Dreams of Christmas

 -Evangelion Remember14新世紀マナちゃん♪ クリスマス・スペシャル-

by マダマニアウサ


*注意

●本作品は、「Evangelion Remember14」「新世紀マナちゃん♪」のキャラクターが競演しますので、区別するために、「Evangelion Remember14」のキャラクターの頭には「Re14」「新世紀マナちゃん♪」のキャラクターの頭には「新」とつけています。


 

 クリスマス・イブ当日。

 ここネルフ本部があるジオ・フロントの地底湖の前の特設会場で、クリスマス・パーティーが催される事となった。

 

 それは、夢の競演の始まり。

 

 

 パーティー会場への道をゆっくりと歩く4人の男女。

 碇シンジ・アスカ夫妻と鈴原トウジ・ヒカリ夫妻であった。

 

 「しっかしまぁ、ちょっと、早すぎるんちゃうか?」

 新トウジの言葉に、新ヒカリは、やんわりと微笑を浮かべ、

 「遅刻するよりはいいわよ。いい加減、あなたも遅刻大魔王の汚名を返上した方がいいんじゃないかしら。

 アスカもそう思うでしょう」

 と、隣にいる新アスカに視線を向けた。

 「そうそう。保安部長に就任したんだから、少しはマシになるかと思いきや」

 皮肉っぽく笑う新アスカの言葉に、新シンジは苦笑して、

 「言われてるね、トウジ」

 と、新トウジを見つめる。

 「まぁ、事実だから、仕方がないと言えばそれまでなんだけどさ」

 「シンジィ・・・。見も蓋もない事、言わんといてくれや・・・」

 「「アハハハハハ」」

 情けない口調で言う新トウジを見て笑う、新アスカと新ヒカリであった。

 

 

 パーティー会場に着くと、すでに何人もの先客がいたので、新トウジは、ポカンと口を開け、

 「なんや、わしらが一番ちゃうんか?」

 と、辺りを見回しながら、やや意外そうな面持ちで呟いた。

 「だから、言ったでしょう。早すぎる事はないって」

 やや皮肉めいたヒカリの物言いに、新トウジは苦笑を浮かべる。

 「せやな。ヒカリの言う通りやったわ」

 「あーあ。すでに出来あがってるのもいるわよ」

 「え? ああ・・・」

 新アスカの指差す方を見て、新シンジは苦笑した。

 なぜなら・・・。

 

 「「ワァッハッハッハッハッハッハッハ!!」」

 と、Re14ミサトと新ミサトが、すでに山のようなビールの空き缶を積み上げて、飲んでる真っ最中であったからだ。

 

 これぞ、恐怖のダブル・ミサト・・・。

 

 更に、その隣りには、見事なまでにダークな雰囲気を浮かべているRe14リツコの姿が見える。

 なぜなら、新ミサトから、「新世紀マナちゃん♪」世界での自身の扱いを聞かされたからだ。

 そう、40近くになっても、今だに独身だという事を・・・。

 「な、何で私だけ・・・」

 

 更に更に、ダブル・ミサトに、Re14加持が絡まれているではないか。

 「か、勘弁してくれぇ、葛城達ぃ!」

 「「ワァッハッハッハッハッハッハ!!」」

 Re14加持の哀願など、どこ吹く風。徹底的に陽気なダブル・ミサト。

 プシュッ!

 「「第19使徒ロリコン・カジ殲滅に、カンパーイ!!」」

 カチ! グビグビグビ!!

 「お、おい、葛城達。第19使徒ロリコン・カジって何なんだぁ!?」

 「「ユニゾン 〜もう一つの禁じられた叫び〜を読めばわかるわよ!!

 ワァッハッハッハッハッハッハ!!」」

 プシュッ!

 「「加持と変態顎鬚親父の(ピィーーーーーーーーーーーーーー)に、カンパーイ!!」」

 カチ! グビグビグビ!!

 「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 Re14加持の脳裏に、思い出すにはあまりにも悲惨な・・・。いや、悲惨という言葉では言い表せない位に悲惨な過去の経験が蘇った。

 結果、Re14加持は、泡を吹いてひっくり返る・・・。

 バッターーーーーーン!! ブクブクブク・・・・・。

 「「これは、禁じられたゲンドウを、覚悟して読みなさぁーい!!

