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ミサちゃんの反抗期

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この作品は、今までの『ああ、無敵のシンジ様ぁ』『続ああ、無敵のシンジ様ぁ』と   

『ああ、無敵のシンジ様
in バースディ』4作&『ミサちゃん』2作を先に読んで下さい。

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『ねぇ、皆んな聞いてくれる?

 えっ、お前は誰か?

 毎回言うけど、一応、このシリーズの主役の碇アスカよ!!

 いいかげん覚えなさい。

 さあ、今回は、いよいよアタシと愛しのシンジ様の次女(あっ、ばらしちゃった)の話しの予定だったんだけど、

 今回は、ミサが一騒動起こしたのよ、ミサを反省させるためにもミサの日記を覗くわ。』

 

『ママ! あんまりアタシの日記見ないで!!

 ミサ恥ずかしいでしょ。』(*・・*)

 

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時期は、年末。シンジの最愛なるアスカは、2人目の妊娠8ヶ月のため、長女ミサの育児ができなくて、周りの人々に頼んでいました。

もっとも、アスカが頼まなくても、義父のゲンドウと義理の妹のレイ(碇家の養女にしました)は、率先して育児をやりましたが....

ミサの父であるシンジは、一応特務1佐ですが、まだネルフの一番下っ端新米です。普段の勤務以外の雑務にも追われてミサの育児には到底できませんでした。

「アスカぁ〜、ミサぁ〜、今日も残業だよ。たまには、2人の顔も見たいよ・・・・」

 

シンジが嘆いているネルフ発令所の近くのネルフ総司令室には、何処から聞きつけたのか、ミサちゃん出産の時と同じくドイツからホットラインが入っていました。

 

「碇、今回も君に頼みがある。」

 

碇ゲンドウは、得意のポーズでキッパリと断りました。

「惣流、孫を最初に抱くおじいちゃんの権利は譲れないぞ」

 

「そこを何とか、頼む」m(_)m

 

「4年前を忘れたとは、言わせないぞ!!

 1分で交代の約束が、お前は1分30秒もミサを独占したのだからな!!」

碇ゲンドウは、血の涙を流してモニターを指差しました。(TT)

 

モニターの紳士は、平に平に謝り続けました。

「碇、すまん! 本当にすまん!<(_)>

 今回の孫を最初に抱くおじいちゃんの権利は破棄する。その代わり....」

 

「よ、よかろう。その提案で考えよう。」

碇ゲンドウは、渋々と惣流の提案を了承しました。

 

 

次の日、ネルフ発令所には、以下の様な張り紙が張ってありました。

 

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃                                ┃
┃             辞    令             ┃
┃                                ┃
┃碇特務1佐、右の者を1月〜3月までネルフドイツ支部査察を命ずる。┃
┃                                ┃
┃                             以上 ┃
┃                                ┃
┃ネルフ総司令碇ゲンドウ                     ┃
┃                                ┃
┃補足:家族は同行しての構わない。                ┃
┃                                ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 

シンジは、この張り紙を見て飛び上がりました。

そして、駆け足で総司令室に駆け込みました。

 

碇総司令は、少し照れながら言いました。

「何だ、碇1佐。用件なら早く言え!!」

 

シンジは、何も言わずに碇ゲンドウに抱き着きました。

『父さん、ありがとう。父さん、ありがとう。.....』

 

ゲンドウは、照れながらぶっきらぼう言いました。

「シンジ、お前はもうすぐ2児の父親になるんだ。...がんばれよ。

 

シンジは、久々のゲンドウの父親らしい言葉に驚きました。その後ゲンドウは、何も言わずにシンジを離しました。

シンジは、後ろ髪を引かれる様にゲンドウから離れて退出しました。

「碇1佐。退出します。」

 

発令所で碇1佐を待っていた加持副司令は、非常の言葉を発しました。

「碇1佐。これからアナタは、3ヶ月勤務を離れるのよ。当然、勤務スケジュールからも離れるのよ。だ・か・ら、年末までは、みっちり働いてもわうわよ。」

 

こうして、シンジは、ミサちゃんと約束していたクリスマスイブのデートを守れなくなりました。

『ごめんよ、ミサ。パパは明日も仕事なんだ、とほほほ.....』

 

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12月23日

 

あしたは、前からたのしみにしていたクリスマスなの。

だって、ママがこのところ、おびょうきで相手してくれないの...

パパは、おしごとがいそがしくていつもおうちにいないの。

でもね、パパは、やくそくしてくれたんだ。

「ミサ、クリスマスには、ゆ〜えんち行こうね。」

だから、アタシ、カレンダーに をつけて楽しみにしていたの....

