これもまたEVA?
第十話 共闘

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------

発令所

ミサト指揮の元に、様々な使徒のデーターが取られていた。

被害も凄いが・・・列車砲×10 自走砲×20 ダミーバルーン(試作機バージョン)×20 えびちゅ×50ケース

全て、作戦部の経費で支払われた。

「で、作戦は決まったの? ミサト」

「大体わね。 それより、リツコ。」

「何よ、ミサト?」

「シンちゃんやアスカは、何で来ないの? 非常事態宣言が出ている筈でしょ?」

「・・・・ミサト・・・・・・貴女、シンジ君達に連絡した??」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(ミサト)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(マコト)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(マヤ)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(青葉)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(リツコ)

「・・・・ごめ〜ん。忘れていた♪」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(リツコ)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(マコト)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(マヤ)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(青葉)

4人とも白い目でミサトを睨みつけていた。

その時、発令所の入り口が開いた。

「リツコさん、何か騒がしい様ですけど何かあったんですか?」

「リツコ、暇だから遊びに来たわよ!!」

そう、今迄プライベートルームで寛いでいたシンジとアスカである。

「シンジ君にアスカ、何処に居たの?」

「何処って、プライベートルームだけど?」

「そう、なら良いわ。 丁度、使徒が来ているのよ。」

「使徒が?」

「なら、早く出撃しないと!!」

そう言って走り出そうとした時

「まだ良いわよ。 準備が整っていないから」

「「へ? 準備??」」

「そう、先ず試作機を出したんだけど、敵の加粒子砲が命中して大破。

 それから、使徒の情報を探っていたトコなの。」

「情報?」

「そう、一定範囲に近づくモノに対しては加粒子砲で攻撃。防御はお決まりのATフィールドよ。

 現在、ドリルで穴掘り中。此処に来るのに後12時間は掛かるわよ。」

「連射は効くんですか?」

「毎分4発ってトコね。15秒に一発の割合よ。」

それを聞いたシンジは、考え込んだ。

「で、肝心の作戦とやらは?」

「それは、超遠距離狙撃よ!! ATフィールドを中和せずに、高エネルギーをぶつけるのよ!!」

「勝算は? それに、高エネルギーに耐えれる銃は何処に?」

「戦自から借りてくるのよ♪ リツコ、改造宜しく。 勝算は、8.4%」

「低!!!」

「次案だと、0.73%よ。」

「「「「「・・・・・・・・・・・」」」」」

此処で、シンジが口を開けた。

「リツコさん、EVAは4機全て使えるんですよね?」

「複雑な事は無理だけど、使えるわよ。」

「なら、ミサトさんの作戦を元に肉付けしたんですけど、狙撃の10秒前に敵の目の前に一機囮で射出、

 一機が射手、一機が盾を持って射手の護衛、もう一機が狙撃が失敗した時の保険で、狙撃と同時に敵目前に射出

 そして、その後格闘戦にて殲滅! これで、大分勝率が上がった筈ですけど・・・」

「シンジ君の考えでは、配置はどうなっているの?」

「先ず、射手ですけど射撃の成績の良いアスカの駆る弐号機、保険は格闘戦が前提なので僕が。

 残りの二人ですけど、絶対に危ない囮はケンスケ、防御に綾波ってトコです。それに、アスカの弐号機はS2機関があるから

 銃のエネルギーにも問題ないでしょ。狙撃体制に入ったら、殆ど動かないから。」

「・・・マヤ!!」

「はい! MAGIは賛成3反対0です。 勝率は85%です。」

「なら、問題ないわね。 ミサト、レイを連れて戦自にお使いに行って来なさい!!」

「一寸、リツコ!! 何で、私とレイなのよ!! シンちゃんでも良いじゃないの!!」

「簡単な事よ。 レイを選んだのは、訓練の一環だから。 そんな事より、早く行きなさい!!!」

「へ〜い・・・そう言えば、シンちゃん達は何しているの?」

「私は、改造の準備。 シンジ君達はプライベートルームで休憩していて貰うわ。」

「プライベートルーム? パイロット控え室では無くて??」

「そうよ! 旧司令室が、碇・惣流家のプライベートルームよ。」

「じゃあ、司令室は何処?」

「トイレ脇の4畳半のスペースよ!」

「・・・・・・・・・・」

「そんな事より、早く行きなさい!! 又、減棒されたいの!!!」

そうして、渋々ミサトはレイと戦自へポジトロンライフルをパクリに行った。

 

戦自

「そう言う訳で、本日只今よりコレはNERVのモノとなりました。」

「幾らなんでも横暴だぞ!!」

「そうだ! それは、トライデントの代わりなんだぞ!!」

マナ板なんか載せるからよ!!」

ミサトは言い切った!!

