・・空港
男子
「戦闘待機なんてついてないなぁ。」
「・・まっ、仕方ないさ。」
「シンジ達のぶんまで楽しんだるで。」
「お土産、なんかお願いね。」
「任せといてくれよ。シンジ、ゼロ。」
「かならず、買ってきます。」

女子
「アスカ、綾波さん、レイナちゃん、行ってくるわね。」
「お土産、忘れないでよ。ヒカリ。」
「私、サトウキビがいいわ。」
「私はパイナップルがいいなぁ。」
「うん、買ってくるね♪」
「マナちゃん、私達の分まで楽しんできてね。」
「ええ。」

という訳で、トウジ・ケンスケ・ヒショウ・ライル・ヒカリ・サキ、そしてマナを乗せた飛行機は沖縄に飛び立った。

一方、軽井沢 浅間山
ミサトと日向二尉は浅間山に来ていた。
「・・どう?」
「シンジ君達の情報どおり、8番目の使徒が確認されました。」
「そう・・。」
「どうしたんですか?」
「何でも無いわ。・・とりあえず、ここを閉鎖して本部に戻りましょう。」
「了解。」
「(一刻も早く、ゼロ君の肉体の劣化の対策を探さないとね。)」

回想
先日
リツコの研究室にミサト・リツコ・マヤ・ゼロが居る。
「ゼロ君の体が!?」
「ええ、今は大丈夫だけど、脆くなってきてるわ。」
「・・・・。」
「センパイ、これからどうなるんですか?」
「・・分からないわ。でも、下手をすればゼロ君の体は粉々になるわね。」
「そんな!?」
「理由は分かってるよ。レストレーションさ。」
「・・そう言う事。」
「どういう事なの?」
「前から気になってたのよ。レストレーションつまり浄解をする度に彼の遺伝子が人間と違ってきてるのよ。」
「それって、・・まさか!?」
「ご名答。俺の遺伝子データをサキ達に移してるんだよ。」
「つまり、彼がレストレーションをする度に体の劣化は悪化するわ。」
「ゼロ君!もう、浄解はしないで!!」
「・・ごめんマヤ姉、それはできねぇよ。」
「どうして!?このままじゃ、ゼロ君の体が!」
「これは俺の決意なんだ。使徒だって人間として生きる権利がある。だから、俺も命を賭けてるんだ。」
「ゼロ君。・・約束して、絶対無理しないって。」
「ああ、分かったよ。・・ミサトさん。」
「な、何?」
「みんなには言わないでくれ。アイツ等に、迷惑をかけたくない。(もっとも、シンジは気付いてるだろうけどな。)」
「分かったわ。」
回想終了

ネルフ本部
「どう?リツコ。」
「駄目、まだ完治させる対策は練れていないわ。」
「そう・・。」
「ただ、中和する策はできたわ。」
「本当!」
「ええ、参号機に乗る際、LCLをできるだけ濃くするの。そうすれば、ある程度は回復するし、少なくてもその間は劣化は収まるわ。」
「とりあえず、時間稼ぎはできるわね。」
「それと、サキちゃん達の遺伝子の結果がでたわ。」
「結果は?」
「心配ないわ。完全に普通の人間と一致してるわ。これなら問題ないわね。」
「良かったわ。ゼロ君の決意は、無駄になっていないって事ね。」
「そうね。あとの問題は、ゼロ君の肉体が崩れる前に完全に元の戻す事だけね。」
「それが、最大の問題ね。・・頼むわよ、リツコ。」
「ええ。」

