鋼機動戦士プリティレッド
〜世界はアタシのためにある〜

第三話
ガッコウへ行こう♪授業編

さてと今日は何をするのかしら?
変なことさせたら例えシンジと云えども折檻だからね!!
・・・折檻で思い出したわ、鈴原・相田の二人は後でタコにするわよ。

「じゃあ今日はお絵かきから始めようか」
「「はぁーーーーい」」
「うーん、何でも自由に描いていいから出来上がった人から僕の所に持ってきてね」

お絵かきね・・・一般人ならココで頭捻って考えるんでしょうけどアタシは違うわよ。
ふふふ、アタシの題材はもちろん“愛しのシンジ”よ!!
早速モデルになってもらうためにシンジにお願いしなきゃ。

「ねぇシンジ先生、アタシの絵のモデルになってくれないかしら?」
「ん、僕ナンカでいいの?惣流さん」
「モチロンよ!先生じゃなきゃダメなの」
「うん、わかったよ(にっこり)」

きゃー、そうその笑顔よ。
アタシがこの世界中で一番好きな愛しのシンジの笑顔。
ママの笑顔も好きなんだけどこの際無しよ!!
どんなポーズにしようかしら・・・モデルが最高級品だからね〜♪
基本はやっぱりイスに座ってもらってかしら。
イマイチね。アタシが描くんだからもっとスゴイのにしよっと。
・・・・・・・・・裸、なんていいかも。ジュルッ。
ダメダメ!!他の子もいるんだからそんなはしたないのはダメよ!でも・・・捨てがたいわね。

「あの惣流さん?」
「・・・やっぱり・・・でもそれは・・・だったら・・・う〜ん」
「あはは・・・決まったら声かけてね」

そうよ、それしかないわ。うん。これに決まりね!ってあれ?
シンジぃ〜どこいったのよぉ〜〜〜〜。

{アスカがトリップしてる間に他の子の進み具合見に行っちゃったわよ}
「あっそう」
{素っ気無いわね}
「いちいちアンタに構ってる暇ないの」
{ふ〜んそうなんだ。じゃあ私は暇つぶしにシンジの服の中でお昼ねしてこようっと〜♪}
「ちょっと待たんね!アンタ今何ば言いよっと」
{アスカ・・・言葉変になってるよ(汗)}
「何考えてんのよ、この色ボケ妖精!!」
{いいじゃない。何しようと私の勝手でしょ?}
「そんなアタシでもしたことが無い羨ましい・・・もとい大胆な事を!?」
{ふふん、これが役得よ〜☆}
「ぐっ・・・」

ほんとに何考えてんのかしらコイツは!!
脳みそイッテるんじゃないの?あっ脳みそなんてあるのかしら。
本能が服着て歩いてる・・・マナの場合は飛んでるか・・・のと変わらないわ。
はぁ〜なんでアタシの周りはこんな変人ばっかなの?ほんとサイテー↓。

=同時刻・園長室=
プルルルル・・・プルルルル・・・プル、ガチャ。

「園長、外線でお電話が入っています」
「誰からだね、伊吹君」
「はい、碇ゲンドウさんからですが」
「そうか、繋いでくれ」
「はい。ではお繋ぎします」

・・・・・・・・・

「もしもし、冬月だ」
『先生・・・お久しぶりです』
「おぉ、碇か。珍しいなお前がココへ電話をかけるなど。シンジ君に何かようか?」
『いえ、今日は先生に用がありまして』
「ふむ、で何用かな?」
『はい・・・どうもヤツラが動き出したようです』
「何!?少し早すぎるのではないか?」
『ええ、私も気にしているのですが・・・』
「ふむ、となればアレはもう?」
『接触はしているようですがいきなり実戦投入では酷でしょう』
「四の五の言っていられる状況では無くなってきているぞ?」
『ええ、それは承知しています』
「レッドから投入か・・・ブルーはどうなっているだ、碇」
『こちらに向かっています。あと二週間、遅くとも今月中に到着予定になっているはずですが』
「何が起こるかわからんか・・・しばらくはレッドでなんとかするしかないか。しかし碇」
『何か問題でも』
「こうして喋っていると立場が逆転しているように聴こえるが・・・」
『あまり気にはしていませんよ。冬月先生に頭が上らないのは事実ですから』
「ふむ・・・」
『フッ・・・』
「ついでに聞くが“オーガ”の調整はうまくいっているのか」
『“オーガ”・・・パープルについてはユイに任せてあります』
「心配無用というわけか」
『はい』
「わかった」
『また連絡を入れます。今日はこれで』
「うむ、ユイ君によろしく言っておいてくれ」
『それでは』
「うむ」

