ミサちゃんのクリスマスケーキ

Written NASA



ふふふ・・・・、ミサ分かった。アタシが、主役なのよ。
 アタシこそ、主役なのよ、おぉっほほほ・・・・

・・・・(^^;;ママ何時まで、前回のSSを読んでいるの?
 もう、始まっているよ。

むぅ〜〜、ミサ、キツイわね。

ママ、もうクリスマスだよ。
ぶぅ〜〜、ぶぅ〜〜

分かったわよ、ミサ、マリア。
きっと、今回もアタシが主役よね、どれどれ・・・・・えぇ〜〜どうして!!(TT)

ママ、気を落とさないで、主役でなくてもママは、アタシのママなんだからねっ!
まぁ〜ま、まぁ〜ま

・・・・ありがとう、ミサ、マリア。



クリスマスイブの碇家では、アスカが夜のクリスマスパーティーの準備に追われていました。

「あぁ〜、忙しい、忙しい!!
 ケーキは、・・・・・焼けたわ。
 料理は、ハンバーグにシチューに・・・・」

アスカは、台所を右左と走り回っていました。

「はぁ〜〜、猫の手も借りたい忙しさね。」

アスカが愚痴をこぼすと、アスカの腰を誰かが叩きました。
アスカが振り向くとと、其処にはミサちゃんが物欲しそうな顔で見上げていました。

「えっ、ミサ、何か用?
 ママは、忙しいの。
 あっちでマリアと遊んでいなさい。」

「ねぇ〜、ママ、アタシも何か料理したいの。」

ミサちゃんは、アスカの”猫の手”を聞いてアスカの手伝いがしたくてやってきたようです。
アスカは、ミサちゃんに尋ねました。

「ミサ、料理したいの?」

 コクン

「でもね、ミサ
 まだ、ミサは、小さいから火は危なくて無理よ。」

ミサちゃんは、涙目でアスカに訴えました。

「でも、ママ・・・・・アタシも料理したいの。」

アスカは、ミサちゃんの顔をみて、ある料理を思い付きました。

「じゃあ、ミサ
 ケーキの飾り付けをお願いしようかな?」

「うん、ママ!!」(^−^)

 とたとたとた・・・・・

「あれ、ミサ、何処行くの?」

「ママ、ちょっと待ってて!!」

ミサちゃんは、部屋に戻ると、可愛いピンクのエプロンをして戻ってきました。

「ミサ、そのエプロンどうしたの?」

「えへっ、ママ似合う?
 これは、レイおばちゃんのお手製なんだよ。」(^−^)

「・・・・可愛いよわ」(^^;;

アスカは、頭に大きな汗をつけながら、ミサを誉めました。

”レイ、今度は何を仕込んだの?”

アスカは、気を取り直して、ミサちゃんをテーブルに連れて行き、テーブルの上の焼きたてのスポンジケーキと生クリームを指して言いました。

「はい、ミサ
 これで、ケーキに飾り付けしてね。」

「うん、ママ!!」

「じゃあ、まずヘラで
 このスポンジにまんべんなく生クリームを塗るのよ。」

 ・・・・うぇ〜〜ん、ママぁ〜〜!!

ミサにケーキの飾り付けを教えている最中に、もう1人の愛娘マリアちゃんが泣き出しました。

「あらあら、マリアどうしたの?」

アスカは、ミサちゃんをテーブルに残して、泣いているマリアちゃんの処に駈け寄りました。

「あっ〜〜、オシッコしちゃったのね・・・・・」(^^;;

アスカは、苦笑いしながら、マリアのおしめを取り替えました。

「はい、マリア。きれい、きれいになったわよ。」

 キャッキャ、キャッキャ(^−^)

アスカは、マリアの笑顔を見て、マリアのオデコにキスをして

「はい、マリア。ママはこれから忙しいの、おとなしくしてね。」

 キャッキャ、キャッキャ(^−^)

そこに、アスカがすっかり忘れていたミサちゃんが、自慢げにケーキを両手で抱えてやってきました。

「ママぁ〜〜、アタシできたわぁ〜、見てぇ〜〜!!」

「あっ、ミサ。
 危ないわよ、ママが行くから待ってて!!」

しかし、アスカの心配(期待)通り、ミサちゃんはケーキを持ったまま、転んでしまいました。(^^;;

 ドン!! テンテンテン・・・・ グシャ!!

