ああ無敵のシンジ様ぁ・アスカの恩返し

Written NASA

 

(注意1)これは、タームさんの「ああ無敵のシンジ様ぁ」シリーズとは別です。

(注意2)これは、小生の「ミサちゃん」とは違い、おお甘系です。

(注意3)これは、モーミさんの「日本昔話−アスカの恩返し−」とも別です。

 

常夏だった日本に冬と言う季節が戻ってきたある週末

 

コンフォートマンションでは、季節とは関係なく仲の良い2人が痴話喧嘩をしていました。

 

「このぉ〜、バカシンジぃ〜!!」

「なんだよ、アスカ!!」

「口答えするなんて生意気よ、バカシンジのくせに!!」

 バシィーーーン!!

 

あちゃ〜〜、またやっているわね。

今日の原因は何かしら、あ〜あ、シンちゃん怒って部屋に閉じ篭っちゃった。

また、アスカが我が侭言って、怒って叩いたのね。

 

はぁ〜、ここは年配のお姉さんが一肌脱ぎますか。

 

「アスカ? 今日の喧嘩の原因は何?」

「ミサト! 聞いてよ、シンジったら、アタシの大切なこのブラウスのアイロンがけでヘマしでかしたのよ。」

「へぇ〜、ブラウスには奇麗にアイロンがかかっているじゃない。何処が失敗したのよ?」

「ここよ! ここ! 襟のここに
シワが1つできているわ。」

「・・・・アスカ、もしかしてそのシワ1つで、シンちゃんに文句言って引っ叩いたの?」(−−;;

「そうよ! 何か悪い!?」

「あのね、シンちゃんは、毎日アタシ達のために家事頑張っているのよ。

 ・・・・それをよりにもよって、シワ1つで引っ叩くなんて。はぁ〜〜〜」

「だって、家事は、シンジが好きでやっているんだからいいじゃない。」

「アスカ! シンちゃんが好きで料理、選択、風呂掃除をやっていると思う?

 シンちゃんだって遊びたい盛りの男の子よ!

 本当は、放課後とか遊びたいはずよ!

 だけど、シンちゃんは、優しいから私の為、アスカの為、家事を頑張ってくれているのよ!!

 少しくらいの失敗は、多目に見ないと駄目よ。」

「でも、ミサトぉ〜」

「そうだ、アスカ!

 たまにはアスカが、代わりに家事をしたら?

 きっとシンちゃん喜ぶわよ。」

 

「・・・・でも、ミサトぉ〜」

 

「アスカぁ〜、良いこと教えてあげるわ。

 シンちゃんの身上調査していたら面白いモノが見つかったの。

 シンちゃんの女性の理想像は、
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』女の子だって。

 アスカ? アスカはこのどれか1つでも当てはまる?

 優しい? お淑やか? 家庭的?

「う、うう〜〜ん。」

「アスカぁ〜、日頃のアスカの態度だと、シンちゃんでなかったらとっくに愛想つかせているわ。

 どうする? 何時か
『もうアスカの面倒は見れません!!』なんて言って出ていったら?」

 

(う〜〜、そんなの嫌だわ

 シンジの居ない生活なんて・・・・

 シンジが他の女の子の元へ去っていくなんて・・・・)

 

「・・・・いや! そんなのいや!

 ・・・でもミサト、アタシはミサトよりはマシだけど、そんなに家事できないし、

 優しくもないし、お淑やかでもないわ?」

 

「アスカ!(−−# たとえ不器用でも誠意を尽くせば、相手はわかってくれるものよ。」

 

「それから、アスカ。私は今日から2日間泊り込みなの。頑張りなさい。」

 

ミサトは、アスカを嗾けるだけ嗾けてマンションを出て行きました。

 

(う〜〜ん、ミサトは不器用でもいいって言うけど、

 アタシの身上は、受けた借りや恩義は、10倍にして帰すのがモットーよ!

 普段、シンジが、アタシにしてくれる家事を10倍にして返してあげるわ!

 そして、シンジに
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』はこのアスカ様だと判らせるのよ!!

 待ってなさい、シンジ!!)

 

アスカは、極上のサービスをシンジにする事を誓いました。

 

 

一夜明けた日曜日の朝

 

流石のシンジも休日の寒い朝は、普段より遅くまで寝ています。

 

アスカは、そぉーと襖を開けると、シンジの枕元に忍びより
『獲物を狙う鷹』の様に素早くシンジの口を塞ぎました。

「貰ったぁ〜〜〜〜!!」

 ぶちゅ〜〜〜〜!!

