これもまたEVA?
第一話 
勃発

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『本日、東海地方を中心とした関東中部全域に特別非常事態宣言が出ています。住 民の方々は速やかに指定のシェルターに非難し

てください。繰り返しお伝えします』 何度もアナウンスが聞こえる中、駅前で電話する少年がいた。

 『ツーツーツー…』

 繋がらないようである。

 「・・・ちぇ、だめか」

 少年はあきらめると胸ポケットから封筒に入った手紙を取り出す。 

封筒には、「召集令状」と書かれており、手紙の内容は 「兎に角来い」 と書いてあった。 

そして手紙に入っている写真を取り出と、そこには女性が写っていた。 
(この人が迎えにくるっていっていたけど…)

「売れるぞ〜!!この人の写真なら売り上げUP間違いなしだ!!!!」

誰も居ない駅前で、カメラを持って騒いでいる彼の名は・・・

第3新東京市で有名な変態盗撮小僧 相田ケンスケ

その人であった・・・

 

暫くその場で騒いでいると、頭上をミサイルが飛び回り地響きと共に、巨大な物体が国連の航空部隊を引き連れて来た。

彼は、腰を抜かして・・・ではなく、

「売れるぞ!!! 売れるぞ!!!」と叫びながらカメラを廻して居たが、

突然現れた、青いアルビーヌ・ルノーに撥ねられた・・・・

ルノーの運転手は、車を降りるなり車の傷具合を念入りにチェックをして、撥ねたケンスケの事など全く気にはしていなかった。

そして暫くたってからケンスケに気が付くと、車の天井に縛り付け「赤城印の蘇生剤」を注射してその場を走りさった。

(注:犯罪ですので皆マネしない様に!!)

 

 

ネルフ本部



巨大な中央モニタ−には使徒の進路予想図が出ている。

「正体不明の移動物体は、依然本施設に対し進撃中。」

「目標を映像で確認。主モニタ−にまわします。」

モニタ−の映像が変わる。

「十七年ぶりだな。」

「・・・ああ、使徒だな。」

手を組んで、表情を変えないままゲンドウが答える。

「目標は依然健在。現在も第三新東京市に向かい、進撃中。」

国連軍の幹部が指示を出す。

「航空隊の戦力では、足止めできません!」

「総力戦だ!小松も三沢も千歳も全部上げろ!」

「出し惜しみはナシだ!

なんとしてでも目標を潰せっ!!」


 
   ググッ・・・



手に力が入り鉛筆が悲鳴を上げるが折れる事はなかった・・・



バシュ!バシュ!バシュ!



次々とミサイルが発射され、使徒に当たる。

そして、戦闘機から特大のミサイルが使徒に向かっていく。

しかし、使徒は右手で特大のミサイルを受け止める。

特大のミサイルは、三つに分かれて爆発する。

しかし、使徒にはまったく効いていない。

その様子をモニタ−で見ていた国連軍の幹部が、机を叩きながら怒鳴る。

「なぜだっ!!  直撃のはずだ!!」

「戦車隊は壊滅。誘導兵器も砲爆撃もまるで効果なしか・・・。」

「だめだっ!!この程度の火力では埒があかん!!」
 
もう一度机を叩き叫ぶ。

その様子を後ろから見ていた冬月が、ゲンドウに聞く。

「やはり、A・Tフィ−ルドか?」

「・・・ああ。  使徒に対し通常兵器では役に立たんよ。」

「・・・税金の無駄使いだな」


そのとき、電話が鳴った。

幹部の一人がカ−ドキ−を通し、受話器を取る。

「・・・・わかりました。

  予定通り出撃させます。」

「出撃可能なトライデントを全て投入せよ!!」

 

 

市街地郊外

「全トライデントと言っても、3機しか無いんだけどな・・・」

「こら!! 霧島マナ!!! 無駄口を叩くな!!!

  無駄口を叩く暇があれば、敵を叩け!!!」

「マナ 了解!!

  これより、敵の殲滅戦を実行します。」

その返答と共に、3機のトライデントが使途目掛けて動き出した。

「マナより各機へ!!

   火気の使用に制限は無い!! 我々の力を思う存分発揮せよ!!!」

「「了解!!」」

使徒とトライデントとの距離が見る見る縮まり、射程距離に入った時に悲劇は起こった・・・

 

 

ネルフ本部

 

固唾を呑んで見ていたオペレーターが

「・・・トライデント2号機、3号機 1号機の攻撃により大破!!

