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ああ、無敵のシンジ様 in バースディ3

最強の敵

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この作品は、今までの『ああ、無敵のシンジ様ぁ』『続ああ、無敵のシンジ様ぁ』と

『ああ、無敵のシンジ様 in バースディ』2作を先に読んで下さい。

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時は、2019年5月、シンジとアスカが婚約して新居で同棲を始めて3年半が経ちました。

使徒は、シンジとアスカの献身的サポートにより、アスカの精神汚染、レイの自爆もなく全部倒しました。その後、シンジとアスカは予備役となり甘い生活を送っていました。

そんな新婚生活?の成果か、アスカは東洋と西洋の良いところ合わせた美しさに一層磨きがかかりました。

もちろん、アスカのサポートを受けたシンジは、背が高く優しい面立ちを持つ美青年へと成長しました。

昔は、同じだった伸長も今では、シンジの方が頭1つ分高く釣り合いが取れる様になりました。

2人が街中を歩いているとモデルや雑誌のスカウトの声がかかる事は、日常茶飯事でした。

 

***************************************

 

シンジとアスカは、シンジの18歳の誕生日を首を長くして待っていました。

シンジとアスカは、スィートホームのリビングで肩を寄せ合い2人の未来について話していました。

アスカは、シミジミ幸せそうにシンジの肩に頭を寄せて

「長ったわ〜〜〜っ、シンジ様と私が婚約してから3年と6ヶ月長かったわ。

 あと1ヶ月でアタシ達は正式に夫婦になれるんだわ。ねえシンジ様。」(^^)

シンジも幸せそうに答えました。

「そうだね、アスカ。この3年いやアスカと会ってから4年はあっという間だったね。

 オーバー・ザ・レインボーの甲板で会った日が昨日のようだね。」(^^)

アスカとシンジは、甲板でのアスカのポーズを思い出し、アスカは恥ずかしそうに顔を赤らめて少し涙目でシンジに言いました。

「シンジ様、あの時のアスカは言い訳できない程我が侭でした。・・・・」*・;*

シンジは、アスカの目尻にたまった涙を拭うと優しく頭を撫でながら囁きました。

「今のアスカも可愛いけど、あの頃のアスカも元気で眩しかったよ。」(^^)

アスカは、シンジの慰めで機嫌を直し、シンジに抱き着きながら、

「シンジ様、だ〜〜い好き!」(^^)

「僕もだよ、アスカ」(^^)

 

それから、日常のコミニュケーションのディープキッスが1時間(息継ぎ込み)で続きました。

 

アスカは、シンジに抱き着きながらせがむ様に言いました。

「シンジ様〜〜、アタシ シンジ様とアタシの赤ちゃんが欲しいの・・・」*・・*

シンジは、せがむアスカを諭す様に答えました。

「アスカ、前から言っているけど、

 子供は、2人が社会的に責任が取れるまで待ってね。

 それに、今はまだアスカとの新婚生活を楽しみたいからね。」(^^)

 

アスカは、残念そうに拗ねて、シンジとは反対側を向いていじけてしまいました。

(小声)「シンジ様〜〜、もうすこしアタシの気持ちを考えてくれてもいいのに(いじいじ)」

 

シンジは、アスカのいじける姿に愛しさを感じ後ろから抱きしめ囁きました。

「アスカ、後1ヶ月だけ待ってよ。

 ハネムーンベイビーを作ろう。マイハ・ニ・ー」*^^*

アスカは、シンジの「ハニー」と「ハネムーンベイビー」の言葉に機嫌を直し、振り向いて抱きつきシンジの胸に顔を埋めました。

「アスカは幸せです。シンジ様〜〜、シンジ様〜〜、シンジ様〜〜」*;;*

シンジとアスカは、妊娠もしていない赤ちゃんのことで色々想像し始めました。

「アスカ、子供の名前は、何がいい?」

「シンジ様が考えて下さい。」

「元気だったら、後は何も望まないよ。」

「でも、シンジ様」

「じゃあ、男の子だったらカヲル、女の子だったらレイかな」(^^;;

