銀河の英雄は『アタシに決まってんじゃない!』伝説plus!
 
 
 
 自由惑星同盟領イゼルローン要塞。直径六〇キロメートルに及ぶ銀色の球体は、銀河帝国の手によって建造されて以来、三〇年にわたって数千万人に及ぶ同盟軍兵士の血を吸い続けた。その結果、『難攻不落』の代名詞として危険中域に穿たれたせまい回廊に未だ鎮座している。
 宇宙歴七九六年五月の末に、アスカ・ラングレー・ソウリュウ少将(当時)率いる第一三艦隊が、通常戦力の半数という寡兵をもって陥落させた。その後は同盟の最前線基地として重要な役割を担っている。
 現在、イゼルロ−ン要塞指令官及び駐留艦隊司令官の職には要塞奪取の功労者であり、同盟軍最年少将官、アスカ・ラングレー・ソウリュウ大将がその任に当たっている。先の『アムリッツア星域会戦』での活躍が評価されたためと表向きはなっているが、実際は、必ず最前線になること、首都星系から遠いこと、うまみがないこと……などからベテランには忌諱されたと言うことらしい。人材面での打撃が著しく他に任に堪える人物がいないのも事実だ。
 
 さて、味方からは『魔術師』だの『同盟軍最高の知将』だの敬して遠ざけられ、敵からは『ペテン師』とか『魔女』とかろくな事を言われていない薄幸の提督アスカだが、その美貌と知謀から完璧な女性の代名詞とまで言われている。が、実はそうでもない。
 今回は、そんな若き司令官の私生活を支えている少女のお話。
 


 

レイの一日
                プレ日記編
 
片山 京
 
 

 
 うるさい。脳味噌を足蹴にするような電子音のもと――目覚まし時計なんだけど――をカンだけで上から押さえつけ、ついでにそのままお布団の中まで連行する。ディジタル表示が言うには、標準時間で〇六三二。もう起きないと。軽い低血圧だから、まだはっきりしない頭に何となく手をやると……やだ、寝癖になってる。
 そういうわけで、アタシはいつもの通りお風呂に入ることにした。
 
 感心するほど豪快な寝相のアスカさん。セミダブルのベッド全面を一人でフル活用してるし。もともと血圧が低いということで、アスカさん朝にはめっぽう弱い。でも、気合いが入ったときはすぐに復活する便利な人なんだけど、それでも少しは暖機運転が必要らしい。今日のところはそういう必要もないし。
「アスカさーん。起きてくださぁい」
 大きな声を耳元で出してみた。小うるさそうにうめくと寝返りを打って遠ざかっちゃった。これで起きるようなら、機械動作の目覚まし時計が壊れるまでベルを叩くなんて悲劇は起こらなかったんだろうけど。あのときは、「目覚まし時計さん、過労死」とか言っていたらすねちゃったんだっけ。
「アスカさん。起きてくださいよ」
 身体を――アタシとお揃いの白いパジャマを着てるんだけど――揺すってみたけどこれもだめ。
「アスカさん」
 思いっきり身体を揺すってみた。
「もう起きてる」
 目をつむったまま言われても説得力ってものがないんですけど。まだ七割くらい寝てると思う。本当に寝起きの悪い人は、ベッドに起きあがるまで起こしてもまだ不足。ちゃんとベッドから離れるまで見届けないと。
「遅刻しちゃいますよ」
「分かってる」
 絶対分かっていないと思う。今の返事だって脊髄反射みたいなものだし。それにしても今日は一段と手強い。仕方がないなぁ……ペンペンに一肌脱いでもらうか。
 アスカさんの部屋からいったんキッチンへ向かう。そこに据え付けられた、ペンペン用の冷蔵庫からちょうど彼が顔を出したところに出くわした。
「ペンペン。ちょっと協力してくれる?」
「クワ?」
「ありがと、助かるわ」
 アタシからの呼びかけに返事をくれたから、勝手に承諾したと見なして小脇に抱えちゃう。暴れたりしないからホントにいいんだろう。そう思うことにした。
「じゃぁペンペン。ここでしばらくじっとしてて」
 と、彼に勧めた席はアスカさんの胸の上。アスカさんの胸は大きいから――アタシが普通の大きさなの! まだおっきくなるんだから――ペンペンも座り心地がいのかな?
 標準時間〇七一八。そろそろ朝の支度を始めないと。
「ペンペン、アスカさんをお願いね。間違っても突っついちゃだめよ」
 これでだめならシンジさんに起こしてもらわないと。「お風呂に入れなかった」とか言ってうるさいかもしれないけど。
 
