EVAでNERVな日常生活物語
   
	第伍話『学校』

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教室に入った彼らは、それぞれ自分の席についた。そこで黒板にかかれた字を目撃した。
『臨時全校集会』
『8時15分 体育館移動』
『8時30分 体育館整列完了』

ヒカリ「(全校集会?そんなもの、今朝はないはず・・・けど、学級委員長としてクラスのみんなを
       引っ張って行かないと・・・)」

使命感ばっちりの洞木さん。ガンバレ〜



そして一同は体育館に移動。既に静まり、集会が始まろうとしている。

校長「え〜、おはようございます。今朝は、みなさんにお伝えすることがあります。
本日をもって、私達全職員は、この第三新東京市第壱中学校から移動することに
なりました。」

司会席に立っていた校長先生が言った。

『ざわざわざわざわ』

前校長「よって、新しく配属された校長先生を紹介します。」

すると、ステージの裾から一人の・・・まさか!?

新校長「・・・フッ・・・校長の碇ゲンドウだ。問題ない。」

そう。彼は、知る人ぞ知る、某有名な『髭面・グラサン・凶悪犯』と呼ばれている男だった。

シンジ「(ガーーーーーーン)」

アスカ「(これは夢、これは夢、これは夢、これは夢、これは夢、これは夢・・・)」

ゲンドウ「各担任の紹介は省略。以上で集会を終わりにする・・・解散!」


シンジ「はぁ・・・」

アスカ「ふぅ・・・」

場所は変わって自分達の教室。この二人の背中には、なぜか木枯らしが吹いている。

ヒカリ「アスカ、大丈夫?気分悪そうよ・・・」

トウジ「どないしたん?センセ・・・辛気臭い顔しおって・・・」

ケンスケ「二人そろって、そんなに新しい校長が気に入らないのか?話が短くていいと思うけど」

アスカ「ハハ・・・ハハハ・・・」

シンジ「3人は知らないんだよね・・・あれ、父さんなんだ・・・」

シンジ君は、ようやく勇気を出して絞りだした。

ヒカリ「・・・ゴメンなさい、聞き取れなかったわ・・・」

トウジ「悪いのぉシンジ、ワイ、最近耳の調子が悪いようなんや。」

ケンスケ「・・・ごめん、補聴機つけるの忘れてたよ。」

もちろん、実際つけるわけではないのだが・・・
さすがにこの事実は受け止めずらいようだ。

シンジ「だから・・・あの新しい校長、父さんなんだ・・・僕の。」

とっても辛いことを口にするかのように・・・

ヒカリ「そんな・・・そんな・・・あんな凶悪面が碇君の・・・」

トウジ「・・・まさか、シンジの親は、凶悪犯罪者・・・しかも脱走犯・・・世の中不公平や・・・」

ケンスケ「・・・そうか。これは俺達だけの話しにしてやるよ。バラすのは碇に可愛そうだもん
なぁ・・・」

正直言って、シンジ君にしてみれば侮辱以外の何でもないのだが、
事実のため彼は何も言わない。
しかし、そろそろ話しを続けないと、この3人の妄想はとんでもない展開を向かえそうだ・・・

ヒカリ「私はヒカリ・・・ヒカリは私で2人目〜♪」

あぁ・・・やはり洞木さんは現実逃避か。

ケンスケ「で、アスカはあいつがシンジの父親だってことは知ってたんだな?」

アスカ「あったりまえでしょ・・・だって、ネルフの総指令だもん・・・」

ケンスケ「な・・・な・・・・・・そうか・・・俺は、悪いことを聞いてしまったようだ。」

ヒカリ「私は・私は・私はヒカリ〜・・・アレは凶悪総指令〜♪」

トウジ「そないやったんか・・・ネルフの指令っちゅうもんは、現役の凶悪犯罪者やったんか・・・」

ケンスケ「俺も指令になるには、まずは犯罪を犯すしかないのか・・・」

そんなこんなで朝の障害を乗り越え、まもなく1時間目の開始時間。
ようやくシンジ君達の周りの人間も現実の辛さを認識し始めてきた。
しかし、この後更なる信じられない現実を、彼らは見ることとなる。 