「レ・イ・?」(−−;;)

アスカは、「レイ」という名前に拒絶反応を示しました。

シンジは、アスカに落ち着かせ様と頭を撫でながら囁きました。

「カヲルもレイも僕とアスカにとって大事な人の名前だろ?」

アスカは、元ライバルの名前がどうしても納得しません。

「うん、でも・・・・」

「じゃあ、アスカが気にいらないなら、また別の名前を考えよう。」

「はい、シンジ様」(^^)

アスカは、シンジがアスカの気持ちを想ってくれて喜びました。

 

「でも、男の子かな〜、女の子かな〜」

「シンジ様とアタシの子供ですから、女の子だったらきっと楊貴妃かクレオパトラのような美人間違いありませんわ。」

《シンジ以外には、まだまだ、自信過剰か、な〜〜》

「じゃあ、男の子だったら?」

「アタシ達の運動神経の良さを受けついだスポーツマンかしら」

             :

             :

シンジは、少し不安そうにアスカに尋ねました。

「ねえ、アスカ、

 僕達、小さい頃からお互い親のいない寂しい環境で育っただろ。

 僕の望みなんだけど、お父さんに孫を抱かせたいんだ、

 できれば、アスカのお養父さんにも・・・・・

 だから結婚するのにあたりアスカの両親の承諾を得たいんだけど、連絡してくれないかな。」

アスカは、シンジの相談に困って悩み始めました。

 

3年前、アスカはシンジとの婚約,同棲を事後連絡としてドイツの両親に連絡しましたが、アスカのお父さんは、

『大事な娘を何処の馬の骨ともわからん奴と同棲しているのか!!そんな娘は勘当だ!!』

と、離縁状態が続いていました。

 

アスカは、ため息をつき、顔を振りながら答えました。涙混じりに。

「こればっかりは、シンジ様の頼みでもダメです。アタシとママを捨てた奴なんて親じゃないわ。」

シンジは、アスカの気持ちが痛い程わかりましたが、このままではいけないとアスカの心に訴えました。

「アスカ、僕は心から皆に祝福されたいんだ。アスカのお養父さんと蟠りを残したままではだめだと思う。

 アスカが嫌なら、僕が説得するよ。僕のせいでアスカが家族と絶縁状態になったんだから。」

シンジは、アスカに優しく囁きました。

「アスカは、連絡だけしてくれればいいから、ね」

アスカは、まだ不安そうでしたが、シンジの決心の硬さをしると承諾しました。

「はい、シンジ様。アスカも逃げずにパパと話合います。」

「ありがとう、アスカ。」

 

***************************************

注意:シンジは、アスカと3年の生活でドイツ語の(夜の)日常会話を勉強しました。

 

で、5月末日

第3新東京国際空港送迎デッキ

シンジとアスカは、着陸してくるハンブルグ発第3新東京着のルフトハンザの到着を待っています。

 

《なぜならば、あの直後かけた電話で2カ国間での壮絶なる親子喧嘩が再発し、アスカのお父さんが、このままでは埒があかんと急遽仕事の合間をぬって来日と相成りました。》

 

アスカは、不安そうにシンジの左腕に抱き着いています。

「シンジッ、とうとう来ちゃったよ。」(^^;;

(アスカは、これ以上喧嘩の元を増やさない為、呼びなれない言葉で話す様努力しています。)

シンジも不安でしたが、アスカを心配させない為、作り笑いで励ましました。

「だ、大丈夫だよ。アスカ。

 アスカは、横に居るだけでいいからね。」(^^;;

2人とも緊張して待ち続けていますと、港内アナウンスで

『ハンブルグ発ルフトハンザ103便はただ今到着しました。・・・・・』

 