ミサちゃんは、顔を見事にケーキに突っ込んでしまいました。

「ミ、ミ、ミサぁ〜〜!!」(@◇@;;

アスカが駈け寄ると、ミサちゃんは顔を生クリームだらけにして泣き出しました。

「うぇ〜〜ん、ママぁ〜〜!!」(T−T)

アスカは笑いながら、タオルでミサちゃんの顔を拭きました。

「はい、はい、ミサ(^^;;
 お風呂でシャワーを浴びてきなさい。」

「うん、ママ」

アスカは、ミサちゃんを浴室に連れて行き、
ミサちゃんがシャワーを浴びている間、問題のケーキを見て悩みました。

「さてと、このケーキどうしましょうか?
 もう、スポンジも凹んでいるから、飾り付けは無理だし、
 かと言って、もう1回作る時間もないし・・・・・・・・・そうだ、あれよ!!」

と、アスカが思い付いた時、ミサちゃんが後ろから泣きそうな声でアスカに謝りました。

「・・・・ごめんなさい、ママ」(・;)

アスカは、笑顔でミサちゃんの頭を撫でてあやしました。

「いいのよ、ミサ。
 でも、次からは、気を付けるのよ。
 揚げ物とか、スープだったら、ミサが火傷するでしょ。
 ママは、料理よりもミサの方が心配なんだから・・・・ねっ!」

「うん、ママ!!」(^◇^)

アスカは、ミサちゃんが笑顔を取り戻すと、ミサちゃんをテーブルに座らせて、ミサちゃんにチョコレートクリームとストロベリークリームを渡して言いました。

「はい、ミサ
 これで**の様にクリームを塗るのよ。
 幼稚園でのお絵描きの様にね。」

「うん、ママ!!」(^◇^)

ミサちゃんは、アスカに言われた様に、楽しそうにケーキに2つのクリームを塗りはじめました。
アスカは、ミサちゃんの笑顔をみて、一安心して中断した他の料理を再開しました。

「さぁ、これでケーキは、ミサに任せていいわね。
 後は、他の料理を一気に仕上げるわよ!!」



クリスマスイブの夕方

本当は、親子4人で行なうクリスマスパーティーに何時もの来客が、強制的に参加していました。

『ミサちゃんファンクラブ会長』のゲンドウ
『ミサちゃんファンクラブアメリカ支部長』の大統領

そして、碇家の前には、また物々しい黒服のSPが立っていました。

「・・・・お父さん、仕事はどうしたんですか?
 確か今日は、第2新東京市で、日本の閣僚とのレセプションだったはずでしょ?」(−−;;

「ふっ、問題ない。
 面倒な会食は、全て葛城副司令に押し付けてきた。」/_\

「ははは・・・・、ミサトさんに会食ですか。」(−−;;

シンジは、ミサトさんが会食の席で、悪い酒癖を出さない事を祈りました。
しかし、ゲンドウは、シンジの心配を他所にミサちゃんに自慢げに言いました。

「その代わり、ミサちゃん。
 ミサちゃんの好きな、アメリカのおじちゃんを連れてきましたよぉ〜〜!!」

「・・・・父さん、今日のレセプションの主役は大統領のはずでしょ」

ミサちゃんは、父(シンジ)の心配を他所に笑顔でゲンドウと大統領に挨拶しました。

「ありがとう、おじいちゃま、おじちゃん!!」\(^−^)/

「・・・・・・ああ」^_^

「いいんだよ、ミサちゃん。」(⌒_⌒)

アスカは、心配事を尋ねました。

「あのぉ〜、大統領。今晩帰国するはずですよね?」

「ははは・・・・、大丈夫だよ。」

ゲンドウは、含み笑いをして答えました。

「ふっ、問題ない。
 この後、第3新東京国際空港に『エアフォース・ワン』が寄るから大丈夫だ。」/_\

「お義父様、またやったのですか?」(^^;;

ミサちゃんには、アスカとシンジのため息なんか分かりません。
喜びいっぱいにゲンドウと大統領の間に座って、アスカに言いました。

「ママぁ〜〜!!
 早くぅ〜、早くぅ〜!!」

アスカとシンジは、苦笑いをして、ケーキ、オードブルなどの料理を並べました。

「はい、はい、分かりましたよ。」

そして、ミサちゃんとマリアちゃんにはジュース、大人達にはゲンドウの手土産のシャンパンで乾杯になりました。


「メリー、クリスマス!!」
\(^−^)/

「「「「メリー、クリスマス!!」」」」
(^−^)(^−^)(^−^)(^−^)

