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こんにちわ、赤ちゃん
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この作品は、今までの『ああ、無敵のシンジ様ぁ』『続ああ、無敵のシンジ様ぁ』と   
『ああ、無敵のシンジ様 in バースディ』4作&『ミサちゃん』3作を先に読んで下さい。
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『ねぇ、皆んな聞いてくれる?
 えっ、お前は誰か?
 毎回言うけど・・・・このシリーズの主役の碇アスカよ!!(たぶん)
 さあ、今回こそ、アタシと愛しのシンジ様の次女(あっ、ばらしちゃった)が登場するわよ。
 だって、そろそろ産まないと、登場回数が減って辛いわ。(−−;;
 今回もアタシは身重な身体だからミサの日記を覗くわ。』

『ママ! あんまりアタシの日記見ないで!!
 ミサ恥ずかしいでしょ。』(*・・*)

『いいでしょ、減るもんじゃ無いんだから!!
 ・・・・でも、イマイチね。
 ミサは遊んでばかりで日記をサボったわね。
 今回は、シンジ様にも応援を頼むわ。』

********************************

ミサちゃんがドイツに来て1ヶ月が経ち、ミサちゃんにも同じ歳の友達ができました。

友達の名前は、ヘレナ。アスカのお父さんの遠縁の子供で、容姿は金髪碧眼で目の色以外はミサちゃんにうり2つの女の子でした。

すっかり、雪国になったドイツの冬では子供もあまり外では遊びません。

その為、ミサちゃんは、ヘレナちゃんと双子の様に仲良く、アスカの実家で遊んでいました。

    おままごと
    人形遊び
    お菓子作り etc

そして、出産間近なアスカは、ロッキングチィアーで生まれてくる我が子の為に編み物をしながら、ミサ達を見守りました。


ミサちゃんとヘレナちゃんは、すっかり大きくなったアスカのお腹を見て尋ねました。

「ねぇ、ママ?
 ここにアタシの妹か弟がいるの?」

「おばさま、おばさまのお腹の中に赤ちゃんがいるの?」


すっかり、身も心も丸くなったアスカは、優しくお腹を摩りながらミサちゃん達に話しました。

「そうよ、ここにミサの弟か妹がいるのよ。
 この子は、今ママのお腹で
 『まだですか、まだですか・・・・・・・』
 『もうすぐですか、もうすぐですか・・・・・・・』って、
 出てくるのを待っているのよ・・・・・

 あっ! 赤ちゃんが動いたわ!!」

ミサちゃんとヘレナちゃんは、聖母の様なアスカの顔に見とれていました。

『....ママ、きれい』

『....うん』


アスカは、2人に言いました。

「ほら、ミサ、ヘレナちゃん。
 赤ちゃんに触ってご覧なさい?」

「「うん!」」

ミサちゃんとヘレナちゃんは、恐る恐るコワレモノに触る手つきで、アスカのお腹に触りました。

ミサちゃんは、お腹の中に赤ちゃんに話す様に呟きました。

「・・・・赤ちゃん、元気で出てきてね。待ってるから。」



そして、アスカの出産予定日が間近になったある日

ネルフドイツ支部視察中の碇シンジ特務1佐に特命が下りました。


                                 
            特    命              
                                 
 碇特務1佐、                          
                                 
 明日、○○時にドイツ国際空港にネルフ本部視察団を出迎えに行く事 
                                 
                              以上 
                                 
 ネルフ総司令碇ゲンドウ                     
                                 
 補足:出来る限り家族を同行させる事               
                                 


シンジは、この命令を聞いて誰が何しに来るか想像しました。

「司令、視察団メンバーを教えて下さい。」

一応、ネルフドイツ司令に尋ねますと、司令はあくまでも事務的に、事務的に答えました。

「碇総司令と加持副司令、赤木博士
 護衛として、加持顧問と碇レイ特務1佐だ」


シンジは、そのメンバーを聞いて、この視察団の本当の目的をよぉ〜く理解しました。

『何やっているんだ父さん、リツコさん、綾波・・・・・』


シンジは、少しやつれた司令に哀れみの質問をしました。

「本当に視察なんですよね?」

「たぶん、そのはずだ......たぶん」(−−;;

