ピピピピピ・・カチッ
「ふぁ〜〜。」
午前六時 碇シンジ起床
「さてと、今日も一日がんばろう。」
シンジは、パジャマから用意された制服に着替えた。

シンジ達が逆行してから一週間
今日から学校である。
ゼロがトウジの妹:ナツミを救ったためトウジは居るはずだ。
そのためか、シンジは気楽な毎日を過ごしていた。
家事の方は、レイカとシンジが交代でやる事になった。
結局、シンジはレイカの双子の兄という事でフォースチルドレンとして暮らす事になった。
「ふ〜〜、これで良し。」
本日はゴミの日、といってもゴミ袋の中身はレトルト食品やビールの缶がほとんどである。
「シンジ君。おはよう。」
「あっ、おはようございます。マヤさん。」
そこへ同じマンションに住む伊吹マヤがゴミを捨てに来た。
「マヤさん。ゼロは?」
「おうっ、ここだ♪」
マヤの後ろからゴミ袋を持った銀髪でシンジの分身:ゼロが現れる。
「マヤさん、部屋は綺麗にしてるのにゴミ多いよ。」
「おっ、女の子には女の子の事情があるの。」
「・・でも、ミサトさんに比べたら・・。」
「あの人は、例外だ。」
「今日八時までに学校だから遅刻しないでよ、ゼロ。」
「あいよ。」
シンジとゼロ・レイカにサキは当たり前だが同じ学校に行く事になった。
ネルフでは、シンジとレイカが作戦部、ゼロが技術部に所属する事になった。
サキについてはとりあえず保留である。
ゼロの方が、科学面では知識を受け継いだため新武器製作を専門にしている。

・・葛城宅
「「行って来ます。」」
「いってらっさ〜い。」
ミサトに送られ、シンジ・レイカが家を出る。
「ねえシンジ君。」
「何?」
「・・お兄ちゃんって呼んでいい?」
「えっ!?・・う〜ん。」
「駄目?」
「・・いいよ。」
「やった♪私、お兄ちゃん欲しかったの♪」
「///行くよ。」
「うん!」
碇シンジ・レイカ登校

・・伊吹宅
「それじゃ、行って来るよ。」
「ええ、いってらっしゃい。・・でもいいの?シンジ君達と一緒じゃなくて。」
「いいんだよ。それにサキも連れてかなきゃなんないし。」
「あっ、そうだよね。」
「それじゃ、早くしないとサキが五月蝿いから。」
「ふふっ、気をつけてね。」
「はい。」

・・一階下
「お〜いサキ〜、準備いいか〜?」
「うん。」
扉が開いて、レイカと同じ制服を着た黒髪の少女が出てくる。
この少女が『水島サキ』、元第三使徒サキエルである。
ゼロにより人間になった彼女はシンジ達より一つ下の中一から転校となった。
「よし、行こうぜ。」
「は〜い。」
シンジ達に遅れて五分伊吹ゼロ・水島サキ登校

「そっかぁ、レイお姉ちゃんはまだ入院してるんだぁ。」
「ああ、あと二、三日は入院だってよ。」
「嫌です!やめてください!」
「いいじゃんよぉ、俺達と遊ぼうぜ。」
前でガラの悪い輩三人がナンパしている。そして女の子の方は・・
「(あの子・・シンジの記憶で見たな。)」
そう、ナンパされているのは、委員長こと洞木ヒカリであった。
「どうするの?」
「・・助けるに決まってるだろ。」
「やっぱり♪」
ゼロは、不良達に近づく。
「ねえ、やめたら。鬱陶しいから。」
「あぁ、すっこんでろ・・。」
バキッ!
ゼロは不良Aの腹に一撃くらわす。
「ゲフッ!」
見た目が中学生でも、使徒の彼の一撃はハンパじゃない。
「まったく・・一応転校先の生徒だからさ。連れてくよ。」
「こっ、この野郎!!」
「けっ!やっちまおうぜ。」
不良二人はナイフを取り出す。
「やれやれ・・サキ、彼女を連れて先に行け。」
「は〜い。」
「行かせるかよ!」
バキッ!ゲシッ!ドカッ!
「な〜んだ大した事ないや。」
ゼロ君、やはりだてに使徒をやっていなかった。
「大丈夫!?」
ヒカリはゼロに近づく。
「ん?ああ、見ての通り無傷・・でもないな。」
右手の甲にナイフがかすったようで、血が出ていた。
「まっ、この程度なら舐めときゃ平気だよ。」
「良かった。・・ええっと・・。」
「あっ、そういえば自己紹介してなかったな。」
ゼロは、傷を舐めた後、自己紹介した。
「俺は、伊吹ゼロ。今日から君と同じ中学に通う事になってるんだ。よろしく。」
「アタシ、水島サキ♪」
「よろしくね。私は、洞木ヒカリよ。」
「よろしく、・・あのさ。」
「何?」
「・・学校まで案内してくれないかな?手続きしたの、姉さんだから場所分かんねぇんだ。」
「ふふっ、ええいいわよ。」
「ありがとっ。」
「ありがと〜♪」