 ワァッハッハッハッハッハッハ!!」」

 プシュッ!

 「「赤木リツコ一生独身決定に、カンパーイ!!」」

 カチ! グビグビグビ!!

 「い、一生独身決定・・・・・・・・・・・・・」

 グサグサグサグサ!!!!!

 Re14リツコは、回復不可能な位、深ーい心のダメージを負った。

 「「これは、新世紀マナちゃん♪4を、読みなさぁーい!! 

 それがあんたの運命よ! ワァッハッハッハッハッハッハ!!」」

 (くく・・・。いつか、改造してやるわぁ・・・・・・)

 さぁ、そんなRe14リツコの呪詛など、まったく気づかず、ダブル・ミサトは飲みに飲む。

 グビグビグビグビグビグビグビグビグビグビグビグビ!!!!!!!!

 

 

 「な、なんか、凄い事、言ってるわね・・・」

 やや顔を引き攣らせて、新ヒカリが呟いた。

 「き、聞かんかった事にせえへんか・・・?」

 「そ、そうね」

 新トウジの言葉に、新ヒカリは機械的に何度も頷いた。

 「やれやれ・・・」

 と、新シンジはため息を漏らしながら、口を開く。

 「はー・・・。どっちにしても、ミサトさんだけは変わらないんだね・・・」

 「シンジ。あんな酔っ払いはどうでもいいわよ。それより、アタシ達の分身はどこにいるの?」

 と、新アスカは、会場をキョロキョロと見まわした。

 「ん、なんや、あん怪獣は?」

 訝しげに呟く新トウジの声を聞いて、新アスカ、新シンジ、新ヒカリは、彼の視線を追う。

 「「「ああ!!」」」

 

 「がおーーーーーーーーー」

 と、咆哮している、怪獣(の着ぐるみ)。

 

 「あ、あれは、リトルゴジラ・レイちゃんよ!」

 新アスカの言葉を聞いて、新シンジは、やや呆けたような表情を浮かべて言葉を漏らす。

 「う、噂には聞いていたけど・・・、本当にいたんだ」

 

 

 「あら?」

 「がお?」

 呆然と立ち尽くしている新アスカら4人の姿に気づき、Re14アスカと「リトルゴジラ・レイちゃん」と化したRe14レイは、照れくさそうにやや頬を赤らめた。まぁ、Re14レイの表情の変化は見えるはずもないが・・・。

 「あれ、別世界のアタシ達よ!」

 タッタッタ!

 「がおーーーーー」

 ペタペタペタ!

 早速、新アスカ達のところに駆け寄る、Re14アスカとリトルゴジラ・レイちゃんであった。

 

 

 「こんばんは!」

 「がおーーーーー」

 Re14アスカとリトルゴジラ・レイちゃんの挨拶を聞き、新アスカらは頬を緩ませた。

 まぁ、リトルゴジラ・レイちゃんの咆哮が挨拶になるかどうかは別として・・・。

 「こんばんは、アスカちゃんに、えーと・・・」

 言いよどむ新ヒカリを見て、リトルゴジラ・レイちゃんは頭部を外す。

 カポッ!

 「私はリトルゴジラ・レイちゃん・・・」

 と言うや、再び頭部を被り、

 「がおーーーーー」

 と、咆哮する、リトルゴジラ・レイちゃんであった。

 「こ、こっちのレイちゃんは、えらいコミカルなんやな・・・」

 「はぁ・・・」

 新トウジの呟きに思わずため息を漏らすRe14アスカに、新アスカが視線を向ける。

 「・・・アンタも苦労してるみたいね」

 「ま、まぁ・・・」

 困ったように返答するRe14アスカを、いきなり新アスカが抱きしめた。

 「え?」

 困惑するRe14アスカに、新アスカは飛びきりの笑顔を向ける。

 「会えて嬉しいわよ、アスカ!」

 「え? あ、ア、アタシもです、アスカさん!」

 笑顔を向け合う、新アスカとRe14アスカの姿に、新シンジ、新トウジ、新ヒカリの3人は、微笑を浮かべた。

 「ガオォーーーーーーーーーーー!!」

 喜びの咆哮をするのは、リトルゴジラ・レイちゃん・・・。

 

 ツンツン・・・。

 「がお?」

 背中を突かれて、リトルゴジラ・レイちゃんは、訝しげに振り向く。

 「・・・これ、私も着たい・・・」

 と、消え入りそうな声で言うのは、新レイであった。

 カポッ!