「すみません、父の我が侭で・・・・」

「いいんだ、碇司令直々の命令だからな。(はぁ〜〜〜〜)

「・・・・・・」(^^;;;

シンジは、司令に心から同情しました。



『そうだ! 父さんもまだヘレナの事は知らないはずだ!!』

シンジはある計画を思い付き、急いでミサちゃんとヘレナちゃんにある事を教え込みました。

”1、2、3 のタイミングだぞ!!”

”ほら、2人と左右のバランスが、バラバラじゃないか!!”

”ハイ!! ミサはここで右ターンでポーズ!!”

”ハイ!! ヘレナはここで左ターンでポーズ!!”

       :

       :


2人の特訓は、明け方まで続きました。



翌日のドイツ国際空港

シンジは、歓迎ゲートでネルフ視察団を出迎えました。

「いらっしゃい、お父さん。ミサトさん・・・・・・」


しかし、ゲンドウさんは、シンジの出迎えを無視して辺りを見回しました。


どうして、お前1人なんだ。
 ミサは、ミサは、どうした!!
 ・・・・お前には、失望したぞ、シンジ!!

ゲンドウは、落胆してシンジに怒鳴りました。


しかし、シンジは苦笑いでゲンドウの八つ当たり受け流しました。

「まあ、まあ、父さん。ミサはここに居ますよ。(^^;;
 出ておいで、ミサ!!


シンジが、掛け声で、

後ろから2つの影が左右に飛び出して、クルリと左右に1回転して言いました。

「「いらっしゃい、おじいちゃま!! ドイツへようこそ!!」」


2つの影は、ミサちゃんとヘレナちゃんでした。

2人は、昨夜の特訓通り、左右対称な動きをし、セリフをユニゾンして言いました。

「「忘れちゃったの、おじいちゃま!! アタシがミサよ!!」」

2人は、左右対称に指を咥える甘えポーズで悲しみました。


最初は、唖然としていたゲンドウでしたが、突然大声をあげてミサちゃんとヘレナちゃんを両手で抱きしめて頬擦りしました。

お、おーーーーーっ、ミサが2人に増えた。
 可愛いミサが2人に増えた。(ジョリ、ジョリ)(ΠΠ)

「お、お、おじいちゃま、くすぐったいよぉ〜」

「・・・・・・・・・・・・・(ドタッ)

免疫の無いヘレナちゃんは、ゲンドウの頬擦り攻撃に撃沈してしまいました。


この突然のゲンドウの行動に周囲の大人は、誰も対応できませんでした。

ミサちゃんとヘレナちゃんの間にいたシンジでさえ....

気がつくとシンジは、ゲンドウにタックルされ壁まで弾き飛ばされていました。

「痛いなぁ〜、父さん。この子はねぇ.....」

シンジが、正解を言う前にクローンの本家本元の碇レイが、ヘレナを見破りました。

「あなた、偽者ね。ミサと目の色が少し違うもの.....」凸(−−)

ミサちゃんは、レイを尊敬の眼差しで見上げました。

「すごい、レイおばちゃま!!」

ゲンドウは、レイの言葉で喜びが萎んでしまいました。

「はぁ〜〜〜〜、ミサが増えた訳じゃないのか(ガク)(・;)


シンジは、ゲンドウの落胆した姿を見て少し悪戯がすぎたと反省しました。

「・・・・・父さん、この子は、アスカの父方の遠縁の子でヘレナと言うんだ。
 はい、挨拶しなさい、ヘレナ!!」


ヘレナちゃんは、ゲンドウのヒゲ頬擦りから解放されて、挨拶しました。

「日本の皆さん、ドイツへようこそ、ミサちゃんの遠縁の親戚のヘレナです。」

で、またミサちゃんは、悪戯でヘレナちゃんの真似をして挨拶しました。

「日本の皆さん、ドイツへようこそ、ヘレナちゃんの遠縁の親戚のミサです。」


一同は、可愛い2人の子供歓迎に笑いました。

(ゲンドウを除いて....)


