これもまたEVA?
第十三話 
旅行

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「そう言えば、そろろ修学旅行だね。」

「修学旅行? 何よそれ??」

「う〜ん、簡単に言うと学年全体で行く旅行かな・・・」

「へ〜 そう言うのがあるんだ。」

「あるんだ・・・って、アスカHR聞いていなかったの?」

「へへへ・・・聞いていなかった」

アスカは、舌を少し出しながら上目使いで言った。

「もう、今回は沖縄・高知の4泊5日らしいよ」

「へ〜沖縄と高知か・・・って、一寸!! 思いっきり離れているじゃないの!!」

「沖縄で2泊して高知で2泊らしいよ。 沖縄では、スキューバーダイビングが出来るし、高知では、

 皿鉢料理が食べられる見たいだよ。それに、高知では学校公認で酒盛りするらしいよ。」

「スキューバーか・・・楽しそうだな♪ でも、皿鉢料理ってドウ言うの?」

「高知の郷土料理で、大皿に色々な魚介類の載った宴会料理だよ。」

「魚か・・・あんまり好きじゃないんだけどな・・・」

「大丈夫だよ。 食べた事があるけど美味しいんだから!!」

シンジは、昔を思い出していた。

「それより、シンジ! 水着を買いに行くわよ!! 折角、沖縄に行くんだから!!」

「了解!! アスカならどんな水着でも似合いそうだね。」

アスカは、顔を真っ赤にして俯いた。

そうして、アスカは真っ赤なビキニとパレオ付のライトブルーのビキニを購入した。

因みに、試着室は4時間程アスカ専用と化していた。

 

葛城邸

前回の特訓の後も、レイとケンスケが住んでいた。

もっとも、タダの家政婦が手に入ったのだからミサトが手放す訳が無かったが。

修学旅行前日の夕食後

「レイに相田君、貴方達パイロットは修学旅行に行ったらダメよ!」

「何でよ!!!」

「折角、女子の水着姿を盗撮しようと思ったのに・・・」

「EVAのパイロットは、第三新東京市を離れたら駄目なの。」

「折角、シンちゃんを悩殺出来る水着を買ったのに・・・」

「それに、この際だから貴方達には勉強をして貰います。」

「何でよ!!!」

ミサトはポケットから一枚のディスクを取り出した。

「貴方達の成績位判っているわよ。 レイは・・・312人中310番

 相田君は・・・311番 因みに312番は鈴原君ね。」

「私達の成績だけ言うなんて、ずるいじゃないですか!!! シンちゃんや赤毛猿の成績は?」

「シンジ君とアスカは、1番よ。 二人共、全教科満点言う事無いわね。」

「「・・・・・・・・・・・・」」

「さっき、パイロットは離れられないって言いましたよね。」

「言ったわよ、それが?」

「シンちゃん達もですよね?」

「決まっているじゃないの!! さっき私が伝えたわよ!!」

だが、この時ミサトは酔っ払っていて、記憶があやふやであった。

 

修学旅行当日 第三新東京国際空港 国内ターミナル

修学旅行に行くクラスメートを見送るレイとケンスケ。

シンジとアスカは、当然の様に見送られる側に居た。

「一寸! 赤毛猿!! 何で貴女が行けるのよ!! 葛城二尉から聞いて居ないの?」

「ミサトから? 何を??」

「パイロットはココから離れられないって事よ!!」

「聞いていないわよ。」

「嘘言いなさい!! 昨日、伝えられた筈よ!!」

「昨日は、ミサトに会って居ないわよ。・・・それより、時間だから。 見送り有難うね!!」

そうして、シンジとアスカを乗せた飛行機は沖縄に向けて飛び立って行った。

レイの叫びを残して・・・

葛城バーサンの役立たず!!!

 

修学旅行組

シンジとアスカは、何時NERVから呼び出されるのか判らない為に、皆の泊まるホテルのスィートルームを別に取り

其処に2人で泊まっていた。 通常1泊50万したが、NERV価格で半分にまけさせていた。

初日は沖縄観光、二日目は朝からスキューバーダイビングを楽しんでいた。 夜は、2人で楽しんでいたが・・・

三日目は土産物を購入し、高知へ移動。 四日目は、高知観光と土産物購入。 五日目は、昼の飛行機にて

戻って来た。 尚、三日目、四日目は学校公認で酒盛りが行われていた。

土産は、珊瑚を使ったアクセサリーとちんすこう、ごっ○ん場○村、泡盛、司牡丹を購入した。

戻って来た次の日に宴会(ミサト、青葉は夜勤)が開かれた事は言うまでも無い。その時、シンジの作った皿針料理が

出され好評で、アスカもミライも箸が止まらなかった。 これ以降、碇・惣流邸で宴会が行われる時は、皿針料理が

必ず出てくる様になった。

 