 「・・・駄目。これは私の専売特許だもの・・・」

 「・・・ずるい・・・」

 「・・・ずるくない・・・」

 カポッ!

 「がおーーーーーーーーーーーー」

 「・・・・・・・・・・・・・・」

 諦めたのだろうか。新レイは、新シンジの傍らに駆け寄る。

 「どうしたの、レイ?」

 「・・・・・・」

 新レイは無言で、新シンジの腕にしがみついた。

 しばらく、その様子を見ていたリトルゴジラ・レイちゃんであったが・・・。

 ペタペタペタ・・・。

 と、新シンジにしがみつく新レイの前に歩いていく。

 カポッ!

 「・・・私も、大きいシンジ君に甘えたい・・・」

 Re14レイの言葉に、新レイは頭を振る。

 「・・・駄目。シンジさんに甘えられるのは、私の専売特許だもの・・・」

 「・・・ずるい・・・」

 「・・・ずるくない・・・」

 「・・・・・・・」

 カポッ!

 「ガオオオオオオォォォォォーーーーーーーーー!!」

 怒りの咆哮をするリトルゴジラ・レイちゃんに、勝ち誇った笑みを浮かべている新レイ。

 そんな、ダブル・レイを困ったように交互に見やる、新シンジであった。

 

 「何か、漫才を見てるようやな・・・」

 「いいじゃない。二人共、可愛いんだから」

 「せやな・・・」

 穏やかに会話を交わす鈴原夫妻であった。

 

 

 尚も、ダブル・アスカの抱擁したままである。

 「ウーーーーン・・・。気持ちいい・・・」

 「そう。じゃあ、もうしばらくこのままにしてるわ」

 「いいの、アスカさん?」

 「本人同士で遠慮しなくてもいいじゃない」

 「嬉しいな・・・」

 ギュウ・・・・・・。

 Re14アスカは、安心したように新アスカに抱きつく。   

 「・・・アンタも、色々と辛い事があるみたいだけど・・・」

 「ウン・・・」

 「でもね。それもしあわせになるための試練だって思うのよ。

 誰だって、しあわせになる権利はあるんだから、ね。わかった、アスカ?」

 「ハイ、アスカさん・・・」

 

 

 しばらくして、Re14シンジ、Re14トウジ、Re14ケンスケの三バカトリオ。そして、Re14マナとRe14ヒカリの5人が、会場に姿を現した。

 「おお、あそこやで!!」

 Re14トウジが、抱擁しているダブル・アスカの姿に気づき、大声で叫ぶ。

 

 「「ア!」」

 Re14トウジの叫び声に驚き、新アスカとRe14アスカは、慌てて離れた。

 

 「なんや、離れんでも、ええやないか」

 Re14トウジの言葉に、新アスカは目を吊り上げる。

 「アンタね! 雰囲気ってもんを考えなさいよ!!」

 「ス、スンマセン!!」

 「おいおい、惣流。そんなに脅すなや」

 新アスカの怒声に、慌てて謝るRe14トウジを見て、新トウジが、笑いながら仲裁に入ってきた。

 「だって、トウジ・・・」

 「だってやないで。ベッピン台無しやないか」

 「むー・・・」

 新アスカは黙りこんだ。

 「カッカッカ」

 新トウジは、改めて、Re14トウジ達に視線を向ける。

 「よお来たな、ガキ共!!」

 「おう、来てやったで!!」

 「おお、さすがはワシや! 威勢がええやないか!!」

 新トウジは、Re14トウジの肩に手をまわし、楽しそうに笑った。

 

