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第9話 四人目の適格者

 

 「あー ケーキ屋だ!!うわぁー 感じの良いブティックも・・・・・。ねぇねぇねぇー キョウコ 今度行こう!!」

ネルフ技術部の制服に白衣を羽織ったユイが車窓から外を見て 傍らの女性の名を呼ぶ

 「そうね 私たちもろくに着る物持ってないし・・・。いつもネルフの制服に白衣じゃ嫌ね。」

キョウコもユイと同じ格好をしており 当然といったような相づちを打つ

 「はあ いい気なもんだわ。」

車を運転するリツコはため息を漏らした。

 ユイとキョウコがエヴァから帰還してから ネルフの技術部は、格段に忙しくなった。

 キョウコの帰りを待ったように、ユイは新しいプロジェクトを幾つか立ち上げてくれた。

 もともと そんなに暇な部署ではなかったが、今はハッキリ言って大好きな猫の手も借りたいと

リツコは感じていた 職員は休み返上で頑張って貰っている。 

 しかし 技術部の職員からは不満の声は聞こえてこない ユイがゲンドウを通して

これからのネルフの進むべき道を訓示したからであった。 また 呈示されたプロジェクト

にしても エヴァの戦闘関係の物以外にも エヴァテクノロジーを流用した医療・科学技術の

革新とも言えるようなプランが存在しており それが技術職の志気を煽ったからとも言えよう。

 勿論 技術部以外の職員も 極めて士気が高い が 今後の方向性に疑問を持った者は

幾人かは存在していたが しかしそれは驚くほど少数で その者達は多額の退職金と共にネルフを去っていた。

 リツコは、ちらりとルームミラーで 後部座席で きゃいきゃい騒ぐ二名の女性を伺った。

 リツコにとっても ユイは特異な存在であった。自分が愛したゲンドウの妻、初めは彼女を疎ましく

思ったが、彼女の態度や能力には目を見張るものがあり ゲンドウとユイのお互いの一途な愛も確認できた。

 また ゲンドウの彼女に対する情けない行動が ゲンドウへの想いを急激に冷めさせてくれた。

 今では、ユイを才能のある科学者として 憎悪せずつき合っていけると思っている。

 『結局 あの人とは なんだったんでしょうね?』

ふと リツコは自嘲の笑み浮かべた。

 「ちょっと リッちゃん 第壱中って あと どれくらい??」

リツコの思考をユイの声が遮る

 「あ はい あと 5分くらいです。ユイさん。」

リツコはユイに返事をする。

 「もう ユイちゃんよ!!リッちゃんより年上って思われるじゃない!!」

ユイは唇を尖らせ不満の様相を露わにする

 『事実 年上だろうが!!』

リツコは心の中で反論しながら 今日の目的を思い出した。

 『フォース・チルドレンか?』

アメリカ第2支部の消滅後 アメリカ政府は、参号機差し出した。

勿論 ゲンドウは、公表した資料と本部の忠告を無視したことをちらつかせ

莫大な予算を得ていた。 もっとも その見返りとして 政治家の一部と軍需産業の

不正を明るみにして政府が彼らの資財を没収したため 政府自体はさほどの痛手を受けていなかったが

かの国では 今は選挙の嵐である。

 そして 現在レイがアメリカに参号機の受け取りに行っている。

 使徒の力を持ち コピーとはいえ ユイの知識 思考パターンを受け継いだレイが居るのだから

参号機は滞りなく移送されるだろう。実際、先のキョウコのサルベージの時レイは弐号機を外部から起動させ

シンクロ率100%をはじき出しており、リツコにとっても不安要素はほとんどなかった。

 参号機のパイロットであるが、最初はレイが兼任するという案も出たが、復活し技術部所属となったキョウコの一言で

新たなる参号機パイロットが選出された。

 そこでユイとキョウコは、そのチルドレンのスカウトと自分たちの子供であるシンジとアスカの様子見のため

第壱中学に行くと言いだしリツコはそのお供である。

 しかし 世間には、後輩職員を連れたリツコの出張としか見受けられず ユイ達のことを詳しく知らない守衛に

 「赤木博士も 後輩達の指導で大変ですね。」

と言われ 悪のりした ユイに

 「よろしくお願いします。赤木先輩!!」

などとからかわれた時は流石に腹が立ったが・・・・。

 「あ あれがそうね?」

キョウコは、行く手に見える第壱中学の建物を指さしてから 手元のファイルに目を落とした。

 「鈴原トウジ君か・・・・。会えるの楽しみね!アスカちゃんはバカって言っていたけど

 あの子のバカは、決してけなし言葉じゃないから・・・。」

外見18歳のキョウコは期待を込めた笑みを浮かべていた。

 

 第壱中学 2-A 教室

 「てへへ・・・。」

英語の授業中 アスカは、シンジの姿を見て ボーッとしていた。

 何故か このごろ こういう事が多くなったとアスカは思う。

少し前の自分は何であったのだろう?

