第5話 バカカップル誕生

 ガタン

玄関のドアが閉まる。

薄暗がりの中 シンジはこちらを見ているアスカに気付いた

 「ただいま。」

シンジは玄関の灯りをともす。アスカが眉間にしわを寄せ腕組みをして立っていた。

 「どこ 行ってきたの。」

 「ちょっとね。」

シンジは ばつが悪そうに答える。

 「だから どこなのよ?」

 「別に何処でもいいだろ?心配してくれているの?」

 「な なにが。」

 「今は アスカの青い瞳の中にいるよ。気持ちよさそうに・・・。」

 「ぶっ 誰がそんなキザな台詞言えって言ったのよ。」

思わずのけ反るアスカ

 「ははは」

シンジは笑って誤魔化す。

 「誤魔化すの 何処に行っていたの?」

 「ネルフで訓練していたんだ、保安部の人たちとね。」

 「なに ミサトに命令されたの?」

 「自発的にさ」

 「は 何でまた。」

 「今の自分に満足していないから。いろんな事を 知り力をつけたいから。」

 「どうして?」

 「決まっているじゃないか 大好きなアスカを守りたいからさ。」『えー ちょっと待ってよ何言っているの僕』

 「ありがとう うれしいわシンジ。」『ふざけ あれ なんてこと言うのよ あたし』

 「感謝することないよ。好きな人を守りたい これは当然の気持ちだから。」『あー やめてよ』

 「そんなの わかっているわ。あたしだって同じだもの。」『ど どーして』

 「どうしてかな?」

 「あんたバカァ!!シンジのこと好きだからに決まっているでしょ!!」

 「ありがとう アスカ でも 君から聞きたかった。」

 「シンジ」

 「アスカ」

二人の腕は相手の身体を求め 唇はお互いのそれを求める

 シンジには、加持から聞いたアスカの過去が見える 孤独感 父親との深い溝 母親の死 意固地になる心

加持の言葉で伝え聞いただけなのにイメージが浮かぶ そのたびに張り裂けそうなアスカの心

 アスカにも、見える 暴走する初号機 LCLだけのプラグ 別離する父親 無機質な生活 閉じこもる心

アスカにもハッキリ解る その度に沈んでいくシンジの心

 お互いの過去もモノクローム映像の後にカラーの共有したイメージが浮かぶ

  オーバー・ザ・レインボウ ユニゾンの練習 浅間山 停電の本部 学校 そしてここミサトの家・・・

 「「何故 もっと早く出会わなかったんだろう。」」

 「「いや 遅くはない これからは ずーっと 一緒に・・・。」」

今 二人の心の内の相手の姿が 相手の心の内のそれと同質化する

 接した身体から 重ねた唇から 互いの心が流れあう 至高の時

そして・・・・・

 

 葛城家 玄関ドアの外

 「うーん 静かね。」

耳を澄ませるミサト 最初こそシンジとアスカの会話が聞き取れた。

 それがとぎれた後 ピチャピチャと何かが触れあう音がしたが

やがて それも聞こえなくなった。

 レイの目から輝きが失せる。

 「二人とも何しているのかしら ちょっち」

ミサトがドアノブにかけた手を レイが止める

 「それは野暮っていうものよ」

 「でも 私は二人の保護者よ!」

 「葛城三佐 あなた二人に殺されるわよ。いえ その前に あ た し が・・・。」

レイの目が半眼より細いそれに変わる

 ヒィ

ミサトの背に冷たい物が走る それは絶対的強者に対する恐れ

猛獣の檻の中の小動物 蛇に睨まれた蛙

それをミサトは目の前の14歳の少女から感じていた。

 「復讐にとりつかれ 二人を道具として・・・保護者といえる?」

今度は人間として全てを見透かされた恐怖

 「あ あなた それを・・・。」

視界が薄れそうになるミサト

 ハッ

気がつくと目の前に悪戯っぽい笑みを浮かべたレイが立っていた。

 「さあ 行こう?」

手を繋がれ そのまま連れて行かれるミサト

 「ねえ 葛城三佐 あたしもアスカみたいにミサトって呼んでいい?」

 「ええ 勿論 かまわないわ。」

 「やった。今日はあたしんちに泊まろうね。ビールくらい買ってあげるから。」

 「ホント うれしー。」

喜びながらミサトは、さっきのレイはなんだったんだろうかと思う

 『まあ いいか!気のせいね きっと。さーて エビチュー!!』

中学生に奢られて嬉しいか ミサトー

 

