ああ無敵のシンジ様ぁ・アスカの恩返し
ノーカット版
Written
NASA(注意1)これは、タームさんの「ああ無敵のシンジ様ぁ」シリーズとは別です。
(注意2)これは、小生の「ミサちゃん」とは違い、おお甘系です。
(注意3)これは、モーミさんの「日本昔話−アスカの恩返し−」とも別です。
(注意α)前回の「ああ無敵のシンジ様ぁ・アスカの恩返し」で大甘だと思った人は、気をつけてください。
今回は、”本当の大甘です”セーブしていません。<(_)>
常夏だった日本に冬と言う季節が戻ってきたある週末
コンフォートマンションでは、季節とは関係なく仲の良い2人が痴話喧嘩をしていました。
「このぉ〜、バカシンジぃ〜!!」
「なんだよ、アスカ!!」
「口答えするなんて生意気よ、バカシンジのくせに!!」
バシィーーーン!!
あちゃ〜〜、またやっているわね。
今日の原因は何かしら、あ〜あ、シンちゃん怒って部屋に閉じ篭っちゃった。
また、アスカが我が侭言って、怒って叩いたのね。
はぁ〜、ここは年配のお姉さんが一肌脱ぎますか。
「アスカ? 今日の喧嘩の原因は何?」
「ミサト! 聞いてよ、シンジったら、アタシの大切なこのブラウスのアイロンがけでヘマしでかしたのよ。」
「へぇ〜、ブラウスには奇麗にアイロンがかかっているじゃない。何処が失敗したのよ?」
「ここよ! ここ! 襟のここに
シワが1つできているわ。」「・・・・アスカ、もしかしてそのシワ1つで、シンちゃんに文句言って引っ叩いたの?」(−−;;
「そうよ! 何か悪い!?」
「あのね、シンちゃんは、毎日アタシ達のために家事頑張っているのよ。
・・・・それをよりにもよって、シワ1つで引っ叩くなんて。はぁ〜〜〜」
「だって、家事は、シンジが好きでやっているんだからいいじゃない。」
「アスカ! シンちゃんが好きで料理、洗濯、風呂掃除をやっていると思う?
シンちゃんだって遊びたい盛りの男の子よ!
本当は、放課後とか遊びたいはずよ!
だけど、シンちゃんは、優しいから私の為、アスカの為、家事を頑張ってくれているのよ!!
少しくらいの失敗は、多目に見ないと駄目よ。」
「でも、ミサトぉ〜」
「そうだ、アスカ!
たまにはアスカが、代わりに家事をしたら?
きっとシンちゃん喜ぶわよ。」
「・・・・でも、ミサトぉ〜」
「アスカぁ〜、良いこと教えてあげるわ。
シンちゃんの身上調査していたら面白いモノが見つかったの。
シンちゃんの女性の理想像は、
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』女の子だって。アスカ? アスカはこのどれか1つでも当てはまる?
優しい? お淑やか? 家庭的?」
「う、うう〜〜ん。」
「アスカぁ〜、日頃のアスカの態度だと、シンちゃんでなかったらとっくに愛想つかせているわ。
どうする? 何時か
『もうアスカの面倒は見れません!!』なんて言って出ていったら?」
(う〜〜、そんなの嫌だわ
シンジの居ない生活なんて・・・・
シンジが他の女の子の元へ去っていくなんて・・・・)
「・・・・いや! そんなのいや!
・・・でもミサト、アタシはミサトよりはマシだけど、そんなに家事できないし、
優しくもないし、お淑やかでもないわ?」
「アスカ!(−−# たとえ不器用でも誠意を尽くせば、相手はわかってくれるものよ。」
「それから、アスカ。私は今日から2日間泊り込みなの。頑張りなさい。」
ミサトは、アスカを嗾けるだけ嗾けてマンションを出て行きました。
(う〜〜ん、ミサトは不器用でもいいって言うけど、
アタシの身上は、受けた借りや恩義は、10倍にして帰すのがモットーよ!