・・プール
「ゼロ、体は?」
「大丈夫だ。・・やっぱり、気付いてたか。」
「うん。」
「まっ、ヤバくなったら頼むわ。」
「それって、『あの計画』の事?」
「ああ、なんとかバルディエルまではもたせるけど、それからは頼む。」
「・・うん。分かったよ。」
「ちょっと!何話してるのよ。早く泳ごうよ、シンジ。」
「えっ、アスカ。」
シンジはアスカに引っ張られる。
「いってらっしゃ〜〜い。」
ゼロは手を振り、お見送り。
「あっ、でもシンジってカナヅチじゃなかったっけ?」
「じゃ、アタシが教えるわ。」
反応早ッ
「いえ、碇君には私が教えるわ。」
「ズルい!!お兄ちゃんには私が教える!」
「お〜お〜、モテるねぇ。」
「ゼ、ゼロ・・。」
「ププ・・ハハハハハ。」
アスカ達に囲まれているシンジを見て、我慢ができなくなり腹を抱えて笑うゼロ。
「そういうゼロはどうなの?」
「俺?もちろん泳げるぜ。」
「なら・・エイッ。」
ポンッ
「へっ?」
ザバーーン!!
アスカに突き落とされ、プールに落ちるゼロ。
「・・あれ?浮いてこない?」
一同が水面を見た次の瞬間
「バーー!!」
「「「「ギャーーー!?」」」」
勢いよく飛び出し、四人は尻餅をつく。
「アハハハハ・・。」
「ゼ〜ロ〜〜。」
「おっと、逃げなきゃ。」
「待ちなさーーい!!」
こうして、楽しいひと時を過ごすチルドレン。

・・翌日
「それじゃあ、担当を言うわね。」
朝早く起こされたためか、みんな眠そうだ。
「まず、アスカが弐号機で火山に潜るわ。残り四体は火口で待機。回収不能の場合、できるだけダメージを与えた後、特殊装備のアンカーで使徒を火口から引きずり出す。」
「ねえ、ミサト。まさか、特殊装備のダルマじゃないわよね。」
「その心配は無いわ。」
ユイが部屋に入ってくる。
「幸い、アスカちゃんの『道』は『焔』だから耐火装備をしなくても充分よ。」
「(ホッ。)」
「マゴロク・E・ソードも耐火コーティングされてるから、中でも使用できるわ。」
「・・マゴロク・E・ソードって、シンジとお揃い!!」
「そっ♪」
「「・・。」」
レイとレイナの瞳が憎悪と祈願で燃える。
「・・同じ物は無理よ。材料が無いから。」
「「((チェッ。))」」
「(一歩、リード♪)」
「やれやれ・・。」
ゼロはロンギヌスの槍をタオルへ磨いている。

翌日
・・浅間山
火口の上に吊るされる弐号機と四方に分かれている零号機・初号機・壱号機・参号機
「じゃあ行くわよ、アスカ。」
『OK。『焔膜』発動!』
2号機は周りに赤いオーラを纏う。
ゴゴゴゴ・・ドボン!
「ゼロ君。どう?」
ミサトが他のエヴァに聞こえないようにゼロに聞いてみる。
「ええ、おかげで少し楽になりました。」
「それは良かったわ。浄解はエヴァに乗ったままやってねん♪」
「了解っす。」

・・火山内部
『アスカ、使徒は?』
「まだよ。確か、前は1500mで見つかったわ。」
『そう。じゃあ、そのままお願いね。』
「はいはい。」
『頑張ってアスカ。』
「ありがとう♪シンジ。」
態度違うなぁ。
『深度1300・・1400・・1500。』
「居た!」
深いところに第八使徒サンダルフォンが居た。・・しかし
「もう、成長してる!?」
「アスカ!ワイヤーを撃って!!」
ガチャッ・・
「駄目!発射できない!。」

火口
「ゼロ!!」
「分かった!」
ザバーーーン!!
初号機と参号機が火口に飛び込む。
「いくぜシンジ、『サンダルフォン』!!」
「『サンダルフォン』!!」
第八使徒『サンダルフォン』能力・・ATフィールドの強化
フィールドを強化し、一気に潜る。

水深・・じゃないマグマ深1500
「・・居たぜ。」
「アスカ!!」
「シンジ!ゼロ!」
「僕達がサンダルフォンの動きを止めるからその内にコアをとって。」
「分かったわ。」
「行くぜ!ミッションスタート!!」
初号機と参号機がサンダルフォンの左右につく。
「「フィールド全開!!」」
ヒュィィィィィン・・
ATフィールドに閉じ込められたサンダルフォン
「アスカ!!」
「こんのーーー!!」
ザクッ!
ソードをサンダルフォンの背中に突き刺し、口を開けさせる。
ズボッ
弐号機はコアを抜き取る。
サンダルフォンはそのまま消滅した。