 同時刻 ネルフ発令所

ウーッツーーーー

鳴り響く警戒音

 「どうしたの??」

研究所でデータ整理をしていたリツコが慌てて確認に来る

 「ATフィールドの発生を確認。」

 「パターン青 使徒です。」

 「場所は?」

 「第3審東京市税務署 半径200メートル以内。」

 「それって・・・。」

 「そう 葛城作戦部長の自宅付近です。」

 「え・・・」

リツコの頭の中にチルドレン2名の損失というシナリオが描かれる

 突然鳴りやむ警報

 「目標 存在しません!!」

 「MAGIは警報機のエラーを呈示!修理調整に入ります。」

フウ

ため息をつくリツコ

 「あー エラーで良かったわ。しかし・・・・。」

生まれた疑問を完全には打ち消せないリツコが居た。

 

  2時間後 綾波宅

 「だーから なんだっていうのよ あの二人 ちょっとレイ知ってるんでしょ。」

酔って管を巻くミサト すでに買ってきたビールは空き テキーラをラッパ飲みしている。

 「なんだかんだと言われても 答えてあげられないわ。」

 「そんな 理由を教えてよん。」

 「世界の平和を守るため。世界の破壊を防ぐため。」

 「なに 言っているのかわからないわん。」

 「愛と真実の・・・。」

 「えーい レイどうしても言わないなら・・・。」

 「どうするの?」

突然 ミサトは立ち上がり

 「月に代わって お仕置きよん。」

ポーズを決める と

 コテッ

軽いいびきをかきながら眠ってしまう。

 「ミサトの子守も疲れるわねぇ。」

レイは、ミサトに毛布をかぶせると窓を開け天空の月を見上げる。

 月の光に照らされ 視線を自らの手のひらに移すとそれを開いたり閉じたりしてみる。

 『補完か・・。』

レイは、壁越しに漏れてきたシンジとアスカの心を思い出す。

 『老人達が固執するのも解るような気がする・・。でも。』

 『二人は、今日のことを、許してくれないかもしれない。でも 憎まれても・・・

 二人には幸せになって欲しい。』

 二人の不幸は、汚れた大人達のせいか それとも・・・・。

 『もう 少し もう少しで・・・・帰ってくる。もう少しで・・・。』

ここでレイは開いた手を握りしめる。

 『ううん 明るく行こうと決めたじゃない。』

一人でガッツポーズをして ベッドに倒れるレイ

心地よい疲労が彼女を深い睡眠に誘う・・・・。

 

翌朝 葛城宅 アスカの部屋

 「うーん よく寝たー。」

シンジは、目覚めた伸びをする

 あれ?

いつもの寝床とは違う 違和感 

 『あれ ここは・・・・・アスカの部屋。まずい』

シンジは、慌てて飛び起きる

 『寝ぼけたかな?アスカは何処だ?』

ふと傍らを見やると 朝日に輝く黄金の髪 

 サーッ

シンジは自分の血が引いていくのが解った

 『殺される・・・・。』

ふと 自分が全裸なのに気付くシンジ

 『まさかね』

シンジは 思いついた事実を否定するいや肯定するための証拠を求め

アスカのシーツをめくる そこには

 『あっちゃー。間違いないよね。』

シンジは昨晩のことを よーく 思い出してみる 間違いない

 『いろんな話をしたような気がする。そう1日や2日で出来ないような。』

 『そして アスカと解り合えたような気がする。そう 言葉じゃなく。心と心で・・・。』

 『変だね。想いが通じ合ったのは昨日なのに・・・。』

シンジとて健全な男の子 アスカに対する性的願望はあった。

しかし それは想いが通じて 手順を踏んでのつもりであった。

 『それが いきなりだもんね。最低かな 俺って。』

少し内罰的になる

 『そんなの止めようと誓ったじゃないか』

誓った 誰と そう アスカと

 『そう アスカと 誓った。ずーっと一緒にいよう。お互いを愛し合い思いやって行こうって・・。』

シンジは、まだ眠る最愛の女性を見る

 『昨日のことなのに 忘れてた。ゴメン・・・・これもなるべく止めるんだったね。君を怒らせたり

 悲しませたりしないように・・・。』

 「さーて まずは、我が愛しの姫君のために 朝ご飯とお弁当だな。」

気を取り直しすぐに主夫業に戻るシンジだった。

 