普段、シンジが、アタシにしてくれる家事を10倍にして返してあげるわ!
そして、シンジに
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』はこのアスカ様だと判らせるのよ!!待ってなさい、シンジ!!)
アスカは、極上のサービスをシンジにする事を誓いました。
一夜明けた日曜日の朝
流石のシンジも休日の寒い朝は、普段より遅くまで寝ています。
アスカは、そぉーと襖を開けると、シンジの枕元に忍びより
『獲物を狙う鷹』の様に素早くシンジの口を塞ぎました。「貰ったぁ〜〜〜〜!!」
ぶちゅ〜〜〜〜!!
それは、お目覚めのキス....と言うには程遠く、唇を奪うキスでした。
シンジは、あまりの衝撃にうとうとしていた、眠気が吹っ飛びました。
”ア、ア、アスカぁ〜〜〜”
シンジが叫ぼうにも、口はアスカに塞がれて声が出ません。
おまけに、口を開けたので、アスカの舌が侵入し、
でぃ〜ぷキスになりました。”アスカぁ・・・・・・・・”
数分後、アスカは
満足な顔を離すとグッタリしているシンジに朝の挨拶をしました。「おはようございます、シンジ様。
朝食の用意ができてます。それともお風呂にしますか。」
シンジは、放心状態で何を言われているのか判りません。
アスカは、返事が無いシンジを見ると
(ニャァ〜)と『鼠を狩る猫の笑み』を浮べてもう1度シンジの唇を奪いました。「貰ったぁ〜〜〜〜!!」
ぶちゅ〜〜〜〜!!
(またまた数分後)
アスカは
とっても満足な顔でシンジの枕元に添い寝しており、シンジは枕に顔を埋めて泣いていました。「う、奪われた・・・・・僕の唇をアスカに奪われた。」
アスカは、少し拗ねているシンジの髪を撫でて囁きました。
「さあ、シンジ様、起きて下さい。
それとも、
朝の営みとしますか? ア・ナ・タ・」
シンジは、アスカの突然の変貌に腰を抜かさんばかりに驚きました。
「は、はい! ただいま起きます!」
シンジが起きるとアスカは、タンスからシンジの着替えを出してベッドに置きました。
「さあ、シンジ様。お着替えです。」
「あ、ありがとう。」
シンジは、アスカのペースに負けて着替えもアスカにしてもらいました。
アスカは、
シンジを見て、「まあ、シンジ様ったら朝から元気ですね。」
(*^^*)「・・・・・」
(*・・*)シンジは、
朝のシンジを見られて恥ずかしくなりました。でも、アスカはシンジの恥ずかしさを無視して着替えを薦めました。
「さあ、このズボンを履いて下さい。」
「・・・・うん」
「さあ、ポロシャツを着て下さい。」
「・・・・うん」
着替えが終わるとアスカは、シンジの頭にブラシをかけて、
「まあ〜!! 素敵ですわ、シンジ様!!」
と、自分がコーディネイトしたシンジを見てほれぼれしました。
朝食の食卓
アスカは、なるべく包丁、火を使わないメニューでまとめました。
『野菜サラダ』 (コンビニでのサラダを器に盛り付けたモノ)
『コーンフレーク』(コンビニで買ってきたモノ)
『牛乳』 (コンビニで買ってきたモノ)
しかし、シンジには、この朝食がゴージャスな食事に見えました。
何故なら、シンジが葛城家に来てから、シンジ以外が作った「初めて人が食べれる食事」を見たのですから。
シンジは、涙を滝の様に流しながらコーンフレークを食べようとしましたが、アスカは寸前でシンジから取りあげました。
「へっ? アスカ?」
アスカは、悪戯っ子の笑みで答えました。
