ウウゥゥゥ・・・
第四使徒シャムシエル襲来

「来たわね。・・レイナちゃん、準備いい?」
『はい。』
「よしよし、日向君。ガンソードは?」
「大丈夫です。いつでも、射出できます。」
「なら良かった。」
「レイナ、・・頑張ってね。」
「お母さん・・はい!」
「それじゃあ、エヴァンゲリオン壱号機発進!!」

・・シェルター出口
「ココを出れば、地上に出れるはずだ。」
「せやけど、ホンマにええんか?」
・・駄目に決まってるだろ。
「「!!」」
扉を開けると目の前にシンジがいた。
「シンジ!?」
「センセ!なんで・・。」
「君達みたいな人を止めるためだよ。」
「シンジ、今回だけは見逃してくれ!」
「このまま、帰るなら・・ね。」
「そこをなんとか・・。」
「駄目、言っちゃ悪いけど今戦場に行ったら戦闘の邪魔になる。」
「・・嫌だと言ったら?」
「この場で、二人を捕まえなくちゃいけない。」
「「・・。」」
「友達に危ない目にあって欲しくないんだ。」
「・・分かったよ。」
「そこまで言われたらしゃあないな。」
「良かった。」
なんとか説得成功。

・・ネルフ本部
『ミサトさん、OKです。』
「いいわ。・・レイナちゃん、思いっきり暴れなさい。」
『了解です!』
「・・ゼロ君、準備は?」
『いいけど、・・なんでマヤさんが居るんですか?』
「・・また女の子だったらどうするの?」
『・・納得。』
「マヤ、頼むわよ。」
『はい。・・でも、実際にやるのはゼロ君ですけど・・。』
「また女の子だったらあなたの出番よ。それに万が一、彼が倒れたらどうするの?」
『分かりました。』
「じゃあよろしく。」
『『了解。』』

・・戦場
「ス〜ハァ・・碇レイナ、行きます!」
ガンソードを構え、シャムシエルを迎えうつレイナの壱号機。
ヒュン、ヒュン
『レイナちゃん、遠慮せずに行ってちょうだい。』
「はい。」

ズバッ・・ズシャッ
「「「「・・・・・。」」」」
「レイナちゃん。刃物持つと性格変わるのかしら?」
「さぁ〜。」
「どうか娘がそっちの道に進みませんように・・。」
『酷いですよ。私だって怖いの我慢して頑張ってるのに〜。』
「ごめんなさいね。あまりに見事な太刀さばきなもんだったから・・。」
『ぶ〜〜。』
「レイナ、コアを傷つけないように気をつけて。」
『はい、お母さん。』

・・また戦場
「これで、ラストォォォ!」
・・ネタばれです。
まあ、それは置いといてなんとかシャムシエルを戦闘不能にまでした壱号機。
なんかイカの刺身みたい・・。
『よし、レイナ。コアを抜き取ってくれ。』
「は〜い。」
ズボッ・・
『ようし、そのままゆっくり・・。』
ゴトッ・・
『お疲れさん。後は俺にまかせて撤退しな。』
「うん、そうするよ。がんばってね、ゼロ君。」
『サンキュ〜。』
『じゃあレイナちゃん、今出た所から戻ってちょうだい。』
「了解です。」
壱号機退却

・・地上
「さてと・・やりますか。」
ゼロは前回同様、コアに手を置いた
「レストレーション!!」
コアは崩れ、ゼロは後ろを向いて、目を閉じた。
「今度は、大人の女性みたいね。」
マヤは用意したバスローブを着せて担架に乗せた。
「・・ところで、レストレーションって何?」
「ん?使徒を人間にする時の掛け声みたいなものかな?」
「そうなんだ。・・クスッ。」
「・・笑うなよ・・一生懸命、考えたんだから。」
「はいはい、・・さっ、帰りましょう。」
「了解。」