で、30分後

トランクを押したナイスミドルの紳士と淑女が出てきました。

アスカは、緊張をわすれて、左手を振りながら

「パパーーッ、ママーーッ」と、大声で呼びました。

呼ばれた紳士は、

「おお、アスカ元気か.....」

と、アスカの横にいるシンジを見て急に黙りました。

一気に4人間に緊張感が走りました。

この冷戦状態を終わらせたのは、アスカのお母さんでした。

「ア、アスカ、元気そうね。隣にいる人を紹介してくださらない。」

アスカは、急に尋ねられて焦りながら紹介しました。

「し、紹介します、同居人であり、フ、フィアンセの碇シンジさんです。」

それを聞いたアスカのお父さんは、顔を顰めて言いました。

「貴様が、ワシの大事な娘を盗んだ泥棒猫か。」(−−メ)

アスカは、シンジを援護するため、お父さんを非難しました。もちろん、お母さんも社交的に無作法だと非難しました。

「パパ!!」「あなた!!」

シンジは、もう少しで飛びつきそうなアスカを押さえてお父さんに挨拶をしました。

「アスカ、落ちついて。

 僕にもご両親を紹介してくれないかな。」

「はい、では改めて紹介します。こちらがアタシ・・・・・。」

シンジは、アスカのお父さんに改めて挨拶しました。

「始めまして、エヴァンゲリオン初号機パイロットであり、娘さんのフィアンセの碇シンジです。」

アスカのお父さんは、忌々しく答えました。

「何を今更ぬけぬけと、......」(−−メ)

アスカのお母さんは、お父さんを宥めながら連れて行きました。

「あなた、公衆の面前ですよ。惣流家の当主として恥ずかしくないんですか。

 さあ、ホテルに行きましょう。

 アスカ! シンジさんを連れて一緒に来なさい。」

4人は、空港近くのアスカの両親が滞在予定のホテルに行きました。

 

ホテルの1室にて廊下に漏れてくる声は、

「ゆるさーーーーん!!」

「パパのわからず屋!!」

「娘はやらーーーん!!」

「パパなんか無視して結婚するもん!!」

「まだ早ーーーい!!」

       :

       :

と、壮絶なる親娘喧嘩が1時間あまり、続いていました。

 

「はあ、はあ、アスカ、聞き分けのない娘だな。」(−−#)

「パパこそ頑固ね。」(−−#)

「よし!

 アスカがそこまで言うなら考えてやろう。

 シンジ君!私の元で1週間働きたまえ。私が自分の目で確かめる。

 但し、アスカと連絡をとることは許さん。」

 

と、何やらシンジは、アスカのお父さんの元で秘書として1週間働く事になりました。

それを聞いたアスカは、シンジに抱き着き小声で拗ねました。

(小声)「シンジ様、アタシは1人で1週間も帰りを待つのさびし〜〜〜い」(;;)

(小声)「アスカ、これは神様が僕達2人に与えた最後の試練だよ。我慢してね。

     帰ってきたら、ね。」(^^;;)

(涙声)「(うる)(うる)うん、シンジ様、アタシ待っている。待つ事も奥さんの役目だもんね。」(;;)

そんな2人の絆を引き裂く様にアスカのお父さんは、声をかけました。

「これ、アスカ!

 シンジ君、時間がない行くぞ。」

「はい、わかりました。

 じゃあ、アスカ行ってくるよ。」

「シンジーーーーッ」(;;)

アスカのお母さんは、アスカのお父さんとシンジが出て行くのを見送ってから、そっとアスカに囁きました。

「アスカちゃん、お父さんだって鬼じゃないわ。きっとシンジくんを認めて帰してくれるわ。」

アスカは、お母さんに抱き着き言いました。

「でも、でも」

「シンジくんは、アスカちゃんが認めた旦那さまでしょ、奥さんのアスカちゃんが信じられなくてどうするの。」

と、お母さんは、アスカをあやしました。

「ママ、ママ、ママーーーッ」(;;)

 

***************************************

 

シンジとの生活を引き裂かれたアスカの生活は、来日してから最も辛く寂しい1週間でした。

『シンジ様、パパに虐められていないかしら・・・・・』(;;)

『シンジ様、今まで日本以外で住んだことないんだから水が合わないじゃないから・・・・・』(;;)