「駄目です、シンジ様。シンジ様の食事は、アタシが食べさせます。」
「へっ?」
「はい、あ〜ん。」
(^^)「へっ?」
「あ〜〜〜〜〜ん。」
(^^#)
アスカの強い意図が分かり、シンジは恥ずかしがりながら口を開けました。
「あ〜ん。」
(*^◇^*)「はいっ」
(パクッ!! もぐもぐ)
アスカは、少し心配そうにシンジを見ています。
「どうしたの、アスカ?」
「(じぃ〜っ)美味しいですか?」
「・・・うん、とっても美味しいよ」
(^^;;「嬉しいでわ、シンジ様!」
(*^^*)「きっとアスカが食べさせてくれたからだね。」
(^^;;「ありがとうございます、シンジ様!!」
(*^^*)
(ちなみにこれは、市販のコーンフレークに市販の牛乳をかけただけのモノであるのでアシカラズ。(^^;;)
こうしてシンジは、スプーン、フォーク、コップを1度も使わず朝食を食べました。
シンジが、朝食を食べ終えると、アスカはモジモジしてシンジに言いました。
「あのぉ〜〜、シンジ様。お願いがあります。」
「何だい、アスカ?」
「アタシにも
・・・その・・・食べさせて・・・・・くれませんか?」(*・・*)普段は、見せないアスカの恥じらう表情にシンジも頬を真っ赤して答えました。
「うん、僕も食べさせたかったんだ。」
(*・・*)「嬉しいですわ、シンジ様!!」
(*^^*)
アスカは、心から嬉しそうに頬を真っ赤にして口を開けました。
「あ〜〜ん」
(*^◇^*)「はいっ、アスカ。」
(パクッ!! もぐもぐ)
「美味しい?」
(^^)「うん! シンジ様が食べさせてくれたモノなんだもん。」
(*^^*)
(ちなみにこれは、市販のコーンフレークに市販の牛乳をかけただけのモノです。たぶん....(^^;;)
勿論アスカも、スプーン、フォーク、コップを1度も使わず自分の朝食を食べました。
アスカは、最後に牛乳を飲ませて貰うと、顔を真っ赤にしてそっと呟きました。
「・・・ん! シンジ様の味がしますわ。」
(*^^*)
目の前にいるシンジも顔を真っ赤にして、
「うん、僕はアスカの味がするよ。」と、答えました。
「味は、いかがですか?」
「うん、美味しいよ。」
シンジは、朝食後アスカの掃除、洗濯する姿を見て、ぼぉ〜と数年後の姿を想像していました。
”僕とアスカが、結婚したら・・・・この信じられない光景が日常になるんだろうなぁ・・・・・・”
自分を追いかけるシンジの視線に気づいたアスカは、恥じらう様に頬を赤く染めて、
「何ですか、シンジ様?」
「ううん、何でもないよ。」
「だってそんなに見つめられたら・・・・」
「ゴメン、ゴメン、本当に何でもないんだよ。」
「でも・・・・」
「うん、ゴメンね。本当は、
数年後の僕らの新婚生活を想像していたんだよ。」(*^^*)「(ポッ!)ばか!...
ありがとう、シンジ様」(*・・*)
シンジは、自分の言葉に照れて、真っ赤になり、
アスカは、シンジの言葉を心の中でかみ締めて感動に浸ってました。
”僕らの新婚生活、僕らの新婚生活、僕らの新婚生活、僕らの新婚生活・・・・・・・×16”
その後、2人は何か話そうとしましたが、意識してうまく話せませんでした。
『(チラッ)アスカ・・・・・』
(*・・*)「何ですか、シンジ様」
『(チラッ)シンジ様・・・・』
(*・・*)「何だい、アスカ」
『(チラッ)アスカ・・・・・』
(*・・*)「何ですか、シンジ様」
