これもまたEVA?

第弐十七話 楽園

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戦自の侵攻を食い止めてからのNERVの動きは早かった。

国連を通じて、世界に戦自と日本政府の行った行動を伝え、NERVが被害者である事を世界に認識させてしまった。

そして、日本国政府及び戦自へ、莫大な慰謝料の請求や様々な権利の獲得を要求したのである。

の日本国政府や戦自は、当然の如くそれを突っぱねたが、侵攻指令を出し侵攻したと言う事は紛れも無い事実で

あり、またNERVは勝者であり、自分達は敗者であると言う事から要求を呑まなくては成らなかった。

政治家は反NERVの者は、全員戦犯として軍事裁判へ掛けられ、財産没収の上に永久に議員資格剥奪を言い渡されて

いた。当然内閣を勤めていた議員は、同じ処分の上に、刑務所へと送られていた。

戦自に居たっては、全ての機密文章を閲覧して侵攻作戦に携わった者を全員、軍事裁判に掛け、関わった度合いに

より処分を決めていった。 また戦自その物はNERVの下位組織へと編入された為に、NERVの小間使い的存在と化した。

両方に言える事は、新しくされた人事では、上層部に親NERVの人間を置いた事である。

 

そして、殲滅された量産機の中から8人全員が生きて救出されていた。 そして、全員にNERV南極観測所勤務を

命じ、南極へ閉じ込めた。 観測所と言っても、自分たちで建設をしないといけない状態であった。 材料は一緒

に空輸されていたが・・・誰も作りかたが判らなかった・・・

それでも何とか完成した観測所は、ワンルームであった為に、雑魚寝を余儀なくされていた。

 

刹那は、避難から戻って来たヒカリを見つけると、告白をして恋人同士になっていた。

そして数年後、周囲から祝福され幸せな結婚生活を過ごしていた。

 

シンジとアスカはと言うと、 お腹の大きくなって行くアスカを庇いつつ、幸せそうな顔でアスカの世話をしているシンジ

それを微笑ましそうに見ているアスカ・・・そして、アスカに焼餅を焼いているミライ・・・

孫の名前を考えているユイとキョウコ・・・幸せな家庭が其処にはあった。

南極に飛ばされた8人とは大違いであった。

 

そして、夏休みも終わり・・・2学期も終わり冬休みに入った頃から、アスカはNERVの付属病院へ入院した。

途中に、ミライのSecond写真集が発売され空前の大ヒットとなっていた。

シンジは、毎日お弁当を持ってお見舞いに行き、アスカもそれを楽しみにしていた。

そして、新年そうそうアスカは分娩室へと入って行った。

シンジから連絡を受けた、ユイとキョウコはミライを連れて病院へと急いだ。

病院には、リツコと刹那、日向にマヤが既に居た。

「シンジ、アスカちゃんは?」

「シンジ君、孫は?」

「今、分娩室に入ったばっかだよ。」

その時、リツコが

「ユイさん、キョウコさん。 私の独断で第一種警戒態勢にしました。」

「何で?」

「NERVの上層部の一人が出産と言う事なれば、怪しげな行動にでる者も多くはありません。

 万が一に対する備えです。」

側にいた刹那も

「神威流の使い手も、この病院の周りで待機しています。」

「それは、刹那君の判断?」

「イイエ、総帥の命令です。」

総帥も又、シンジとアスカの子供を楽しみにしていた。

 

そして遠く離れたヨーロッパでは

「キール議長、今アスカ君が分娩室へと入ったそうです。」

「何? すると、ミライちゃんみたいに可愛い子が生まれる訳か!!!」

「すぐさま、新たなファンクラブを結成して公認して貰わないと!!!」

「ワシは、直ぐに日本に飛ぶ! 直接話をしてくる。ミライちゃんにも会いたいしの・・・」

「議長!私もお供します!!」

「「「「「「「「「「私も!!!」」」」」」」」」」

ゼーレの面々は日本へと急いだ。

 

そうして、元旦の12時04分にアスカは2人目を出産した。

二人目はシンジに似た男の子であった。

この子の名前は、自由に羽ばたいて欲しいと言う事で、「翔」と書いて”カケル”と命名された

このカケルもまた、周囲から惜しみの無い愛情を注がれて、立派に育っていった。

 

そして、カケルの事は、ミライファンクラブの会報により全世界へ知れ渡り、ゼーレが又も公認

ファンクラブを結成していたのである。

 

月日は流れ、ミライは瑠璃と結婚し幸せな家庭を築いていた。 ミライにしてみれば、自分が親から受けて

いた愛情を自分の子供に注げば良かったので、子育ては楽であった。 ユイやキョウコもこの時は未だ居たので

曾孫が抱けてとても喜んでいた。

カケルも、幸せな家庭を築き幸せに暮らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、月日は流れ・・・使徒戦役の事は、末に記録でしか知る事が出来なくなっていた。

そんな世の中で、一組のカップルが結婚式を挙げようとしていた。

この2人は、碇シンジ・アスカの血を引く親戚同士であり、幼少の頃から仲が良かった。

男の方は、カケルの孫の孫、女の方は、ミライの孫の孫・・・

そうして、2人の結婚式は進んで行った。

「碇シンジ・・・汝は、何時如何なる時も妻を愛し守る事を誓うか?」

「はい、誓います」

「翡翠アスカ・・・汝は、何時如何なる時も夫を愛し続ける事を誓うか?」

「はい、誓います」

「では、ここで2人の結婚を認めます。 誓いのキスを!」

そうして、2人の顔は近づいて行き、唇が重なった。

そうして、2人の顔は離れると

「これで又、一緒に暮らせるね。」

「宜しくね、馬鹿シンジ♪」

2人の容姿は、シンジとアスカにそっくりであった。

そうまるで転生したかの様に・・・・・・

 

 

終わり

 

 

 

 

後書き

みゃぎ どす。

今回で、これもまたEVA?は終わりです。

文才の無い私の作品を懲りずに読んで頂いた皆様にはありがたく思います。

8月から掲載されて5ヶ月で完結迄持って行けて、自分でも信じられないです。

これも、私の仕事が暇過ぎた所為でしょう。

感想メールを頂いた、皆様には本当にありがたく思っています。

 

では、また私の駄文を読んで頂けると嬉しいです。


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myagi01@hotmail.com

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