 今 考えると あんな自分に対してシンジはじめ周りの人々はよく接してくれていたと思う

 そして シンジと解り合えて 恋人同士になれた それだけでも幸せだったのに

 シンジの母親ユイが、初号機の中から帰還して 彼女のおかげで シンジが一段と明るくなり

それまでは深い溝があったシンジとゲンドウの仲をも修復させた。

その上 なんと ユイは死んでしまった(と思っていた)母キョウコを取り戻してくれた。 

 キョウコは帰ってきてから アスカ達の部屋の隣のユイの家に同居しており、新生ネルフのため

多忙な毎日を送るも 夜は ユイかキョウコのどちらかは家に帰ってきて 夕食を作ったり その日の

出来事を話したりして アスカにしてみれば絶対実現しないであろうと思っていた夢が現実のものとなっていた。

 事実 本日の弁当はキョウコがアスカとシンジのためにと作ってくれたものであった。

 『いいのかな こんなので。』

アスカは今現在の状況を思い直して幸せを噛みしめるも果たして現実かと言う不安も感じていた。

 キョウコが帰ってから アスカのエヴァへのシンクロ率はシンジほどでないが低下していた。

しかし もうそんなことは今のアスカにとっては些細なことである。

 現在の 自分の生きる指針は、今の幸せを守ることであり サードインパクトなどとんでもない 

 『ゼーレかソウルか知らないけどそんなものや使徒なんかの思い通りにさせるものですか!!』

アスカの瞳に決意の光がともる。

 ここで 振り返ったシンジとふと目が合い 彼が極上の笑みを浮かべる

 『へへへ シンジ〜』

瞬間の決意もむなしく 真っ赤になって たれていくアスカの姿があった。

 この姿を毎朝シンジという恋人がいるにもかかわらず アスカの下駄箱にラブレターを入れる輩がみたら

百年の恋もいっぺんに冷め いやいや 逆に惚れ直して入れ込む奴もでるかもしれない・・・・罪作りなアスカさん。

 「あのー 先生 ちょっと ええやろか。」

アスカのほんわか気分に水を差すトウジが教師に送る声 生徒達の視線が声の主トウジに集まる。

 「なんだ 鈴原?」

英語教師が授業中 断りもなく発言したトウジを咎める。

 「校長室まで 至急来いちゅう メールが入ったんやけど。」

 「校長??仕方ない すぐ行きなさい。」

校長の名前を出され 教師は、トウジを急き立てた。

 「ほな 行ってきま。」

トウジは、首を傾げながら 教室を後した。

ヒカリが心配そうな顔でトウジの姿を追う。

 「あの ジャージバカなんかやらかしたな? 後でとっちめてやるんだから!!」

ヒカリの不安げな様子を目の当たりにしたアスカは、トウジが出て行った方向をみて息巻いた。

 