・・事が落ち着いた後
「これで、第二次戦も終了だな。」
「そうだね。今回はなんとかトウジ達を説得できたのが一番の功績かな?」
「確かに、シンジにしては上出来かな?」
「ゼロ君、私だって頑張ったんだからね。」
「分かってるよ。レイナ。」
「そういえば、向こう大丈夫かな?」
「えっ?・・・ああ、レイの引越しの事か?」
「うん。」
「一応、青葉君も居るから大丈夫でしょう。」
「結局綾波は、ミサトさんの家の隣になったんですよね?」
「ええ、シンちゃんには一人分多く作ってもらわないとね〜。」
「そうですね。」
「それにしても、親父大丈夫かな〜?なんか言われてなきゃいいけど。」
「・・多分、言われてるわね。」
ピピピッ・・
「はい、・・え!?分かりました。」
「どうしたの?母さん。」
「さっき、ゼロが人間にした使徒が病院で暴れてるって。」
「なっ!?俺、行って来る。『レリエル』!!」
ゼロは、ディラック海に飛び込んだ。

・・病院
ビシュッ!ビシュッ!
「まったく!なんでこの私がこんな所に居なきゃなんないのよ!」
手にビーム状の鞭を持つ赤髪の女性はかなり怒っている。
「まっ、まだ検査が・・。」
「五月蝿い!」
シュッ!
「ヒイッ!?」
擬人化したシャムシエルが医者に鞭を当てようとした瞬間
バシッ!
「!!」
「いいかげんにしろ!シャムシエル!!」
間一髪でゼロが鞭を弾き返した。
「誰!?」
「俺は・・お前を人間にした者だ。」
「貴方が?」
「そうだ、なんでこんな事を・・。」
「フッ、知れた事よ。」
「(・・こいつはマズイかな?)」
ゼロは所持している銃を取り出そうとした瞬間
「早く遊びたいからよ!!」
ドテッ
意外な返事にゼロがずっこける。
「イテテッ・・なっ、何?」
「だって、折角人間の姿になれたのになんでこんな所に居なきゃなんないのよ!?」
「・・分かった。検査我慢したら町に連れてってやるよ。」
「本当ね!?」
「俺は、口は悪いけど嘘は言わない。」
「・・ならいいわ。・・えっと・・。」
「俺はゼロ。よろしくなシエル。」
「シエル?」
「お前の名前だ。シエル=アヌータ、お前の新しい名前だよ。」
「・・悪くないわ。」
「じゃあ、病室に行きなよ。」
「分かったわ。・・約束守りなさいよ。」
「ああ。」
こうして、少しトラブルは起きたが、シャムシエル改めシエルとの和解成功。
その後、ゼロは約束どおりシエルを町に連れて行った。
・・あっちこっちに行ったためさすがのゼロも疲れ果ててバタンキュ〜だったが・・。

・・翌日
「それで、『水島サキ』と新たに入った『シエル=アヌータ』の事だが、君達の意見を
聞きたい。」
「そうですね〜。・・サキちゃんは綾波やレイナのボディーガードでいいんじゃないんです
か。使徒の能力はそのままですから。」
「だな。シエルは保安部でいいと思うぜ。」
「分かった。とりあえずその意見で決定しよう。」
「では、本題に入ろう。」
「シンジ君。次の使徒は?」
「第五使徒ラミエル、前半の山場です。」
「山場?」
「強力な粒子砲を持ってるんです。」
「前の世界じゃ、一撃で初号機の胸の装甲がほとんど融解する程の威力だったぜ。」
「とんでもない威力ね。」
「ATフィールドは?」
「かなり困難ですよ。打ち破るのは。」
「攻防ともにパーペキ、まさに空中要塞っすよ。」
「それで、どうやって倒したの?」
「以前は日本中の電力を集めたライフルを超遠距離からコアに向けて放ったんですけ
ど・・。」
「コアを破壊すると擬人化できないから、粒子砲の発射口、つまり外壁部分を壊す事ができれば、なんとか・・。」
「コアは破壊してはいけないの?」
「・・まあ、破片さえあれば再生できる事は可能だけど・・。」
「それなら平気じゃないの?」
「以前の世界じゃ、コアは跡形も無くなったんです。」
「それなら、銃口を小さくすれば問題ないわ。」
「問題はエネルギーか。」
「俺達は囮担当のつもりだから、実際に破壊するわけにもいかねぇし・・。」
「・・・・。」
「・・あっ、あるよ方法が。」
「なんだ?シンジ。」
「サキちゃんかシエルさんが一緒に乗って、使徒の力を使えば。」
「なるほどね、確かに彼女達のATフィールドの力を使えば可能だわ。」
「ならシエルだな。彼女の方が攻撃性のATフィールドは強いからな。サキはどちらかと
言うと防御担当って感じだしな。」
「では、決まりだな。」
「葛城一尉達作戦部は、射撃位置を割り出してくれ。」
「了解しました。」
「赤木博士達技術部は、ゼロの参号機の最終チェック、及びレイの『スナイパーライフル』と盾の製造を急いでくれ。」
「分かりました。」
「では、これにて解散とする。」
「シンジ、お前はミサトさんと一緒に行って、以前より安全な位置を探してみてくれ。」
「分かったよ。」
「ゼロ君、マヤと参号機の方に行ってちょうだい。」
「OK。」
「行きましょう。」
「ユイ、君はレイナとレイに今回の作戦の説明をしてくれ。」
「はい。」