『(チラッ)シンジ様・・・・』
(*・・*)「何だい、アスカ」
:
:
そして、昼前になってようやく、シンジが用件を言いました、
「あのさ、アスカ。
今日は天気もいいから散歩に行かない?」
「はい! シンジ様」
アスカは、普段は見せられない素直な笑顔で答えました。
”(ドキッ)可愛い”
(*・・*)シンジは、アスカの笑顔で一瞬見とれて、真っ赤になりました。
アスカは、キョトンとした顔でシンジを覗きました。
「どうしたんですか、シンジ様?」
「な、なんでもないよ」
昼の公園
アスカは、(普段は恥ずかしくてできない)シンジと腕組んでの散歩で公園に来ました。
(むす〜)とした顔でも目立つアスカが、シンジの腕を掴まえて輝く笑顔で歩いているのですから、2人は注目の的になりました。
「見て、あの娘! 何て幸せそうな笑顔なの。」
「あんなに彼女が微笑むのは、彼のおかげね。」
:
:
シンジは、あまりの周囲の視線にいたたまれなくて、アスカに聞きました。
「ねぇ、アスカ?」
「何ですかぁ〜、シンジ様ぁ?」
シンジは、アスカの期待に満ちた笑顔を見た瞬間、”離れて歩こう?”と考えた事を忘れました。
(*^^*);;
「何でもないよ・・・・そうだ! そろそろお昼にしない?」「はい、シンジ様ぁ!」
2人は公園の樹の下に座りました。
ちなみに昼食のメニューは、サンドウィッチでした。
材料は、コンビニで購入したポテトサラダとハムとツナ缶でした。
(朝食より少しだけ料理しています。(^^;;)
アスカは、もったいぶってバスケットを身体の後ろに隠して聞きました。
「ねぇ、シンジ様ぁ〜
お昼は何だと思います?」
「分かんないよ。」
「いいから、答えて下さい!」
(・;)アスカは、うるうる目でシンジの答えを要求しました。
しかし、シンジの答えられる訳がありません。今日までアスカの手料理を食べた事がなかったのですから。(^^;;
シンジは、散々考えて、アスカが隠したバスケットから・・・・
「・・・・う〜ん、アスカの好物のサンドウィッチかな?」
「ぴんぽ〜ん、正解!
やっぱり、アタシとシンジ様は、心が通じ合っているんですね。」
アスカは、嬉しさのあまりシンジに抱き着いてきて、2人とも倒れ込みました。
そして、そのまま勢いで、でぃ〜ぷキスにおちいりました。
”アスカぁ・・・・・・・・”
”シンジ様ぁ・・・・・・・・”
ぐぅ〜〜〜〜
ぐぅ〜〜〜〜
数分後、2人のお腹の音で、名残惜しそうに離れました。
「・・・・さぁ、アスカ。アスカの作ったサンドウィッチを食べさせてよ。」
「・・・・はい。」
2人は起き上がり、昼食の用意を始めました。
「アスカ、サンドウィッチを1つ頂戴?」
「駄目ですぅ〜!(ハアト)」
「どうして?」
「アタシがシンジ様に食べさせてあげますぅ〜
シンジ様は目を瞑って、”あ〜ん”してて下さい。」
「うん、あ〜ん」
シンジは、朝の様にサンドウィッチを口に入れてくれるものだと思い、目を瞑り口を開けて待ちました。
”パクッ!”
(あれ? アスカが食べちゃったぞ)
・・・・・・・
(あれ? 暗くなったぞ。)
・・・・・・んぐっ!
てっきり、手渡しでのサンドウィッチだと思ったシンジは、突然のアスカの口移しに動揺しました。
驚いたシンジの目の前には、
恥ずかしく真っ赤になったアスカの顔がありました。
・・・・・もぐもぐ、ゴクッ!
シンジが飲み込みと、アスカは少し悪戯っ子ぽく言いました。
「どうです、シンジ様?