”ミサちゃんとヘレナちゃんか、本当によく似てるなぁ・・・・・”

ゲンドウは、ミサちゃんとヘレナちゃんを見てある計画を思いつきました。

「赤木博士! セントラルドクマの.....」

「駄目です!!」

「でも。博士....」

「司令、いくらなんでも、ミサちゃんの細胞とリリスの細胞を融合させてクローンを作るのは許せません!!(−−#)

ゲンドウの「ミサちゃんハーレム計画」は、赤木リツコ博士の即断で水泡と帰しました。


落ち込んだゲンドウ連れて、一行は今回の視察旅行の本当の目的地であるアスカが入院している産婦人科病院へ向かいました。

ゲンドウを除く、一行は、病院に到着すると出産間近のアスカを見舞いに行きました。


一行は、アスカの母親らしい臨月のお腹を見て感想を言いました。

「アスカ、もうすぐね!?」

「アスカ、すっかりお母さんだな!」


「妊婦、子供を宿した女性.....」

ふっ、あのアスカが2人の母親とは、分からないものね、母さん。」

やはり、レイとリツコからまともな感想は貰えませんでした。


その頃、ゲンドウは病院の特別室でアスカのお父さんと対峙していました。


「碇、今回の事は、ありがとう。」

「ふっ、貴様の為じゃない、全ては俺の為だ。
 分かっていると思うが、あの子をシンジとアスカ君の次に抱くのは、俺だからな!!」


ゲンドウは、4年前の事が悪夢の様に蘇りました。


 ”惣流、早く替われ!!”

 ”駄目だ、碇!!
  この子が俺を離さないんだ!!”

 ”予定の時間は過ぎているぞ!! 遅れは許さん!!”

      :
      :


ゲンドウは、血の涙を流しながら言いました。

「今度こそ、今度こそ、シンジとアスカ君の次に抱くのは、俺だ!!」(TT)

アスカのお父さんは、ゲンドウの迫力に負けました。

「....分かった。」


ゲンドウは、惣流さんに制約書を書かせると、満足してアスカの病室に行きました。


ゲンドウは、空港とは違う最高の笑顔でアスカに話しかけました。

「おめでとう、アスカ君。」/_\

「はい、お義父様。」

「もう少しだな。」

「はい。」(^^)


ゲンドウは、振り向いてシンジにも微笑みました。

「シンジ、こんな時、男は何も出来ないが、しっかりアスカ君を見守ってやるんだぞ。」

「はい、父さん!」(^^)

「・・・・ところで、名前は決まったか。」

「うん!」

(がっくり)そうか、なら問題ない。」(−−;;


ゲンドウの心に秘めたもう1つの『名づけ親』という野望は、潰えました。

ゲンドウは、ポケットからメモ用紙を取り出すと部屋の隅の屑籠に捨てました。

「シンジ、アスカ君に付いているんだぞ。」

「はい、父さん。」

ゲンドウは、心なし重い足取りで退出しました。

ゲンドウに連れられて視察団御一行も退出しました。


シンジは、全員が出て行くのを見送ってから、屑籠に捨てたゲンドウのメモを拾いました。

シンジは、そのメモを見て微笑みました。

「ク、ク、ク、・・・・」

「どうしたの、シンジ?」

「やっぱり、僕と父さんは、親子なんだなぁと思ったんだ。」

「どうして?」

「・・・・・・・・」

「ははは・・・・、ホント、親子ねぇ。」


次の日、碇総司令から碇特務1佐に対して無期限の『病院にて自宅待機命令』(^^;;が発せられました。



5日後

アスカは、とうとう破水し、出産秒読みになりました。

「シンジ、シンジ・・・・・」

「何だい、アスカ?
 僕は、ここに居るよ。」

「・・・・ミサは?」

「お父さん達が見てるよ。」

「・・・アタシのパパや・・・ママも・・・一緒なら・・・安心ね。」

「だから、心配しないで、頑張るんだよ。」

「・・・・うん。」


しかし、ミサちゃんの時の安産に比べて今回は、逆子で難産になりました。

「・・・・う〜ん、・・・・う〜ん・・・・」

「アスカ、しっかり! アスカ、頑張るだよ。」

         :
         :