 五分ぐらいして、アスカさんの部屋が騒がしくなった。おや? 起きたのかな? って思っていたら、勢いよく扉が開いてペンペンを抱っこしたアスカさんが出てきた。びっくりした拍子に落とさなかったんだ。アスカさん、すごいっ。
「レイ、またやったわね」
 て、言ってるけど、正面からうらやましいくらい透き通った蒼い瞳を見つめ、バスルームを指さし一言だけ言ってあげる。多分これでアタシの勝ち。
「お風呂のお湯、入ってますよ」
「あ、ありがと」
 ほら、ね。
 
 三人分の朝食をテーブルに並べる。これでアタシの朝の仕事は終わり。そうそう、ペンペンのご飯を忘れちゃいけない。今日は頑張ってくれたからちょっとおまけしてあげよう。
 我らがソウリュウ家より徒歩三〇秒――向かいとも言うけど――の所に住んでるシンジさんの分を入れて三人分。二人分も三人分も大して手間は変わらないし、ハイネセンに住んでいるときから……アタシが料理を覚えてからずっと習慣になってるし。
 アスカさんは、そのあたりをお風呂上がりにバスタオル一枚を身体に巻いただけでふらふらしている。シンジさんに見られたら大騒ぎするくせに。
「アスカさん。いつまでそんな格好してるんですか。もうすぐシンジさんが来ちゃうんですから、服ぐらい着てください」
「分かったわよ。もう、ママみたいにやかましくなってき……」
「アスカさん」
「分かったから、そんなに怖い顔しないの」
 と言って自分の部屋に戻っていった。
 なんだかんだ言いながら、アタシの生意気を聞いてくれるアスカさんに感謝しなきゃいけないなぁ。
 
 標準時間〇八一五。シンジさんが淹れてくれた食後のお茶を楽しむ。片づけ物もやってもらっちゃったし、やっぱしこういう旦那様がいれば完璧って感じかな。
 アスカさんもご機嫌だし、ホントにここ、最前線の要塞なのかなぁって思うくらい。『辺塞寧日無し』って言葉もあるのに……辺境の要塞には平和な日がないって意味だ(とアスカさんが教えてくれた)けどイゼルローンだけは本当に平和だ。他の所は物騒みたいだけど。このところ、軍の駐留基地での叛乱が連続して起こっているんだけど首都で鎮定部隊が編成されるみたいだし。これはホラギ少佐から聞いたんだけど。でもこの前ゲンドウおじさまの言ったとおり出撃はしなきゃいけないみたい。ミサトさん、忙しくなるんだろうなぁ。
 イゼルローンにはお日様の暖かさはないけども、その中には家族の暖かさがある。うん、アタシたちは家族なんだ。アタシには本当の親の記憶はないんだけど、こんなにすてきなお兄さんとお姉さんがいる。それで十分じゃん。
 
 標準時間一〇〇〇。アスカさんにお茶を入れた後、ミサトさんの所で護身術の訓練。士官学校では必須科目として教えているそうだけど、「その程度の人間は軽くあしらえるくらい(要塞防衛指令官殿の談話)」鍛えるつもりらしい。
 前に、ミサトさんの訓練の様子をシンジさんに聞いたことがあるけど、顔を引きつらせて、
「それはもう……すごかったよ」
って言っていたのを思い出しちゃった。サイアク。
 今日のところは銃器の取り扱いだけ。シンジさんは撃っても絶対当たらないそうだ。ミサトさんが嘆いていたし、そういえばキリシマ少佐も「レベル〇一のシミュレーターであれだけ射撃を外した人はいない」って驚いていた。運動能力は問題ないはずなのに何でだろ?
 でも、武器使って勝てばいいんだから何とかなるかな? え? 相手も使うんですか? いや、それは聞いてないですよミサトさん。
「いい、レイ。女は全身が凶器じゃなくっちゃ務まらないの」
 そうかもしれないけど、ミサトさんを基準にすることは間違っていると思う……って思っても口に出来ない。アタシって意気地なし。
「じゃぁ、そうね……カヲル。この娘にハンドブラスターとプログレシブ・ナイフの使い方を教えてあげて」
 ミサトさん、絶対に面白がってるでしょ。
 