居残り組

NERV内で、保安諜報部の監視の下24時間体制で補習が行われていた。

「私も、シンちゃんとスキューバーしたかったよ!!」(T_T)

「女子の水着姿が・・・」(T_T)

NERV内のプールで泳ぐなんて事は一切無かった。

こちらの、食事は「リっちゃん特製 栄養剤(LCLベース)」とマグロの目玉だけ言うとても不味いモノであった。

しかし、元が悪かったのか成果の程は全然であった。

 

そして、結果的には修学旅行中には使徒は攻めて来なかった。

この事で、ミサトがレイに責められるが、上官命令で黙らせた。

余談であるが、ゲンドウと加持は誰も見舞いに来ない病室で涙を流していた。 もっとも、一部の者を除いて

入院している事は知らされていなかったが・・・

 

浅間山観測所

ここでは、マグマの研究を行っている研究所があった。

そして、其処の誇る探査機がマグマの中に不気味な物体が在るのを探知した。

「コレは何だ?」

「判らん・・・」

「こう言うモンはNERVに押付けろ!!」

それから、数時間後・・・・

「日向君、判った?」

「未だ、探知機に当たりは無いです。」

「限界深度オーバー!! これ以上は、探査機が持ちません。勘弁して下さい。」

「万が一の時は、NERVが弁償するわよ!!」

PURURURURURURURU

タイミング良く、ミサトの携帯電話が鳴った。

「はい、葛城ですけど・・・」

『あ! ミサトちゃん? 探査機はNERVで弁償しないから、貴女が弁償してね♪』

ツーツーツー

ユイからの一方的な電話であった。

ミサトの顔が真っ青になっていた。

「日向君、探査終了! 大至急、探査機を上げて!!!」

ミサトは叫んだが、

「探査終了、パターン青!! 使徒です!! 探査機は、圧壊しました。」

日向の無情な台詞が響き渡った。

「そ、そんな〜」(T_T)

そんなミサトを見て、使い物に成らなくなったと思った日向は、的確な指示を出した。

「コレより、本施設はNERVの管理下に置かれます。 過去6時間以内の情報は決して外に漏らさない

 様に。 漏らした場合は、厳罰を持って当たります。」

言い終わると、今度は携帯電話でNERVへ連絡を取った。

 

NERV 新司令室

新司令室は、一番大きな会議室をリフォームして作られた。

プライベートルームは、そのまま残している。

司令室には、ユイとキョウコが使徒に付いて話合っていた。

「ユイ、今度の使徒は如何するの? マグマの中じゃ、不確定要素が多すぎるわよ。」

「取合えず、A-17を発令しましょう。最悪の事態を考えて。 発令前に、株を売るわよ!!

 で、値が割れたら買い戻す! 少しは、NERVの財源も考えないとね。」

「・・・家のも売るんでしょ!」

「判った? 少し位儲けないとね。」

悪びれる様子も無いが、実際のトコ犯罪です。

結果、A−17が発令されたのは翌日の昼であった。

 

NERV 会議室

ミサトは未だ、復活出来ておらず、日向が代わりに指揮を執っていた。

「・・・・・と言う訳で、一人にマグマの中に潜って貰います。」

そう説明が終って、パイロットの顔を見回す。

「誰が潜るんですか?」

「潜るのは、試作機の相田君だ。後、零号機は本部待機。初号機、弐号機は一緒に浅間山へ

 行って貰う。 零号機を残して置くのは、他の使徒が攻めて来る事が考えられるから、ココに

 残って防衛して貰う。」

「ちょっと待った!! 何で俺様が潜らないといけないんだ!!!!」

「理由は、耐圧(D)装備の装着が出来るのが試作機しか無いからだ。

 他の機体では、規格に合わないんだ。」

「・・・・・・・・・・・」

「ケンスケ、初手柄になるよ!」

「・・・手柄?」

「そうだよ! クラスの皆に自慢出来るじゃないか!!!」

「そうか・・・そうだよな。 コレで俺様もモテモテになれるかな?」

「「「「・・・それは、無理!!!」」」」

そうして、ケンスケはエントリープラグに押し込められた。

 

