ここは、第三新東京市。ここで今、ある二人の物語が始まる。

あの日 あの時 あの場所で‥‥‥
〜第三新東京ラブストーリー〜

writting すぱまに

PART 2

『出合い……そして絶望』


その時、2015年。



「はあ、あっついあっつい。何でこんなに暑いのよ!。」

セカンドインパクトのおかげで地軸が傾き、常夏となった日本。そこに、極寒の血、ドイツからかえってきた少女。きれいな赤みがかった髪、青い瞳、そして中学生にしては大きな胸。彼女、名をアスカという。

「第三新東京よ!私は帰ってきたあ!」

少女よ。そんな事ををどこで覚えた。

「何かいったァ?」

いえ、気のせいです。

「ジーク、ア「アスカちゃん、そんなの、私達の世代でも知らないわよ。」

知っていたら恐い。

「実は、日本のア○ロ=レイとかいう人が送ってきたのよ。」
そうか、そういう事か、アスカ。

「しっかし、シンジ元気かなあ。」
「そうねえ。もう7年にもなるのよねえ。」

話しているだけで、自然と顔が弛んでいくアスカ。

それを葉は、キョウコは見のがさない。

「嬉しそうねえ。アスカ。」
「そそっそんな事ないわよぉ!あんなバカシンジの事なんてぇ!。」
「あれぇ?私は何もシンジ君の事なんていってないわよぉ?」

アスカ、撃沈。







「さアて、ここが私達の新居、コンフォート17よ。」

入念に下調べをした二人は、いとも簡単に入っていく。

その時、隣の家から人が出てくる。

「すみません!ちょっと引っ越しの手伝いに……」






「「あっ!」」







































「アスカ!」

「シンジ!」













「おひさしぶりです。キョウコさん。」
「こちらこそおひさしぶりです。ユイさん。」







「ひさしぶりだな、アレク。(▼▼)」
「ああ、ゲンドウ。(▼▼)」






ニコニコしている母親二人、こめかみに青筋を浮かべている父親二人、そして驚いている二人。

「煩いなあ。」

「あっ!カヲル!」
「カヲルさん!」
「カヲルでいいよ、シンジ君。」

そこへ……

「カヲル……また碇君に手を出した……殺す……」
「レイ、悪かった、悪かったからァ……」

良く見ると、レイの目が座っている。そして、右手に万能包丁しりーずver2、プログナイフ(2980円)がある。

「ママ、パパとどうしたの?」


カヲルは、両手でまな板シリーズver3、ATフィールド(9980円)を持ち、レイのプログナイフを避けていた。



「レイカ、パパとママはね、仲良ししているの。だから「ぱぱには聞いてはいないよ。」

「hっ」
あらあら、可哀想にカヲルは娘に見捨てられた。その瞬間、レイのプログナイフがカヲルの首の根元まで入った。


カヲル、敗北。


「あっ!シンジお兄ちゃん!……隣の人は誰?」
「アスカよ。一度会った事があるはずなんだけどなあ〜。」

無理もない。アスカが会ったのはレイカが産まれた時なので、そんな時の事をレイカが覚えていたら天才である。


「そっか!アスカお姉ちゃん、よろしくね!」

(どうしてレイからこんな子が?)
なお、レイはシンジの兄であり、二人の知り合いである。そのため、小さい頃から仲がよく、よく遊んでいた。

「ねえシンジ?」
「なに?」
「学校ってさあ、弁当いるの?」
「うん、いるよ。」
「じゃあ、作っていってあげようか?」
「あ、いや、いいよ、アスカに悪いし……(それに……)」
「いいからいいからあ」

「え、じゃあ、はい、これ。」
「わかったわ。」

「ねえ、久しぶりにバッハルベルの『カノン』やらない?」
「え、でも、バイオリンは?」
「バイオリンじゃない、ヴァイオリンよ。ちゃんとあるわ。ほれ。」
といって横のでかいかばんからヴァイオリンを取り出す。

「じゃあ、僕もチェロを取ってくるよ。」
トットっトット……ずて。

「バ〜カシンジ〜!なにこけてんの〜?」

(恥ずかしい〜)

その頃、アスカは
「アスカ、シンちゃんのコト好きなんでしょう?」
「なななあななに言ってンのよ!ママ!」
「アスカ…碇君を見つめる目は本気……」
「レイまで!」
実は、アスカとシンジは年に1、2回の碇、惣流家の合同家族旅行であっている。しかし、なぜかいつもアレクとゲンドウは来ない。

「でも……」
「でもなに?」

「はあはあはあはあはあはあ」

「あっ!シンジ!」
「チェロ持ってきたよ!」




「……………じゃあ家でやろ!ここ廊下だし。」

そうなのだ。ずっと話し込んでいたが、ここは廊下なのだ。まあ他に住人が居ないのだが。

「みなさんもおいで下さい。」
「「「ええ。」」」


















〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜
「あっ!そこはもうちょっと伸ばして!」
「ごめん。」
〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜
「アスカ、そこは休みだよ。」
「わかってるわよ!」
〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪〜
「もう少し!」
「うん。」