・・学校
「ありがとな。洞木さん。」
「いいのよ、助けてくれたお礼よ。」
「・・それじゃあな。」
「バイバ〜イ♪」
「ええ、またね。」
ヒカリは校内に入る。

「遅いよ。ゼロ、サキちゃん。」
「遅刻しちゃうわよ。」
シンジとレイナが現れる。
「悪い悪い。」
「わざとじゃないよ〜。」
「・・まあいいや。早く職員室に行こう。」
「おう。」

・・職員室
「・・それでは、この後のHRで紹介しますね。」
担任は、前と同じ老教師だった。
「それじゃあ、あとでね。」
「おう、遅刻すんなよ。」
「後でねサキちゃん。」
「うん。」
「それでは、水島さんは一緒に来てください。」
「は〜い。」
唯一、一年のサキは若い女の先生の後を追った。

・・2−A
前の世界と違い、過疎化はしていなかった。
シンジ・レイナ・ゼロは同じクラスになった。
おそらくその方が都合がいいためだろう
「では、ここで待ってください。」
「「「はい。」」」
・・数分後
「第二東京から転校してきた碇シンジです。宜しくお願いします。」
「その双子の妹、レイナです。よろしくね。」
「俺は、伊吹ゼロだ。以後よろしく。」

・・女子の会話
「ねえねえ。今日、A組に転校してきた人達知ってる?」
「もちろん、碇シンジ君と伊吹ゼロ君でしょ?」
「まさに美少年コンビよね。」
「碇君がカワイイ系で伊吹君がカッコイイ系で・・。」
「碇さんもカワイイわよね。」
「羨ましいな〜。」
「あのカメラオタクに写真撮ってもらって買おうよ〜。」
「・・あまり気が進まないわね。」

・・男子の会話
「おいケンスケ、碇さんの写真とったか?」
「ゴメン、まだなんだ。転校生全員ガード堅くてさ〜。」
「早く頼むぜ。」
「カワイイよな〜、碇さん。」
「ああ、双子のお兄さんも美形って事は、遺伝かな?」
「さあな。」
「そういえば、後輩が言ってたけど、一年にもカワイイ子が転校してきたってよ。」
「マジか!?」
「ああ、確か『水島サキ』って言ってたなぁ。」
「ケンスケ!その子の写真も頼むぞ。」
「はいはい。」

・・昼食
「転校生、ワイらと飯食わんか?」
「・・いいけど、ゼロはどうする?」
「俺もいいか?」
「オウ、こいや。」
「それで、どこで食べるの?・・鈴原君。」
「トウジでええ。」
「俺もケンスケでいいぞ。」
「それなら僕もシンジでいいよ。」
「俺もゼロでいいぜ。」
「おっしゃあ、屋上行くで。」

・・トウジ経ち四人が去った後
『くそ〜、先越された〜。』
クラスメートのほとんどがそう思った。
「ねえ碇さん、一緒に食べない。」
「ええ、・・ええっと。」
「洞木ヒカリよ。ヒカリでいいわ。」
「なら私もレイナでいいよ。」
「じゃあ行きましょ。」

・・屋上
「それじゃあ、二人とも元々仲良かったんだ。」
「まあね。」
「(・・そりゃあ、元は一人だもんな。)」
「でも、なんでこんな時期に転校して来たんだ?」
「・・親の都合でね。」
「ふ〜ん。ゼロは?」
「俺か?・・俺、赤ん坊の時に両親死んでさ。姉さんがこっちで働くから一緒に来た。」
「姉さんって・・美人?」
「姉さん、23歳だけど綺麗と言うより可愛いかな?」
「へ〜。」
「あれ?鈴原達もここに居たんだ。」
ヒカリとレイナも屋上に来た。
「オウ、委員長。」
「よっ。」
「伊吹君、今朝はありがとう。」
「ああ、イイってことよ。」
「なんや?今朝、どないしたんや?」
「ナンパされてた所を助けてくれたの。」
「へ〜、つまりゼロは委員長を救った王子様って訳か。」
「まっ、そんな所。」
「だから、遅れたんだ。」
「ああ。」
「そういえば、噂なんだけどさ。」
「ん?なんだ?」
「シンジ達ってさ、先週のロボットのパイロットなんだって?」
「・・早いな。ばれるの。」
「うん。」
「やっぱり!?」
「ああ、そのロボットを操縦してたのがシンジだ。」
「そうだったんだ。」
「まあな。俺達の機体もじきに出番が来るよ。」
「・・ゼロ。」
「どうした?トウジ。」
「ゼロなんやろ?ワイの妹助けたの。」
「妹って・・ああ、あの女の子か?」
「せや。・・礼言いたかったんや。おおきにな!」
「いいってことよ。そのかわり、今度なんかおごれよ。」
「オウ、いいで。」
「みんな、早く食べよ〜よ〜。」
「待たせてゴメンね、レイナ。」
「さっさと食べようぜ。」
そんなこんなで昼食が終わり、学校もすぐ終わった。