ア・タ・シ・のサンドウィッチの味は?」ここまでアスカにサービスされれば、たとえ市販のサンドウィッチでもシンジには最高級のランチになります。
「うん! とっても美味しいよ。」
(*^^*)アスカは自慢げに言いました。
「ありがとうございます!! だってこのサンドウィッチには、
アタシの愛が篭っているのですもの。」凸(*^^*)
お礼にシンジは、抱きしめて囁きました。
「今度は、僕が食べさせてもいいかい?」
(*^^*)「はい、優しくしてください。」
(*・・*):
:
こうして2人は、2時間かけてお互いにサンドウィッチを口移しで食べさせました。
そして、食べ終わるとアスカは、少し恥じらいながらシンジに相談しました。
「あのぁ〜、シンジ様。
まだ、日が高いから・・・・その・・・お昼寝しません?」
「うん、いいよ」
「・・・それで、1つお願いがあるんですけど?」
「何だい?」
「・・・・
腕枕」「へっ?」
「
腕枕を・・・・してほしいのですけど。」
「うん、いいよ。さあ、おいで」
シンジは寝転ぶと、左腕を横に広げてアスカを誘いました。
「はい、シンジ様」
アスカは、シンジの左腕を枕にシンジの胸を抱くように寝ました。
”シンジ様の胸・・・・シンジ様の鼓動・・・・・”
シンジが見るアスカの寝顔は、昔のユニゾンの時より安心した寝顔でした。
” ・・・・お休み、アスカ”
そして、夜
2人の甘い夕食も終わった一時
2人は、リビングで食後の紅茶を楽しんでいました。
2人は、ソファーに仲良く座り、並んでテレビを見ていました。
番組は、アスカのお気に入りのドラマでしたが、アスカはテレビを上の空で、時々シンジの横顔を眺めて悩んでいました。
”シンジ、いえ、シンジ様、
アタシは、普段のお返しが出来たかしら・・・・・
シンジ様が、普段アタシにしてくれる、食事、洗濯、掃除がこんなに大変だとは、思わなかったわ。
これじゃ、10倍にして返すどころか、10分の1も返せないわ・・・・
はぁ〜〜〜
何か良い方法は、ないかしら?”
アスカが、ふっとテレビを目にすると字幕スーパーでニュース速報が流れていました。
【16年ぶりに富士山に初冠雪が記録されました。・・・・・・・】
”そうよ! これよ! 冬山よ!!”
アスカは、ドラマを思い出して・・・・ある計画を立てました。
「どうしたの、アスカ? 急に立ち上がって? そんなにこのCM面白いの?」
シンジの何気ない疑問にテレビを見ると何処かの生理用品のCMでした。
「いえ、何でもないです。」
(*・・*)アスカは、恥ずかしくなり座り込みました。
そして、ドラマも終わり、アスカはそそくさと計画を発動しました。
まず、最初にお風呂に
熱いお湯をはり、心でシンジに謝りました。”・・・・ごめんなさい、シンジ様
これもシンジ様の為なの・・・・・”
そして、アスカは、お風呂に入らず、シャワーで身体を入念に洗いました。
”アタシのこの肌はシンジ様のモノなの・・・・ポッ!
(*・・*)”
身体を洗い終わると、何時もの赤いタオルを身体に巻き、シンジの側へ近寄り、後ろからシンジの首にしがみつきました。
「シンジ様ぁ〜、お風呂の用意できましたわ。どうぞ、お入り下さい。」
アスカはその際、シンジに風呂上がりの女性をシンジに意識させる様、
シンジにマーキングしました。”(すりすり)どうですか、シンジ様?
お風呂上がりの
ア・タ・シ・は?”
「う、うん、ありがとう!」(*・・*)
シンジは、真っ赤になってお風呂に逃げ込みました。
真っ赤になったシンジを見てアスカは、(にやり)と笑いました。
”マーキング成功ね。”
アスカは、素早く部屋に戻り水着に着替えて、計画第2段階の合図を待ちました。
”準備よし!! 早くこないかしら?”
10秒・・・20秒・・・・・60秒
「あつぅ〜〜〜〜い!!」
シンジは、腰にタオル1枚で飛び出してきました。
「ア、ア、アスカ!