・・三日後
ライフルより一足早く、参号機が完成した。
「ゼロ君、シンクロテスト行くわよ。」
『ああ。』
「シンクロテスト、スタート。」
『・・シンクロスタート・・。』
ゼロはシンクロするのに集中する。
「・・シンクロ率、100%。」
『OK、これで準備はバッチリだね。』
「ええ。」
「ゼロ、聞こえる?」
『シンジか?どうした。』
「やっぱり、場所は前の場所が一番安全みたい。」
『そうか、・・OK。それで、担当は決まったのか?』
「射撃担当が綾波とシエルさん。防御はレイナとサキちゃんだって。」
『そして俺等が囮か。』
「その通り。」
『なら、気合入れねぇとな。』
「うん。」

・・作戦決行当日
そこにはプラグスーツを着た、シンジ・レイ・レイナ・ゼロと私服のサキとシエルが居た。
「以後、この作戦を『ヤシマ作戦』とします。」
「・・ヤシマ作戦?」
「でも、日本中から電力とってないから意味内と思うけど・・。」
「名前がカッコイイからいいのよ。」
「・・あっそ。」
「では、作戦を言うわね。」
ミサト達は地図に集中する。
「まず、シンジ君とゼロ君が囮として使徒の気を引き付ける。その間にレイが、シエルちゃんのATフィールドを混合させたビームを放つ。」
「万が一、外した場合はレイナとサキちゃんの出番よ。」
「・・出番が無い事を祈るわ。」
「それじゃ、みんなエヴァに乗って。」

・・エレベーター
「お兄ちゃん・・。」
「何?」
「お兄ちゃんはどうしてエヴァに乗るの?」
「・・この世界を僕のいた世界みたいに滅ぼさないためだよ。」
「ゼロ君は?」
「俺は、自分と同じ使徒に人として生きてて欲しいからかな?」
「レイちゃんは?」
「・・絆だから。」
「絆?」
「そう、みんなとの絆、・・みんなを守りたいと言う気持ち。」
「みんなを・・そうよね。私もそう、みんなを守りたい。」
「アタシも折角人間になれたのに、死ぬのは嫌だな〜。」
「私もそうよ。仕事も悪くないし、・・サードインパクトなんて起こさせないわ。」
「うん、この世界は僕達が守るんだ。」
「よし、気持ちも改まったし、作戦開始だ!!」
己の意思を改め、少年達は闘いの場へ・・。


マナ:ラミエルは、本当に強かったわ。

アスカ:前半の山場・・・まさにそうね。

マナ:今回生け捕りにするんでしょ? うまくいくかしら?

アスカ:戦力が桁違いだから、大丈夫なんじゃない?

マナ:みんな、この世界を守るんだって、頑張ってるしね。

アスカ:あーぁ、アタシも一緒に作戦に参加したかったなぁ。

マナ:あなたがいるとめちゃくちゃになるから、やめた方がいいわ。

アスカ:なんでよっ!

マナ:ま、今はドイツだからいいけどさ。

アスカ:いいもんっ! ヤシマ作戦が終わったら、後少しで登場よっ!
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