「レイ、良いわよ。持って行って!! 精密機器だから一応気をつけてね!!」

そう言って、ミサトはその場を立ち去った。そう、施設の70%を倒壊させて・・・

 

NERV

「リツコ、試作機の状態は?」

「囮に使うから、直していないわよ。」

「・・・ライフルの改造は?」

「後・・・3時間で終わるわよ。」

「・・・って事は、21時には作戦行動に入れるわね。」

「それより、狙撃地点は決まったの?」

「それは、双子山に決めたわ!」

 

会議室

シンジ、アスカ、レイ、ケンスケ、ミサト、日向の6人が居た。

「本作戦の内容は、今説明した通りです。何か質問は?」

「何で、俺様が囮なんだよ!!」

「適任だからよ! 他には?」

「何で、私が防御なのよ!! シンちゃんに私の華麗な活躍が見せれないじゃないの!!」

「シンクロ率の問題よ。レイとアスカでは3倍以上違うのよ。精密狙撃を行うので、よりシンクロ率の高い方が

 砲手を担当します。」

(なら、絶対に邪魔してやる!! この赤毛猿が愛想をつかれる様に!!)

「問題が無いのなら、2000に全員ゲージに集合。 では解散」

皆、会議室から出て行く。

 

「シンちゃん、一緒にお茶しよ♪」

シンジの腕にしがみ付いていたアスカが、レイを睨む。

「ゴメン、綾波。 これからアスカと行かないと行けない処があるから。」

「え〜!? シンちゃんと私は婚約者同士なんだから、良いでしょ〜♪」

シンジもアスカも絶句していた・・・

「一寸、綾波。 綾波の婚約者は僕でなく、髭眼鏡でしょ。間違えないでよ!!」

「そうよ!ファースト!! アンタは、髭眼鏡と宜しくしていれば良いでしょ!!!」

「・・・赤毛猿は五月蝿い!!・・・私が、シンちゃんと一緒に暮らすから、貴女が髭眼鏡と暮らせば良いでしょ。

 さあ、シンちゃん一つになりましょ!! 私達の子供を早くパパに抱かせて上げましょう!!」

「「・・・・・・・」」

シンジとアスカは、顔を見合わせて溜息をついた。

暫く、無言でにらみ合いが続いていたが、それを崩す者が現れた。

「パパ!ママ!!」

「ミライ」

「ミライ、アンタどうしたの?」

「リツコおねえちゃんが、パパのママがきがついたといっていたよ。」

「母さんが気が付いたのか!? アスカ、ミライ! 病室に急ぐよ!!」

そう言い終わる前に、ミライを抱きかかえ、アスカの手をとって走り出した。

残されたのは、自我を失いかけているレイであった・・・

「何なの、あの幼児は? それに、金髪マッドバーサンがお姉ちゃん?」

その問いに答える者は誰もいなかった。

 

病室

目覚めたばかりのユイが、ベットの上で呆けていた。

その時、ノックもなしにイキナリ扉が開いた。

「母さん、目が覚めたの?」

「お義母様、大丈夫ですか?」

「ユイ、大丈夫?」

「・・・」

部屋に飛び込んで来たのは、シンジ、アスカ、キョウコ、ミライの4人であった。

「一寸、貴方達は一体誰ですか?」

イキナリの事で、軽いパニックに陥ったユイが言った。

さも当然の様に経験者のキョウコが

「一寸、ユイ! 私を忘れたの? キョウコよ!キョウコ!!」

「・・・え!キョウコ?キョウコなの?? じゃあ、他の3人は??」

「久しぶりだね、母さん。シンジだよ。 最後に会ったのが、4歳の時だから12年ぶりだね。」

「初めまして、お義母様。 惣流・アスカ・ラングレーです。 一応、シンジのフィアンセです。」

「はじめまして、そうりゅうミライです。 パパのママ」

「え!? 貴方、シンジなの? それに、アスカちゃんがシンジのフィアンセ?? パパのママ???

 一体何がどうなっているのよ!!」

「ユイ、落ち着いて。 先ず、私はユイが取り込まれて直ぐに弐号機に取り込まれたわ。シンジ君は、ユイがEVAに取り込ま

 れてから直ぐに、ゲンドウさんに捨てられたのよ。 で、9歳の時に一人でドイツに来て、アスカと出会って恋に落ちたの。 

 それから、二人力を合わせて大学・大学院を卒業して、今から3年前にミライを身ごもったのよ。 ミライは、シンジ君とアスカ

 の子供だから、私達の孫に成るわね。私も貴女も見た目は、二十代だから、”おばあちゃん”と呼ばれたくないでしょ?