 少したった 同所

 パッチリ

アスカは、快適な目覚めの時を迎えた。いつもなら低い血圧に悩まされるのに・・。

そんなアスカの下腹部に走る鈍い痛み

 アレッ??

シンジと違い頭脳明晰なアスカは、昨晩のことをキッチリ思い出す

シーツに残る赤黒いシミのことも

 『あ そうか 昨日シンジと・・・・。』

 カーッ

シンジと違い顔が上気するアスカ

 へへへ

 『あれ あたし笑っている。いつもなら・・・』

そう いつもの自分なら 怒って 怒鳴り散らしていただろう でも

今アスカにあるのは幸せの高揚感のみ 負の感情は一切合切

きれいさっぱりシンジが洗い流してくれていた。

 そんな アスカの嗅覚をみそ汁の臭いがくすぐる

 「あ シンジ起きてる。」

アスカは、散らばっていた服を着込んでリビングに出る。

 「あ アスカ おはよう」

アスカの姿を見つけたシンジが笑顔を見せる

 「シンジ へへへ おはよう!」

アスカはそう挨拶を返し 唇に指を当てる

 「あ そうだったね。」

パタパタ

スリッパの音がアスカに近づく

 チュッ

 「おはよう 僕の我が儘お姫様。」

 「おはよう あたしの素敵な王子様!!」

 「さあ お風呂沸いているから ご飯の前にどうぞ。」

 「うん ありがとうシンジ。」

アスカは、朝のキスの余韻に浸りながらバスルームに入る

 ♪ 蒼い瞳の輝きは この地球もかなわない 天使も逃げる 伝説の美少女〜♪

自然と歌が出る シャワーを浴びるアスカ 足の内側にお湯とは違う液体を感じる

 「あれ・・・昨日は大丈夫だよね?確か・・・。」

それをすくい指で感じる 昨晩の事を思い出す 蘇る痛み それにも増した快感

 「今日も Okね。へへへ おねだりしようっと。」

と アスカの正面の鏡には、いやらしい笑みを浮かべた自分が写っていた。

 「きゃん もう エッチ。」

アスカは鏡の中の自分にシャワーをかけた。

 

