irth2

   DISK1 SKIPPED BEAT         BY zodiacok
 
 
 

今日は日曜日、朝からいいお天気で洗濯指数は120%
だからユイナは、このごろたまりがちだった洗濯物をまとめて洗ってしまうことに決めた

下着、白いもの、薄めの色物、濃い目の色物

と、ふと手にしたのは、アスカがいつも(パジャマに)着ている黒いT−シャツ

「アスカ・・・。」

しばらくそれを見つめていたユイナだが・・・

ぽふっ

・・・・・おもわずそれに顔を埋めてしまった

「ふにゅ〜・・・・・・アスカァ。」

大きく息を吸い込むと、体いっぱいに広がる‘アスカ’の匂い
思い出されるのは、昨日の夜のこと

「・・・・・。(///)」
 
 
 

優しく動くアスカの手
それは、ユイナのなめらかな肢体を、‘さわる’というよりも‘ふれる’といった感じに

「アスカ・・・・・。」

指がなだらかなカーブにそって滑れば、ユイナの体は小さく震える

「アスカ、アスカ・・・・・。」
「ユイナ。・・・・・愛してる。」

そう耳元でささやかれるたびに、ユイナはうれしくて涙が出そうになる
何もかもが、夢のように思えてくる

「アスカァ・・・。」

アスカの腕が自分を抱きしめてくれると、ユイナの頭の中は‘真っ白’になってしまう

(ひどいよ、アスカ)

何も、考えられないじゃない

「ユイナ。」

アスカの指が、今度は白い素肌を上ってくる
丘を越え、首筋をなぞり、柔らかなほっぺたを撫でてくれる

「・・・・・。」
「・・・・・。」

その身長差から、いつも見上げることしか出来なかったアスカの眼が、こんなにも近くにある

「ユイナ・・・。」

指が、うなじに向かって移動を始める
ゆっくりと、でも確実にアスカの瞳が近づいてくる

うなじが、アスカと触れている個所が、体全体が‘好き’って言ってる

「・・・・アスカ。」

 どきどき、どきどき

ユイナの心臓が、激しいリズムを刻み始める
もう、目を開けてなんていられない

「「んっ!!」」

ふれるような、絡み合うような・・・・・Kiss

 愛してる

それは‘事実’、永遠不変の‘摂理’
 
 
 

昨日感じた‘アスカの想い’
確かめるまでもない‘自分の気持ち’

「ふにゅ〜・・・・・・アスカァ。(///)」

もう一度・・・深く、深く息を吸い込む
体の中心が‘ぽかぽか’してくる
でも、全身に鳥肌が立ってくる

そんな、不思議な気分・・・・

「こんなことでこんな気持ちになれるなんて・・・・私、変態さんなのかなぁ。」

T-シャツを、その胸に抱きしめる

「アスカ、変態さんは嫌いかな?大丈夫だよね。私、変態さんじゃないよね・・・・。」

「い〜や、変態だな。」
「きゃっ!!」

突然の声に、ユイナはビックリして飛び上がってしまう
そして‘恐る恐る’後ろを振り返った

「・・・・・バーカユイナ。(−−)」
「ア・・・・ア、アスカ。(;。;)」

じと眼で見つめるアスカに、ユイナはその瞳を‘うるうる’させる

「ふぇっ・・・・アスカ。見てたの?(・;)」
「・・・・まーな。(−−ゞ」
「うぐっ・・・・うわ〜ん!アスカに嫌われちゃった〜〜!!(TOT)」

その場に‘ペタン’と尻餅をついて、ユイナは大声で泣き出した

「うわ〜ん!うわ〜ん!うわぁ〜〜ん!!(TOT)」
「・・・・・・。(−−;」

それをアスカは呆れ顔で見つめている

「・・・あのなぁ。(−−;」
「ふ、ふぇっ・・・アスカ、私のこと嫌いにならない?(:0;)」
「・・ならねーよ。」
「・・・ほんとに?(・;)」
「ああ。」
「・・・・よかったぁ。(^^)」