<ホームルーム>

『ガラガラガラ』
突然、扉が開いた。ヒカリは、トリップ回復直後で、号令をかけることができなかった。
そして、一人の女性が教室に入ってきた。

ミサト「グッモーニング、みんな、元気してる?今日からこのクラスの担任になった葛城ミサト
で〜す。みんな、ヨロシク!」

『おおーー』

トウジ・ケンスケ「「ミサトさん!」」

既に再起動を完了していた二人は、あまりの喜びを抑えられず声をあげた。
まぁ、見た目は一応いいので、すぐに人気が出るだろう。
本性を知られるまでは・・・

ミサト「あっ、君達もこのクラス?ヨロシクね!」

トウジ・ケンスケ「「ハイ!よろしくお願いします。」」

ミサト「じゃっあ〜、欠席者は手上げて〜・・・はい。いないわね?」

シンジ「何で・・・何であんな適当なのが担任なんだよ・・・」

さすがに嫌になったのだろう。シンジ君は言ってはいけないことをアスカに話してしまった。

アスカ「知らないわよ。私だってあんな出来損ないの暴酒イヤよ。これもどうせあいつの陰謀よ。」

ハァ。アスカまで失態を・・・

ミサト「こほん。えーと、そこの二人は・・・碇君と惣流さんね。覚えておきます。」

耳はいいらしい。
こめかみにも何かが走っている。しかし顔はニヤニヤしている。
いにかよからぬことを・・・

ミサト「ハイ。時間がないからこれで終わり。じゃね〜。」

早い。一分弱のホームルーム。
信じられない。



<1時間目>

シンジ「はぁ・・・なんでミサトさんが担任なんだよ・・・」

アスカ「仕方ないわ。諦めましょ。この調子だと、ネルフ関係者が教師になったのね。
となると、きっと唯一まともな副指令が教頭のはずだから、大丈夫よ。」

シンジ「けど、リツコさんもいるはずだよ。」

アスカ「あれは・・・ダメね。あのマッドは直しようが無いわ。せいぜい私たちが
	実験材料にされないように注意するしかないわね。」

シンジ・アスカ「「ハァ〜」」

見ている人まで不幸になりそうなため息。
まぁすくなくとも、担任がアレだから、見ている人は既に不幸になってしまっただろう。
本人たちは、その事実に気づくのは、自分が被害者になってから・・・
2バカもミサトさんの話で盛り上がっている。

『ピンポーン♪』おや?校内放送みたいだ。

『校長だ。帰れ。』

シンジ「・・・アハ・・・アハハハハ・・・(父さん、一体何を考えているんだ。これじゃあの手紙と
同じじゃないか。)」

アスカ「(さすが指令ね。あの顔のことだけはあるわ)」

『碇、以前から内容を省略し結論だけを伝えるのはやめろと言っておるではないか。』

シンジ「(やっぱり父さんに意見できるのは副指令だけだよな・・・)」

アスカ「(よかった。やっぱり副指令もいるのね? これで安心だわ。)」

『ふっ、問題無い』

シンジ「(いや、大問題なんだけど・・・)」

アスカ「(あれって口癖なのかしら・・・)」

『碇、もう一度だ』

シンジ「(さぁ、父さん。これができたら・・・)」

アスカ「(・・・無理ね。アレにできっこないわ。)」

『・・・碇校長だ。全校生徒に連絡する。至急帰れ。以上。』

シンジ「(だから、何でだよ・・・人間失格だな・・・そんなヤツの息子も・・・
うわぁー、僕はだめ人間のだめ息子だー)」

アスカ「(ほらね。けど、アレがあんなんじゃシンジがかわいそう・・・あっ、コイツ、暴走してる・・・)」

シンジ君、暴走中。

『もういい・・・教頭になった冬月だが、今から臨時の市職員会議のため、休校となります。
 そのため、生徒のみなさんは速やかに下校してください。』

シンジ「(さすが副指令・・・父さんとは大違いだな。いや、これが普通か・・・)」

アスカ「(あっ、よかった。シンジ、再起動成功したみたい。)」

『・・・冬月、まだまだだな。』

生徒「「「「(何がだぁーーーー)」」」」

本日の校内放送公聴率・100パーセント。

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作者あとがき

うーん・・・なんかめちゃめちゃな感じ・・・

まぁ、これからの学校生活は楽しくなるんだろう。
いや、楽しくしましょう。


USSでした。


マナ:よりによって碇司令が・・・。

アスカ:あの口癖、なんとかならないのかしら。

マナ:問題ないって言われても困っちゃうよねぇ。

アスカ:これからの学校生活が憂鬱だわ・・・。

マナ:でも、校長先生なんてそんなに会う機会もないんじゃない?

アスカ:校長先生には会わないかもしれないけど、担任には毎日会うわよ。ミサトよ?

マナ:知らない人より、よく知ってる葛城さんの方がいいじゃない。

アスカ:ズボラでガサツなとこをよく知ってるから困るんでしょ。

マナ:真面目な洞木さんは大変かもしれないけど、アスカは大丈夫だってば。

アスカ:真面目じゃないっていいたいわけぇっ!?

マナ:そんなこと言ってないでしょ?

アスカ:それならいいけど・・・。

マナ:ただ・・・葛城さんとガサツなとこよく似てるから、気が合いそうだなって。

アスカ:ビヤダルと一緒にしないでっ!
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