 「へぇ・・・。鈴原君って、大きくなるとああいう感じになるんだ・・・」

 興味深そうににRe14マナが、Re14ヒカリに囁いた。

 「ウン・・・。でも、碇君だって、格好いいんじゃないかしら・・・」

 Re14ヒカリは、彼女らを微笑して見つめている、新シンジを見て、やや頬を赤らめた。

 そんな彼女達の前に、新ヒカリがやってくる。

 「こんばんは」

 「「あ、こんばんは!」」

 「よく来てくれたわね。嬉しいわ」

 と、新ヒカリは、Re14ヒカリとRe14マナを抱きしめた。

 「「ああ・・・」」

 その暖かさに、Re14ヒカリとRe14マナはしばし呆然となった。

 ((お母さんって、こういう感じなのかな・・・))

 

 

 「やあ」

 「ど、どうも・・・」

 新シンジの挨拶に、Re14シンジは、ややどもりながら応じた。

 「こら、シンジ君! 自分相手に、何、遠慮してんのよ」

 と、新アスカが、Re14シンジの肩を遠慮なく叩く。

 「そ、そんな事はないです」

 「アスカ。シンジ君を脅かしちゃ駄目じゃないか」

 「脅かしてなんか、いないわよ!」

 新シンジの注意に、新アスカは頬を膨らませた。

 「あの、ちょっと、いいですか?」

 と、Re14ケンスケが、恐る恐るといった様子で、新シンジ達に話し掛ける。

 「こっちの世界の俺は、どこにいるんですか?」

 「ああ、あの変態なら、その辺で隠し撮りに精を出しているんじゃないかしら」

 「へ、変態・・・」

 見も蓋もない新アスカの言葉に、Re14ケンスケは、絶句した。

 

 

 次の瞬間、会場に黄色い悲鳴が上がる。

 

 「きゃあああああーーーー!! 変態よぉ!!」

 「変態相田よぉ!!!」

 

 「ワアッハッハッハッハッハッハ!!!

 う、売れる、これは売れるぞぉ!!!!」

 と、雄たけびを上げているのは、迷彩服に怪しげなゴーグルをつけ、ビデオ・カメラを構えている、20代の男。

 

 「あ、あれ、誰・・・?」

 呆然と言葉を搾り出すRe14ケンスケに、新アスカがあっさりと、

 「相田ケンスケよ!」

 「ウソ・・・・・・。ウソだァ!!!!」

 思わず叫び声を上げるRe14ケンスケに、

 「「「「どこから見ても、相田君(ケンスケ)じゃない(じゃないか)」」」」

 と、更にトドメの一撃を加える、Re14マナ、Re14ヒカリ、Re14シンジ、Re14トウジであった。

 ガァーーーーーーーーーーーン!!!!!!

 「そ、そんな・・・」

 Re14ケンスケ、14才。

 この時、カメラを捨てようかと本気で思ったとか思わなかったとか・・・。

 

 

 と、その時である。

 

 ピョ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!

 

 「おお、この擬音は!!」

 新トウジは叫んだ。

 

 そう、誰もが知っている?彼女が登場する時のプレリュード・・・。

 

 「くおの変態がぁーーーーーー!!!」

 と、宙を舞う、茶髪のショート・カットの少女。

 彼女の名は・・・。

 「ギャアアアアアアアーーーーー!!! 狂暴茶髪オカマだぁーーーーーー!!!」

 そう、狂暴茶髪オカマ・・・・・・。

 「誰が狂暴茶髪オカマだぁーーーーーー!!!」

 バキバキバキバキバキバキ!!!! 

 じゃ、じゃなくて、新世紀マナちゃんであった。

 

 ドゲシ!!

 さあ、新ケンスケにドロップキックを見舞う、新マナちゃん。

 そして、0.1秒後、新マナちゃんは、新ケンスケに一分の隙もないサソリ固めを極める。

 ガキガキガキ!!

 「くたばれ、オンドリャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 バキバキバキバキバキバキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 「○×△□$#@*!!!!!!!!!!!!」

 まさにパワフル!