『シンジ様、ヨーロッパのヤンキー娘に浮気していないかしら・・・・・』(−−;;)

『シンジ様、ドイツは寒いのを知らずに風邪でも引いたら・・・・・』(;;)

『シンジ様、アタシが隣にいなくて眠れないんじゃないかしら・・・・・』(;;)

        :

        :

と、シンジの事を想えば想う程寂しくなり、1人主の居ないシンジの枕を涙で濡らしました。

シンジにアスカの事をこっそり頼まれたヒカリは、毎朝寂しさに潰されそうなアスカを励まして学校に連れて行きました。

しかし、アスカは、家でも学校でも考えているのは、遠く離れたシンジの事だけでした。

6日目の6月5日にアスカは登校途中で倒れてしまいました。

『シンジ様、シンジ様、シンジ様、・・・・・・・・』(@@)

隣で歩いていたヒカリは、慌ててアスカを介抱しますがアスカの意識は戻りませんでした。

「アスカ!アスカ!アスカ!」

倒れたアスカをヒカリは、ミサトに相談してアスカをネルフ病院に入院させました。

ミサトは、ヒカリにお礼を言って自分を戒めました。

「洞木さん、ありがとう。本当は保護者の私が、アスカのこと見守らなければいけないんだけど・・・」

ヒカリは、ミサトと遠くのシンジに心から詫びました。

「いいえ、私こそ碇君にアスカのこと頼まれたのに、倒れるまで気がつかないなんで・・・」

ミサトは、ヒカリを慰めました。

「洞木さん、アスカは1晩入院すれば、元気になるわ。明日になれば特効薬も帰ってくるしね。

 それより洞木さん、先日頼んだ物はできたの期日は明日よ。」

「ええ、あと1晩で完成します。碇君も無理いいますね。」

 

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ドイツに連れて行かれたシンジは、アスカのお父さんに認めてられてもらうため、人1倍働き、またアスカの実家では、家事もやりました。

もともと、人当たりがいいシンジは、みるみるうちに秘書の仕事を覚え、2日目には、アスカのお父さんのオフィイスの秘書No1になりました。

アスカのお父さんも、シンジに『仕事も家事もこなす近代的紳士の素質』が備わっていて驚きでした。

アスカのお父さんの日程

  シンジの調理したベーコンエッグにて朝食

  シンジが管理するスケジュールにて仕事

  シンジの調理した和食,洋食にて夕食

と、これが1週間続けば、さすがにシンジの事を見直しました。

シンジは、この1週間、アスカのお父さんの仕事以外に結婚式の用意で日本に連絡を取りまくりました。

「リツコさん・・・・・・」

「ミサトさん、アスカの具合は・・・・・・」

「洞木さん、アスカの事よろしくお願いします。」

        :

        :

 

で、1週間後の6月5日

アスカのお父さんは、すっかりシンジに惚れ込みました。

「シンジくん、この1週間で君のことが良くわかった。アスカのことをよろしくな。」(^^)

シンジもアスカのお父さんに認められ満足げに

「はい、お養父さん。」(^^)

で、それからシンジは、未来の家族と今まで出来なかった一家団欒の時間を過ごしました。

そこにアスカのお母さんが、話に割って入りました。

「シンジくん、そろそろ飛行機の時間ですよ。」

「はい、お養母さん。」(^^)

「じゃあ、シンジくん。娘によろしくと言っておいてくれ。」

「あなた!