 第壱中学 校長室

 「鈴原トウジです。」

トウジは、校長室に入った途端 校長以外に3人の美女を見つけた。

 その一人には見覚えがある

 「鈴原君 君に用があるのはこの人達だ。じゃ 私は、外すから・・・。」

校長は、そう言うや後も見ずに退室した。

 3人ともネルフの制服をきていたため 校長なりに気をつかったのであろう。

 「リツコはん 何のご用ですか??」

トウジは、3人のうち唯一面識の ある女性の名を呼ぶ

 「私じゃないわ。用が あるのは この人達よ。まあ 座りなさい。」

リツコは椅子をトウジに勧めると共に傍らの女性を指示した。

 「はあ リツコはんの後輩の方でっか?」

この時 リツコの顔はぴくぴくと引きつっていたのだが 目の前の女性2名に注意を奪われていた

トウジには気付きようもなかった。

 トウジは、リツコが紹介した女性を見つめる。

 一人は、黒髪黒い瞳の20歳過ぎであろう女性

 『おや 綾波にごっつう似とんな?親戚か ひょっとしたら姉さんか?』

トウジは今日は休んでいる同級生の少女に思いをはせる。

 もう一人は、金髪碧眼の見ようによっては高校生ともとれる女性

その女性はトウジと目が合うと真っ赤な顔をして目を伏せてしまった。

 『なんや 今時珍しい 恥ずかしがり屋さんやな。同じ金髪やけど どっかの誰かも ちぃーとは

 こんな 素振り見せたら 可愛いんやけどな。』

トウジは、最近友達づきあいをしだしたクラスメイト 彼の親友の恋人を思い出し苦笑いをする。

 「何 笑ってんの?えーっと トウジ君だから・・・・。トンちゃんでいいわね?」

黒髪の女性が、話しかけて来てトウジに手を差し出した。

 「トンちゃん???」

トウジは、思わぬ提案に口をあんぐり開けた。

 「ねぇ いいでしょ?」

黒髪の女性は、強請るような視線を絡ませる。

 「はあ まあ」

 「やった。じゃ 握手しましょ。」

その女性は、トウジの曖昧な返答を肯定と受け取ったようだ。トウジも惰性で手を握り返した。

 「まあ たくましい手ね。身体も がっちりしてるわ。うちの子とは違うわね!」

女性は立ち上がり トウジに近づき身体を触る 少し照れが入るトウジ 

 「うちの子って??姐さん お幾つですか?」

 「いーい トンちゃん!」

女性の表情が険しくなる

 「女性に年を聞くもんじゃないわ!」

 「はあ!?」

 「実はねぇ。あなたの同級生にいるのよ あたしの子。」

 「やっぱ 綾波のお母さんでっか?」

トウジは思わず口からレイの名前を出す。

 「あー レイね。まぁ レイも養女みたいなものだから うちの子かもね。実の子もいるのよ。

 えーっと はい これ あたしの名刺。」

黒髪の女性は中指と人さし指で名刺を挟み ピッツ とばかりにトウジに突きつける。

 「えーっと なになに。」

名刺にはネルフのマーク 司令付き 碇 ユイ

そして ギャグマンガ調にデフォルメされた女性の顔 吹き出しに「ユイちゃんと呼んでね」

と記載されてあった。

 「い いか 碇ユイ??」

トウジの声がどもる。

 「そう シンジのお母さんよ。」

目の前の女性 ユイは事も無げにトウジに身分を語る。

 『なんで こんな 騒がしい人から シンジが・・・?世の中 わからんもんや。』

 「あの シンジのお母さん」

トウジが、躊躇いがちに呼びかける。

ユイはあからさまに不快な顔をして

 「トンちゃん?」

 「はい!?」

 「あなた 字が読めないの?あたしのことは ユイちゃんって呼んでって名刺に書いているでしょ!」

 「はあー?!?」

全身を脱力感が襲うトウジ 返す言葉もない

 「で 何か質問あるの?」

ユイは、にこやかな笑みを浮かべトウジの瞳を見つめる。

 『変な 人やけど やっぱ 美人やな。』

少し赤面する トウジ

 「えーと ユイ・・・・ちゃん ワシに何のご用ですか?」

トウジは恐る恐るユイ来訪の真意を問うた。

 「おう そう そう えーっと トンちゃん。あたし達は、トンちゃんをスカウトに来たのよ。」

 「なんのでっか?」

 「決まってるじゃない。エヴァンゲリオン参号機パイロット フォースチルドレンとしてよ。」

 「えーっつ。ワシがでっか?」

トウジは思いもよらぬ申し出に素っ頓狂な声を出した。

 「そう あなた!トンちゃん でも これは、命に関わることだから 慎重に決めてくれていいわ!」

ユイは真顔でトウジに返す。

 「ワシが・・・・エヴァの・・・パイロット。」

トウジは、降って沸いたこの事実に困惑していたのは言うまでもない。

 『どうして わしなんや。』

トウジは思い悩む

 「あのー ユイちゃん どうして ワシなんやろ?」

トウジは心の内をユイにぶつける

 「なんでって それはあなたが変わり者・・・・じゃなくて 一番才能あるからよ!」

ユイは、明解な回答をトウジに呈示した。

 「才能?」

 「そう あなたにあった コアを上手く反応させる才能。」

 「コア??」

トウジに、新たなる疑問が生まれる

 「そう エヴァの心臓部たるコア あなたにはパーソナルパターンをそれに登録するんだけど  

 その コア上手く使えるために ある資質が必要なんだけど・・・。」

 「資質?」

 「そう 才能みたいなものね。あなたが候補者の中でトップクラスだった。」

 「候補者??」

 「そう 2−A組はすべて候補者の集まり・・・。あたしたちの今の敵 ゼーレが意図したこと。でも これ以上は

 機密事項なので パイロットにならないかぎり教えてあげられない。」

ユイはきっぱりと言い切る。

 「もし ワシがことわったら?」

 「クラスの他の人をスカウトするしかないわね。」

 「さよか・・・・。でも ワシが選ばれたのは才能やからか。」

トウジは、自分の選ばれた基準を知りたかった。

 「うーん コアを反応させる資質もあったけど・・・。」

 「あったけど?」

 「トンちゃん あんたから 根性と愛を感じたからかな?」

 「根性?愛??」

 「そう 困難にも耐えうる根性 そして 大切な者を守るという愛! ゆけ 根性戦隊 ガッツマン!!