2時間後 第壱中学 2年A組

 「「みんな おはよう」」

シンジとアスカのユニゾン挨拶が決まる。

 「おう シンジ、惣流おはようさん今日も夫婦でって ぶっ。」

トウジは腕を組んで登校してきたシンジ達を見て思わず吹き出す

 「「いやーんな感じ」」

トウジとケンスケ

 「不潔よー」

ヒカリ

 そこへ レイも登校してくる。

 「みんな おはよう。何 騒いでいるの??」

 「聞いてくれ 綾波 実はシンジと惣流が・・・。」

ケンスケは今だ腕を組んでいるシンジとアスカを指さす

 「へえ シンちゃん アスカ やるじゃない。これで公認ね。」

 「シンちゃん??」

アスカは馴れ馴れしいレイに苛立ちを覚える

 「ちょっとファー じゃないレイ、シンジのことシンちゃんだって 誰に断って・・・。」

アスカはレイに詰め寄る レイは事も無げに

 「誰って、シンちゃん本人じゃない。心配しないでいいわ。人の男盗るほど飢えてないから。」

ボンッ 

 この言葉に反応したアスカは顔を赤く染める

 「ところで アスカー。シンちゃんとつき合うのはいいけど・・・。」

 「何よ。」

レイは自分の首筋を指で押さえながら

 「ここんとこに、凄いー キスマークついているから 気をつけないと・・・。」

慌てて シンジの首筋を確認する一同 しかし 異常はない

 「何も ないじゃないかレイ。僕ら中学生だよ そんな。」

うろたえるシンジ アスカもレイのたちの悪い冗談に腹を立て

 「そうよ そんなところに付けるわけないじゃない。」

 「アスカー。」

泣きそうなシンジの声

 「じゃ 見えないところには 付けてるのね。はん 何をしてんだか。」

レイは呆れたように言い放つ

 ボンッ ボンッ

ユニゾンして染まる顔 レイにいいように遊ばれている。

 「はは センセも惣流も夫婦円満でえーこっちゃで なあ。」

トウジもちゃちゃを入れる アスカは、反論先を見つけたとばかりトウジに詰め寄る。

 「うるさい ジャージバカ まだ入籍していなんだから 夫婦って言わないの。」

 『まだってなあ。惣流〜。』

トウジは返答を口にしなかった。

 シンジは、もうあきらめましたとばかり ウルウル涙を流している

 「アスカー、トウジに用があったんじゃないの?」

おおそうか とばかりアスカは右拳で左の掌を叩く。

 「えー 鈴原君。」

気を取り直したアスカが、可愛くトウジの正面に立つ

 「鈴原君って??なんや、惣流 気持ち悪いで?」

 「うるさい あんたは あたしの質問に答えること いーい

 答えによって出る商品が違うから。」

 「商品が、でるんか??ほな やるでー。」

 「よろしい では行きます。

 鈴原トウジ イン バージンロード クイズ

  今日はトウジ君の結婚式 さーて 隣に居るのは

    1番 輝ける日輪のごとく華麗に咲き誇る情熱の赤い薔薇

       惣流・アスカ・ラングレーちゃん

    2番 月の光を受けひっそりと咲く白薔薇の君

       綾波 レイちゃん

    3番 さわやかな山並みに咲く白百合の人

       洞木 ヒカリちゃん

  さーて 何番でしょう。」

どうでもいいけど 自分だけ肩書きが長くない アスカさん?

 『なんや この問題は・・・。惣流は、間違うても嫌やな 怖いし。

  綾波は、なんかようわからんし。

  委員長・・・・まだましかな。よし。』

 「よっしゃ しゃーない 3番の委員長でええわ。」

 「それどういう意味よ!」

ヒカリの鋭い声が飛ぶ

 「まあ まあ」

アスカはそれを手で制した。

 「3番か〜。鈴原 あたしでも良かったんだよ〜。どうせクイズだし。」

アスカは意地悪そうに トウジを見つめる

 「アホ おまえとそういうことになるって 考えたこともないわ。」

 「じゃ 鈴原にとって あたしは何?」

 「なんや おまえはただの友達や。」

 「友達?」

 「そうや。」

 「あたしがエヴァのパイロットじゃなくても?」

 「友達は友達や!エヴァなんか関係あらへん!」

 「そう・・・。」

 アスカは横に向いて俯く 少し肩が震える

 「ありがとう」

 「なんや 惣流?なんか言うたか?」

 「なんでもないわよ。さて 商品だけど 3番はフレンドリー賞です。

 商品は2つ 1つ目 洞木ヒカリ嬢お手製のお弁当を無期限に食べれる権利!」

 「おー そりゃありがたい。これで昼飯の心配せんでもええ。委員長頼むで。」

アスカはヒカリにVサインを出す。赤く染まるヒカリの顔

 「もう一つはなんや惣流!!」

トウジは先をせかす

 「もう一つは、はい これ。」

アスカは小さめの箱をトウジに渡す。

 「なんや これ 開けるで、バンダナかいな・・・。もしかして これは・・・。」

 「そうよ 昨日言っていたドモン・カッシュから貰ったバンダナよ。名前も書いているから

 サインっていうのも変だけど・・・。やっぱ現存する唯一のサインかな?」

 「ええ えええんか。ほんまに!済まんな 惣流 これ 大事にするわ。」

 「いいわよ。お守りって言ったって あたしにはシンジが居るし シンジは

 興味ないみたいだし・・・。まあ あんたも いい友達持ってよかったわね。」

聞きようによっては恥ずかしいぞ その台詞 アスカさん

 「そうやな 惣流 感謝するで。」

 「あたしもね。」

その時予鈴がなる 席に着く生徒達 授業がはじまる。

 