ガチャリ・・・

「いよいよか、さてどうする碇。アチラは待ってはくれんぞ・・・」

=園長が受話器を置いた同時刻・教室=

「先生ぇ〜もうちょっと右向いて」
「え〜と、こうかな?」
「ん〜ちょい左」
「こう?」
「OK!いい感じ。じゃ、そのまま動かないでね」

ふ〜やっとポーズが決まってくれたわ、やれやれ。
でも・・・どうしてこうなるかなぁ。何でみんなシンジ描いてんのよ。
あれはアタシだけのモデルなんだからね!今日は特別よト・ク・ベ・ツ。感謝なさい!!
あの後なかなか題材が決まらないみんなを尻目にアタシがシンジに細々とポーズを指定してたの。
そしたらその声を聞いた鈴原が『惣流、独り占めはあかんど!』なんて言うから。
結局、シンジをモデルにした写生大会になっちゃったのよ。
鈴原の奴・・・あとでヒドイわよ。ヒカリが泣いて頼んでも訊いて上げないんだから。
病院送りは覚悟してもらおうかしら!

・・・それから数時間後・・・

「もうこんな時間か。それじゃみんなお昼ごはんにしようか」
「もう先生動かないでよ」
「そうだよ。あとちょっとだけ」
「「「そうだ、そうだ〜」」」
「あはは・・・じゃ後十分だけだよ?」
「「「はぁ〜〜〜〜〜〜い」」」

ふ・・・うふふふふ、あははは!!!
やっぱアタシって天才よ。
新しい芸術の完成よ。

{あちゃー・・・アスカって画才絶望的なほど無いわねー}
「ウッサイわよ、アンタ。これは新進芸術なの」
{ぷふぅ〜言い訳がましいコト言ってないで素直に認めなさい?}
「うぐぐぐ(怒)」
{私、惣流・アスカ・ラングレーは致命的に絵がへたっぴですって}
「・・・シメるわよ、マナ」

五歳児の限界を超えた睨みでマナは黙っちゃったわ。
アタシに逆らおうなんて地球が吹っ飛んでもマナにはできっこないのよ。
これが主従関係なの。はやく理解しなさい、下等生物。

「惣流さん、出来上がった?」

シンジったら悦に浸りきってるときに声かけてくるんですもの。
にへら〜っとした締りの無い顔で振り返っちゃったじゃない。
その顔見て思いっきり引くシンジも酷くない?
こんなに可愛いアタシなのに。

{キモイの間違いなんじゃない?}
「・・・いい加減落とすわよ」

まったくもう、人がいい気分でいるのにいちいち邪魔すんじゃないわよ、マナ。

「惣流さん、ほんとに今日は変だよ?」
「えっ、そんなことないよ。大丈夫大丈夫。シンジ先生は心配性なんだから」
「ほんとに?熱あるんじゃないかな?」

おでことおでこで検温中。
キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
シンジったらダ・イ・タ・ン。
目の前にシンジの顔がぁ。
このままキスしちゃおうかな〜。
ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜シンジぃ〜。

「うん、熱はないみたいだね」

もうあとちょっとってとこで離れちゃうんだもん。
シンジのイジワル。

「さあ、ちょっと遅くなったけどお昼ご飯の時間にしようか」
「「「ひゃっほう!!!!!!」」」

バカ二人のテンションが異様に高いのはこの際無視ね。
アイツラはお弁当が楽しみで幼稚園来てるようなものだもの。
低脳低俗なおバカさんたちは哀れだわ。

{アスカも似たようなもんじゃない}
「いつも一言多いのよ、アンタは!!!」

ロダンの考える人ポーズからやっと解放してもらえそうだったシンジ。
後十分の延長は彼にとって今や死活問題だった。
魅惑のお弁当タイムの向こうに待ち構える深い闇・・・。それを彼女は知る由も無い。
次回、変身プリティレッド見参!ご飯は良く噛んで食べましょう・・・お楽しみに。

<あとがき>
うわぁ〜冬月先生が偉そうに見えるなぁ。髭の腰が低いよぉ(滝汗)。
キャストが揃ってないのに話が進んでいく・・・次回以降順次登場かなぁ。
大丈夫かなこの先・・・あとマナちゃんの扱いが酷くなる一方だよ。


マナ:アスカは芸術のセンスないからねぇ。

アスカ:アンタがアタシの芸術を理解できないだけよっ!

マナ:だって、あなたの描ける絵って、せいぜいサル山くらいでしょ。

アスカ:シンジだって描けるわよっ!

マナ:だから、どう見たって、シンジに見えないってばっ!

アスカ:芸術は愛情よっ!

マナ:はいはい。無敵の言葉ね・・・。
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