 戦え!愛國戦隊 大日本!!感じかな。」

 「なんや それは!!」

 「ここの サイト来ている人には説明はいらないわ。常識よ!!」

 「常識でっか?!」

 「そう ガッツマン これはヒロインのレッドが可愛いのよ!で 大日本 この特撮をした人には才能を感じるわ

 きっと 将来 いい作品を残すわよ!」

 「・・・・・」

 「はい これは ちょっとおいといて トンちゃんを選択した一番の理由は・・・。」

 「なんや それは?」

ユイは、少し言いよどむ

 「こ の み よ。」

 「好み?」

 「あたしじゃ ないわよ。」

ユイは、首を左右に振り否定する

 「ほな 誰でっか?」

 「ほら そこにいる・・・。」

ユイは、傍らの金髪碧眼の女性に目を向ける

 「え あなたでしょうか?」

トウジは、驚き関西弁を忘れ標準語で話しかける。

 ユイの言葉にその女性は顔を真っ赤にしてトウジに近づいてくる。

 「あ あ あの こんにちは・・・。いや はじめましてだ・・・・。」

モジモジして口ごもる

 「あ はじめまして。」

トウジも赤面する

 『なんや おしとやかな人やな。もろワシ好みやないか。なんせ ワシの周りの女は・・・。』

そばかすの口うるさい少女と赤みがかった金髪のクラスメートが目に浮かぶ

 「あの ごめんなさい こういう時 どんな顔すればいいのか、わからないの。」

困惑したように  プラチナブランドの女性は俯き両手を頬に当てる

 「笑えばいいと 思うよ。」

ユイが誰かが言ったような横やりを入れる

 「そうね。」

 ニコリ

天使の微笑みを醸し出す。精神攻撃を受けるトウジ。

 『おー 凄く可愛い!!』

心が洗われる思いのトウジであった。

 「あの 私が、トウジさんが誠実そうだから、決めました。ご迷惑でしたでしょうか?」

 「いえ とんでも ありまへん。あなたのような方に そう言っていただいて光栄です。」

日頃の彼から想像もできないような言葉を吐くトウジ

 「あ 申し遅れました。私 こういう者です。よろしくお願いします。トウジさん。」

その女性は、両手で名刺をトウジにそろそろ差し出し頭を下げる。

 「あ そうも・・・・えーと  イッ??」

名刺に目を落とした次の瞬間衝撃の事実がトウジの心臓を鷲づかみにし 脳髄をかき回す

 名刺には

   惣流・キョウコ・ツェッペリン

 とかかれていた

 「そーりゅう キョウーコ ツエッペリン さん???」

トウジは、目眩してきた。

 「あの もしかして 惣流 いや アスカの姉さんでっか??」

そして返ってきた驚愕の答えは

 「いえ アスカは、娘です。トウジさん いつも アスカが、お世話になっています。はーと

ゲシュタルト崩壊を起こすトウジの心

 『汚された、ワシの心が。委員長・・・汚されてしもうた。どないしよう・・・・汚されてしもうたわ。』

沈黙するトウジ

 「あの どうしました。トウジさん??」

キョウコは、再びエンジェル・スマイルでトウジを攻撃する。

 トウジの精神が浸食される。

 「いや なんでもあらしません。」

 『なんや あの 笑顔は反則やで。』

 実際 キョウコの娘 アスカにしても ちゃんと笑顔を武器とすれば 異性に対する精神攻撃が可能であったが

アスカの場合は性格が邪魔をしていた。しかし キョウコは使うべき方法を心得ていた。しかも 大輪の華が

咲き誇るような18歳のキョウコの笑顔である。キョウコは更に続ける 今度は、少し目を潤ませて

トウジの精神汚染はYに突入した。

 「トウジさんは、迷惑かもしれませんが、トウジさんが一番  試練に耐えられると思ったのです。

 あなたがダメなら クラスの他の人に 頼むしかない。これは、脅しじゃありません。みんなが生き残るためには

 あなたがベストなんです。そして、私は、あなたと一緒に戦いたいと思ったからあなたを選びました。」

両の掌をあわせキョウコはトウジに祈った。

 『ここで断ったら 男がすたるわ。』

 「わかりました。キョウコさん ワシに出来ることならなんでもやります」

トウジは、キョウコに告げていた。

 「まあ まあ トンちゃん 今決めないで よーく考えてよ。シンジやアスカちゃんに相談してもいいわよ。

 命の危険があるのは間違いない事実なんだから。」

ユイは、トウジの決断を早計と判断したのか この場での答えを保留させた。

 「ちょっと キョウコ どういうつもり?」

ユイは小声でキョウコに話しかける。

 「え?なんのこと?」

 「何の事じゃないわよ。トンちゃんの前で可愛いこぶりっこじゃない?」

 「ユイ それ 今じゃ 死語よ!」

 「誤魔化さない!!」

 「えーとね。誠実な男も良いかな なんて・・・。」

キョウコは ぽそりと本音を漏らす。

 「あんた本気?自分の娘の同級生よ?ちょっとショタ入ってない?」

 「否定はしないわ、いいじゃない。男と女はロジックじゃないの!今のあたしは誰かのおかげで18歳なんだから 可笑しくない!!」

キョウコは 誰かの と言うところに力を込めるのを忘れなかった。渋い表情になるユイ