 新マナの容赦のないサソリ固めに、新ケンスケは声にならない叫び声を上げた。

 

 

 「だ、誰なの、あれ・・・?」

 Re14マナは、信じたくないといった様子で呟いた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・。

 ・・・・・・・。

 返答はない・・・。

 なぜなら・・・。

 

 「何でみんな私から離れるのよ!!」

 そう。Re14マナの半径10メートル域には、誰もいないからだ。

 

 「だ、だって・・・」

 と、Re14ヒカリは、闘魂に満ちた形相でサソリ固めを極める新マナを指差した。

 

 「どおりゃああああああああーーーーーーーー!!!!!」

 「ぎゃああああああああああーーーーーーーー!!!!」

 

 「う、く・・・」

 Re14マナは、意を決して、ズンズンと新マナの所に歩み寄る。

 変態メガネがどうなろうと構わないが、これ以上、無残な自分の分身を人前にさらすわけにはいかない。

 

 「あなた、いい加減に・・・」

 と、Re14マナが言いかけた瞬間、彼女の存在に気づいた新ケンスケが悲鳴を上げる。

 「ぎゃあああああああ!!! 狂暴茶髪オカマが増殖したぁ!!!!!」

 プチッ!

 「だ、誰が、狂暴茶髪オカマよぉ!!!」

 ドカドカドカ!!

 新ケンスケに、強烈なストンピングを見舞う、Re14マナ。

 「駄目よ、そんなんじゃ、こいつには効かないわ!」

 と、新マナちゃんが、Re14マナに向かって叫んだ。

 「じゃ、じゃあ、どうしたらいいの!」

 「上半身が空いているわ! キャメルクラッチを極めるのよ!」

 「キャメルクラッチね! わかったわ!」

 と、Re14マナは、サソリ固めを極められているためにうつ伏せとなっている新ケンスケの背中にドスンと座った。

 そして、両手で、新ケンスケの顎をフック。そのまま天に向かって引張り上げる。

 「おりゃあああああ!!!」

 「駄目だって! 気合が足りないわ!!」

 「じゃ、じゃあ?」

 「こう叫ぶのよ!

 地獄に落ちんかい、オンドリャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 バキバキバキバキバキバキ!!!!!!!

 「○×△□$#@*○×△□$#@*○×△□$#@*!!!!!」

 新ケンスケの声にならない叫びを聞いて、Re14マナは、力強く頷く。

 「わかったわ!」

 「そう。じゃあ、いっくわよ」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 「「地獄に落ちんかい、オンドリャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」」

 バキバキバキバキバキバキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 バキバキバキバキバキバキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 「○×△□$#@*○×△□$#@*○×△□$#@*!!!!!!!!!!!!

 ○×△□$#@*○×△□$#@*○×△□$#@*!!!!!!!!!!!!!」

 会場中に、新ケンスケの魂の叫び声が響き渡った。

 

 

 「さすがは、本人同士やな。見事な息の合いようや」

 感心したように、新トウジが唸った。

 「ホント、どっちのマナちゃんもパワフルだね」

 ノホホンと、シンジが応じた。

 そんな二人の会話に、Re14ケンスケが、やや非難するような視線を新シンジと新トウジに向ける。

 「二人共、助けようってつもりはないんですか!」

 「そないな事ゆうたかて、なぁ、シンジ」

 「ウン。マナちゃんの餌食になるのはゴメンだからね」

 見事なまでに冷たい反応の新シンジと新トウジに、Re14ケンスケは尚も食い下がる。

 「し、親友じゃないんですか!」

 「さすがにねぇ・・・。あそこまで逝ってしまうと、考えちゃうよ」

 「せやな・・・」

 「そ、そんな・・・」

 言葉を失う、Re14ケンスケ。誰も、新ケンスケを助ようとはしない。

 

 

 そんな時、救世主??が現われた。

 

 「「何の騒ぎなのだ!」」

 

 ビクッ!

 その野太い声に、ダブル・マナちゃんは、思わず新ケンスケに極めていた、サソリ固め&キャメルクラッチを解いてしまった。

 「だ、誰よ・・・」

 と、首を巡らした、Re14マナの視界に、怪しさ400%×2のダブル・顎鬚親父が映った。

 

 Re14ゲンドウ&新ゲンドウ。

 夢のダブル・ゲンドウである。

 

 「脅かさないでよ、父さん!」

 ピョ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!