 昼休み 

 「さあ みんな 屋上でお昼にするわよ。」

元気に飛び出す アスカ

 「仕切るなよな 惣流!!」

ケンスケは異を唱える

 「ふん 鈴原にだけ 何かあげたから ひがんでるの??情けない男ね。」

 「そんなんじゃ ないけど・・・。」

 「あんた あたしの恩恵を受けてるでしょ。さあ これあげるから 機嫌直しなさいよ。」

 「おーっ これは、惣流 おまえ いい奴だな。」

 「はい 感謝するなら レイのパン一緒に買ってきて いーい?」

 「勿論さ じゃ」

走り出すケンスケ

 「アスカ、ケンスケに何をあげたの?」

シンジは不審に思った。

 「なんでもないわ。写真よ。ミサトのお風呂上がりのやつ。」

 「アスカー・・・・・。」『怖い』

 「さあ シンジ 屋上に行こう。」

 「いや トウジと話があるから 先に行っててよ。」

 「ふーん 早く来てね。」

 「ああ わかった。」

シンジは、連れだって歩く女性陣を見送る

 「なんや シンジ 話って?」

 「あ うん トウジ今朝はありがとう。」

 「なんや 別に礼を言われることはしとらんわ。」

 「いや アスカの事 友達だって言ってくれただろ?」

 「そのことかいな?当たり前や ほんまのことやないか?」

 「でも アスカは嬉しかったみたい。泣いていたのわからなかった?」

 「あの 惣流がか?ホントか?」

驚くトウジ 

 「ああ それだけ嬉しかったのさ。アスカは、ここに来て委員長やトウジと知り合う前は

 同年代の友達って一人もいなかったんだ。アスカって大学を飛び級で出てるだろ。

 周りはみんな年上 そして エヴァのパイロットだろ、みんな敬遠してたみたい。」

 「そうか ワシ なんかあいつの事考え違いしとったわ。済まんことしたな。」

 「いつか そう言ってあげてよ喜ぶから きっと。」

 「そうか 寂しかったやろな。惣流!」

トウジは呟く

 「でも これからは僕が寂しい想いはさせない。僕がいつも一緒にいる。」

シンジは決心したように宣誓する。

 「センセ なんか 変わったな。」

 「そうかな。僕は 僕 碇シンジさ。さあ みんな待っているよ 行こう。」

 「はいな。」

元気に駆け出す二人 しかし トウジの元気もここまで

この後 屋上でのシンジとアスカの餌付けのしあいにげんなりさせられる。

ただ一人 ほくそ笑むレイを除いて・・・。

 「クスクス ミサト 今夜から地獄よ。」

 

 夕刻 ネルフ通用門

 「さーて 今日は残業もなし 帰ってゆっくりするわよん。」

愛車のルノーをとばすミサト

 あーあ ミサト 君の帰る家に安息の時間はない

それを 知らぬが故 今は 幸せに浸るがよい。

 君の輝ける未来は・・・・・遙か彼方だ。


 全てを理解し合えた シンジとアスカ。

その前に 現れる 第12使徒レリエル 弐号機を庇いディラックの海に取り込まれるシンジと初号機

 刻一刻迫る非情の決断 果たしてシンジは アスカの元に戻れるのか?

次話 「目覚め!帰還の時 ユイ リターンズ」

 さーて 次回もサービスしたいけどな??


マナ:いきなり、この展開はなにぃぃぃぃぃっ!!!?

アスカ:前回、ファーストに言い負かされたけど、ま、こういうことなら許そうじゃないの。

マナ:なんなのよこれぇ。アスカの為にあるような話じゃないのっ!

アスカ:こんなファーストなら、アタシも仲良くできるかな。

マナ:綾波さん・・・裏切ったわね。

アスカ:っていうか、これってやっぱりファーストじゃないんじゃない?

マナ:じゃぁ、誰なのよぉ?

アスカ:わかってるくせに。(ーー)

マナ:(^^;
作者"もん"様へのメール/小説の感想はこちら。
nishimon@mail.netwave.or.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

inserted by FC2 system