『仕組まれた女神』 −第八部−

くらしろ


 

   #14

 

月の明かりが辺り照らす。 夜である。

「ここは...?」

アスカは先程の森の中の広場にいた。

いや、その広場を見下ろしていた。

どこかの高台、それとも崖の上にアスカはいるのだろうか。

だが、彼女には見当がつかなかった。

「え、どうしたの? どうしてここに私がいるの?

 私はまた夢を見ているの? それとも、私は綾影に殺されてしまったの?」

アスカは自らに問い掛ける。

『いいえ、違います、アス影さん。』

アスカの問いに答える声が近くからした。 だが、声の主は見当たらない。

「誰!?」

アスカは辺りを伺う。すると突然、アスカの隣に人影が現れる。

「あ、綾影?」

それは、レイであった。

だが、その格好は異国の衣装ではなく、いつも通りの装束を纏っている。

「...でも、あなたは綾影なの? それとも他の綾波レイ?」

アスカは先程までのレイの行動を思い出す。

だが、レイから返って来た言葉は彼女を安心させるものであった。

「私は綾波レイ、またの名を忍者綾影...でござる。」

「綾影! 元に戻ったのね!!」

「私はいつもの綾影よ...でござる。」

「だって、綾影、覚えていないの?」

「何を...でござる。 あ、碇君...でござる。」

「綾影、何を言ってるのよ?」

アスカがレイを問い質そうとした時、彼女は反対側にもう一人の気配を感じた。

「シンジ!」

いつの間にか、そこには碇シンジが立っていた。

「あ、アスカ...。」

「『アスカ』じゃないわよ! どんだけ私が心配したか分かってるの!?」

「ゴ、ゴメン...。」

「んもぅ! またそれ!?

 アンタの命を庇うために私がどんなに苦労したのか分かってるの?」

「ゴメン...。」

「それに、綾影と二回もキスなんかしちゃってさ! 

 フン、いい気なもんだわ!」

「え、何の事なの?」

アスカの言っている事を理解できていないシンジ。

「本当、アンタはいい気なもんだわ!」

「ねえ、アスカ。 綾波には聞かないの?」

「どうせ綾影に言ったって、

 『覚えていないわ...でござる』で済まされてしまうでしょうからね!」

だが、そんなアスカの推測を否定する言葉がレイから齎された。

「...覚えているわ...、一回だけど...でござる。」

「何ですって?」

「覚えているわ、私が何をやっていたか...でござる。」

「綾影! アンタよくまあぬけぬけと!」

「アスカ、綾波、二人とも何を言っているのか僕には分からないよ。」

「シンジは黙ってて!」

三人を包む雰囲気が険悪になって来た時、彼等の正面からもう一人の声が聞こえた。

 

『皆さん、揃いましたね...。』

 

「綾影、話を逸らそうとしたって無駄よ!」

「私は何も言ってないわ...でござる。」

 

『私はここにいます。』

再度その声がすると、アスカ達三人の前に一人の少女が現れた。

「あ、綾影?」

その姿は異国の衣装を纏ったレイであった。

だが、アスカの隣からは、別のレイの声がする。

「私はここにいるわ...でござる。」

アスカは目の前にいる少女を繁々と眺めて、言った。

「じゃあ、あなたは...。」

「月の女神...。」

アスカが驚きの表情で声に出した言葉を、同じような表情をしたシンジが続けた。

「あなたが...でござるか。」

レイは淡々と目の前にいるもう一人の自分に語り掛ける。

そんな三人に答えが返って来た。

『そうです...。 人は私の事をそう呼んでいます。』

その声はレイの声そのものであった。

「じゃあ、何で月の女神がここにいるのよ?」

アスカは喧嘩腰に言い放つ。

『忘れてしまったのですか?

 あなたが私を目覚めさせてくれたのですよ、惣流・アスカ・ラングレーさん、

 いえ、仮面の忍者・アス影さん。』

その女神は飽くまでも、優しく、そして、穏やかに答える。

「どう言う事よ!?」

『いえ、目覚めさせたと言うより、解放してくれたと言った方が正確かしら。』

「そんな事言ったって、私には皆目見当がつかないわ!」

『...まあ、いいでしょう...。』

「良くないわよ!」

「それより、なぜ私達はここにいるの...でござる?」

レイが二人に割り込む。

「そうだよ。

 突然綾波が闇の中に消えて、気が付いたらこんな所にいるんだよ?」

シンジもレイに同調して、もう一人のレイの姿をした少女に疑問を投げ掛けた。

『これから、あなた達に見てもらいたいものがあります。』

「何よ、それ?」

アスカはまだ訝っている。

『見れば分かると思います。 いえ、あなたたちに見て分かって欲しいのです。

 アス影さん、あなたは私を邪悪な束縛から解放してくれました。

 綾影さん、あなたは私の魂の器になってくれました。

 そして、碇シンジさん、あなたは私に人の感情と言うものを与えてくれました。

 私はそんなあなた方に、私の記憶を見て欲しいのです。』

「記憶を見るって言ったってどうやって?」

『大丈夫です。 あなた達は既に私の記憶の中にいます。』

「ちょっと〜、どう言う事よ!?」

『安心して下さい。あなた達には危害がありません。

 丁度、夢を見ているようなものです。』

「通りで、何か変な気分なのか?」

「それに、こんな宙に居るような景色が拡がっている訳ね...でござる。」

彼女の言葉に納得するシンジとレイ。

「安心しろって言ったって...。」

「アスカ、ここは女神様に任せようよ。」

「そうでござる。」

「シンジも綾影も! ...もう、分かったわ!