 だから”ママのママ””パパのママ”と呼ばせて居るのよ。」

「・・・そうだったの・・・ シンジ、辛い思いをさせて御免なさい。」

「良いよ、母さん。 又一緒に暮らせるんだし。それに、そのお陰で、皆を守る力を手に入れる事が出来たし、何より

 世界で一番愛しいアスカとも出会う事が出来たのだから。」

「・・・シンジ・・・」

涙目になりながら、シンジに擦り寄って来た、アスカであった。

「でも、ゲンドウさんにはお仕置きが必要ね。」

「「「「うん」」」」

「パパ?」

モノ言いたげに、上目使いでシンジに訴えるミライ。

「母さん、ミライを抱いて欲しいんだけど・・・」

ミライを見つめ、ユイが

「ミライちゃん、おいで」

手招きをしながら言った。

ミライは、円満の笑顔でユイに飛びついた。

それは、ゴロゴロと擬音が聞こえて来そうな程であった。

「ミライは、誰に似たんだろうねアスカ?」

「そうね、アスカちゃん??」

「・・・シンジもママも意地悪」

顔を真っ赤にして俯いてしまったアスカ。

だが、家族の団欒を壊す放送が成り響いた。

『EVAパイロットは至急ゲージに集合して下さい。コレより使徒殲滅作戦をスタートします。』

「母さん、じゃあ行って来るね。 キョウコさん、母さんが退院出来る様ならプライベートルームで寛いで貰ったら?

 あそこなら、作戦の様子もモニター出来るし。 アスカ行くよ!!」

「じゃあ、行って来ます!!」

そう言って、病室を飛び出していった。

「パパ、ママがんばって!!」

 

ゲージ

「全員揃ったわね?」

「リツコ、ミサトが居ないわよ!」

「「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」」

「あんなビア樽女はドウでも良いわ。 それより、この作戦はアスカとシンジ君に掛っているから頑張ってね。

 他の二人もチャンと時分に与えられた仕事をこなしなさい!! こなせなかった場合は、訓練を増やします。

 以上 何か質問は・・・無いようですね。 では、準備に入りなさい。」

「「了解」」

「・・・は〜い」

「・・・ほ〜い」

「・・・そこの二人、余程増やして欲しい様ね。」

「「いいえ、滅相も御座いません」」

「なら、しっかりしなさい!!」

(・・・バーサンは用済み・・・)

(俺様の活躍が・・・)

そうして、全員エントリープラグへ入って行った。

 

発令所

使徒殲滅に向けて活気付いて来た、NERV本部。 それもその筈、NERVの誇る最強(凶)のチルドレンの

二人が揃って出撃するのだから、皆燃えていた。でも、その中にミサトの姿は無かった・・・

「マヤ、EVA全機起動スタート!!」

「了解! LCL注水開始!!」

「LCL注水確認」

「起動シーケンススタート」

「シンクロスタート!!」

「全機、起動最低ライン突破! シンクロ率上昇中」

「試作機シンクロ上限 シンクロ率26% ハーモニクス誤差大!! 暴走の危険在り!!」

「試作機は、固定したままで良いわ!!」

「零号機シンクロ上限 シンクロ率31% ハーモニクス誤差0.3 何とかイケます。」

「初号機シンクロ上限 シンクロ率120% ハーモニクス計側誤差範囲 S2機関始動 問題ありません!!」

「弐号機シンクロ上限 シンクロ率109% ハーモニクス計測誤差範囲 S2機関始動 こちらも問題ありません!!」

「流石、シンジ君とアスカね」

「保安部より連絡!! 葛城作戦部長が食堂で酒徒化したそうです。」

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

「保安部へ連絡!! 酒徒ミサトを殲滅しなさい!! 武器の使用に上限はありません!!

 但し、生かしたまま私の実験室へ連れて来るように!!」

「・・・了解! その様に伝えます。」

「それでは、予定通りに弐号機と零号機を双子山へ打ち上げて!!」

「了解! EVA二号機及び零号機射出します。」

「初号機と試作機は射出口にて待機!」

 

双子山

MAGIの指示した場所で、狙撃体制を取るアスカ。

そうして、ポジトロンライフルへエネルギーの注入を始める。

「リツコ、こっちは準備出来たわよ!!」

『了解!アスカ もう少しそのままで待機していて』

 

発令所

「先輩、作戦準備は全て整いました。」

「それでは、作戦スタート!!アスカ照準開始して!!!