と叫ぶと同時に、1号機も使徒に瞬殺された・・・

・・・この間10秒

それを見ていた、冬月が国連の幹部達に聞く。

「・・・国連は、血税を使って笑いを取りたかったのかね?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「1号機のパイロットは誰だ!!」

幹部の一人が無線を使って叫んだ。

暫くの静寂の後

「霧島マナ です」

と返答があった。

その返答を聞いた、ネルフ本部内でざわめきが起こった。

「霧島マナって、”戦自の爆弾娘”の異名を持つアレか?」

「いや、”茶髪マナ板”の異名もあるぞ!」

「マナ板ってそんなに酷いのか?」

「・・・遺伝子操作されているとしか思えないらしい」

「どっちにしても、戦自は度胸があるよな・・・あれ(霧島マナ)を使うんだから・・・」

その一言に、その場に居たNERV職員全員が頷いた。

その傍らで、国連統合本部と連絡を取っていた幹部が項垂れながら

「これより、本作戦の指揮は君たちNERVに移った・・・

  君達なら勝てるのかね? ・・・碇君」

ゲンドウは、きっぱりと

「その為のNERVです。」

それを聞くと、国連関係者全員は全員去っていった。

 

冬月がゲンドウに

「零号機は使えないぞ。 パイロットも居ないがどうする?」

「試作と初号機を使う。 ハーフは、葛城一尉が運んで来ている最中だ。

 もっとも、ハーフには期待していないが。」

青いアルビーヌ・ルノーがモニターの隅に映し出されていた。

「・・・碇  あれは運んでいると言うより拉致していると言うのではないのか?

  後々問題になるぞ」

机に肘を突いて口の前で一言

「問題ない」(ニヤ)

「なら良いが・・・ だがサードは何処だ?? 誰に迎えに行かせた??」

「それも問題な・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・忘れていた」

バン

言い終わると同時に、ゲンドウは巨大なハリセンで後頭部を強打され

机にめり込んだ・・・・

「早く、サードチルドレンを探しだせ!!

  人類の未来が掛かっているんだぞ!!!」

皆必死に端末を操り探し出した瞬間に、

「NERV正面玄関に、サードチルドレン発見!!保安部員が確保しました」

「現在、ゲージに向かっています。」

と安堵の表情を浮かべながら影の薄いロンゲのオペレーターが報告した。

 

そしていつの間にか復活していたゲンドウが、

「・・・冬月後を頼む」

とゲージに向かって行った。

後に残された冬月が誰にも聞こえない様に

「12年ぶりの親子の対面か・・・」と呟いた

 

ゲージ内

葛城一尉が拉致って来た、ハーフ(半人前)チルドレン 相田ケンスケの意識が戻らないのを良い事に、

勝手に契約書にサインと血判を押させ、エヴァンゲリオン試作機のエントリープラグに投げ込み起動準備を

始めていた。

因みに、契約書には

1.パイロットとして実験に参加(強制)

2.人体実験に強制参加

3.階級は生涯3等兵とする。

4.平時は施設内の清掃を行う。

5.給料は出来高払い

6.命令拒否は認めない

7.命の保障は無い

等、人権を無視した様な内容が連なっていたとか・・・

 

発令所

ケンスケがエントリープラグに投げ込まれたのを確認した、赤城リツコは部下の伊吹マヤに

「試作機起動準備開始!! L.C.Lが満水に成り次第、最大出力の電気ショックでパイロットの

意識を回復させなさい!! 一回で回復しない場合は何回でも実施! 良いわね♪」

「先輩、了解ですぅ♪」

この会話を聞いていた職員はこの師弟に恐怖を覚えた・・・

結局、ケンスケは10回目の電撃ショックで意識を取り戻した。

もっとも、連続しての電撃だったので何回目で目が覚めたのか正確には判らないが・・・・

 

プラグ内

ようやく目を覚ましたケンスケだが、モニターに映ったリツコの顔を見るや否や

「この金髪ババア!! 俺様を如何する積もりだ!!!」

『ババア?? それは、私の事かしら?』

額に怒マークを多数付け、引き攣った顔でリツコが答えた。

「アンタしか居ないだろ!! 金髪ババア!!!  

  早く俺様をココからだせ!!!」

 

発令所

二人の会話を聞いていた職員は、皆逃げ出したい気分に陥っていた。

そう、冬月までもが・・・

暫くの沈黙の後に

「試作機発進!! 使徒の目の前に射出しなさい!!」

その一言で、試作機は使徒の目の前に射出され、建物やシェルターのみに被害を与えながら

活動を停止した。

そう、何も教えられず起動もしていない状況で・・・ 哀れ、ケンスケ

 

 

つづく

 

後書き

はじめまして、みゃぎです。

設定は、原作より2年後・・・高校1年としてあります。

ケンスケとマナが最初から登場していますけど、主役ではありません!!

ケンスケは、これから良い目を見る事が無いでしょう。

マナは・・・気分しだいです。 でも、次の登場は未定です。

この話は絶対に、シリアスで終わる事は無いでしょう。ケンスケが酷い目を

見る事はあっても・・・ では次で会いましょう。


マナ:みゃぎさん、投稿ありがとーっ!\(^^)/って、言いたいとこだけど。(ーー#

アスカ:アンタ、1話目からハデな登場するわね。

マナ:マナ板って・・・。(ーー#

アスカ:仕方ないわよ。遺伝子操作されたんでしょ?

マナ:されてないっつーのっ!(ーー#

アスカ:じ、じゃぁ、本当に遺伝なの? それ・・・。

マナ:ウルサイっ!!!(ーー#
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