なのに、なのに、パパったらやくそくやぶるの。

「ミサ、ごめんね。パパは明日もお仕事なんだ、ごめんね。」<(_)>

パパなんか、だぁ〜いきらい。おとめの心は、きずつきやすいんだぞぉ〜〜(・;)

 

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マンションのシンジとアスカの夫婦の部屋

「アスカ、大丈夫かい。もう8ヶ月目だろ? あんまり無理しちゃ駄目だよ。」

シンジは、ベッドに寝ているアスカのお腹を撫でながら、アスカを労りました。

「うん。平気よ、アナタ。」

アスカは、自分のお腹の赤ちゃんを愛しそうに撫でるシンジの手を包む様に囁きました。

この子は、ドイツで出産できるのか....

 でも、3ヶ月の休暇なんてお義父様、急にどうしたのかしら...」

アスカとシンジは、また親の密談を推測しました。

「ほら、アスカ。やっぱり、日独間で何かあったのかなぁ・・・」(−−;;

「・・・やっぱり、そう思う....」(^^;;

 

シンジは、夕方の食卓での出来事を思い出しました。

「でも、ミサには、悪い事したかな....」

「どうしたの、アナタ? 一体、ミサと何を約束したの?」

「...うん、3ヶ月前にミサが初めてお使いできたご褒美にクリスマスに遊園地に連れて行く約束していたんだ。

 それが、今回の長期休暇で年末までとても休めない勤務になって...

 それをミサに話したら、あんまり駄々をこねるから、つい叱ってしまったんだ。」

「わかったわ、アナタ。明日、アタシからミサに言い聞かせるわ。」

「ありがとう、アスカ。」

「いいのよ、アナタ。」

「だって、この処、家事と育児を全部アスカに任せっきりだろ...」

「いいのよ。アナタは、アタシとミサの為に働いているのでしょ?」

「...うん。」

「だから、お仕事頑張ってね。愛しの旦那様.....

           :

           :

 

ミサ、我が侭言うんじゃありません!! パパは、お仕事なのよ!!」(−−)

ミサちゃんは、朝、再度シンジに駄々をこねましたが、今度はアスカに怒られました。

そして、クリスマスイブの昼下がり

ミサちゃんの部屋では、何か物を探す音がします。(ゴソゴソ)

「パパもママも だぁ〜いきらい。いえでするんだから!!

ミサちゃんは、愛用のリュックを背負い、クマのヌイグルミを抱きかかえると

『いくわよ、ミサ!!』

と念じてから、部屋を飛び出しました。

 

しかし、所詮4歳の女の子が、歩く距離はたかが知れています。

ミサちゃんが「家出」といっても、ミサちゃんには、何時もネルフのミサちゃん私設護衛団(ゲンドウ配下の諜報部員)がついていましたので、決して危険はありませんでした。

街中を大きなヌイグルミをか抱えて歩く女の子を先頭に黒服、サングラスの男の集団がついて歩きました。商店街は、「M−O5」の指令が無くてもこの異様な集団を見て恐る恐る店を閉めてしまいました。

 

ミサちゃんは、30分程歩くと、帰り道が判らなくなり迷子になりました。

「....どうしよう。いつもならここで足長おじさんがでてくるのに」

(実は、本日足長おじさんこと冬月さんは、本日は腰痛でお休みでした。)

おまけに私設護衛団のメンバーは、ゲンドウから固くミサちゃんに声をかける事を禁止されていました。

「....そうだ、あっちに行こう!!」凸(^0^)

私設護衛団のメンバーは、『そっちは、違うよ!!』と言いたいのですが、ぐっと堪えて後を付いていきました。

 

           ┏━━━━━━━┓
           ┃       ┃
           ┃       ∨
           ┃    ┏━━━━━┓
           ┃    ┃マンション┃
           ┃    ┗━━━━━┛
           ┃       ┃
           ┗━━━━━━━┛
 

ミサちゃんは、マンションを始点に大きな円弧をたどり、とうとうマンションの裏側に辿り着きました。

しかし、ミサちゃんは4歳の女の子。住んでいるマンションの裏側など見たことありません。

ミサちゃんは前に聳える建物を見て、途方に暮れて座り込みました。

「....ここは、何処なの?」

「たしか、おうちはここらへんなのに....」

「だれか〜〜〜〜」

    :

    :

 