浅間山山頂

山頂には、D装備の試作機、通常装備の初号機、弐号機、それに指揮車等が集結していた。

「それでは、試作機投下!!!」

リツコの号令で、試作機がマグマの中に投下された。そう、降下では無く投下。

「変態、聞える?」

『聞えますよ』

「良い事、貴方には期待していないけど、チャンとの替わりになるのよ!!!」

『一寸待て!! 俺様は、餌の替わりか?』

「そうよ、言わなかった? 使徒が、貴方に噛み付いたら引き上げて、シンジ君達が殲滅。

 これが、今回の作戦よ。」

『聞いてないよ!!』

「言っていないわよ。」

ケンスケの叫びをアッサリと返したリツコであった。

「それと目標深度は、D装備の限界深度を超えているから頑張ってね♪」

『頑張れって、何を頑張れば良いんだ!!』

「そうね・・・・根性・努力かしら?」

『・・・・・・・シンジも何か言ってくれ!!』

「シンジ君達なら、此処でお茶してるわよ。 使徒が餌に食い付かなければする事ないしね。」

『・・・・・しくしくしく・・・・・』

それから、ケンスケが何を言って来ようと、誰も返事をしなかった・・・と言うより、皆持ち場を離れて

お茶を楽しんでいた。

 

皆がお茶を始めてから1時間、ケンスケが使徒と遭遇してから15分して、やっと皆仕事に復帰した。

「赤城博士、試作機、使徒と遭遇。 現在、戦闘中です。」

「D装備ももう持ちそうもありません」

「変態!! 使徒に噛み付かれたら、絶対に離すんじゃないわよ!!

 マヤ、使徒が食らい付いたらケーブルリバース!!」

『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! 噛み付かれた!!』

「ケーブルリバースします!!」

「シンジ君、アスカ!! そろそろ出番よ!! 期待しているわよ!!」

『『了解!!』』

ユニゾンで力強く答える2人。

だが、皆の予想を裏切る出来事が起こった。

「赤城博士、使徒が変形しています!」

「何ですって?」

「あ! すみません間違えました。 使徒は消滅仕掛かっています。 圧力変化に耐えられなかった様です。

 このまま地上に上げれば、使徒は殲滅出来ます。」

「・・・そうなの? 一応、シンジ君達は殲滅準備を維持。」

そうして、地上に出た瞬間に使徒は膨張・破裂して消滅した。

『今回は、ケンスケの活躍(?)が目立ったね。』

『偶には、役に立って貰わないと、こっちが困るわよ。』

「さあ、撤収準備よ!!」

「皆、早くしてね!! 皆で温泉に行くわよ!!!」

「「「「「「「「え?」」」」」」」」

其処には、ユイ、キョウコ、ミライ、ペンペンが居た。

「司令、何故此処に?」

「決まっているでしょ! 温泉に入る為よ!!」

「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」」

「ホラホラ、ほおけて居ないで、早く準備を始める!!」

キョウコが皆を急かす。

ミライが、シンジとアスカの元に来て

「ママ、こんかいもかつやくしなかったね。」

「ぐっ・・・・ 今回はシンジもよ!!!」

「パパは、まえにかつやくしたもん!! ママとちがうよ!!」

そう言いながら、シンジに飛びついて、首に手を廻し、頬に頬擦りをしていた。

 

温泉旅館

NERV御一行様の貸切となり、皆温泉に浸かり疲れを癒していた。

シンジ、アスカ、ミライは、露天風呂の一つを貸切、家族の団欒をしていった。

ミライは、ペンペンと一緒に遊んでいた。

シンジとアスカは肩を並べ、その光景を見ていた。

「この、光景が何時までも続くと良いね。」

「そうね、その為には使徒を倒し、サードインパクトを防がないとね。」

「その為には、”絶対に負けないこと”が前提だね。」

「そうね、辛い闘いになるかもしれないけど・・・」

「僕は、アスカとミライに”絶対に負けないこと”を誓うよ。

 そして、必ず生きて戻って来る。」

アスカは、顔を赤めてシンジに寄りかかった。

「絶対よ! アタシも頑張るから。」

そして、時が過ぎていった・・・・

 

宴会場では、普通の宴会が行われていた。

今回も、ミサトと青葉、レイはお留守番であった。

ケンスケは、熱でハッチが変形していた為に、未だエントリープラグの中に居た。

 

そうして、翌日A-17が解除された時、NERVや一部の人の資産が十数倍に膨れ上がっていた。

つづく

 

後書き

どうも〜 半分土佐の血が流れている みゃぎ です。

私が高校の時の修学旅行は、「広島・京都 3泊4日」でした(T_T)

広島で一泊京都で2泊・・・移動が疲れたとしか言えなかった・・・

「ごっ○ん場○村」は実在します。もっとも、○の中には文字が入りますけど・・・

はちみつ入りゆず飲料で美味しいです。私は好きです。 これを読んでいる人で地元の人や知っている人は居るのかな?

では、次回


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