「めちゅぃ、くりすまちゅ!!」
(^◇^)

乾杯が終わり、アスカは台所から包丁を持ってきました。

「さあ、お義父様、ケーキを切って下さい。」

「ああ、分かった。」

ゲンドウは、包丁を受け取ると、ケーキを見て固まりました。

「アスカくん、このケーキは?」

ゲンドウが、アスカに尋ねると代わりにミサちゃんが得意顔で答えました。

「えへっ、おじいちゃま。
 このケーキは、アタシが作ったのよ。」

「もしかして、このケーキの絵柄は?」

「うん、ミサの顔なの、おじいちゃま!!」凸(^−^)

ケーキは、ミサの顔のライフマスクをチョコクリームで模ったモノでした。
おまけに髪は、ストロベリークリームで書かれていました。
そもそも、ミサちゃんの顔型から作成したモノですから、ケーキの顔は、ミサちゃんそっくりです。
(絵が下手でごめんなさい<(_)>

ゲンドウは、包丁をケーキの上で振るわせて、ケーキにナイフをいれる事が出来ませんでした。

”駄目だ、わしには出来ない。
 ケーキとはいえ、ミサの顔を切るなんで出来ない!!”/_\;;


そして、隣で見ていた大統領に包丁を渡して、言いました。

「今日は、来てくれてありがとう。
 古き親友の君にこの大役を譲ろう。」

「い、い、碇!!」

勿論、大統領もミサちゃんの顔(のケーキ)に包丁を入れる事は出来ません。

それから、大統領とゲンドウは、”中年おばさんの譲り合い”を始めました。

「いやいや、これはミサちゃん祖父である君の役目だ。」
「何を言う、海の向こうから来てくれた君程でもないよ。」

        :
        :


そして、この永遠の譲り合いに終止符を打ったのは、勿論ミサちゃんでした。
ゲンドウと大統領が、ケーキの上で譲り合いしている包丁の上にミサちゃんが手をかけました。

 サクッ!!

「ミ、ミ、ミサぁ〜〜〜〜!!」(T◇T)
「ミサちゃぁ〜〜ん!!」(T◇T)

ゲンドウと大統領は、ガックリと肩を落としました。
そんな、2人を見てミサちゃんが言いました。

「おじいちゃま、おじちゃん、はやくケーキ食べよ!!」\(^^)

「ああ、そうだね。ミサ」

「分かったよ、ミサちゃん」

シンジとアスカは、顔を見合わせて、苦笑しました。

「まったく、父さん達は・・・・」

「本当、ミサに過保護なんだから」

 はぁ〜〜い!!


こうして、碇家のクリスマスパーティーは、始まりました。


FIN



後書き

\(^0^)タームさん、皆さん、メリークリスマス!!

アスカ編を待ち望んだ皆さん期待を裏切り済みません。<(_)>

やはり、クリスマスで「ミサ」と「マリア」が居ないとモノ足りませんね。
でも、ミサちゃんケーキを切れるのは、やはりミサちゃんだけでしたね。
過保護のゲンドウには、キツイ試練でした。(^^;;

次回は、出来れば年越し編ですね・・・・予定ですので、アシカラズ

では、また!!

今回も、X’masネタは、同日掲載を目論んでいます。
X’masに合わせて、色んなHPに投稿しています。
詳しくは、「愚者の部屋」をご覧ください。


マナ:メリークリスマス!!

アスカ:やっぱり、クリスマスは家族で過ごしたいものねぇ。

マナ:ミサちゃん印のケーキ。上手く考えたわねぇ。

アスカ:だって、ああするしかなかったんだもん。

マナ:司令と大統領には、かなりひどい仕打ちになってしまったみたいだけど、いいアイデアだったわ。

アスカ:それはそうと、アンタなんでこんなところにいるのよ?

マナ:へ?

アスカ:このクリスマスの夜に独り?

マナ:ギクッ・・・。(ーー;;

アスカ:ふーーーん、まぁ人それぞれだけどねぇ。さって、わたしは家族パーティーの続きを・・・。

マナ:わ、わたしも混ぜて・・・(TT。

アスカ:嫌よっ!

マナ:そんなこと言わないで・・・ねっ。

アスカ:わかったわ。その代わり、次回のコメントではアタシを褒め称えること! いいわねっ!

マナ:うっ・・・・・・・・・・・わ、わかった・・・わよ・・・。(しくしく)

アスカ:フッ、これで次回は安泰ねっ。ほほほほほー!
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