ミサちゃんが座り込んでから30分程であたりは暗くなってきました。

護衛団は、ゲンドウの命令がるまで、ミサちゃんに近寄れません。

護衛団の1人が、仕方なくシンジの携帯へ連絡しました。

 

ミサちゃんは、迷子になったのは、神様が怒ったと思い泣き出しました。

「パパ...ママ...ミサはわるい子でした。

 もう、わがままはいいません。

 にんじんものこしません。

 だから、だから、むかえに来てよ...パパァ〜〜〜〜、ママァ〜〜〜〜(・;)

 

「本当かい?ミサ

 もう、好き嫌いしちゃ駄目だぞ!」(^^)

ミサちゃんが見上げると、そこには優しいシンジの顔がありました。

ミサちゃんは、シンジの顔を見ると泣きながら抱き着きました。

パパァ〜〜! パパァ〜〜! ミサね、ミサね、寂しかったの...(グスッ)(・;)

シンジは優しくミサちゃんを抱きかかえると泣き止むまであやしました。

ミサちゃんが泣き止むと、シンジはミサちゃんをおんぶして言いました。

「さあ、ミサ。おうちに帰ろうね。」(^^)

「うん!」(^O^)

 

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12月24日

 

きょうは、パパがゆ〜えんちに連れてってくれなかったから、いえでしたの。

そしたら、ミサ迷子になっちゃたの....

ミサが迷子でなってこまってたら、パパがむかえにきてくれたの。

やくそくをまもらないパパはきらいだけど、むかえにきてくれたパパは大すき!!

パパはミサをおんぶしておうちに連れてってくれたの。

そしたら、おうちにはミサの大すきな、ケーキやトリさんがあったの。

パパに「どうして?」って聞いたら

「今日は、良い子供にサンタさんがプレゼント日なんだよ。

 ミサも今日から良い子になるんだろ?」

もちろん、ミサはさっきパパとやくそくしたから「うん!」と、答えたの。

そしたら、パパがおへやから大きな箱をもってきたの。

「サンタさんからミサへのプレゼント預かってるよ。」

ミサが、ワクワクして箱をあけると中には。「赤いセーター」「赤いマフラー」「赤い手袋」が入っていたの。

ミサがね、

『サンタさんまちがえたのかなぁ、ここはいつもあったかいんだよ...』

と思っていると、

ママが、教えてくれたの

「サンタさんのもう1つのプレゼントでね。

 クリスマスが終わったらドイツのおじいちゃんとおばあちゃんの処に行くのよ。」

ミサね、うれしくてママに抱き着いたの。

「ほんとうなの、ママ!!」

そしたら、ママもパパもやさしくうなずいたの。

ミサね、パパやママやゲンドウおじいちゃま、レイおばちゃまもすきだけど、

ドイツのおじいちゃま、おばあちゃまも大すきなの...ミサってよくばりかなぁ....

 

それからね、ゲンドウおじいちゃま、レイおばあちゃま、かみの長いおじちゃん(^^;;達がやってきたの。

みんな、ミサのプレゼントくれたの!

 

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みんな、ミサの夢を壊さないでよ!!

せっかく、シンジが「サンタのプレゼント」の夢を与えたのに、これじゃあ台無しでしょ。

 

  お義父さん「ダウンジャケット」

  レイ   「スノーブーツ」

  青葉   「厚手のブラウス」

  ミサト  「使い捨てカイロ」

  加持   「餞別」

  リツコ  「風邪薬」

 

一体、加持さんとミサトは、何考えているのよ!

「ママ、これカジおじちゃんから預かったの。」

何よ、ミサ。このパートは、アタシが主役なのよ。

えっ、何々....

「スウェーデン製○ルノ買って来てくれぇ〜!!」

もう、加持さんもミサトもこの家に出入り禁止だわ!!凸(−−)

いいこと、ミサ。ぜぇ〜たいあんな大人になっちゃ駄目よ。

ミサも早く、パパの様な素敵な人を見つけるのよ!!(*^^*)

 

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12月24日その2

 

きょうのパーティーは、たのしかったけど....

一番うれしかったのは、パパがむかえに来てくれたこと。

次にうれしかったのは、もうすぐドイツのおじいちゃまとおばあちゃまに会える事。待っててね。おじいちゃま、おばあちゃま。

 

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12月31日

 

へへへぇ〜〜〜、みんな、いいこと教えてあげる。

ミサはねぇ〜、今からドイツのおじいちゃまのところに行くんだ。いいでしょ

ゲンドウおじいちゃまとレイおばちゃまが、旅行のためのトレーニングしてくれたの。旅行のしおりまでくれたの。

でもねぇ、おうちを出る時にママが、そのしおりを見つけてミサをおこるの...