 「あんた 面食いじゃなかったの!」

 「見てくれだけの男で 私は苦労したのよ。」

 「そうねー。」

ユイは、キョウコの行方不明の元夫を思い出す

 「彼なら 浮気しないだろうし まあ アタックするくらいは良いじゃない?ね ユイ?」

 「でも なんか 洞木さんっていう人がいるらしいけど・・・・。」

 「負けないわ!!」

 「まあ 勝手になさい。」

ユイは諦めた。

 『ホント 惚れっぽいのが、あんたの唯一の欠点だわ キョウコ。アスカちゃん ゴメン 説得はしたけど

 あたしじゃ 力が足りなかったわ。』

ユイは心の中でアスカに手を合わせ頭を下げた。

 「あの お二人さん なんでっか?」

トウジは不思議な顔をして 内緒話をする二人を見つめていた。

 「いや あは 何でもないの!」

虚をつかれたユイはあわてて誤魔化す。

 「そうでっか?」

 「あ そうだ トンちゃん シンジとアスカちゃんの様子を見たいから 教室に案内してくれる?」

ユイは、話をそらせたかった。

 「えーですけど。」

 「許可は取ってあるわ お願い もうすぐ昼休みだし・・・。トンちゃん以外のシンジのクラスメートを見たいわ。」

そう言って ユイは ウインクを一つトウジに送る。

 「ほな 行きまっか」

 「よし 決まり!リッちゃんはどうする?」

ユイは、先ほどから一言も発していないリツコに訪ねた。

 「私は、ここにいますから お二人でどうぞ。」

 「悪いわね。ちょっち行ってくるわ!!」

ユイはリツコにお願いの手振りをして 3人は校長室を後にした。

 

 2−Aに向かう廊下の3人 先頭を歩くトウジの斜め3歩後ろをキョウコがついて行く

ユイはというと勝手にあちらこちら歩き回り

 「ふん ふん ふん これは 家庭科室ね。」

といった具合に、珍しい部屋や物を見つけては のぞき込んだり 立ち止まったりしていた。

 すこぶる上機嫌で 子供が新しい遊び場を見つけたような感じを受ける。

 「ちょっと ユイさん あまり うろうろしないで下さいよ。」

トウジは困ったように 好奇心旺盛なユイを制しようとした。

 「ユイちゃん!!」

ユイは自分の呼称を強要する

 「あ はい ユイちゃん お願いします。」

トウジが泣きそうな顔をした。

 「えー いいじゃない。子供じゃないから迷わないわよ!」

ユイは、駄々をこねた。

 「ユイ トウジさんに ご迷惑でしょ。おとなしくしなさい。」

 「えー キョウコ そんな・・・・・あっ。」

キョウコの叱責に口を尖らせたユイであったが突然何かを見つけて走り出した。

 「あ ユイちゃーん あれ 行ってしもうた。」

トウジは困り果てた表情をした。

 「いいじゃないですかトウジさん!そのうち 戻ってきますわ。」

 「そうでっか!」

 「はい 行きましょう。」

キョウコは、ここでまた微笑み攻撃

 「はは そうですね。キョウコさん」

 「あの 並んで歩いてもいいですか?」

 「え なんで そんなこと聞くんですか?」

 「だって 最初から 並んで歩いたら 図々しいと トウジさんに思われると・・・。」

 『なんや この人 えらい 奥ゆかしいやないか ほんまに 惣流の?』

キョウコの登場以来 トウジは少々混乱していた。アスカの母親だというがどうしても そう思えない。

 少し年上のお姉さんといる感じしかなかった。しかも 容貌はアスカに似通ったところもある掛け値なしの

美人である。そして 立ち振る舞いは彼の理想としている物に近かった。

 「え ええ 勿論です。キョウコさん。」

トウジはそれ以外の回答を用意できなかったのは仕方ない。

 「それと・・・。私のことは キョウコ と呼び捨てにしてください。」

キョウコはそうトウジに申し出る。

 「そんなこと できませんわ。キョウコさん!」

 「ユイの事は 彼女の希望通りに呼ぶけど 私はダメなのですね。」

キョウコは、寂しそうに横を向き目を細める

 「うわぁ 堪忍してください。でも それは 言えませんわ。」

慌てるトウジは何度もキョウコに頭を下げる

 『まあ いいか。しかし 思った通りの反応だわ!』

 「わかりました。トウジさん でも 私のこと嫌いじゃないですね?」

キョウコは視線を戻し トウジを見据えた。

 「え 当然やないですか。好意を持っとります。」

 「コウイ?!」

 「つまり 好きってことですわ。」

真っ赤になるトウジ

 「ありがとう トウジさん」

キョウコはここで少し頬を染めながらエンジェル・スマイル

 トウジの心臓はこれ以上ないくらい早く鼓動し 体温も急上昇する

 「行きましょう トウジさん?」

キョウコは、トウジの左隣に立ち先を促した。

 「はい キョウコさん!!」

デレーと鼻の下を伸ばしたトウジは、のろのろ歩き出した。

 並んで歩くとキョウコの方がトウジより背が高い 髪が揺れるたびに芳しい香りが

トウジの鼻を直撃し 時折 トウジの肩がキョウコの腕に触れる

 『なんか えー 感じやな!』

ほのかな幸せに浸るトウジであった。

 