 じゃあ、私達にアンタの記憶って言うものを見せて貰おうじゃないの!!」

『ありがとう...、シンジさん、綾影さん、そして、アス影さん...。』

その女神は微笑んだ。

彼女はレイの姿をしているが、その微笑みはレイのものとは違う感じがしていた。

『では、見て下さい...、私の記憶を...。

 ...私の悲しみを...、そして私の邪悪な過去を...。』

そして、彼女の姿は消えて行った。

 

 

アスカ達は村を見下ろしている。

そこには、村人達が祭壇に祈りを捧げていた。

 

女神の声だけが聞こえる。

『彼等は困窮を窮めていました。

 この村には絶望と言う二文字しか残されていなかったのです。

 そして、そんな彼等に残されていたのは、祈る事しかありませんでした。』

 

その村人達は一心不乱に祈り続けている。

 

『その祈りは如何なるそれより深く、悲しいものでした。

 そして、彼等は私に祈り続けました。

 彼等の切なる願いは私に通じ、私は彼等を何とかしたいと思いました。

 ですが、下級の神が大いなる神の許しなしに、人間達の世界に介入する事は禁じられ

 ています。 神が人間達に度々奇跡を齎す事はは堅く禁じられているのです。

 私は迷いました。

 彼等の願いを叶えるべきか、それとも大いなる神の命に従うべきか。

 ですが、彼等の切なる願いを無視する事は私にはできませんでした。

 所詮私は月の女神。

 天上界においては人間に近い存在として、大いなる神に創られた存在です。

 私は彼等の願いを叶えるべく地上に降り立ちました。

 大いなる神の命を破ってまでも、彼等を助けたかったのです。』

 

村人達の前に月より一条の光が射し、そして女神が現れた。

突然の出来事に慌て驚く村人達。

だが、それが彼等が待ち焦がれた月の女神だと知ると、彼等は狂喜乱舞した。

 

『私は彼等と三つの契約を交わしました。

 私だけを信仰する事、私を祀る象徴を作る事、そして、私に絶えず祈り続ける事。

 なぜなら、私は下級の神。人間の信仰なしでは奇跡は起こせなかったからなのです。

 彼等は私に誓いを立てました。

 そして、私は彼等と交わした契約に従い、奇跡を起こしました。』

 

「あの歌と同じだ...。」

シンジが呟いた。

 

『そう。彼等は私の奇跡を讚え、祈りの歌を作りました。

 ですが、最期の一節は彼等が作ったものではありません。』

「どう言う事?」

「女神に生贄を捧げると言う事...でござる。」

『そうです。 私は彼等にそのような物を要求していません。

 それは、邪なる神のみが求める物です。』

「じゃあ、何で歌がそう変わったのよ?」

『それは追々分かります...。』

 

突如、アスカ達を暗闇が覆った。

「ちょっと、どうしたのよ!?」

アスカの問い掛けに女神の声が続く。

 

『ですが、私の力には限界がありました。 奇跡は長く続かなかったのです。

 所詮私は下級の神。 大いなる神のように全能の力はありません。

 やがて、私の力の限界が訪れたのです。

 もしかすると大いなる神がお怒りになって、私の力を封じたのかも知れません。

 いずれにしろ、私には奇跡は起こせなくなったのです。』

 

アスカ達の視界が開ける。

そこは先程と同じ満月に照らされた森の中の広場であった。

一見違う所と言えば、月の女神を祀る祠があるくらいである。

だが、それ以上に決定的に違う所を見つけるのには、さほどの時間は掛からなかった。

「...。」

息を飲むアスカ。

シンジは何かを言おうとするが、声にならない。

レイはただ瞳を凝らして、その情景を見詰めている。

 

...そこには人の気配と言うものが存在しなかった。

いや、生物の気配と言うものが存在しなかった。

地面を覆うのは枯れ果てた草木。

そして、辺りに散乱しているのは無数の髑髏であった。

そこに現れたのは、光に包まれた一人の少女の姿をした月の女神であった。

彼女は血の気の失せた顔でただ茫然とその骸を眺めていた。

 