 標準時間一二〇〇。カヲル・ナギサ准尉が食事のお誘いにやってきた。アタシはホラギ少佐の事務室に間借りして、『指令官付き従卒席』をもらっているんだけど……どこからかぎつけたのやら。
 あの、ホラギ少佐が人の悪い笑い――アスカさんみたいな――でこっち見てるし。いや、だからアタシはシンジさん一筋なんだってば。
 むう、ここはどうごまかそうか。って考えるまでもないか、ホラギ少佐のデスクの上に乗っかっているでっかい“おべんと”もあるんだし。
 で、
「ホラギ少佐、時間いいんですか? スズハラ提督が待ってられるんじゃないです?」
って反撃を試みたんだけど、
「レイちゃん。ごまかし方がアスカそっくりよ。そう言うところは見習っちゃだめよ」
言い返されちゃった。まだまだホラギ少佐にはかなわないなぁ。さすが、アスカさんの女の子としての師匠。何でも、任官するまで化粧って物を全くしようとしなかったアスカさんに化粧の仕方を教えたり――さすがに家事は手の施しようがなかったそうだけど――したそうだ。あのアスカさんがねぇ。土台がいい人だから必要を感じなかったのかなぁ。って考えていると。
「でもレイちゃんこそいいの? ずっと待ってるわよ、彼」
 う゛、とりあえずアスカさんに一緒に食事に行けないって連絡しておこう。シンジさんと二人きりにするのはしゃくだけど。カヲルも悪いヤツじゃないし、食事ぐらいはいいか。絶対おごらせないけど。
 
 午後はキリシマ少佐の所で空戦技術の訓練。シミュレータとはいえ、宇宙空間をかっ飛ばすのは気持ちいい。でも、キリシマ少佐の愛機、純白に金なんてド派手な色の『ロンギヌス』がちらっと見えた。
 あとは、思いつくままに操縦桿を振り回すだけ。反撃よりも、逃げるだけで精一杯。おかげで、「一〇回は撃墜しようと思ったのに、三回しかできなかったわ。やるようになったじゃない。やっぱり逃げに徹したのは正解ね、見込みあるわよ」って最上級のお褒めの言葉をいただいた。お腹の中は空っぽになっちゃったけど。まだ気持ち悪いし。
 ヤマギシ少佐は、「マナが素直に人を褒めるなんて……レイ、気をつけた方がいいわよ」
て言っていた。否定できない言動をとり続けるキリシマ少佐が悪いのか、ヤマギシ少佐の毒舌が悪いのか……とりあえず、その場はシンジさん張りの曖昧な笑顔で切り抜けたけど、次があったらどうしよう。って、気をつけるって何を? それ、聞き忘れちゃったなぁ。
 