 次の瞬間、新マナちゃんは、ダブル・ゲンドウに向かって飛んだ。

 

 バキ! ドッシーーーーーン! ガキッ!!

 新ゲンドウとRe14ゲンドウは、まったく見分けがつかないにも関わらず、新マナは正確に、父、新ゲンドウに、キャメルクラッチを極めた。

 正に、目には見えない父と娘の絆である。

 

 「地獄に落ちんかい、おんどりゃああああああーーーーーー!!」

 「モガァーーーーーーー!!」

 新マナに一分の隙もないキャメルクラッチを極められ、新ゲンドウは悲鳴を上げた。

 (う、うおおおおおお!! 娘の成長を我が身体で直に確かめる事が出来ようとは!!

 私はしあわせな男だぁ!!)

 

 

 「な、何なのよ、あれは・・・?」

 新マナ&新ゲンドウの姿を、Re14アスカは呆然と見つめていたが、ややあって、救いを求めるがごとく新アスカに視線を向ける。

 「と、止めなくていいんですか?」

 「いいのよ。あれがあの親子の愛情表現なんだから」

 「あ、愛情表現って・・・」

 新アスカの返答に、Re14アスカは、顔を引き攣らせた。

 その時、Re14アスカの隣りに、父、Re14ゲンドウがやってきて、ボソッと言葉を漏らす。

 「・・・アスカ。私には、あのような過激な愛情表現をせんでくれ・・・」

 「・・・頼まれたってしないわよ、お父さん・・・」

 「そうか・・・」

 憮然と返すRe14アスカに、なぜかRe14ゲンドウはやや残念そうな表情を浮かべた。

 

 

 その頃、会場の一角のテーブルにて、会話を交わす、脇役ーズ。

 

 「「うむ・・・」」

 まずは、ダブル冬月。

 で、その内心はといえば・・・。

 Re14冬月の場合。

 (六分儀ごときに卍固めを極められるとは・・・。私のくせになんと惨めな奴なんだ・・・)

 新冬月の場合。

 (六分儀ごときに、下僕4444号などと呼ばれるとは・・・。私のくせになんと情けない奴なんだ・・・)

 

 

 「はーあ・・・。しっかし、僕の扱いはどうにかならないのかな・・・。

 特筆事項が、給料90%カットだけなんだよ・・・」

 「マコト、お前はいいじゃないか・・・。俺みたいに、男相手にラブ・シーンを演じないだけ、マシさ・・・」

 「そうよ。私なんか、何にも落ち度がないのに、先輩に改造されたのよ・・・。

 迷惑な後輩を持ったばかりにぃ・・・」

 愚痴を漏らすは、日向、青葉、マヤのオペレータートリオ。

 

 

 ハイ、脇役ーズの出番はここまで。

 

 

 「時に、惣流君・・・。で、よいのかな?」

 どこか照れくさそうに、Re14ゲンドウが、新アスカに話しかけた。

 「構いません、司令」

 「司令、か・・・」

 「あら。アスカみたいに、お父さんって呼んで欲しいんですか?」

 からかうような新アスカの言葉に、ゲンドウは視線を外す。

 「むむ・・・。そんな事はどうでもよい。

 例の準備は整っているのか?」

 「ええ。天才であるアタシに、抜かりなんてないわよ」

 と、新アスカはウィンクして見せた。

 「何の話なの、アスカさん?」

 Re14アスカの問いかけに、新アスカはニコッと笑う。

 「すぐにわかるわよ」

 

 

 やがて、照明が徐々に落とされ、パーティー会場は薄暗くなった。

 「え?」

 Re14アスカは、呆然とジオ・フロントの天井を見上げた。

 

 フッ・・・。

 一粒の白い宝石がRe14アスカの頬に落ちる。

 