お風呂、熱くて入れないよ!!」
”計画通りね。”
アスカは、予定通りの対応をしました。
「ごめんなさい、シンジ様、至急水をうめますわ。
そんな処にいたら風邪を引いてしまいますわ。
さぁ〜、浴室へ戻りましょう。」
アスカは、シンジに連れられて(連れて)堂々と2人でお風呂場に入りました。
狭い浴室で裸同然の2人は、互いを意識して何も話しませんでした。
シンジは、水着姿のアスカを意識して・・・・
(ポッ!)(*・・*)アスカは、計画の次の段階を考えて・・・・・
(にんまり)(*^^*)
そして、アスカは、シンジの理性に追い討ちをかけるように言いました。
「シンジ様、お詫びに身体を洗いますわ。」
シンジには、断る気力もありません。今のシンジの心の中では、
『軟弱な天使』が一生懸命シンジに囁いていました。”意識しちゃ駄目だ、意識しちゃ駄目だ、意識しちゃ駄目だ、・・・・・・”
「・・・うん」
身体を洗われている最中、シンジの心の中では
『軟弱な天使』と『赤い髪の可愛い小悪魔』が葛藤していました。”意識しちゃ駄目だ、意識しちゃ駄目だ、意識しちゃ駄目だ、・・・・・・”
”何で何もしないの? 男の子でしょ? 意気地なしね。”
『天使』
と『小悪魔』の戦いは、日常生活でも強い『赤い髪の可愛い小悪魔』に軍配が上がりました。”そうよ、さ・す・が・男の子、待ってるわよ。”
『赤い髪の可愛い小悪魔』
の誘惑にシンジが負けて、狼になろうとした瞬間、アスカは、可愛い小悪魔の笑みで、
「はい、洗い終わりましたわ、シンジ様!」
と、そそくさと浴室を出て行きました。
「アスカぁ〜〜」
(・;)シンジの情けない呟きを脱衣所で聞いたアスカは、心の中でガッツポーズをとりました。
”まだ、早いわよ。待っててね。”
アスカは、お風呂から出ると、計画最終段階の用意をしました。
@勝負用の薄いネグリジェへ着替える事
A部屋の暖房のスウィッチを切り、窓を1cm程開けて外気を取り入れる事
B決戦場の準備
準備が整い、アスカは決戦場でシンジを待ちました。
”さあ、いらっしゃいシンジ様
(ハアト)”
一方シンジは、やるせない気持ちでお風呂を上がり、リビングの温度の低さにくしゃみをしました。
(何しろリビングは、アスカの入念な裏工作により、標高500mの外気温と同じ温度になっていましたから...)
ハックシュン!!
シンジは、それでも無意識にアスカの姿を探しましたが、リビングや台所に見つかりません。
”あぁ〜〜あ、アスカはもう寝たのかな? (はぁ〜)今日は、もう寝よう。”
風呂場でのアスカを思い出し、少し残念そうに自室へ行きました。
カチッ! カチッ!
シンジが部屋の明かりのスウィッチを入れても明かりがつきません。
”蛍光燈が切れたのかな?
もう暗いから明日蛍光燈を取り替えよう。”
シンジは、蛍光燈の明かりがつかないのを何も疑わず、暗い部屋のベッドにモグリ込みました。
シンジがモグリ込んだ瞬間、布団の中で待ち受けていたアスカが、
「幼虫エイリアン」の如くシンジの顔に抱き着きました。「シンジ様ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
”んぐっ! ア、アスカ、何でここにいるの?”
シンジの叫び声は、アスカの口で塞がれて外には漏れません。
シンジはそのままベッドに引き摺り込まれました。
シンジが抵抗しなくなると、アスカは唇を離して囁きました。
「シンジ様ぁ、
寒いの、眠れないの、・・・・だから2人で暖めて合いましょ。」
シンジは、アスカの
強引で、うれしい(?)お願いに先ほどの『赤い髪の可愛い小悪魔』の後押しもあり、陥落しました。
”アスカァ・・・・・・・・・”
”シンジ様ぁ・・・・・・・・”
2人は、アスカの計画通り、
”冬山で1つの寝具で身体暖める恋人達”のようにお互いをむさぼりました。
そして、数時間後ベッドでシンジに抱き着いて眠りについているアスカの髪を撫でながらシンジは、呟きました。
「どうしたんだい、アスカ?
急にこんなに優しくなって?