 あなたも次の飛行機で日本に行くのですから。そんなことアスカに直接言って下さい。」(^^)

「何、私も行くのか!」(^O^)

「そうですよ、シンジくんとアスカの結婚式に出席するんですよ。」

....わかった。じゃあ、シンジくん日本でな。」(^^)

「はい、お養父さん。」(^^)

 

シンジがネルフ直行便で日本に帰国すると出迎えたのは、アスカではなくヒカリとミサトでした。

シンジは、2人からアスカの様態を聞くと急いでネルフ病院に駆けつけました。

 

シンジは、ベットで寝ているアスカを優しく髪を撫でてからお目覚めのキスで起こしました。

「アスカ、おはよう。朝だよ。」

アスカは、ベッドの横にいるのが待ち焦がれたシンジだとわかり抱き着き、泣き出しました。

「う、ううん、シンジ様〜〜〜ッ・・・・

(ハッ!)シンジ様、お帰りなさいシンジ様〜〜〜ッ」(;;)

シンジは、アスカを抱き留めて優しく囁きました。

「ただいま、アスカ、待たせたね。」(^^)

アスカは、シンジの胸に顔をつけて

「シンジ様、シンジ様、アタシ、アタシ、この1週間1人で不安でしょうがなかったの。」

シンジは、優しく囁きました。

「アスカ、もう1人にはしないよ。」

アスカは、シンジが帰ってきた事を実感し、より一層嬉し涙を流しました。

アスカは、この1週間の寂しい生活で今日が結婚式当日である事を忘れていましたが、今、目の前にいるシンジを見て今日がその日である事を思い出しました。

「シンジ様〜〜〜ッ、シンジ様〜〜〜ッ、シンジ様〜〜〜ッ」

シンジは、優しくアスカをあやして落ち着いてから、照れながら訂正しました。

「アスカ、アスカは奥さんになるんだよ。もう『シンジ様』は、だめだよ。

 その〜、子供の教育にも良くないし・・・・」(*^^*)

アスカは、喜びと驚きを合わせた顔で、

「はい、シンジ様(*・・*)じゃない、ダ、ダーリン」(**・・**)

と、真っ赤な顔でたどたどしく言いました。

シンジもアスカに負けない程真っ赤な顔で

「僕がダーリンなら、

 アスカは、ハ、ハニーだね」(**・・**)

            :

            :

そんな、甘いやりとりをしばらくドアの外で覗いていたミサトがヒカリに急かされました。

「葛城さん、そろそろ時間ですよ。」

「もう〜〜ッ、洞木さん。いいところなんだから。」

「葛城さん、もう1時間も覗いていますよ。」

「わかったわ。」

ミサトがすまなそうにノックしました。

 KON!KON!

もちろん、取り込み中の2人は、顔を真っ赤にして離れてから返事しました。

「「はい、どうぞ!」」(*・・*)(*・・*)

「シンちゃん、アスカ、お取り込み中すまないけでそろそろ時間だからね。」(^^;;)

「ミ、ミサト、何時から覗いていたの。」(*・・*)

「シンちゃんが、入る時からよ。」(^^)

アスカは、毛布を被り恥ずかしそうに言いました。

「じゃあ、全部見てたの・・・」(*・・*)

そこで、シンジはアスカの頭をなでて、

「アスカ、見たいオバサンには見せつけてやろう。ハニー」(^^)

とミサトに聞こえる様にいいました。

シンジの態度に負けたミサトは、

「はい、はい、邪魔者は退散しますよ。

 じゃあ、シンジ君、アスカ、式場で待っているわ。」

と、言って出て行きました。

代わりにドアの外で待っていたヒカリが入ってきました。

「アスカ、碇君おめでとう。」(^^)

「洞木さん、さぁ入って、アスカはもう大丈夫だから、

 じゃあ、着替えのお願いするね。

 僕も着替えて来るから。」

「うん、わかった。碇君。」

「じゃあ、ハニー。また、後でね。」(*^^*)

「うん、ダーリン。」(*^^*)

と、アスカは名残おしそうにシンジを見送りました。

後に残ったヒカリは、肴を狙う酔っ払いの目で、

「ア〜〜ス〜〜カ〜〜、

 よかったね、碇君に起こしてもらって

 碇君はやさしかった?