 「鈴原 大丈夫かな?」

昼休みになるやヒカリは、なかなか帰ってこないトウジを案じて廊下に飛び出た。

 そんなヒカリの目に、キョウコと並んでにこやかに談笑しながら歩いて来るトウジの姿が入った。

 『人が心配していると言うのに あいつ!!』

ヒカリの怒りのボルテージがあがる。

 「すーずーはーらー あんた 何しているの?」

 「おー 委員長 ちょうど よかっ・・・。」

ヒカリを認めたトウジは彼女が怒っていることに気付き戸惑う

 「何 怒っとんや 委員長?」

 「何 じゃないわ。誰よ その女!!」

ヒカリはトウジに迫った。

 「誰って キョウコさん やけど。」

 「キョウコさん?」

トウジが自分の見知らぬ女を慣れ慣れしく名前で呼んでいることが再びヒカリの怒りの琴線に触れる

 「あんた 何で鈴原 と居るのよ!!」

今度はヒカリはキョウコに詰め寄る。鼻息も荒く、日頃の彼女が持つ冷静さはどこへやら。

 「トウジさんに ここの教室を案内して貰っていました。」

 「トウジさんだぁ!!」

ヒカリは完全に自分を見失った。自分でさえまだ名前で呼んだ事がないのに この女

 「委員長 何 カッカしとるんや キョウコさんは、ここに用があるだけや」

 「なんの用が、あるっていうの?!」

ヒカリがすごんだ。彼女の答えは思いも掛けぬ所から得られることとなる

 そう 後ろから来た親友の少女の一言によって

 「あれ ママ 何しに来たの?」

ヒカリが振り返ると そこには 弁当を片手に持った。アスカが不思議そうな顔をして立っていた。

 「ママだぁ??」

 「ええ 紹介するわ。あたしのママ 惣流・キョウコ・ツェッペリン よ。ママ こちらあたしの親友の洞木ヒカリって

 ヒカリどうしたの?」

アスカが見つめる先には自我崩壊したヒカリが

 「ママ ママ アスカのママ は母はは。」

不気味な言葉を呟きながら虚ろな目をしていた。

 『この子ね』

キョウコは情報にあったトウジと親しいクラスメイトを確認していた。

 「アスカー。お昼どこで って うわ キョウコさん。」

教室から出てきたシンジは、キョウコの姿を認めて目を丸くする

 「シンちゃん アスカとお昼ご飯?」

 「え ええ そのつもりですが・・・。キョウコさんが居るって事は・・・。まさか・・・。」

 「ユイなら どこかに行っちゃったわよ。」 

 「えー そんな 野放しにしないで下さいよ。」

シンジは、母が一人で歩き回って平穏などと言う結果は予想していなかった。

 「あら 自分の母親に対してずいぶんね?シンちゃん?」

 「だって・・・。」

 「大丈夫 ユイが持っていた怪しいグッズは取り上げてきたから。」

 「はあ・・・。」

実際 シンジ初めネルフのメンバーはユイが片手間と称し作り出す数々の珍発明品の餌食になっていた。

 しかし それらも流用すれば すばらしい科学の革新というべき物なので キョウコが何も言わないため

ユイは好きほうだいだった。が それはあくまでネルフ内でのこと 一般人に迷惑がかかってはと思慮したシンジであった。

 「おーい キョウコー パン買ってきたわよ。」

シンジのそんな思惑をあざ笑うがごとく ユイの喚声が廊下に響き渡る。

 見れば両手いっぱいにパンを抱えたユイの姿があった。

 「母さん?」

 「あ シンジ 一緒にお昼にしょうと思って購買部で買ってきたんだ。」

ユイは嬉しそうにその場に居合わせた者にパンを見せびらかす。

 「それは いいけど よく 売ってくれたね?」

 「大丈夫よ。2−A組 綾波レイです。あ 髪は 黒く染めました。

 目も強い光が良くないからコンタクト入れています。って言ったもの

 白衣だから 理科の授業の後だと思って不思議がられなかったわ!」

と悪びれもせず曰うユイ