病院の待ち合い室では、視察団一行と惣流家の面々が、心配そうに廊下で待ってました。

「アスカ、こんなの使徒よりの簡単でしょ。」

「アスカ、あと1息だ。頑張れよ。」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」


出産経験者と立ち会い経験者の加持夫妻、ゲンドウ、惣流夫婦は、落ち着いていたのですが、

このような長時間出産を待つ経験の無い、リツコとレイは、パニックに陥ってました。


「頑張るのはアスカ、アタシは誰? アタシはレイ。・・・・」

「母さん、母親になるってこんなに大変なものだったの。
 所詮アタシは、女性であり、科学者か・・・・・
 ふっ、哀れなものね・・・・・」


ミサちゃんは、ゲンドウを見上げて尋ねました。

「ねぇ、ママだいじょうぶなの、おじいちゃま?」

「ふっ、問題ない予定通りだ。」/_\;;

ゲンドウは、何時もの調子で答えましたが、ミサちゃんには分かりません。

「・・・・うん」(−−??

ミサちゃんは、頭に大きなマークを浮かべてゲンドウの答えを肯きました。


産婦人科の先生は、あまりの難産にシンジとアスカに帝王切開を薦めました。

「碇さん、このままでは、母子供に危険です。
 自然分娩から帝王切開に切り替えては、どうでしょう。」

「アスカ、どうする。先生がアスカが危険だから帝王切開にしたらって聞いているよ。」

「いや、いやよ!
 アタシはこの子をどうしても自然分娩で産みたいの。
 先生、お願いします。どうかこの子を産ませて下さい。」

「・・・・・わかりました。努力しましょう。」



「・・・・う〜ん、シンジ。見守っててね。」
「アスカ、しっかり! 僕は、此処にいるよ。」

「・・・・う〜ん、シンジ。見守っててね。」
「アスカ、しっかり! 僕は、此処にいるよ。」

「・・・・う〜ん、シンジ。見守っててね。」
「アスカ、しっかり! 僕は、此処にいるよ。」

「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

「・・・・」
「・・・・」








































そして、10時間後

「・・・・・・・オンギャァ、オンギャァ、オンギャァ、オンギャァ!!

アスカは、無事次女を出産しました。


「おめでとう、アスカ!
 可愛い女の子だよ。」

「・・・・ありがとう、アナタ」

シンジは、一大事業を果たしたアスカに労いの言葉をかけました。


「アナタ、この子の名前は? ・・・・」

「うん、僕とお父さんで考えた名前だよ。」

「じゃあ、アナタ。ミサを呼んで来て。あの子にも妹の名前を教えてあげたいの。」

「分かったよ、アスカ。」



「ママ、おめでとう。
 この子がアタシの妹なの?」

「そうよ、この子がミサの妹よ。」

「名前は?」

「アナタ、名前は?」

「いいかい、アスカ、ミサ?」

「「うん!」」

「この子の名前は、麻理亜(マリア)だよ。」

「マリア?」

ミサちゃんは、不思議そうにシンジを見上げて尋ねました。


「そう、マリア。」

「アナタ、名前の由来は?」

「うん。
 マリアの由来は・・・
 僕とアスカの子供の時は、セカンドインパクトで子供が育つには苦しい環境だったろ。」

「・・・・(コクリ)うん」

「それに、僕達2人は、エヴァのパイロットとして過酷な環境で育ったろ?」

「・・・・(コクリ)うん」

「だから、ミサやこの子には、そんな辛い思いをしないように願って付けたのが
 ・・・・マリア。
 この子には、聖母マリアのご加護があります様にと付けたのさ。
 そして、ミサや僕達にもね。」