・・ネルフ本部
シンジ・ゼロ・レイナはプラグスーツを着て、エントリープラグに入る。
モニター室には、ミサト・リツコ・マヤの三人が居る。
シンジは前の世界と同じ物、レイナはオレンジ色、ゼロは灰色のプラグスーツを着ている。
『ミサトさん、参号機はいつ来るんですか?』
「あと十日ぐらいだから君達の言う第四使徒には間に合わないわね。」
『・・残念。』
「それから、次の使徒戦には、レイナちゃんに出てもらうわ。」
『私ですか!?』
「ええ。まだ出撃した事ないでしょう?だから、今のうちにね。」
『・・私、がんばります!』
『・・僕達は?』
「シンジ君は戦闘領域に一般人が入らないための調査を、ゼロ君は例の件を頼むわ。」
『分かりました。』
『OKっす。』
「・・どう?マヤ。」
「レイナちゃんが45.2%、シンジ君は流石ですが97.5%です。」
「ゼロ君は?」
「・・100%超えてます。」
『そりゃそうだ。俺、使徒だもん。』
「・・納得だわ。」
「ゼ〜ロ〜君。」
『へ〜い、自分が使徒ってのは禁句でした〜。』
「・・もう。」
「姉の立場は辛いわね。」
「・・でも、とてもいい子ですよ。」
マヤは、照れながら言った。
「とにかく、来週はレイナちゃんの壱号機で行くわよ。いいわね?」
『『『了解。』』』
「・・ゼロくん、今日から徹夜よ。」
『えっ?・・あっ、そうか。』
『何?』
「レイナちゃん専用の武器の仕上げよ。」
『私・・専用?』
『ああ、壱号機専用のガンソードだ。』
『ガンソード?』
「銃と剣が一緒になった遠近両用兵器よ。」
『つまり、こっちの世界で開発中だったカウンターソードと同じ物?』
『そっ、名前が違うだけだ。ちなみにシンジの初号機はマゴロク・E・ソード。俺の参号
機はサイズ、つまり大鎌で、レイの零号機はスナイパーライフル、あとアスカの弐号機用
のマゴロク・E・ソードも開発中だ。』
「へぇ〜、そんなの造ってたの?」
「そうよ。ゼロ君の発案なんだけど、結構大変なのよ。」
「そうね。・・スタッフ総出でもギリギリよ。」
碇ユイ博士参上。
『母さん、間に合いそう?』
「ええ、ゼロの設計が無ければ間に合わなかったね。」
『良かったぁ、シンジの時はパレットライフルとナイフだけで大変だったんだよなぁ。』
「でも、間に合うのはレイナの武器で、他の武器はあと少しかかるわ。」
『・・やっぱり?』
「ええ。」
『・・でも、これでレイナも大丈夫だね。』
『ああ。・・でもレイナに悪いけど特訓してもらわないとな。』
『特訓って?』
「ガンソードを使いこなす特訓よ。厳しくするから覚悟しててね。」
『えーー!?』
「FIGHTよ。レイナちゃん。」
『・・はい。私、頑張ります。』
「それじゃあ、上がってちょうだい。シンジ君は帰っていいけど、ゼロ君は私とマヤと一
緒に研究室、レイナちゃんはミサトとユイさんと一緒にトレーニングルームへ行ってね。」
『『『了解。』』』
こうして、その一週間はゼロは武器の最終点検、レイナは武器の使用するための特訓で遅
くなり、シンジはサキと一緒に帰るのを待ったり、そのまま眠ったりであった。

・・そして一週間後
ウウウウゥゥ・・・
第四使徒シャムシエル襲来


マナ:ゼロくんって、やっぱり強いわねぇ。

アスカ:使徒だからねぇ。

マナ:洞木さんは、かよわいわねぇ。

アスカ:女の子だからねぇ。

マナ:鈴原くんは、関西弁なのねぇ。

アスカ:関西人だからねぇ。

マナ:シンジは、シンクロ率高いわねぇ。

アスカ:2回目だからねぇ。

マナ:わたしは、出番が無いのねぇ。

アスカ:汚れキャラだからねぇ。

マナ:焼かれたいようねぇ。(ーー#
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