel Knights・・・」

「その通りよ、私たちはJudgment Angel Knights、世界を守護する者達」

「それが何でここを襲撃するのよ!私達は世界を守るために動いているのよ!」

「貴様らが何をしようと我々には関係ない。

我々の目的は貴様だ」

鎧を纏った女性が奥にいる少女に目を向ける。

「少し静かにしてもらうわ」

黒いコートを着た女性が麻酔銃を二発撃つ。

奥にいた少女とミサトに当たり二人は床に崩れ落ちる。

「作戦完了ね」

「ターゲット確保、撤収!」

「「了解」」

その一週間後、セカンドチルドレン『惣流=アスカ=ラングレー』は保護されたが彼女は拉致される前と人が変わったかのような行動をとり始めた。

性格はあまり変わっていなかったがそれまで彼女が行おうとしなかった行動を行い始めたのだ。

また、葛城ミサトはその事件の三日後ネルフ本部に異動していたため彼女の変貌を知ることは無かった・・・





























「はっ!せいっ!」

少年の気合のこもった叫びが周囲にこだまする。

「シンジ!そんな動きではすぐにやられてしまうで!」

「はい!ユウジさん!」

孤児院『聖霊の泉』の広場でユウジがシンジに格闘術の基礎を教えていた。

シンジはネルフでの戦闘訓練よりシンの知り合いによる訓練を望みゲンドウがそれを許可したため特例として認められている。

「よし!今日はここまでや」

「はぁっ・・・はぁっ・・・ありがとうございました!」

乱れた息を整えユウジに向け一礼した後シンジは館の内部に入っていく。

そんなシンジを見つめながらそっとユウジに近づく人影が二つ。

「やれそう?」

「筋はええな」

「我々は・・・何のためにここにいるのだろうな・・・」

「しゃあないやろ・・・ワイらには見守るしかできんのや・・・」

ユウジは沈痛な面持ちで影に答える。

「そう・・・だな・・・」

「無力ね・・・私たち」

「けど・・・僕たちには僕たちにしかできないことがある」

もう一つの影が加わる。

「そうや・・・ワイらにはワイらにしかできんことがある」

「「「すべては我らが主の御心のまま」」」

三つの影の声が一つになる。

ユウジはその声に答えることなく自身の身を休めるため館に向かう。





























そして、時は満ちた・・・

運命の瞬間はやってきた。

『第一次接続開始』

『エントリープラグ注水』

『主電源接続』

『全回路動力伝達』

『第二次コンタクトに入ります』

『A10神経接続異常なし』

『思考形態は日本語を基礎言語としてフィックス』

『初期コンタクトすべて問題なし』

『双方向回線開きます』

エントリープラグ内に周りの風景が映し出される。

『シンクロ率42・21%誤差ありません』

『発進準備!』

『第一ロックボルト外せ!』

『回路確認!』

『アンビリカルブリッジ移動開始!』

『第二ロックボルト外せ!』

『第一拘束具除去!』

『同じく、第二拘束具除去!』

『1番から15番までの安全装置を解除!』

『内部電源充電完了!』

『外部電源コンセント異常なし!』

『エヴァ初号機、射出口へ!』

次々と準備が進んでいく。

エヴァ初号機は支持用の台の上に乗ったままリニアカタパルトの元へ移動する。

そして、進路上にあるリニアカタパルトの隔壁が次々と開放されて行く。

『進路クリア、オールグリーン!』

発進準備が完了しミサトは司令席の方を向き最後の確認をする。

『司令、かまいませんね?』

『シンジ、落ち着いていけば大丈夫だ』

「解ってるよ、父さん」

『死ぬなよ・・・発進だ!』

『了解!エヴァンゲリオン初号機発進!』

地上に打ち出される紫の鎧に身を包んだ鬼『エヴァンゲリオン』その初号機が人類の敵と呼称される使徒の目の前に立ちふさがった。

『エヴァンゲリオン初号機最終安全装置解除!』

『初号機、リフト・オフ!』

エヴァンゲリオン初号機は今、戦場にその一歩を踏み出した。

「大丈夫だ・・・落ち着け・・・今までの訓練を思い出すんだ・・・」

シンジはそう呟いて己の集中力を高めていく。

初号機はゆっくりと使徒を見つめ歩を進める。

使徒は油断しているのかこちらの戦力を見極めようとしているのかその場を動かない。

「いくぞ!」

使徒が油断している間に先制の一撃を打ち込もうと急加速する。

その動きについていけず初号機の体当たりを喰らい吹き飛ぶ使徒。

だが、その時シンジは見てしまった。

使徒の吹き飛んだ方向に子供が蹲っていたのを。