「・・・・そうよね、この子達には、幸せな子供時代を送ってほしいわよね。」

「僕やアスカの分までマリアやミサには、幸せになってほしいんだ。」


シンジとアスカが見つめ合い涙ぐんでいると、ミサちゃんが背伸びして、ベッドのマリアちゃんを覗こうとしていました。


「うんしょ、うんしょ、ねぇ、パパ。
 アタシにもマリアをよく見せてよ。」

「・・・分かったよ、ミサ。」


シンジは、ミサちゃんを抱き上げると、マリアに届く位置に連れて行きました。

「ほら、ミサ。妹のマリアだよ。」

「マリア、アタシの妹・・・・・ねえ、パパ。なんだかおサルさんだね。」


ミサちゃんのマリアちゃんへの第1印象は、最悪でした。(−−;;

マリアちゃんは、ミサちゃんの言葉が聞こえたのか、急に泣き出しました。


「オンギャァ、オンギャァ、オンギャァ・・・・・・・・」


シンジは、ミサちゃんを降ろすと叱りました。

ミサ!
 この子は、今はおサルさんでも1ヶ月もしたら、ミサのような可愛い女の子になるだぞ。」(^^#

「はぁ〜い、パパ。」


ミサちゃんが、怒られて、謝っている処に、執念に燃えるゲントウが覗いてきました。


シ、シンジ!
 そろそろワシ達を入れてくれないか?」

「いいですよ、お父さん。」(^^;;

「そうか、見直してぞ、シンジ。」


ゲンドウとアスカの両親は転がる様に病室に駆け込んで来ました。

そして、アスカのベッドを囲むようにして泣き止んだマリアちゃんの寝顔を覗きました。

この3人に無視されたアスカは、真っ赤になって叫びました。


「ねぇ、パパ! ママ! お義父様!
 マリアよりも、まずアタシに労いの言葉をくれないの!」(−−#)