僕の為にしているのなら、もう無理しなくていいんだよ。
僕は、何時もの元気溢れるアスカの方が好きだよ。
怒るアスカは、少し困るけど....
ねっ、アスカ?」
アスカは、シンジの最後の言葉に「ピクッ!」と反応しました。
そして、シンジの目を見ないで不安そうに尋ねました。
「ねぇ、シンジ?
お願い答えて!!」
「・・・うん」
「アタシって、シンジの理想の女性の
『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』女の子に見える?」
シンジは、急なアスカの質問に困りました。
「どうして、そんな事聞くの。」
「お願い、答えて!
・・・・アタシ、ミサトから聞いたのシンジの理想の女性像を」
シンジは、数年前の作文を思い出しました。
「ア、アスカ!
何か勘違いしていない。ミサトさんが言ったのは昔の作文だよ。」
「でも・・・・・」
シンジは、アスカのおでこにキスをしてアスカに囁きました。
「アスカ、アスカに会う前の理想像は『優しくて』『お淑やかで』『家庭的な』だよ。」
「・・・・・・・・」
「でも、アスカに会ってからの理想像は、
『明るくて』『元気で』『前向きな』女の子が理想だよ!!」
アスカは、シンジの新しい理想像を1つずつ考えてみました。
『明るくて、元気で、前向きな・・・・・それってアタシの事?』
アスカが信じられない顔をしているとシンジは、優しくキスをして囁きました。
「そうだよ、
アスカの事だよ。」
シンジの言葉が、アスカの中の不安という名の乾いた心に少しずつ染み込みました。
そして、シンジを抱きしめて泣き出しました。
「シンジぃ〜、シンジ様ぁ〜、本当、本当にアタシがシンジの理想の女性なの?」
「うん、そうだよ。」
「嬉しい〜、嬉しいのぉ〜、シンジぃ〜、シンジ様ぁ〜」
シンジは、アスカの不安が無くなる様にアスカを優しく抱きしめました。
アスカが泣き止むとシンジは、アスカに囁きました。
「ねぇ、アスカ?」
「なぁ〜に、シンジ?」
「これから僕がアスカを起こしに行った時は、今日の様な起こし方していいかい?」
(*^^*)「うん! ・・・・でも駄目ね。」
「どうして?」
「だって、今日からは
シンジの隣で寝るからよ。(チュッ!!)」「うん、でも起こすのは、いいでしょ?」
「だぁ〜め、寝る時もよ!」凸(*^^*)
「ねえ、シンジ?」
「なぁ〜に、アスカ?」
「アタシからのお願い。2人きりの食事は、いいでしょ?」
(*・・*)「うん! でも学校でも・・・・
口移し?」(*^^*)「・・・・
シンジさえ良ければ(ポッ!)」(*・・*)「じゃあ、お願いするよ。」
(*・・*)
アスカとシンジの極上のサービスは、これからの日課になりました。
FIN
後書き1
お久しぶりです、NASAです。
このSSの原点は、「受けた借りは、10倍にして帰すのがモットーよ!」でした。
最初は、昔の「ああ、無敵のシンジ様ぁ」の別バージョンを考えていたのですが・・・・・
近頃、この系統を多く書き過ぎたためでしょうか?
何故か書いている最中に、甘系に転がりました。
う〜ん、まさしく「小説とは、奇なり」(しみじみ)
4ヶ月前ならもっとセーブできたのに・・・・うるうる
後書き2
で、ある1部の要求に応えてノーカット版を投稿しました。
LAS度は、2倍以上です。(当社比)
(^^)ノーカット版では、「昼」「夜」のサービスを加えてあります。
ここまで奉仕されれば、10倍のお返しですね。もし10倍以上なら、シンジはお釣を返さねばいけませんね。
書いた小生が言うのもなんですが、何処が「無敵」なんでしょうか?
これでは、題名を「ああ、素敵なシンジ様ぁ」の方がいいのでは?(爆)
反省、甘いLASを500行書くと疲れます。200行くらいがベストでしょう。
_
感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構 ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。 |