 「え、何、これ・・・?」 

 呆然と呟くRe14アスカ。

 「ああ・・・」

 いつのまにか、Re14アスカの頭上に、数えきれない程の白い宝石が舞っていた。

 その冷たい感触は、Re14アスカの火照った頬を冷やしていく。

 「冷たい・・・」 

 「これは・・・。雪だ・・・」

 と、Re14シンジが、目を丸くした。

 「これが・・・」

 呆然とRe14アスカは呟く。

 「まるで、宝石が舞っているみたい・・・」

 

 リトルゴジラ・レイちゃんと新レイも、白い宝石を夢見ごこちに見つめている。

 「がお・・・」

 「キレイ・・・」

 

 「「「「「・・・・・・」」」」」

 ダブル・マナちゃんにRe14トウジにRe14ヒカリにRe14ケンスケもまた、言葉を失って、天に舞う雪を呆然と見上げていた。

 

 

 「で、でも、どうして、ジオ・フロントの中に雪が・・・?」

 当然の疑問を口に出す、Re14シンジ。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 「これは、アタシ達からアンタ達へのクリスマス・プレゼントよ」

 新アスカの言葉を聞いて、子供たちは、一斉に彼女の方を向いた。

 

 そして気づく。

 

 新シンジ、新アスカ、新トウジ、新ヒカリ、新ケンスケ、ダブル・ミサト、Re14加持、Re14リツコ。

 そして、ダブル・ゲンドウとその他の大人達が、慈愛に満ちた表情で自分たちを見つめている事に。

 

 「ああ・・・」

 Re14アスカは、天に向かって両手を広げた。

 その動きに、他の子供たちも倣う。

 

 そして、一斉に歓声をあげて飛び跳ねた。

 「「「「「「「わぁーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」」」」」」」

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 「どうやら、アタシ達のクリスマス・プレゼント、あの子達、気に入ってくれたみたいね」

 新アスカは、安心したように呟いた。

 「そうだね、アスカ・・・」

 ゆっくりと新アスカの肩を抱く、新シンジ。

 「シンジ・・・」

 新アスカは、眩しそうに、歓声を上げて飛び跳ねている子供たちを見つめて、口を開く。

 「ねぇ、シンジ。アタシ達、ほんのちょっと前まで、あっち側にいたんだよ。

 でも、いつのまにか、こっち側にどっぷり浸かっちゃってる・・・」

 「成長したんだよアスカ。お互いにね・・・」

 「ウン・・・」

 

 

 それは、この聖なる夜だけの夢の瞬間。

 

 

 Merry Christmas for the people

 Merry Christmas to your love

 Merry Christmas for you and me

 Merry Merry Christmas to you all

 

 

Dreams of Christmas END

Asuka will return.

Mana will return.


アスカ:雪が見れるなんて、素敵なクリスマスねぇ。

マナ:わたしが登場する時のプレリュードって、あれは何!?(ーー#

アスカ:擬音じゃない?

マナ:どこをどうやったら、あんな音が出るのよっ!(ーー#

アスカ:まぁまぁ、折角みんなで盛り上がったクリスマスなんだから、今日くらいは起こらないで。ね。

マナ:そうよっ。盛り上がってたわよ。

アスカ:でしょ?

マナ:その中でっ! これだけの長いストーリーでっ! わたしの登場シーンが、インパクトあるのはなぜっ!?(▼▼#

アスカ:そ、それは・・・。

マナ:わたしの登場シーンだけ、どうしてみんな絶叫するのっ!?(▼▼#

アスカ:そ、それは・・・。

マナ:さすがは、本人同士やってどういうことよーーーーーっ! なにが、さすがなのよーーーーーっ!(▼▼#

アスカ:鈴原に聞かないと・・・アタシはなんとも。(^^;

マナ:しかもっ! しかもーーっ! 最後のいいシーンに、どうしてっ! わたしだけ名前がないのーーーっ!(▼▼#

アスカ:(^^;;;;;;;;;;

マナ:マダマニアウサさんっ! クリスマスプレゼント、楽しみにしててね。(爆弾詰め詰め)(▼▼#
作者"マダマニアウサ"様へのメール/小説の感想はこちら。
fwkv5789@mb.infoweb.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

inserted by FC2 system