 「母さん レイは明日以降も登校してくるんだよ。その時のこと考えた?」

 「あ!」

口に手を当てるユイ 同じく顔面に手を当てるシンジ

 「どうするんだよ 母さん・・・・」

 「・・・・・・」

 「レイ困ると思うよ。」

 「う!」

少し怯んだユイであったが 説いて出た言葉は

 「シンジ!一光年以下の問題をとやかく言っては大物になれないわよ。」

 『そんな』

シンジは心の中で反論した。確かにユイは日常レベルの常識は浮世離れしていた。

研究プロジェクトで行う綿密さなど影もない しかし それで人に恨みをかっていないのは

天性の人徳かもしれない。なにせ あの父ゲンドウと夫婦になったのだからとシンジは思った。

 「まあ レイは、些細なことは気にしないわよ。あたしに似たところがあるんだから・・・」

ユイは、そう誤魔化して

 「さあ さあ 屋上にでも行ってお昼ご飯にしましょう。」

 「あ ああ。」

 「そや それがええわ。委員長 今日も弁当ありがとさん。いこか?」

シンジはそれに渋々同調し トウジは喜んで同意しヒカリに声を掛ける。

 「え ええ なんだったけ?」

ようやく再起動をしたヒカリであったが さっきまでの記憶の一部は欠落したみたいであった。

 「なに いっとんや?シンジや惣流のお母さん達が来てくれて お昼を一緒にっていうとんのやないか。」

 「え 碇君とアスカの?」

そのヒカリの前にユイが立ち手をさしのべた

 「えーと はじめまして 洞木さん シンジの母 ユイです。ユイちゃんて呼んでね!」

 「え ええ よろしくお願いします。お若いですね お母さん。」

ヒカリは戸惑いながらも微笑み返す。

 「もう ユイちゃんよ ひーちゃん!」

拗ねたように咎めるユイ もうヒカリをあだ名で呼んでいる そんなユイを押しのけるようにキョウコが進み出る

 「はじめまして 洞木ヒカリさん アスカの母親の惣流・キョウコ・ツェッペリンです。今後ともよろしくお願いします。」

にっこり満面の笑みを浮かべ 手を差し出す

 「はあ?アスカの?・・・・・さっきから そう言っているけど冗談でしょ?いくら何でも???」

ヒカリは目の前の美女を燻しかげに見つめ返す

 「いいえ 本当の事です。 詳しくは言えないですけど ある実験の副作用でこの姿です。」

 「そ そうなんですか 大変ですね。」

人の良いヒカリは、気の毒そうに言って 差し出されたままになっている キョウコの手に気付き

慌てて握手をした。

 「いえ それほどでもありません まあ 誰かの おかげでこんな姿にったのですけど・・・・。」

キョウコは再び 誰か に力を込める

 「だって 仕方ないじゃない。あたしにとってキョウコって言えばこの姿なんだから 髪だってサラサラで憧れて

 いたし ・・・」

横から言い訳ぎみに口を挟むユイ

 「じゃ キョウコさん お幾つなんですか?」

ヒカリは沸いてでた素朴な疑問を口にする

 「うん?37歳かな!」

 「「えーっつ」」

ヒカリとトウジの声がユニゾンする 

ケンスケに至っては声も出せずさっきから隠し撮りでユイとキョウコを写していたカメラが床に落ちる。

 「まあ 外見は18歳くらいに見えるでしょう。」

 「はあ。」

ヒカリは曖昧に返事をする。ここで キョウコはトウジに少し物憂げな視線をくれて

 「トウジさんは、嫌いですか こんなおばあちゃん?」

目を伏せた。

 「そ そんなこと ありまへん キョウコさんは素敵やと 思います!」

トウジはしどろもどろながらキョウコに質問の答えを返す。

 『チャーーンス』

周囲の者 ユイ以外は 俯いたキョウコが不敵な笑みを漏らすのに気が付いた者は居なかった。

 「じゃ トウジさん 私 この町に来て 間もないので 何も知らないから 案内していただけます?