「そ、そ、そうだったな。ご苦労、アスカくん」

「おめでとう、アスカ。」

「頑張ったわね、アスカちゃん。」


「ふん!
 どうせアタシよりもマリアの方が可愛いんでしょ。」


アスカが剥れている処へ、シンジがフォローしました。


「アスカ、早くお父さん達に抱かせてあげよう。
 それに疲れた身体であんまり怒ると身体に毒だよ。」

「うん。」

「さぁ、お父さん。
 念願のマリアですよ。」


シンジが抱き上げて、マリアちゃんをゲンドウに渡すとと、ゲンドウは涙を滝の様に流して跪き、マリアちゃんを上へ掲げました。


                                  ┏
「お、お、お・・・・ マリア、マリア・・・・・ 我が孫よ・・・・・ ┃_┃
 我が孫・・・・・マリアよ・・・・・・
 もっと、笑っておくれ・・・・・・・・」


一同は、あまりのゲンドウの感激ぶりに声を失いました。

勿論、惣流さんは、制限時間を忘れてゲンドウの姿に見とれていました。


この(ゲンドウフィールド)感動を易々中和したのは・・・・我らがミサちゃんでした。

「おじいちゃま、そろそろマリアを降ろしてあげたら?」

「お、お、お・・・・
 ミサか!?
 何だい?」

「おじいちゃま、マリアが泣き出すよ。」


ゲンドウが、マリアちゃんを見ると、目に皺を寄せて、鼻、口をむずむずさせて泣き出す寸前でした。

ゲンドウは、最初からマリアちゃんに嫌われるのは、得策でないと判断して泣き出すと同時に隣の惣流さんにマリアちゃんを渡しました。

「惣流、約束だったな。交代するぞ。」

「オンギャァ!、オンギャァ!!、オンギャァ〜〜〜〜!!・・・・・」


惣流さんは、泣き出したマリアちゃんを渡されてホトホト困り果てました。

「マリアちゃん、マリアちゃん、おじいちゃまだよ。」

「オンギャァ!、オンギャァ!!、オンギャァ〜〜〜〜!!・・・・・」


惣流さんは、泣き止まないマリアちゃんを見てから、ゲンドウさんを睨みつけました。

「・・・・碇」

「何だ、惣流?」

「・・・・怨むぞ。」(−−#

「ふっ、問題ない、予定通りだ。」/_\


こうして、孫抱き上げ権争奪ゲームの第2ラウンドはゲンドウに軍配が上がりました。


その後、替わる替わる訪問者が、マリアちゃんをあやしましたが、泣き止みませんでした。

(アスカが抱くと泣き止みました。(^^;;

一同は、改めてゲンドウの恐ろしさを認識しました。
しかし、当のゲンドウは、意気揚々とさっさと引き上げ、ドイツネルフ支部のマギで、第2次育児計画を練り始めました。

「ふっ、マリアか・・・・可愛いな。(ニヤリ)/_\




ゲンドウ達が去った病室では、アスカとシンジが今日の事で反省しました。

「ねえ、アナタ。」

「何だい、アスカ?」

「・・・・(マリアは)お義父さんを怖がっていたわね。」(^^;;

「・・・・うん。」(^^;;

「・・・・この子、大丈夫かしら?」

「・・・・心配ないよ、きっとなれるよ。」

「・・・・そうだと、いいんだけど。」


シンジとアスカは、暗黙のうちにマリアはゲンドウに子守りを頼まないと心に誓いました。(^^;;


FIN


後書き
やっと、やっと、書けました。
今回のネタは、嶋野さんのリクエストから妄想しました。
何故か、マリア登場までには、3ヶ月かかりました。(^^;;

何しろ、ドイツでの遊びが膨らみ、また挫折するかと悩みました。

今回の新兵器?は、ゲンドウフィールド、正式名称はゲンドウ孫煩悩フィールド。
このフィールド内では、ミサちゃんとマリアちゃんしか自由に動けません。

ネタばらし
今回の名前『マリア』は、5月にタームさんに考えてもらった名前『マリナ』を何故か『マリア』に化けてしまいました。(^^;;
それから、ヘレナちゃんとミサちゃんのダンスは、未神さんからもらった絵を眺めているうちにWinkが踊り出しました。(^^)

次は、少しお待ち下さい。<(_)>


マナ:いよいよマリアちゃん誕生で、ミサちゃんもお姉ちゃんね。やさしくしてあげるのよ。

ミサ:うん。(右ターンでポーズ!!)ニコ!

マナ:まだ踊ってるの?

アスカ:みんなにかわいいって言われたもんだから、人前にでると最近こればっかり・・・。

ミサ:かわいい?(右ターンでポーズ!!)ニコ!

マナ:うん、かわいいわよ。

ミサ:ママが、マナおばちゃんみたいに行かず後家になりたくなかったら、愛想も大事よって。(右ターンでポーズ!!)行かず後家って何?

アスカ:ア! コラ。シッ!

マナ:アーーースーーーカーーー!!(ーー#)

アスカ:ミサ、そろそろ帰るわよ。

ミサ:(右ターンでポーズ!!)(右ターンでポーズ!!)(右ターンでポーズ!!)

マナ:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アスカ・・・ちょっと、2人だけで話があるわ。(ーー)

アスカ:踊って無いで、さっさと来なさい!(ペチ!)

マナ:来るのはあなたよ!!(ーー#)

アスカ:嫌ぁぁぁぁぁ!! ミサ! お家に帰ったら、お説教よーーーー!! 嫌ぁぁぁぁ!!

ミサ:(右ターンでポーズ!!)(右ターンでポーズ!!)(右ターンでポーズ!!)ニコ!ニコ!ニコ!
作者"NASA"様へのメール/小説の感想はこちら。
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感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

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