NEXT QUESTION 〜アタシに解けない謎は無いのよ〜 (後編) | |
WRITTEN BY sakushi |
「このアタシをだまそうなんて、10億年早いのよ!」
突如としてアタシは叫んだ。
その言葉に、アタシ以外の部屋にいる三人はギョッとした。
アタシはその様子に満足すると続けた。
「最初から変だとは思ってたのよね・・・・」
三人ともアタシの方を見ている。
「だけど、決定的に気付いたのは今。あんたが持ってるものを見てね」
そういって、アタシはシンジのほうを指差した。
そして、そのシンジの手に握られていたのは・・・・
握られていたのは・・・・・
えびちゅ500ml缶だった・・・・
「どこの世界に、勤務中にえびちゅを飲むミサト以外の人間がいんのよ!」
アタシはたまらず絶叫していた。
大体、本物のシンジは飲酒は絶対しないんだから。
ドイツでアタシがワインを勧めたときも、未成年だからってアタシを止めたぐらいだし。
そうなると、ここでシンジの格好してるのがミサトだってことぐらいすぐ分かるじゃない。
じゃあ、ここでミサトの格好をしてるのは誰?
それは簡単。
だって、勤務中にビールを飲むのがミサトなら、勤務中にネコとじゃれてるのはリツコに決まってんでしょ。
そして、最後に。
このアタシを連れてきた男。
なんで司令がわざわざこいつを使ったのか。
・・・・・もう何も言う必要は無いわね。
こいつがシンジね・・・・・
つまり、こういうことよ。
アタシの目の前にいる3人・・・・ミサト・シンジ・男・・・・は全員変装していて、正体はそれぞれリツコ・ミサト・シンジだったのよ。
まあ、大方リツコが仕組んだことなんでしょうけどね。
多分、Nerv製の変装グッズの出来栄えをテストしたってところかしら。
テストをするのは勝手だけど、日本に帰ってきたばかりのアタシを騙すのは許せないわね。
そして、1分後。
アタシの前には、変装をやめて正座をしている3人の姿があった。
「さあ〜て、説明してもらいましょうか。このあたしを騙した理由をね」
アタシは正座している3人の前で、仁王立ちをして言った。
「そ・・・それは・・・実際に変装の実験をしようって、リツコが・・・」
ミサトが言った。
「何を言ってるのよ。私はただ実験をしようとしただけじゃない・・・別にアスカを騙そうとは・・・」
反論するのはリツコ。
「それでも張り切ってたじゃない」
「賭けを持ちかけたのはあなたでしょう、ミサト」
・・・・・賭け?
「賭けってどういうことかしら、ミ・サ・ト」
「それは・・・その・・・・アスカが見破れるかどうかを・・・・」
「そっ。それでアタシが見破る方に賭けたのは誰なの?」
「シンちゃん・・・・1人だけ・・・・」
そっか。シンジはアタシが見破るって信じてくれたんだ。それならまだ情状酌量の余地はあるわね。
「まあ、とりあえずアタシを騙した罪は重いわね」
とりあえず、罰を与えないと。
「それじゃあ、罰としてアタシとシンジに一週間の休暇を与えなさい!」
「・・・・・僕も?」
「あったり前でしょうが。一人で休み取ったって何しろってのよ!」
「あの・・・アスカ?」
「何よ、ミサト」
「実はすっごいたくさん仕事が溜まってるんだけど・・・・」
「そう、お疲れ様」
「・・・・手伝ってくれないの?」
「休暇って意味分かってる? 仕事をしないことよ」
「そ・・・そんなぁ」
「じゃあ行きましょうか、シンジ」
「行くってどこに?」
「あんたが決めるに決まってるでしょうが」
まあ、とりあえずはこの辺を案内してもらおうかな。
とりあえず・・・・はね。
せっかくなら、このまま婚前旅行か新婚旅行にでも行って来ようかしら。
セ・キ・ニ・ンはとってもらわないとね(はぁと)
馬鹿な作者の解説&後書き&言い訳:
やってしまった・・・・
くだらないストーリーになってしまいました・・・・
とりあえず、読んでも意味が分からない人のために、解説を。
まず、伏線を列挙してみますね
ただ、4番と6番は・・・・確定する要素には出来ないかもしれませんね。
実際、某チャットでネタ振ってみた所、自力で変装グッズを見破った方が2名ほど。
そして、どちらの方も男=シンジの変装を見破ってくれました。
ただ、問題はここからなんです。
男=シンジの変装ということは、シンジの格好をしてるのは誰なんだということになります。
で、ここで使うのが4番と5番、そして6番の伏線なんです。
これを使ってなんとかミサト=リツコの変装を見破ってください。
そうすれば、シンジ=ミサトの変装の構図が見えてくるはずです。
そして、最後。
5番の伏線があるので、シンジの持っているもの=ビールとなるわけです。
ここでは500ml缶にしてみましたが、この辺は気にしなくて結構です(^^;)
まあ、全てノーヒントで解けたらすごいです。
当然のことですが、前編を書いた時点で後編の内容は確定していました。
ですが、なかなか表現しにくかったのでここまで遅れてしまいました。申し訳ありません。
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