 

それは、お目覚めのキス....と言うには程遠く、唇を奪うキスでした。

シンジは、あまりの衝撃にうとうとしていた、眠気が吹っ飛びました。

 

”ア、ア、アスカぁ〜〜〜”

シンジが叫ぼうにも、口はアスカに塞がれて声が出ません。

おまけに、口を開けたので、アスカの舌が侵入し、
でぃ〜ぷキスになりました。

”アスカぁ・・・・・・・・”

 

数分後、アスカは
満足な顔を離すとグッタリしているシンジに朝の挨拶をしました。

「おはようございます、シンジ様。

 朝食の用意ができてます。それともお風呂にしますか。」

 

シンジは、放心状態で何を言われているのか判りません。

アスカは、返事が無いシンジを見ると
(ニャァ〜)『鼠を狩る猫の笑み』を浮べてもう1度シンジの唇を奪いました。

「貰ったぁ〜〜〜〜!!」

 ぶちゅ〜〜〜〜!!

 

(またまた数分後)

アスカは
とっても満足な顔でシンジ枕元に添い寝しており、シンジは枕に顔を埋めて泣いていました。

「う、奪われた・・・・・僕の唇をアスカに奪われた。」

 

アスカは、少し拗ねているシンジの髪を撫でて囁きました。

「さあ、シンジ様、起きて下さい。

 それとも、
朝の営みとしますか? ア・ナ・タ・

 

シンジは、アスカの突然の変貌に腰を抜かさんばかりに驚きました。

「は、はい! ただいま起きます!」

 

シンジが起きるとアスカは、タンスからシンジ着替えを出してベッドに置きました。

「さあ、シンジ様。お着替えです。」

「あ、ありがとう。」

 

シンジは、アスカのペースに負けて着替えもアスカにしてもらいました。

アスカは、
シンジを見て、

「まあ、シンジ様ったら朝から元気ですね。」
(*^^*)

「・・・・・」(*・・*)

シンジは、朝のシンジを見られて恥ずかしくなりました。

でも、アスカはシンジの恥ずかしさを無視して着替えを薦めました。

 

「さあ、このズボンを履いて下さい。」

「・・・・うん」

「さあ、ポロシャツを着て下さい。」

「・・・・うん」

 

着替えが終わるとアスカは、シンジの頭にブラシをかけて、

「まあ〜!! 素敵ですわ、シンジ様!!」

と、自分がコーディネイトしたシンジを見てほれぼれしました。

 

 

朝食の食卓

 

アスカは、なるべく包丁、火を使わないメニューでまとめました。

 

『野菜サラダ』  (コンビニでのサラダを器に盛り付けたモノ)

『コーンフレーク』(コンビニで買ってきたモノ)

『牛乳』     (コンビニで買ってきたモノ)

 

しかし、シンジには、この朝食がゴージャスな食事に見えました。

何故なら、シンジが葛城家に来てから、シンジ以外が作った「初めて人が食べれる食事」を見たのですから。

シンジは、涙を滝の様に流しながらコーンフレークを食べようとしましたが、アスカは寸前でシンジから取りあげました。

「へっ? アスカ?」

 

アスカは、悪戯っ子の笑みで答えました。

「駄目です、シンジ様。シンジ様の食事は、アタシが食べさせます。」

「へっ?」

「はい、あ〜ん。」
(^^)

「へっ?」

「あ〜〜〜〜〜ん。」
(^^#)

 

アスカの強い意図が分かり、シンジは恥ずかしがりながら口を開けました。

「あ〜ん。」
(*^◇^*)

「はいっ」

(パクッ!! もぐもぐ)

 

アスカは、少し心配そうにシンジを見ています。

「どうしたの、アスカ?」

「(じぃ〜っ)美味しいですか?」

「・・・うん、とっても美味しいよ」
(^^;;

「嬉しいでわ、シンジ様!」(*^^*)

「きっとアスカが食べさせてくれたからだね。」(^^;;

「ありがとうございます、シンジ様!!」(*^^*)

 

(ちなみにこれは、市販のコーンフレークに市販の牛乳をかけただけのモノであるのでアシカラズ。(^^;;)

 

こうしてシンジは、スプーン、フォーク、コップを1度も使わず朝食を食べました。

シンジが、朝食を食べ終えると、アスカはモジモジしてシンジに言いました。

「あのぉ〜〜、シンジ様。お願いがあります。」

「何だい、アスカ?」

「アタシにも
・・・その・・・食べさせて・・・・・くれませんか?(*・・*)

普段は、見せないアスカの恥じらう表情にシンジも頬を真っ赤して答えました。

「うん、僕も食べさせたかったんだ。」
(*・・*)

「嬉しいですわ、シンジ様!!」(*^^*)

 

アスカは、心から嬉しそうに頬を真っ赤にして口を開けました。

「あ〜〜ん」
(*^◇^*)

「はいっ、アスカ。」

(パクッ!! もぐもぐ)

「美味しい?」
(^^)

「うん! シンジ様が食べさせてくれたモノなんだもん。」(*^^*)

 

(ちなみにこれは、市販のコーンフレークに市販の牛乳をかけただけのモノです。たぶん....(^^;;)

 

勿論アスカも、スプーン、フォーク、コップを1度も使わず自分の朝食を食べました。

アスカは、最後に牛乳を飲ませて貰うと、顔を真っ赤にしてそっと呟きました。

「・・・ん! シンジ様の味がしますわ。」
(*^^*)

 

目の前にいるシンジも顔を真っ赤にして、

「うん、僕はアスカの味がするよ。」と、答えました。

「味は、いかがですか?」

「うん、美味しいよ。」

 

2人は、その後甘い食後のキュウケイをしました。
(^^;;

 

そして、数時間後ソファーで浅い眠りについているアスカの髪を撫でながらシンジは、呟きました。

「どうしたんだい、アスカ?