・・数分後
「行くよ。レストレーション!」
パシャッ・・
ピッ・・
「クッ!?」
ゼロは腕を押さえる。
「ゼロ君!?」
「・・大丈夫。もう埋まった。」
ゼロの腕にまたヒビが入るが、すぐ消える。
コアからは女の子が現れた。
この少女は焔部サンと呼ばれ、シンジ達と同じクラスに編入する事になった。

・・温泉
「おつかれさん、シンジ。」
「うん、おつかれ。」
今回男湯はシンジとゼロだけ。
「どう?体は。」
「今の所、なんとも無い。これならバルディエルまでもちそうだ。」
「ゼロ・・。」
「心配するなよ。俺は死ぬわけじゃない。生まれ変わるだけだ・・人にな。」
「・・帰ってきてよ。マナ、悲しむから。」
「もちろんだ。絶対戻ってくるさ。」
ゼロは持ってきたジュースを飲み始めたその時、
『アッツーーーーーーーーーーイ!!』
ブッ!
「ゲホッ、ゲホッ、なんだ!?」
「アスカ!?」

女湯
「なんでこんなに熱いのよ!!」
「なんだよ、うっせ〜なぁ。」
アスカの足が赤くなっている。かなり熱いようだ。
先に入っていたのは、起きたばかりのサンである。
「アンタねー!」
「こんなのマグマに比べたら全然ぬるいぜ。」
「一緒にするなー!」
「五月蝿いなぁ。」
「大体、なんでそんなに・・。」
「スタイルがいいのか、か?」
「うっ。」
確かにサンはアスカ達よりスタイル抜群だった。
胸も大きく、男言葉を除けばアスカに引けをとらない程、モテそうだ。
「まっ、シンジもいい男だけど、アタイはゼロ狙いだな。」
「「「ホッ。」」」
自分の想い人では無く、ホッとするアスカ・レイ・レイナ。
「・・あれ?でも、確かマナもゼロが好きなんじゃ?」
「マナ?」
「ゼロが助けた戦自の元少女兵よ。」
「ふ〜〜ん。」
「ゼロも彼女が気になってるみたいよ。」
「・・フッフッフッ。」
「ど、どうしたの?」
「ライバルが居た方が面白いぜ。絶対、アタイがゼロのハートを掴んでやる!!」
「まっ、せいぜい頑張りなさい。」

・・真夜中
ピリリリリリ・・
「もしもし?」
『ゼロ君?』
「ヒショウか。・・なんだ?」
『君の体は・・。』
「・・ああ。リツコさんも頑張ってるけど、もう完治は不可能だな。」
『やっぱり・・。』
「まっ、おかげで時間稼ぎにはなったけど。」
『そう・・。』
「俺が消えたら、みんなを頼む。・・あと、マナに例の事を頼むって言っておいてくれ。」
『・・分かったよ。』
ピッ・・
「さて・・後、どれくらいもつかな・・。」
ピシピシピシ・・
体の周囲に纏っていたATフィールドを解くと、あっちこっちにヒビが入った。


マナ:使徒を人にしてたのが、原因だったなんて。

アスカ:このままじゃ、ゼロの体が持たないけど、どうするんだろう?

マナ:でも、人になるだけだって言ってるわ。

アスカ:それならそれでもいいんだけど。

マナ:今回、人になったのはサンだけど、なんかアクが強そうな子ね。

アスカ:『アタイ』だもんねぇ。

マナ:わたしより、スタイルいいみたいだし。

アスカ:アンタより、スタイル悪いのなんて、ファーストくらいよっ!!!

レイ:ATフィールド全開!!(ドッカーーーーーーーーーーン!)

アスカ:ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!!(@@)
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