ここは、第三新東京市。ここで今、ある二人の物語が始まる。

あの日 あの時 あの場所で‥‥‥

      〜第三新東京ラブストーリー〜   


PART 1

               プロローグ        


writting すぱまに











2007.6.6
〜♪〜♪♪〜〜♪〜
ギーコギーコ
「うーん、上手く音が出ないや‥‥」
そこへ通りがかったある女の子。
彼女は、おおきなかばんをもっている。
「へーえ、あんたその大きいバイオリンひけるの?」
「バイオリンじゃないよ、チェロだよお」
このしょうねん、チェロについては厳しいらしい。
「うっちゃいわねえ!ねえ、それひいてみてよ。」
「え、でもぉ」
「でももちゅともないわよお!」
「ねえ、ちゅとってなに」
「アンタバカァ??ちゅとっていうのは………」
「わかんないんじゃないかぁ!」
「とにかく、ひくの!」
「うん………」


ぎーこぎーこ
「あはは、へたくそ!」

(だからひきたくなかったんだ!!)

「ね!」
(でも、わたしよりうまいかも………)
「ねえ、いっしょにひかない?」
「え?」
「いいからいいから!」
「じゃあ、そのかばんは……バイオリン?」
「え、あ、ええ。そうよ!」
「じゃあ、バッハルベルの『カノン』でいい?」
「ええ。」

ぎーこぎーこ。

ぎーこぎーこ。

ぎーこぎーこ。

ぎーこぎーこ。

二人のは、決して上手くはなかったが、聞いている二人の母親の心を暖めた。

「うまいじゃん!」
「そっちこそ」

「アンタ、なまえは?」

「いかりシンヂ、6さい。きみは?」

「しょーりゅー・アスカ・ラングレー、5さい。」

「でもなんでこんなとこにいたの?」
「じつは……」

彼は、誕生日でもらったチェロを家で一生懸命練習したが、父ゲンドウに「シンジ、お前には失望した」といわれ、意味が分かったのか分からないのか知らないが、ショックで家を飛び出してきたのだ。その時、ゲンドウはユイ母さんにこってり絞られたらしい。



「じゃあ、そーりゅーちゃんは?」
「やめて!」
「なんで?」
「え、いやあ、その……そう、あしゅかって呼んで?」
「じゃ、じゃあ、あしゅかちゃん」
「あしゅかでいいわよ。」
「じゃあ、あしゅか」
「なに?」

「あ、いや、そのお……ようちえんがおわったらいっしょにひかない?」

「いいわよ」


それから、二人は毎週土、日曜日には、チェロとバイオリンを持ち出し、いつもいっしょに練習していた。そのとき、たまに二人の父親達が、不思議に思って母親達に聞いてみたが、母親、ユイ&キョウコは、『ふふふ♪』というだけで何もいわなかった。






しかし……



幸せは永く続かなかった。

急に、アスカがドイツに引っ越す事になってしまったのだ。

「行かないでぇ、アスカぁ!」


「シンジィ!」

「「あと14ねんたったら、けっこんしようね!やくそくだよ!」」

「「うん!」」



そして二人を引き裂いた飛行機、ボーイング808は去っていく。





そして、時は動く。
その時、2015.6.1


to be continued





あとがき

はじめまして、すぱまにです。
初めての作品なのに、連載ですみません。
下らない作品ですが、どうぞよろしくお願いします。

次回

PART 2

「出会い、そして絶望」


マナ:6歳の時からシンジを手懐けるなんて卑怯よっ。

アスカ:ふふーん。これが幼馴染の特権て奴ねぇっ!(^O^)

マナ:わたしもシンジと何か楽器を演奏したりしちゃいたーいっ!

アスカ:アンタ、何かできるの?

マナ:あたり前じゃない。(^^v

アスカ:うーん。アンタが楽器引いてるシーンって、見たことないけど。

マナ:カスタネットでしょ? ハーモニカでしょ? トライアングルでしょ?

アスカ:・・・・・・アンタねぇ。

マナ:どうっ!?

アスカ:幼稚園じゃないんだから、せめて・・・せめてソプラノリコーダやアルトリコーダくらい入れてよね。

マナ:・・・・・・あっ、そうそう。次回のタイトルが大変よぉっ!

アスカ:まさか、コイツ・・・縦笛もできないの?(ーー;

マナ:絶望とかって書いてあるわよ(ー0ー)

アスカ:きっと、縦笛も吹けないアンタにみんなが絶望するのよ・・・。(ーー)
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