まだ、T−シャツを抱きしめたままのユイナから、アスカは照れたように顔を背けた

「それに・・・俺だってそーゆーこと、したこと無いわけじゃねーからな。(///ゞ」
「な・・なにようぅ、アスカったら。ゆ、ゆってくれれば・・・私はいつだっていいのに。(・・)」
「ま、まーな。・・・・でも、あの頃はまだユイナと再会する前だったしな。(///)」
「そうだったんだ・・・・・えっ!

今まで真っ赤な顔で‘照れ照れ’していたユイナが、アスカの言葉に反応した

「・・・誰ので?」
「ま、まぁ・・・ミサト、かな。」
「・・・・・・すけべ。」
「いや・・・まあ、過去のことだし・・・・って、え?」
アスカのすけべっ!!(:O;)」

 ひゅん!

「・・っとお。」

至近距離から投げられた歯ブラシを、アスカは間一髪避ける

「な、なんだよ。ユイナ!」
「もうっ!アスカのすけべすけべすけべすけべすけべ!!」

 ひゅんひゅんひゅんひゅんひゅん!

歯磨き粉にムース、ジェルに石鹸、ハンドソープ
ユイナは手当たり次第に投げつけ、アスカはそれを避けつづける

「すけべすけべすけべっ!!」

 ひゅんひゅんひゅん!!

さらには、櫛やコップに加持の髭剃り(使っているのか?)まで投げつける

「おっと、ひょいっと・・・っとぉ。キレテナーイ。(^^)」

余裕のアスカ

すけべっ!!(><)」 

 ひゅっ・・・・ガコッ

「・・・ぐはっ。(@@)」

だが、余裕ぶっこき過ぎたか、ユイナが最後に投げたドライヤーがアスカの頭にクリーンヒットした

「・・・・きゅう。(@@)」
「ハァハァ・・・・はっ。(・・!」

ユイナは、ようやく我に返った

「きゃ〜!アスカッ。だいじょうぶっ?!」

慌てて、アスカを膝枕して抱き起こす

「アスカッ、アスカッ、アスカ〜。(TOT)」
「う〜ん。(@@)」

一生懸命揺さぶっても、アスカは一向に目を覚まさない

「アスカ〜!(TOT)」

と、

「・・・どうしたんだい?」
「ふぇっ・・・加持さん。(;;)」

そこに、加持が夜勤明けから帰ってきた

アスカを膝枕したまま、涙をためた瞳をそっちに向ける

「うにゅ〜・・・アスカがぁ〜。(;;)」
「はいはい、見てたよ。・・あんまし痴話げんかはよしてくれよ。」

ふぅ、と一つため息をつく

(別に、青春を謳歌するのは悪いことではなし。むしろ・・・特にアスカ君には楽しんでもらいたいしね。
まぁ、変な関係にさえならないように注意すれば大丈夫だろ。)

手遅れな加持

「・・・・うじゅ−。(///)」
「・・・俺はちょっと寝かせてもらうよ。夕飯になったら起こしてくれ。食べたら、またNERVに行かなきゃなんないんだけどね。」
「は〜い。(:0;)」

悲しくても返事だけはきちんとする、ユイナだった
 
 
 