 ね、ハ・ニ・ー」(^^)

と、アスカをからかいました。

アスカは、また恥ずかしそうに毛布を被り、涙目で

「・・・・ヒカリのいじわる〜〜〜ッ」(*・;*)

と、言うだけでした。

アスカが不て寝するのをヒカリは、慌てて起こして本来の目的を開始しました。

「ほら、アスカ起きて、

 この服に着替えて、碇が待っているんだから。ほら。」

アスカは、渡された服を見て驚きました。

その服は、シルクのドレスにガラスの装飾のアクセサリが散りばめているウェディングドレスでした。

アスカはそのドレスを持ちヒカリに尋ねました。

「ヒカリ?このドレスは?」

ヒカリは、優しく答えました。

「このドレスは、碇君から頼まれたの。

 ドレスに私達、友人でガラスの装飾のアクセサリを着けてくれと、

 碇君の代理でミサトさんが持ってきてくれたの。」

アスカは、そのガラスのアクセサリの1つ1つに友人の想いがこもっているとわかり、ドレスを抱きしめ泣き出しました。

「ヒカリ〜〜〜ッ、ミンナ、ありがとう。」(;;)

ヒカリは、アスカの涙をハンカチで拭きながら、

「アスカ、花婿さんを待たせちゃいけないわよ。さぁ、早く着替えて。」

「う、うん、ヒカリ。」

 

着替えたアスカは、部屋の外で待っていた白いタキシードのシンジに満面の笑みで、

「シンジ、ありがとう!」((^^))

と抱き着きました。

シンジも笑顔で言いました。

「さあ、アスカ、行こう! 皆の待つ教会へ!」

「うん!」

 

アスカは、シンジにエスコートされ、ジオフロントに行きました。

普段は、集光ビルの明かりで明るいジオフロントは、暗くなっていました。

そして、シンジにエスコートされたアスカが入ると1つの集光窓よりスポットライトの様な光が2人に当たり、ジオフロントの全体から拍手が沸き上がりました。

アスカは、驚きシンジに尋ねました。

「シンジ、一体これは何?」

「集光ビルの明かりでスポットライトできないかとリツコさんにお願いしたんだ。」

「どうして?」

「だって、アスカのドレスの装飾が引き立つからさ。」

 

集光ビルの光を浴びてアスカのドレスは、星を散りばめた様に輝きだしました。

そう、友人1人1人の願いが叶う様に輝きだしました。

光の演出に浮かび上がった星のドレスとその輝きで浮き上がるタキシードを着るアスカとシンジは、天の河に遮られない織り姫と彦星のようでした。

拍手も静まりますと2人は、流れてくる「星に願いを」のBGMの中、スポットライトが映し出す天の河の上を寄り添うように歩き始めました。

 

    When you wish upon a star,

    Makes no difference who you are,

    Anything your heart desires

    Will come to you.

 

    if your heart is in your dreams,

    No request is too extreme,

    When you wish upon a star,

    As dreamers do.

 

    Fate is kind,

    She brings to those who love

    A sweet fulfillmentof

    Their secret longings.

 

    Like a bolt out of the blue

    Fate steps in and sees you through.

    When you wish upon a star,

    Your dreams come true.

 

スポットライトが映す祭壇への道には、新郎の家族として碇ゲンドウに赤木リツコが付き添い,新婦の家族としてアスカの両親が2人を待っていました。

「父さん」

「パパ、ママ」

 

ゲンドウは、今まで見せたことの無い優しい笑顔でシンジに肯きました。

シンジはゲンドウの笑顔に微笑みを返して人祭壇に歩き出しました。

ゲンドウに付き添っていたリツコは、ゲンドウに囁きました。

「シンジ君も立派になりましたね。」

「うむ。」

1方、アスカはお父さんのエスコートにより祭壇へと歩き出しました。

絶縁状態だった父と娘は、シンジという絆で再び結ばれて、腕を組み祭壇へと歩きました。

「パパ、ありがとう。」

「アスカ、パパの方こそ、ありがとう。」

2人は、1言言葉を交わすと娘は愛する新郎の元へ、父は席に戻りました。

 

牧師役の冬月コウゾウは、感無量に若々しい新郎と新婦を眺めて、小声で話しました。

「シンジくん、アスカくん、おめでとう。」

「「はい、冬月さん!!」」

 

