発令所
「いい、シンジ君?使徒が出てきたらパレットライフルの一斉射撃よ」

「う〜ん・・・。いいですけど・・・・。やばそうだったら接近戦してもいいですか?」

「やばそうだったら、一時退却よ」








I wish  that I could  turn  back  time

〜第四使徒〜










ミサトはすぐにそう答えた。しかしシンジの言いたいこと
がうまく伝わってないためである。


シンジはライフルが効かなかったら・・
・ということに対して言っているのだ。

シンジはそれをもう一度説明すると「そうね。そうしましょう」
と了承してくれた。最初からライフルが効かないことはわかっている。
しかし独断専行と、後で説教されるのはごめんだったために先に言っておいたのだ。


「目標を光学で捕捉!領海内に進入しました!」

「総員第一種戦闘用意っ!!」

『兵装ビル、現在対空迎撃システム48%稼動』



「・・・・・・・・・それにしても碇司令の留守中に第四の使徒襲来か・・・
おもったより早かったわね・・・・・・・・」

「前は十五年のブランク・・・・。今回はたったの三週間ですからね」

「こっちの都合はお構いナシって事ね・・・・・。
女性に嫌われるタイプだわ」





「葛城一尉!委員会より、エヴァンゲリオン出動要請が来ております!」

「うるさいやつらね。言われなくても出すわよ。・・・エヴァ発進!」


ミサトの一声でエヴァが射出される。
シンジは圧力に耐えている。いくら馴れているといっても、やはりきついものがあるのだ。

初号機が地上に打ち出されると、使徒はまだここまで来てはいなかった。

シンジはライフルを撃った後どうするかを考えていた
。前回同様にロンギヌスの槍を出す、という考えもあったのだが、
ATフィールドの武器化は多少時間がかかるため、今回の使徒ではムリだと結論が出た。

そうするとやはりここは一回目と同様に、かつ安全に倒すことに決めた。


『シンジ君!!来たわよ!!』

(いっけぇー!!!)


ライフルの一斉射撃・・・・・・
それは無残にも失敗・・・。シンジはここまでは計算していた。


「まだまだぁ!!!!」









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シェルター
「ちぇ、まただよ」

「なにがや?」

「ほら、見ろよ」

「なんやこれ?」

「みたまんま・・・・。文字ばっかし。僕ら民間人にはなんにも見せてくれないんだ
。こんなビッグイベントだってのに・・・・・・・・」

相田ケンスケは心底残念そうにため息をついた。
しかし、なにか悪巧みを考えたらしく、それは彼のメガネが語っていた。

「お前ホンマに好っきゃなぁ、こーゆーの。」

「うぅ〜!!一度でいいから見たい〜・・・・。今度はいつ敵が
来るかわかんないし・・・・・・・・。・・・・・・・」




「なぁトウジ」

「なんや?」

「一緒に外に出ないか?」

「!・・何言うてんねん!!今、外に出たら死んでまうで!!?」

「バ、バカッ!!しー、しー!!」

「安心しなさい鈴原。外には出させないわ!」

「げげっ!委員長!!なんで!?」


どこからかいきなり出てきたヒカリにケンスケは驚きを隠せなかった。
もちろんヒカリはシェルターに入る前から、二人をずっと監視していた。


「碇君に頼まれてるのよ。相田を外に出させないでってね・・」

「碇?あぁ、あの転入生ね」

「なんやぁ〜、シンジの言うことはちゃんと聞かなあかんでぇ〜ケンスケ」

「ト、トウジまで・・・・・」


こうしてケンスケの脱走計画は失敗に終わった・・・・・。








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再び地上
シャムシエルの高速にはなたれるムチを紙一重でかわしつつ確実に敵に接近していく初号機。
しかしここで、アンビリカルケーブルが敵に切断されてしまった。


『初号機!アンビリカルケーブル切断されました!!』

「ちっ!!」

『シンジ君急いで!!時間が無いわ!!』

「うあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


シンジはATフィールドアタックで使徒のムチを二本とも
切断し、プログレッシブナイフを装備して使徒に襲い掛かった。



・・・・・・・・
      ・・・・・・・・・









使徒は殲滅されたが、初号機も内部電源が切れて止まってしまった。
夕日に写る巨大な影二つ・・・・。


『よくやってくれたわ・・・シンジ君・・・』



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