その日の夜も・・・

‘くたっ’と、アスカがユイナの上に倒れこむ
自分の視界に広がるユイナのうっすらと汗で湿った胸は、呼吸と共に大きく上下している

体いっぱいにユイナの匂いを吸い込んだ

「ユイナ・・・・。」

ユイナの胸の上に、うつ伏せにねっころがったままその顔を見上げる

「・・・・ユイナ。」
「・・・・・アスカ。」

声をかけると、まだちょっと焦点のあっていない瞳をこちらに向けた

「・・・・・・。」
「・・・・・。」

しばし二人は、そうやって見つめ合っていたが
再びアスカは、目を閉じてユイナの胸の上に身を寄せた
ユイナは、優しくアスカを抱きしめた

「・・・ふっ・・ふふふっ・・・・あははははははははっ。」
「・・・アスカ?」

突然、笑い声を上げるアスカに、ユイナは訝しげな視線を向ける

「くくっ・・・ははははっ。」
「アスカ?」
「ふふっ・・・いや・・・・・。」

アスカもユイナとベッドの間に手を滑り込ませ、ユイナのほっそりとした体を抱きしめる
そして、ゆっくりと顔を上げた

「いや。俺、このままお前の体に溺れちまいそうだ。」

心底うれしそうに、アスカはユイナに笑いかけた

でも、ユイナはちょっと悲しそうな顔を返す

「・・・やだよぉ。」
「なんで?」
「だってアスカ、溺れたら死んじゃうよ。そんなの、やだよ。(・;)」

そう言って涙ぐむユイナに
アスカはいたずらっぽく笑いかける

「そっか死んじゃうか。」
「うん、死んじゃうよ。」
「死んじゃうか・・・でも。」
「でも?」
「でも、ユイナの胸に抱かれて死ねるなら、俺はそれで幸せだよ。」

アスカの言葉にも、ユイナの不安は消えない

「でも、私は・・・私はそんなのいや。・・・・アスカがいないなんて、いなくなるなんて、もういやっ!」

アスカを‘ぎゅっ’て抱きしめるユイナの目から、大粒の涙がこぼれる

「だったら・・・。」

手を伸ばし、ユイナの涙をそっとぬぐう

「アスカァ?」

そして、優しくユイナに微笑みかける

「だったら、一緒に死のう。」
「アスカ。」
「俺が死ぬときはユイナも一緒に。ユイナが死ぬときは、俺も一緒に・・・良いだろ?」
「・・・うん。」

ユイナの胸に、その手を這わせ
アスカは、そのうなじにキスをして

2人の細い腰が絡み合う
 
 
 

ただ、ユイナはアスカの思いをその体に受け止め
アスカは、ユイナのぬくもりを感じていればよかった
 
 
 

そしてそれは
悲劇へのプレリュード(引き鉄)
 
 
 

ユイナがゆっくりと瞳を閉じると
アスカも目を閉じて、ゆっくりと自分の唇を近づけていった・・・
 
 
 
 

〜次回予告

天空から落ちてくる、第10使徒、降りしきる雨
それはアスカの心に少しずつ、あるいは劇的な変化をもたらす

 CHANGE DISK TO THE ラッキー・ラッパー・パーティ

「な〜。>^O^<」

「ユイナは猫になっちゃったのか。」



 あとがき
 
えっと・・・お久しぶりのRebirthです
ちょ〜ぉっと露骨でしょうか?(いろいろと) 
とりあえず‘Rebirth2’のコンセプトは「夜のこない朝は無い」です
‘山は谷があるからこそ高く見える’とは思いませんか 


マナ:なんだか、平和な感じねぇ。

アスカ:ユイナ、女の子っぽくなったわね。

マナ:でも、ミサトの服を抱き締めるなんて、なんだか変態っぽーい。

アスカ:ユイナならいいの?

マナ:男の子の服をいとおし気に抱き締めるなんて、可愛いじゃない。

アスカ:男の子はしちゃ駄目なのね。

マナ:なんだか、えっちっぽいもん。

アスカ:じゃ、シンジに服を絶対触らせんじゃないわよっ!

マナ:シンジはいいのぉ。(*^^*)
作者"zodiacok"様へのメール/小説の感想はこちら。
tyasud@yahoo.co.jp

感想は新たな作品を作り出す原動力です。1行の感想でも結構
ですので、ぜひとも作者の方に感想メールを送って下さい。

inserted by FC2 system