「ミサ! 変な事覚えるんじゃありません!!」

ママ、ミサ負けないもん。ヒーローは、どんなショウガイもコクフクするものだから...

 

ひこうきってすごいんだよ。

ご飯も美味しいし、映画もやっているし、おやつまででるんだよ。

だから、ミサは、ひこうきが大すきなの。

 

ドイツの空港では、ねっ。おじいちゃまとおばあちゃまが待っててくれたの。

「いらっしゃい、ミサちゃん!!」(^^)(^^)

今回は、レイおばちゃまが、「元気よく胸に飛び込んだ方がいい」と教えてくれたの。

ミサはね、おじいちゃまの ぜんほう1め〜とるまで走って、じゃんぷ!したの。

こんにちわぁ〜〜〜〜!! おじいちゃまぁ〜〜〜〜!!\(^0^)/

おじいちゃまは、おどろきながらも受け止めてくれたの。

お〜、お〜、ミサは、何時も元気だなぁ。(^^)

後は、ゲンドウおじいちゃまに教わった通り、おじいちゃまの首に抱き着いてほおずりしたの。

 

でもね、なぜかおじいちゃまの喜びがもの足りないの....

おじいちゃまは、ミサと抱きながら、ミサによりもやさしい顔でママに言うの。

「アスカ、具合はどうだい? 長旅で疲れたろう? お腹の子は元気かい?」

「アスカちゃん、遠慮しなくてもいいのよ。ここは、あなたの故郷なんだから。」

おじいちゃまも、おばあちゃまも、ミサよりもママの中の子が大切なの...むぅ〜〜〜(−o−#

でも、ミサもすこしおとなになったの。だってもうすぐ、おねえちゃんになるんだもん。

 

それに知らないおくにで、いえでするとこわいから。(^^;;;

 

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1月1日

 

おじいちゃまのおうちでは、ミサはこの前にねたママのお部屋でねるようにしたの。

もう前のように、朝からパパとママに甘えないんだ。(<ミサぁ〜〜見捨てないでぇ〜(TT)(TT))

だっておねえちゃんになるんだもん。

ミサね、ママがうごけない代りに、おばあちゃまのお手伝いするんだ。

だって、ママも小さいころから、お手伝いしてたんだもん、ミサにだってできるもん。

 

みんな、知ってる?

このまちで、ママが小さいころくらしていたんだよ。

ママがくらしたまち。

ママがあそんだまち。

ママの思い出がつまっているまち。

ミサも3ヶ月だけど、このまちでママに負けない思い出を作るんだ。

 

 

To Be Continue

 

後書き

投稿の間が開いてすみません。

前回の予告まで書けなくて、すみません。

あまりにミサちゃんのクリスマス事件が膨らんで途中までしか書けませんでした。

次こそは、次女を登場させますので。見捨てないで下さい。<(_)>

 

タームさん、バカンスはどうでした。開設した「愚者の部屋」をぜひ見て下さい。

 


マナ:ミサちゃんシリーズ第3弾。NASAさんありがとうございました。

アスカ:もうすぐアタシとシンジの間に2人目の愛の結晶が生まれるのね。

マナ:ちょっと、ミサちゃんシリーズなんだからあなたはいらないのよ。

アスカ:何言ってるのよ! 冒頭でちゃんと言ったはずよ! 主役はアタシ!

マナ:時代は変わっていくのよ。あなたはもう引退でしょ。

アスカ:この若さでどうして引退しなくちゃなんないのよ!

マナ:よく読んでみなさい。みんなの視線はミサちゃんに向いていて誰もアスカなんか見てないわ。

アスカ:そんなこと無いわよ! シンジ様はちゃんとアタシのことを気遣ってくれてるじゃない!

マナ:もうすぐ子供が生まれるからよ!

アスカ:そ、そんなこと無いわよ! シンジ様は・・・シンジ様は・・・ぐすぐす。

マナ:あ、あら・・・ちょっと、冗談よ。冗談。

アスカ:でも・・・やっぱりミサの方がかわいいわよね。

マナ:ちょっと、あなたらしく無いわよ! しんみりしないでよ! まいったなぁ。

アスカ:だって、この天才のアタシとシンジ様の愛の結晶だもの。世界一になるのは当然ね!

マナ:・・・・・・・結局・・・それが言いたかったのか・・・コイツは・・・。
作者"NASA"様へのメール/小説の感想はこちら。
nasa@roy.hi-ho.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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