 夕食。今日は三人で外食の日。家事が出来ない(って言うか、アタシたちがさせない)アスカさんが発案したんだけど、やっぱりそういうの気にしてるんだろうなぁ。けっこう、借りとか義理とか気にする人だし。
 そういう理由でシンジさんが見つけてきた、ちょっといい感じのお店に今居るわけ。アスカさんから見れば、「シンジがこんないいお店知ってるなんて……怪しいわねぇ」と言うことだそうだ。
 そういう疑いはともかく、食事の方は本当においしかった。『子牛のナントカ』とか『白身魚のナントカ』とか『ナントカのスープ、ナントカ風』とか、もう、おいしくておいしくて。シンジさん、あなたはいい人だ。
 実はコース料理だったから、いちいち名前を覚えてられなかったんだけど「たまには夕食も外食がいいなぁ」なんて思ったりする。このサラダドレッシングぐらいは何とか家でもできないかな? 今度、挑戦してみようか。
「レイ、アンタまたろくでもないこと考えてるんじゃないの?」
「え? 別にこのサラダドレッシングを今度作ってみようかなって」
 確かに、料理の出来ないアスカさんにとっては“ろくでもないこと”かもしれない。
「一所懸命なのはいいけど、ちょっとは楽しなさい。アタシたちがアンタぐらいの歳の時なんて、自分のことだけで精一杯だったんだから。ねぇ」
「え? うん、色々あったからね」
「色々ってアンタそんな簡単に片づけちゃって……まぁ、シンジらしいと言えばシンジらしいけど。確かに、あのころはお互い余裕無かったけどね。
 で、何が一番印象に残ってる?」
 あのぅ……「幼なじみの思い出モード」に入られちゃうと、アタシとしてはどうしようもないんですけど……邪魔するのもアレだし、こうなったら二人が気が付いてくれるまで食後のお茶をすすっているしかない。これもシンジさんの情報収集だと思えば……うれしくないやい。
 こういうとき、この二人はアタシが生まれる前から一緒だったんだと思い知らされてしまう。どうしようもないことだけどなんだか悔しい。だからといって、無理に割り込むと嫌な娘だって思われないかなぁ。
「やっぱりアスカが士官予備学校に入るって言い出した時かな?」
「何言ってんの。その次の日には二人分の願書を用意してきたくせに。アタシの方がびっくりしたわよ。あんなに軍人を嫌がってたのに」
 士官予備学校っていうのは、士官学校のハイスクール版ってところらしい。昔の卒業生はそのまま士官学校に入る人が多かったらしいけど、今じゃほとんど全員が任官しているそうだ。予備学校卒業の人は叩き上げの軍人のイメージが強いみたいで、前線指揮官として名をあげる人が多い。アスカ艦隊幹部の人のほとんどがそう。カジ少将とか、アカギ少将とかみたいに、参謀とか後方関連とか副官とかしている人は基本的に士官学校卒業の人が多いみたい。
 ホラギ少佐なんかは予備学校から士官学校に行った珍しい例だそうだ。成績優秀、品行方正な一〇人くらいしかそのコースには乗れないそうで、アスカさんも候補に挙がったけど辞退したらしい。
 あたしにも、そっちに進学の話もあったけどこうしてイゼルローンに来ちゃったから、もう関係ない。
「別に嫌がっていたわけじゃないさ」
「言い訳するならもっとましなこと言いなさいよ」
「言い訳じゃないって」
「どこが? 何回聞いたって言い訳じゃないの」
「何回って、今までまともに聞いたこと無いじゃないか。アスカもちょっとは僕の言うことを聞けよな!」
「あー、シンジのくせになっまいきぃ」
「なんだよ」
「なによ」
 ここ……お店なんだけど。それはシンジさん達もまだ忘れていないみたいで、声だけは低く抑えている。けど、そんなにテーブルに体を乗り出したら絶対変だって。
 いま手元にあるのは……空になったティーカップぐらいか……けっこういいものみたいだし、この前の誕生日にアスカさんにあげたカップほどじゃなくてもいい音がしそう。ってことで、カップを軽く指で弾く。涼しい響きが熱くなった二人の間にしみわたる……うん、綺麗にまとまったな……じゃなくって、にらみ合いをやめてこっちを向いてくれる。でも、何で合図もないのに同時なんだろ。この二人、よくこういうことがある。だから命令系統が複雑なこの艦隊の指揮が執れるのかなぁ。『指令が進路を決め副指令が舵を執る』なんてアカギ少将も言っていたけど。むぅ、なんかムカツク、気に入らない。
 それはそうとして、こういうときの怒り方はユイ母さんに習ったんだっけ。キョウコママのは強烈すぎるからここではちょっと……。
 無理して不自然に笑ってみせる。この“不自然に”ってところがポイント。こうやってシンジさん達の精神的外傷(トラウマ)をえぐるってそれほど大したものじゃないケド。ごめんね、シンジさん。でも、アタシのこと忘れてアスカさんの相手ばっかりしていたあなたも悪いの。オンナはこういう時、いくらでも鬼になれるのよ……アスカさんみたいに。とか言うジョーダンはともかくとして……
「アスカさん、シンジさん。場所をわきまえてください」
 言葉は簡潔に。その方が効果があるそうだ。
「ごめん」
「わるかったわね」
 やっと周りの視線に気が付いてくれたみたい。見られることに慣れちゃって、そういうところ鈍感だから、この二人は。あたしも人のことは言えないらしいけど、不当な評価には断固抗議しなきゃ。
 