 あ それと買い物もしたいのでおつき合い・・・いや デートして頂けますか?」

 「え そ そ んなこと言うたって。」

 「嫌でしょうか。」

トウジはキョウコの表情に陰りが見えたような気がして 心を苛まれる

 「いや とんでもない!喜んでお供させて貰いますわ。」

 「じゃ 今度の日曜日よろしいでしょうか?」

 「はあ 別に・・・構いませんが・・・。」

 「それでわ 10時に迎えに来て頂けます?家はアスカの隣ですので・・・。」

キョウコは満面の笑みを浮かべ ペコリとお辞儀をする。

 『いいぞー これは!!』

ケンスケは、華のようなキョウコの表情を見て再びシャッターを押しはじめる。

 「相田さん ですね?」

キョウコの問いかけにケンスケは一瞬身構える 大人しそうな感じは受けるがなにせ あのアスカの母親である。

 「何でしょうか?」

ケンスケが砕け散るカメラを想像し引きつった笑みを浮かべる

 「隠し撮りの様なことをしなくても 私で良ければいくらでも 写してください。こんな年増女フィルムの無駄かもしれませんが・・・。」

 「え??」

ケンスケはキョウコの思いもよらぬ申し出に戸惑った。

 「いいんですか。」

 「これぐらいしか あなたにはお礼を・・・。」

 「キョウコ!!」

キョウコの言葉を慌ててユイが制する

 「あ いや なんでもありません。」

 「そうですか??」

不思議そうなケンスケにキョウコはエンジェル・スマイル攻撃

 「あ はは もうどうでもいいかな。」

ケンスケもご多分に漏れずキョウコの精神攻撃に撃沈した。

 『なによ この女!!』

ヒカリは、キョウコに対し良い感情は抱かなかった。

それは先程来のキョウコのトウジに対する態度に帰結する。

自分が、なかなか出来ないこと そう デートにトウジを誘うという事象をキョウコは今日あったにもかかわらず

あっさりとトウジに了承させてしまった。ヒカリが歯ぎしりしたのは言うまでもない

 が ヒカリにしても そうそう キョウコに強気に出られるわけではなかった

キョウコのトウジに対する感情がどういうものか解らないし そして なによりアスカの母親という事実が邪魔をしていた。

 『まあ しばらく 様子を見ましょう。キョウコさんって人がどういう者かも解らないし・・・。』

ヒカリは静観を保つことにしたが

 『でも デートか 羨ましい。えーい 腹が立つ!!』

恋する乙女の本音はそういうものであった。

 一方 シンジとアスカであったが 自分らに対するものとあからさまに違うキョウコの態度を見て固まっており

それを見かねたユイが皆に声を掛ける

 「あのー みんな 早くご飯食べよ。昼休み終わっちゃうわよ。」

 「そうだよ 屋上に行こうよ!」

シンジ再起動 皆はその言葉に従い教室前を後にした。

 

 第壱中学校舎 屋上

 「いやー しかし お二人がシンジと惣流のお母さんと知った時はびっくりしましたで。」

トウジが大声をあげる 3バカ+アスカ、ヒカリ そしてお母さんズが仲良く昼食を取っていた。

 「そうかしらん?」

ユイは、相づちを打つ キョウコは、微笑み返す。

 「そうですわ。なんか この頃 シンジは明るいし 惣流もまるーなるし お母さん方のせいやったんですか?

 今まで なんで 一緒に おらなんだんですか。」

 「ちょっち 事情があってね。」

ユイは顔をしかめた

 「そうでっか まあ 立ち入ったことは聞かんことにしますわ。まあ でも よかったな センセ 惣流!!」 

 「「アリガト」」

シンジとアスカはトウジ達に母親が居ないことを知っており それを気遣って素直に喜べない。

 「なんや 不景気な面しよってからに 母親に会えたんが嬉しゅうないんか?」

 「「そんなことない(わよ)!!」」

シンジとアスカの声が重なる

 『『あんた達のおかげで あたし達帰ってこれたのよ』』

そんな会話を見つめる傍らのユイとキョウコは心の中でトウジとケンスケ、ヒカリに感謝する。

 ここでふとキョウコがユイに生まれ出た疑問を唱えた。

 「ねぇ ユイ 私たち何か忘れてない?」

 「ふがふが はたしゃぎゃ ひょぼえてないんぢゃから ひゃいしたきょと ひゃい。」

 (あたしが覚えていないんだから大したことない)

ハムカツサンドを頬張ったユイは事も無げに答える

 「そうよね。まあ いいか。」

キョウコは、納得しながら焼きそばパンを口にする。

 『うーん おいしい。』

キョウコの興味は すでに口に含んだパンに移っていた。

 

同時刻 第壱中学 校長室

 ズズーッツ

 リツコはすでに4杯目のコーヒーのお代わりを啜っていた。

 「あー お腹空いたな・・・。クスン。」

幸せ薄いリツコであった。

 


 うーん 1パートで書くつもりが 別れちゃいました。

しかし 許可は取っているとはいえ 中学に乱入して昼ご飯を一緒に食べる親がいるかー?

 天才となんとかは紙一重って・・・・やっぱりリツコは凡人なのか?


ヒカリ:アースーカーっ!(ーー#

アスカ:な、なにっ?(@@)

ヒカリ:どーなってるのよっ。これは。

アスカ:アタシ、なにもしてない。してない。(@@)

ヒカリ:あなたのお母さんのことくらい、責任持ってよっ!

アスカ:そんな無茶なぁぁ。(TOT)

ヒカリ:責任もって、わたしと鈴原をなんとかしてよっ!

アスカ:ひぇぇぇぇぇっ!

ヒカリ:(ーー#

アスカ:ママぁ。これ以上、ヒカリを刺激しないで・・・。
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