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「「すごいねえ」」
「……これが……涙?泣いているのは……私?」
「歌はいいねえ〜歌は心を潤してくれた。二人の生んだメロディの極みだよ〜」

「ううっ…も、問題無い。」
「良くやったな、アスカ&シンジ君。(TT)」




二人のコンサート会場に来た人々の中に何時の間にか入り込んでいたカヲル、ゲンドウ、アレク。しかし、三人とも泣いていて、奥様三人組にハンカチまで渡されていた。




「パーペキィ!」




「アスカ、上手くなったねえ。」
「シンジこそ!」

「あ!もうこんな時間!早く学校の準備しなくちゃ!」
「そうだね。じゃあまた明日!」









その夜……


アスカ’s house


「はー楽しかったなあ〜でもシンジに彼女っているのかなあ?いないと良いなあ〜は〜明日も楽しみだな〜。」



シンジ’s house

「アスカ…久しぶりだな……でももっとかわいくなったんだなあ。ちょっと恥ずかしいや。」


そして二人の夜はふけていく。
























次の日………





















A.M5.00
 
「ふふーん♪」

ここは、惣流宅。アスカは、シンジの為に弁当を作っているのだが、唐揚のたれがない事が判明した。

「はあ、仕方がないか……近くのダ○エーにでも行くかァ。」




今のダ○エーは24時間、年中無休だった。







 とことことこ とことことこ とことことこ とことことこ とことこ



「あっ!ハンバーグ冷凍1P100円!買いね!」

『どたっ!』


「いったいわねえ!なにすんのよ!」
どたっ!


可哀想に、その少女は折角立ったのにアスカのせいでまた転けてしまった。


「いたた……すみません」

「あっ、その、ごめんなさい。」

「いえいえ、こちらこそ。」

見ると、その少女は、アスカと同じ位の歳で、そばかすが印象的な少女だった。


「ねえ、あんた名前は?」

初対面で名前を聞くのは、かなり図々しいが、その少女は別に気にする様子もなかった。

「わたし、洞木ヒカリ。第三新東京市立第一中学校に行っているわよ。あなたは?」

「アスカ。惣流、アスカ、ラングレーよ。確かアタシもそうだと思うけど〜。」

そして二人は意気投合し、下らない事を喋っていた。

「ねえねえ?このハンバーグ美味しいよねぇ?」
「そうそう。特にね、この中にパプリカが入っているのが良いと思うのよ。」
「じゃあ一個あげようか?」
「良いの?家は兄弟が四人居るからね。困っていたのよ〜。ありがとう、アスカ!」
「いいってことよ!」




貴女達、本当に中学生ですか?

ぺらぺらぺら ぺらぺらぺら ぺらぺらぺら ぺらぺらぺら ペらぺらぺら

「ところでさ〜?あんた好きな奴いんの?」

その瞬間、ヒカリの顔が赤くなる。 

「ええええええっそそんなのいないわよ!」
「ふ〜ん、いるんだ。」
「いないっていってるでしょう!そういうアスカはどうなのよお?」
「あ、あたしは……内緒!」
「まあいいわ。」
「もう、ヒカリったら。」

楽しくおしゃべりしながら帰って来て、弁当を作りはじめるアスカ。
イイ匂いが立ちこめている。おや、もう出来上がったようだ。

「ふーんふふふーんふふーん。さーてシンジに弁当でも届けるとするか。」

そしてドアノブに手をかけた瞬間!

「シンジー彼女のマナちゃんが迎えに来たわよー」
「シンジー早くしないと遅刻するよ!」

「ちょっと待ってよぅ、マナァ」

カラカラカラランッッ

その声が聞こえ、アスカはその場に立ちすくんでしまった。

(そんなッ!シンジには彼女がいないと信じてたのに…シンジ?本当なの?)





そしてアスカはその日、学校を遅刻した。



to be continued



あっとがき

ああっ!石を投げないで下さい。剃刀メールは……



まあ、最終的にはハッピーエンドにします。
え、マナリアンかLASかって?
それはもちろん、あのお方です。



次回

「school is 愛land]



マナ:前回の予告で絶望ってあったからどうなるのかと心配してたら、素晴らしい展開!(^O^)

アスカ:さ、最悪だわ・・・。(ーー)

マナ:あらぁ? 幼馴染のアスカじゃない。どうしたのぉ?

アスカ:よりによってなんでアンタが出てくるのよっ!

マナ:わ・た・し・は、”彼女”!だから当然よっ! 幼馴染さんっ!

アスカ:ムカムカムカ。(ーー)

マナ:そうそう、シンジはアタシの彼氏なんだから、気軽に話し掛けないでねっ!(^O^)

アスカ:こ、こんな屈辱的なこと・・・前代未聞よっ!! キーーーっ!

マナ:今迄散々当てられ続けたマナちゃんにも、日の目を見る時が来たのねぇっ!(^O^)v

アスカ:絶対リベンジがあるはずよっ!

マナ:さって、シンジと遊びに行って来よっと。

アスカ:なんですってぇっ! 待ちなさいよっ!

マナ:こ・い・び・と同士の時間を邪魔しないでくれるぅぅ?

アスカ:うがーーーーーーっ!!!!(▼▼#)(ドカドカドカ)<地面を殴っているらしい。
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