 帰り道。アタシはシンジさんと腕を組んでご機嫌なアタシ。それにしてもシンジさんは大きい。聞けば身長はアタシと三〇センチ以上も差があるし、体重だって倍ほどあるらしい。やっぱりアスカさんぐらい背がないと釣り合わないのかなぁ。身長だってまだこれから伸びるから……もう止まりかけてるけど。体重にしたって、筋肉って案外重いんだ。アタシも、見た目は他の娘より細いくらいなんだけど体重だけがあって悩んでたんだけど……なるほど。じゃぁ、アスカさんの公称体重も怪しいなぁ。
 あきれ顔でついてくるアスカさんそっちのけでおしゃべりを続ける。アスカさんにはさっきの罰。シンジさん? アスカさんの相手してたんだから別に……いや、デートにでもつれていってもらおう、今度。
 もう家の前。楽しいときの過ぎるのは早いって言うけど……仕方ないか。
「シンジさん」
 と呼びながら袖を軽く引っ張る。そしたら、シンジさん私と同じ目線の位置まで屈んでくれた。その耳に向かってささやく。後ろの人には聞こえないように。
「今日の罰として、今度どこかつれていってくださいね」
「どこかって?」
「それはシンジさんにお任せします。二人で一日遊んじゃいましょうよ」
「あら? なんの相談かしら」
 シンジさんの肩が大きく動いた。心臓を鷲掴みにされたって言うかそんな感じなんだと思う。別に悪いことをしているわけじゃないのに。
「レイの相談を聞いていただけだよ。ねぇ」
「うん」
「怪しいわねぇ。まあ、いいわ。どうせ大した事もないでしょうし」
 シンジさんにしてはうまい言い訳だったけど、アスカさんには何かあるってバレてるだろうなぁ。
「じゃぁ、レイ。アスカもお休み」
「あら、レイの相談はいいの?」
「宿題って事にしてもらいたいんだけど、いいかい」
「早めにしてくださいね」
「わかったよ、できるだけはやく、だね」
 シンジさん、それは怪しすぎ。アスカさんじゃなくても解るって。デートの件OKしてくれたのは嬉しいけど。ほら、アスカさんが探るようにこっち見てるし。
「さ、中に入りましょ。アイツも家の中に入っちゃったし」
 絶対ばれてるなぁ。アレは。
 
 標準時間二三〇〇。アスカさん相手に三次元チェスで連勝。気分良くお風呂に入った後アスカさんの書斎――って言うか書庫だねあれは――から借り出した本を読む。印刷された本だから、かなり分厚くて重い。データで配信される本は読んだ気がしないそうだ。それを途中でおいといて、日記もつけなきゃ。
 今日はいろいろあったけど、おおむね平和な一日だった。明日もそうだったらいいなぁ。
 
 
宇宙歴七九七年四月六日
レイの一日 了



あとがき

まずは、『CREATORS GUILD』 五〇万Hitおめでとうございます。

日記編を書こうとして気がついたこと。

一人称で長文を書いたことがない。

めちゃくちゃ基本的なことを忘れて……実話なんだから余計アレですけど。
で、とりあえず書いてみたら……リナレイ入ってるし(爆)
ここ最近の一人称のテキストと言えば「スレイヤーズ」だったから仕方がないのかもしれませんが。なんと言っても書きやすいし。

日記編ですけど、もしかするとフェザーン日記になるかも。今のところ予定は未定ですが年内は絶望的なので、年度内に手を着けたいと考えております。今回は「プレ日記編」とか言っていますので、これ以後の話になることは間違いないでしょう。

今回、初めての一人称なので、当人久々に緊張しております。
厚かましくはありますが、批評、意見、感想などをここまでいただきたいと切実に願っております。
掲示板でも問題ありませんので。

では、第四話後編で――『plus!』その1 でも同じ事を書いたような気もしますが――お会いいたしましょう。
最後になりましたが、拙作をここまで読んでいただき本当にありがとうございます。

00/08/08修正

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銀河英雄伝説は田中芳樹氏の著作物です
yoshiki tanaka (C)1982  徳間書店刊




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