「しまった!」

潰される瞬間黒い影がその子供を抱え飛び去っていく。

「え・・・」

その人間離れした行動に呆けるシンジ。

発令所のモニターに映し出される子供と黒い影・・・そして、ミサトにはその黒い影に見覚えがあった。

『Judgment Angel Knights・・・!』

憎しみを込めてその影を見つめる視線に気付くはずが無いのにモニター越しにミサトを見つめる黒い影。

『まったく・・・貴様らは何をしているのだ?』

通信機からあきれたような声が響く。

『素人を戦わせて援護もなし、非戦闘員の避難も満足にできないのか?』

『目的はなんだ?』

ゲンドウはその声に秘められた感情に臆することなく問いかける。

『援護だ』

『・・・我々のか?』

『それが我が主の望み』

それと同時にどこに潜んでいたのか三機の機動兵器が脚部の車輪を使い疾走する。

『ワルキューレリーダーより各機、ネルフ機動兵器の援護を行い敵生体を殲滅する』

『ワルキューレセカンド了解!』

『・・・サード了解・・・』

三機の機動兵器は高速で移動しながら手に持ったライフルから大量の弾丸をばら撒く。

『ワルキューレリーダーよりエヴァンゲリオンファースト、我々が支援する』

『・・・サードよりエヴァンゲリオンファースト、敵の弱点は赤い球状の物体と思われる』

『ワルキューレセカンドよりエヴァンゲリオンファースト、しっかりしとめなさいよ!』

「は・・・はい!」

三機の機動兵器の援護を受け、初号機は使徒に肉薄する。

紅い球体『コア』に向け拳を振るうが寸前で紅く輝く光に阻まれる。

『あれは!?』

『A・Tフィールドがある限り使徒には通常攻撃は通用しないわ』

ミサトの叫びをリツコが継ぐ。

『ならば打ち貫くのみ!』

『ワルキューレの恐ろしさ!』

『思い知りなさい』

三機の機動兵器はまるで一つの生き物のように動き使徒を翻弄する。

『超!分身殺法!』

「いまだ!」

初号機はその一瞬の隙を突き使途のコアを貫いた。

数度体を震わせ動きを止める使徒。

『ワルキューレリーダーより各機、作戦完了帰還する』

『セカンド了解!』

『サード了解』

三機の機動兵器は現れたときと同じようにかき消すように消えていく。

『日向君!追尾は!?』

『だめです!反応ありません!』

『JAKも同じく!逃げられました』

オペレーターの日向マコト、青葉シゲルが報告を行う。

『・・・くっ・・・初号機撤収!』

『解りました、シンジ君誘導に従って撤収して頂戴』

「解りました、マヤさん。

あ、さっきの子供は?」

『そっちは保安部が保護したわ』

「よかった・・・初号機、撤収します」

こうして人類の運命をかけた戦いの幕は上がった・・・













































「ワルキューレ隊帰還しました」

「試験運転は上々だな・・・」

「感謝しますよ。

これで我々も戦えます」

「必要ないだろうに・・・」

「手の内は明かせませんから」

「我々もこいつのテストがしたかったからまあいいが・・・」

「利害関係は一致してます。

仲良くしましょう」









































それは闇の中でうごめいた・・・



















ダセェ・・・ワレヲココカラダセェ・・・




























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後書き

鋼鉄「Judgment第二章を読んでくれてありがとう!」

シュウ「俺はいつ出るんだ〜」

シン「出る気ですか・・・」

アイ「良いんじゃない?」

鋼鉄「マイキャラは有効に使わなきゃな」

シュウ「にしても・・・また複線張ってるな・・・」

シン「大丈夫ですか?」

鋼鉄「たぶんな」

アイ「じゃ、次回予告ね

『第三使徒サキエルを退けることに成功したネルフ。

戦いつかれた戦士に一時の休息が与えられた・・・

そしてシンジは学校で運命に出会う・・・

次回 Judgment第三章 風を従えるもの

その者は風の神・・・』

よかったらまた読んでね♪」

シン「感想待ってます」


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nobu08@cameo.plala.or.jp

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