 試作機射出!!!」

「了解! 試作機射出します!!」

「目標の外周部に高エネルギー反応!!」

「レイ、防御体制を!!」

『嫌よ!!』

「改造されたいの!!!」

『・・・了解・・・バーサンは用済み

「何か言った?」

「試作機、地表に出ます!!」

「使徒の目標は、試作機ではありません。双子山を狙っています!!」

「っち、不味いわね」

『リツコさん、初号機を射出急いで!!!』

「初号機、緊急射出!! 拘束具は、破壊してもかまわないわ、シンジ君!!」

『アスカ! 使徒が撃って来たら、照準が揃う前でも発射しろ!! 相互干渉で反れる筈だ!!』

『了解、シンジ 無理しないでよ』

「初号機、地表に出ます!」

「使徒、双子山へ向け加粒子砲を発射! 弐号機も発射しました!!」

シンジの予想通りに、お互いに干渉し合い狙いは反れた!

「初号機、ロスト!! 全てのセンサーからロストしています。」

「シンジ君、神移を使ったわね。 シンジ君の全開の戦闘能力が垣間見れるのかしら?」

 

初号機エントリープラグ内

「よくも、アスカを傷つけ様としたな!! 貴様は許さん!!!」

「神威流最源流技で殺す!!」

 

発令所

「使徒外周部に高エネルギー反応!!」

「初号機、使徒上空に出現!!」

『くたばれ!!』

初号機が、使徒に上空から蹴りを叩き込んだ。

使徒の周囲数百mに渡ってクレーターが出来た。

『神威流最源流死殺技”神音”』

シンジが技の名を言い終わると、使徒はチリとなって風に舞って行った。

「・・・使徒消滅を確認」

「・・・なんて技なの・・・」

「流石、シンジ君♪ 最源流死殺技を使えるなんて・・・でも、流石不破の技ね」

「・・・EVA全機を回収して!! 損害の状況は!!」

「損害は、クレーター部分と・・・葛城二尉の破壊した品々です。」

「なら、直ぐに復旧出来るわね。 EVAの状況は?」

「初号機が中破以外には何もありません。」

「初号機が? 何で? マヤ知っている?」

「それはですね、死殺技以上の技は体に負担が掛るんです。 特に今回シンジ君の使った最源流死殺技”神音”は

 神威流が始って以来、破られた事の無い不破の技なんです。神移から神音・・・体の負担は大きいですよね。」

「そう言う事なのね。」

回収されている初号機を見つめるリツコ・・・そうして

「シンジ君が敵なら、此処は簡単に攻め滅ぼされるわね・・・」

リツコの言った一言を聞いた者全員が、その事を想像し恐怖に陥った。

そして、敵でなく味方である事に心から感謝した。

 

碇・惣流家プライベートルーム

「・・・キョウコ」

「何?ユイ」

「シンジってあんなに強いの?」

「強いわよ。 神威流って知っているでしょ? そこの最高位の”守護天使”の称号を持っているからね」

「パパつよい!!」

ミライははしゃいでいた。

その時、シンジとアスカが戻って来た。

「「ただいま!!」」

「「「お帰り」」」

ミライは、シンジに飛びついて来た。

「パパ すごかったよ!!」

「有難う、ミライ」

「ミライ、ママには何も言わないの?」

「ママ かつやくしていないもん!!」

「ぐ・・・」

「ミライ、ママもチャンと自分の仕事をこなしたんだよ。」

シンジが優しく言った。 アスカは、少しだけ苛立ちが収まった。

「母さん、キョウコさん。 今日は、此処に泊まって明日家に帰りましょう。

 まだ、母さんの部屋も準備出来ていないしね。」

「そうね、ここにも寝室はあるしね。」

「そうと決まれば、祝勝会&お義母様の復帰を祝って、パーティーね!!

 食べ物は・・・食堂に連絡して持って来て貰いましょう。」

「ママ、リツコおねえちゃんも?」

「リツコか・・・序に、マヤと日向さんも呼ぼう!! シンジ連絡して」

「了解!!」

そうして、深夜迄パーティーは続いた・・・

発令所には、青葉一人留守番をしていた。 レイ&ケンスケは、休む間も無く格闘訓練で汗を流していた。

 

そうして、学期末テストの開催日が近づいて来ていた・・・

 

続く

 

後書き

やっと、ラミエル戦が終わった!! 本当は、9話で終わる予定だったけど・・・

次は、JAと霧島マナが登場!!でも、扱いは・・・

そう言えば、加持は如何したっけ?

では、次回!!


作者"みゃぎ"様へのメール/小説の感想はこちら。
myagi01@hotmail.com

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

inserted by FC2 system