それから挙式は、厳かに行われました。

 

「汝、碇シンジは、惣流・アスカ・ラングレーを・・・・・」

「はい、誓います。」

「汝、惣流・アスカ・ラングレーは、碇シンジを・・・・・」

「はい、誓います。」

 

「誓いの口づけを」

 

シンジは、アスカの幸せな顔を見て、思い出の中の色々なアスカが走馬灯の様に浮びました。

『オーバー・ザ・レインボーでの自信溢れるアスカ』

『元気で明るいアスカ』

『悲しくてても人前では涙を見せず、1人夜泣いていたアスカ』

『14歳の誕生日のアスカ』

アスカも、シンジの幸せな顔を見て、思い出の中の色々なシンジが走馬灯の様に浮びました。

『オーバー・ザ・レインボーでの頼りないシンジ』

『戦いでは常にアスカを守ってくれたシンジ』

『優しの中に逞しさを持っているシンジ』

『14歳の誕生日のシンジ』

 

シンジとアスカは、万感の想いで誓いの口づけを交わしました。

「アスカ!」『アスカ、もう決して離さないよ。』

「シンジ様!」『シンジ様、アスカは、アスカは、この日を夢にまで待っていました。』

 

挙式が終わり、照明が通常に戻りますと、そこにはネルフ職員全員、シンジとアスカの友人がところ狭しと並んでいました。

 

挙式を終えたシンジとアスカに参列者がライスシャワーによる祝福を受けました。

シンジは、アスカを抱いて参列者の祝福を受けました。

 

「「アスカ(シンジ様)、僕(アタシ)は、世界一幸せだよ(です)!!」」

\(^^)/\(^^)/

2人は、幸福の笑みを満面に浮かべてお互いに言いました。

 

シンジの18回目の誕生日は、2人には忘れられない記念日になりました。

 

FIN

 

後書き

今回のストーリー作りには、疲れました。(^^;;

初投稿&前回のSSは、タームさんの「ああ、無敵のシンジ様」2作を読み返したらイメージが沸いてきましたが、このSSは嶋野さんの案「結婚編」の一言より作成しました。

タームさんには、題名のみ先に連絡したのですが、生みの苦しみは後半の結婚式でした。(^^;;

もちろん、時間設定は。タームさんの「続〜」の最後の1行に合わせてあります。

今まで読んだLASの結婚式に被らない様にイメージしました。もちろんBGMは「星に願いを」です。

(_ _)m反省、コメディーを書き入れる余地がありませんでした。

 


マナ:NASAさんが、「ああ無敵のシンジ様 in バースディ3」を、投稿して下さったわよ。感謝しきれないわね。

アスカ:アタシが・・・シンジ様と・・・。(絶句)

マナ:わたしの抵抗もむなしく終わったみたいね。今回は、シンジの努力とアスカのシンジへの想いに祝福のエールを送ってあげるわ。

アスカ:あぁ・・・ウェディングドレスを着て・・・夢の様だわ・・・。(涙)

マナ:ちゃんと、シンジを幸せにするのよ? シンジもドイツであれだけ苦労したんだからね。

アスカ:これから、ハネムーンに出かけて・・・。(ぽっ)

マナ:もう使徒は、こないかもしれないけど、しっかりシンジをサポートしていくのよ。

アスカ:みんなに祝福されて、シンジ様と・・・あっ、ダーリンと甘いスイートホームでの生活が始まるのね。(歓喜)

マナ:ねぇ、聞いてるの?

アスカ:幸せ〜幸せ〜幸せ〜幸せ〜幸せ〜幸せ〜幸せ〜幸せ〜〜〜。

マナ:ちょっと・・・。アスカ?

アスカ:あぁ、早くダーリンの所へ行かないと・・・。あぁ〜マイダーリン〜。(ふらふらふら〜)

マナ:・・・・・・・・・・・・・。シンジ・・・・・・・これでよかったの???
作者"NASA"様へのメール/小説の感想はこちら。
nasa@roy.hi-ho.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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