ドブ川と同じ汚れた瞳に、いっぱいいっぱい黒いハートが映ってる。嬉しそうな二人の顔には、苦しそうな二人の顔がウォンテッド。
やがて流れ出す音楽に、二匹は金縛りにでもあったかのように動かなくなる。
その曲とは…
「♪ラーブリ―」
ピッ! ピッ!
「♪シンちゃん」
「♪アスカちゃん」
ピッ! ピッ!
「「♪しゅきしゅきだいしゅき」」
「「ふぎゃーーーーーー!!??」
SAAは、そんな二人のダンスを戦々恐々とした叫びを上げながら、見せられていた。
そんな事はおかまいなしに、GHトリオの変態殺人ダンスは続く。
「♪私のピュアーなハートはシンジのものよ、誰にだって上げないわ」
「♪私のラブリーなハートはアスカのものよ、誰かに上げちゃイヤンイヤン」
二人は両手を合わせグルグル回る、おめめキラキラ、ハートはポッポ。世界が二人のダンスで死んでゆく。
「「♪シンジ(アスカ)を見てると、胸がキュッキュキュ〜ン」」
クルっと廻ってお尻ふりふり
「「ああああああああああああああああああああ!! やめ…あおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」
どうやら意識が戻りかけているらしい。
でも、一度ノったゲンドウと冬月はやめられない止まらない。
「♪ラーブリ―」
ピッ! ピッ!
「♪シンちゃん」
「♪アスカちゃん」
ピッ! ピッ!
「「♪しゅきしゅきだいしゅき」」
ピッ! ピッ!
最後のサビの部分に入って、クルって廻ってターンして大ジャンプをする二人組。
「シンちゃ〜〜〜〜ん(ハート)」
「アスカちゃ〜〜〜ん(ハート)」
そのまま二人の唇に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぶちゅ〜う。
おぇえええええええええええええええええ!!!
今度こそはっきりと、しかも確実に目覚めたアスカとシンジ。…哀れ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ブクブクブク。
あ〜あ。ついに二人とも泡吹いて倒れちゃった。
可哀想に。さぞ気色悪かっただろうね。
「作戦…終了だな」
「ふ、問題ない」
そういう次元ですらないのだが。
大体、最初の作戦では生け捕るだけのはず。何故こんな気味悪い事に。
「そうか、そうだったな。ではお詫びにもう一回」
ごめんなさい、もう聞きません。
「大変です、市外に怪人と怪獣出現」
青葉が駆けて来る。
「情報に依りますと、怪人は『せんぱーーい、好きでィーす』と意味不明な声を発しながら、眼からの怪光線でビルや家屋を破壊しているそうです」
日向が状況を報告する。
「一方、怪獣はコンフォート・マンションから出現。辺り一帯を破壊しながら『すいかー! さいこー!!』という、これまた意味不明な叫び声を上げています。どうしましょう!?」
そうなのだ。実はあの夜、加持とマヤもあの食卓に呼ばれていたのだ。
あの夜、ミサトはシンジがカレーを作るから食べにこいと嘘をついていたのだ。まんまと騙された加持達は、ミサトカレーを食べ変身してしまったいたのだった。
「ふ、決まっているだろう。ネルフ特捜隊! 出撃!!」
『了解!』
嬉しそうに涙を流しながら、全員オレンジ色の服に着替える。
…ちょっと待てい! ここは山の中だぞ!?
それにネルフ特捜隊って何だよ!?
「…漢乃浪漫だ」
………………。
「はっぽぷーーん!」
今度は何だ!!?
「まっする冬月、参上!!」
まっする冬月って誰だよ!? しかもその七つのキズを持つ男以上の筋肉はなんだよ!?
「説明しよう」
あんたがするのかよ、ゲンドウ。
「まっする冬月とは、いつもは平凡な副指令である冬月の真の姿なのだ。その速度は弾丸よりも速く、その筋肉は超合金より硬いのだ!!
さあ行け、まっする冬月!」
「今行くぞ悪の怪獣め!!」
設定無視して飛ぶなよ!!!
「出動だ、諸君」
「はっ!」
あ、何勝手に戦闘機に乗り込んでんだよあんたら。
「ではさらばだ」
行っちゃった。
後に残ったのはシンジとアスカの屍のみ……。
いや、あと一人居た。
白衣の彼女が・・・。
「ふふふ、このチャンスを待っていたのよ私は。さあ私のシンジ、一つになりましょう」
そう言って白衣を脱ぎだす彼女………
《終われ!》
後書き
最初はもうちょっと穏やか物を書くつもりだったんだけど、途中から壊れ物になっちゃった。
ごめんなさい。シリアスばっかり書いてると何処かで息抜きしないと私が壊れちゃうので。
ええっと、最初に言っておいた通り、この話を読んで剃刀メール等の迷惑メールは止めてください。
皆さん、見捨てないで下さい(T0T)
お願いします!
アスカ:目・・・アタシの目が汚された。(TOT)
マナ:GHトリオは駄目・・・もう駄目・・・。(TOT)
アスカ:おぇぇぇぇ、気持ち悪い。
マナ:ほんとに、気持ち悪い・・・。
アスカ:ミサトカレーから、なんでここまで・・・。
マナ:カレーの方が、ずっとマシだったわ。
アスカ:おぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。
マナ:わたし・・・死ぬかも・・・。おぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。
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