「た、大変です艦長!!!!!!」


副官がなにかを発見したらしく、驚きの声で艦長を呼ぶ。


「どうした!!!?」






「使徒の反応がもう一つ現れました!!」






「「なんだと(ですって)!!!!!!!」」









I wish  that I could  turn  back  time
〜覚醒〜














聞いていたミサトもこれには驚くしかなかった。


「弐号機は動けないのに・・・!!!」

「くそっ!!・・・全員砲撃用意!!!足止めだけでもしておくぞ!!」

「はい!・・・・・・・い、いえ!ムリです!!」

「なぜだ!!?」

「目標は・・・この船の甲板にいます!!!」

「「!!!!!!!!!!」」


五人とも甲板が見えるところまで走って移動する。

最初は艦長が双眼鏡をのぞいていたが、ミサトがそれをひったくった。


「な、なんなの!?あの赤い球体は?!」

「くっ・・・船が壊れてもかまわん!!打ち方用意!!!・・はじめ!!!!!」


     

 ドドドドドドドドドッ!!!




次々に打ち出される。大きな機関銃からそこまで大きくは無いミサイルまで。

最後にミサイルを一斉に撃ち込み、爆煙で景色はまったく見えなくなっていた。


「どうだ!?」


次第に晴れていく視界・・・・しかし映し出されたのは・・


「だめです!!ダメージみとめられず!!」

「じゃあ、あれはATフィールド!?なんて事なの・・」


しかも甲板一面にATフィールドが張ってあった。船は無傷。目標も無傷。


「まだだ!!次いくぞ!!」



「ち、ちょっと待って!!!」


艦長が命令を下そうとしたときミサトがそれを大声で妨げた。






「あ、あれは・・・・・人間・・・なの・・・?」



「な、なんだ!?あの銀髪の少年は!!??」


そこには先ほどATフィールドが張られていたところに、銀髪の少年が立っていた。

後ろをこちらに向けていたため顔はまったく見えない。


「かまわん!!撃て!!」


    

 ドドドドドドドドッ!!!!!!!
   



再び打ち出される銃弾・・・・。


しかしその瞬間少年は振り向き、肉眼でハッキリ見えるほどのATフィールドを展開した。

またしても、失敗だった。



視界が晴れていく。しかしそれは、驚愕を知らせるものだった。

そこでみんなが見たものは・・・






「「「シンジ(君)!!!!!!!!!」」」




「あの少年は・・・サード・・・!?」


そこに居たのは髪の色、肌の色、瞳の色は違うけれど、紛れも無く、碇シンジ・・・彼であった。








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(こうするしか方法が無いんだ・・・)


碇シンジは甲板に来ていた。

ミサトに「もうどうしようもない」と言われたとき、シンジは決意を固めた。

自らリリスの封印を解くことを・・・。

シンジ自身その力を解放したらどうなるかはわからない。

もしかしたらそのままネルフにとっての敵になるかもしれない。自分の意思を保つことが出来ないかもしれない。

そんな思いが心を過ぎっていくが、他には方法が見つからなかった。





・・・・・・・・・・・彼は力を解放した・・・・・・・・・・・・・





その途端に、シンジの周りを光が縦横無尽に走り回った。


そしてだんだんとシンジの視界は悪くなっていった。

シンジは赤い球体に包まれてしまった。













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(ここは・・・・どこだろう・・・?あたりが真っ白・・・何も無い世界・・)


シンジが目を開くと、そこには何も無かった。ただ、ただ真っ白で、どこまで続いているのかさえもわからなかった。

そこへ、二つの人影が近づいてきた。


「やぁ、シンジ君。久しぶりだね」

「碇君、久しぶり」

「!!!カヲル君!レイ!!」


そこに現れたのは、もう会えないと思っていた友人。


「シンジ君。君が過去へ戻るのに際して僕たちの想いを渡したんだよ」

「碇君。あなたがこれを見てるということは、リリスの力を解放したということ・・・。大切な人が居るということ」

「君はそれを守ろうとしている」

「弐号機パイロットを・・・又は友人を・・・」

「シンジ君、君が過去へ遡って行く理由、レイから聞いたよ・・・。
まったくをもって、君はやはり好意に値するよ・・・。好きってことさ」

「ナルシスホモは殲滅・・・・・さようなら浮気者」


さらっと爆弾発言。


「ぐはっ!!」


殲滅


「碇君。頑張ってね・・私たちはアノ世界から応援してるから・・」


レイはニコッと笑顔で笑っていた。


「それじゃ・・・・」


レイとカヲルが消えていった。


(そうさ!僕はみんなを救うためにここに来たんだ。・・・ありがとうカヲル君、レイ・・・)




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碇シンジは目を覚ました。

そこはオーバー・ザ・レインボーの甲板。



      ドドドドドドドドドドッ!!!!!!



シンジは砲撃の音に気が付いて後ろを振り向き、ATフィールドを展開した。

シンジはATフィールドに写る自分の姿を見た。その姿はまるでレイやカヲルのような感じになっていた。

目の色は二人共通の赤。髪の色は銀髪。肌の色はとにかく白かった。




やがて視界は晴れていく。シンジの姿もハッキリとわかるようになっていた。

ふと見てみれば、デッキの中があわただしくなってこちらを驚愕の目を見開いていた。








(早く、アスカを助けに行かないと!)


シンジは弐号機につながっているケーブルをたどりながら走って海の方へ行く。


そしてシンジは海に飛び降りてもぐっていった。


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