 急にこんなに優しくなって?

 僕の為にしているのなら、もう無理しなくていいんだよ。

 僕は、何時もの元気溢れるアスカの方が好きだよ。

 怒るアスカは、少し困るけど....

 
ねっ、アスカ?

 

アスカは、シンジの最後の言葉に「ピクッ!」と反応しました。

そして、静かに起き上がり、髪で目を隠してシンジに尋ねました。

 

「ねぇ、シンジ?

 お願い答えて!!」

「・・・うん」

「アタシって、シンジの理想の女性の
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』女の子に見える?」

 

シンジは、急なアスカの質問に困りました。

「どうして、そんな事聞くの。」

「お願い、答えて!

 ・・・・アタシ、ミサトから聞いたのシンジの理想の女性像を」

 

シンジは、数年前の作文を思い出しました。

「ア、アスカ!

 何か勘違いしていない。ミサトさんが言ったのは昔の作文だよ。」

「でも・・・・・」

 

シンジは、深呼吸するとアスカを真正面に座らせてアスカの心に伝わるよう言いました。

「アスカ!

 アスカに会う前の理想像は『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』だよ。

 でも、アスカに会ってからの理想像は、
『明るくて』『元気で』『前向きな』女の子が理想だよ!!」

 

アスカは、シンジの新しい理想像を1つずつ考えてみました。

『明るくて、元気で、前向きな・・・・・それってアタシの事?』

 

アスカが信じられない顔をしていると、シンジが抱きしめて囁きました。

「そうだよ、アスカの事だよ。」

 

シンジの言葉が、アスカの中の不安という名の乾いた心に少しずつ染み込みました。

そして、シンジを抱きしめて泣き出しました。

 

「シンジぃ〜、シンジ様ぁ〜、本当、本当にアタシがシンジの理想の女性なの?」

「うん、そうだよ。」

「嬉しい〜、嬉しいのぉ〜、シンジぃ〜、シンジ様ぁ〜」

 

アスカが泣き止むとシンジは、アスカにお願いしました。

「ねぇ、アスカ?」

「なぁ〜に、シンジ?」

「これから僕がアスカを起こす時は、今日の様な起こし方していいかい?」
(*^^*)

「うん! 待ってるわ。」(*^^*)

 

「ねえ、シンジ?」

「なぁ〜に、アスカ?」

「アタシからのお願い。2人きりの食事はいいでしょ?」
(*・・*)

「うん! 僕からもお願いするよ。」(*・・*)

 

アスカとシンジの極上のサービスは、これからの日課になりました。

 

FIN

 

後書き

お久しぶりです、NASAです。

このSSの原点は、「受けた借りは、10倍にして帰すのがモットーよ!」でした。

最初は、昔の「ああ、無敵のシンジ様ぁ」の別バージョンを考えていたのですが・・・・・

近頃、この系統を多く書き過ぎたためでしょうか?

何故か書いている最中に、甘系に転がりました。

う〜ん、まさしく「小説とは、奇なり」(しみじみ)

 

4ヶ月前ならもっとセーブできたのに・・・・うるうる


マナ:こ・・・これは・・・は、恥ずかしい。(*--*)

アスカ:あぁぁぁ、シンジ様ぁぁぁぁ(*^^*)

マナ:コ、コメントもつけられない・・・恥ずかしいので、レイに代わります。さよならーー。

アスカ:シンジ様ぁぁぁ・・・ゴロゴロゴロ(*^^*)

レイ:何を読ませるのよ・・・(*--*)

アスカ:シンジ様ぁぁぁぁぁ。ゴロゴロゴロ(*^^*)

ミサト:何よ、レイ・・・これを読めばいいの・・・って・・・これは・・・(*^^*;;;)

アスカ:あぁ、わたしのシンジ様ぁぁぁ。ゴロゴロゴロ(*^^*)

アスカ:さぁ、みんな読んで読んで!! って、誰も近寄ってこないわ・・・。

アスカ:まぁ、いいわ。シンジ様ぁぁぁぁぁぁあああ。ゴロゴロゴロ(*^^*)
作者"NASA"様へのメール/小説の感想はこちら。
nasa@roy.hi-ho.ne.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

inserted by FC2 system