『私の奇跡は終わりました。

 ですが、村人達は懸命に私に祈り、奇跡を待ちました。

 そんな彼等の祈りに、私はもはや応える事はできませんでした。

 やがて、彼等の生活は以前より酷いものになって行きました。

 そして、彼等は次々と倒れて行きました。

 まるで、虫螻が簡単に殺されて行くように...。

 彼等はそれでも私に祈り続けました。

 しかし、私には何もする事ができません。

 私はある意味で彼等を羨ましく思いました。

 なぜなら彼等は自らの手で命を絶つ事ができたからです。

 実際、彼等の中には困窮に耐え兼ねてそうした者が少なくありません。

 ですが、私は大いなる神に作られた女神。

 神が自らの意志で命を絶つ事はできません。

 唯一私の命を絶つ事ができるのは、私の創造主である大いなる神だけです。

 私は、悲しみ、そして絶望しました。

 私の無力さに、そして、私の浅はかな行動に...。

 

 一方、彼等も気付きました。 もはや、私に祈っても奇跡は起こらない事に。

 彼等は絶望しました。

 そして、その絶望が私に対する恨みに、そして呪いに変わるのにさほど時間は掛かり

 ませんでした。

 彼等は、呪いの中で息絶えて行ったのです。』

 

アスカ達はもはや何も言えなかった。

ただ茫然と、広場に立つ女神の姿を見下ろしている。

やがて、彼女は苦悶の表情を浮かべ始めた。

 

『私は広場に降り立って、ただ彼等の亡骸を見詰めていました。

 そんな時、私を呼ぶ声がしました。

 始めは小さな声の一つ一つでしたが、やがてはそれが集まって大きなうねりとなっ

 て、私を襲って来たのです。

 神である私にそのような事ができる者は限られています。

 大いなる神か、それとも私より上級の神かの何れかです。

 しかし、その声はそのようなものではありませんでした。

 それは、息絶えた村人達の呪いの心、その集合体だったのです。

 一つ一つの心は小さなものですが、それが集まると私のような下級の神の意識をも

 凌駕する事を、私はその時知りました。

 それは私の心を乗っ取ろうとしていました。

 私はそれと戦いました。

 しかし、それと同時に、大いなる神が私をお創りになった時、私の中にもう一人の私

 を創ったと言う事を、私はこの時知りました。』

 

「それは一体何だというのよ!」

アスカは辛うじて聞こえる声で女神に問い掛けた。

 

『大いなる神が私の中にお創りになったもう一人の私...。

 それは邪な心を持った冥府の女神でした。

 村人達の呪いの心は私を襲い、そしてもう一人の自分を蘇らそうとしました。

 私は戦いました。 しかし、それは多勢に無勢でした。

 次々と私に飛び込んでくる邪悪な魂。

 遂に、私がそれに抗しきれなくなって、諦めの気持ちが私の心を覆った時、私の中の

 もう一人の私、冥府の女神としての私、が覚醒しました。

 そして、月の女神としての私の意識はその邪な意識に飲み込まれてしまいました。』

 

気が付くと、女神はいつの間にか苦しむのを止め、微笑みを浮かべていた。

だが、その微笑みは邪悪な輝きで満たされたものであった。

 

アスカ達の周りを再び闇が覆う。

そして、月の女神が現れた。

 

「あなたの過去は分かったわ。

 でも、どうして碇君や惣流さんの命を奪おうとしたの?」

『それを今からお話しします。』

「ええ、それが一番聞きたい事よ!」

『では、お話ししましょう。

 その後の私、つまり冥府の女神になった私がどのような事をしたか...。』

女神は抑揚のない声で淡々と続けた。

 

『私は村人達の魂、つまり悪霊達を従えて、この世界に自分の王国を作ろうとしまし

 た。 そのためには、私に捧げる生贄と私の魂を入れる器が必要だったのです。

 なぜなら、私は神。 人間に変化はできても、所詮は実態のない存在。

 私の王国を作るには、現世に存在しうる器がどうしても必要でした。

 そして、その器を永らえさせるための生贄が。

 私は村人達の魂を近くを通る旅人達に憑依させて、それを探す道具として使いまし

 た。

 彼等はよく働いてくれました。

 近くの村を襲い、若い娘を、そして活きのいい若者たちを攫って来てくれたのです。

 私は娘達を魂の器として、そして、若者を生贄として利用しました。

 しかし、娘達の体は長く持ちませんでした。

 なぜなら、私の魂はその体にはあまりに負担が大きすぎて、どの器もわずか一年しか

 耐えきれなくなったのです。』

 

「あの〜、耐えきれなくなった体って、どうなるのですか?」

シンジが遠慮がちに質問する。

『耐えきれなく体は干からびていきます。

 分かりやすく言えば、急に老いていくのです。』

「そんな...。」

シンジは自分がした質問を後悔した。

 

『そのため、私は毎年器を変えるために、娘を攫って来させたのです。

 それが何年も続きました。

 そして、遂にあなた方が現れました。

 それも、わざわざそちらの方からやって来てくれたのです。』

 

「別に好き好んでやって来た訳じゃないわよ!

 このバカシンジが道を間違えたのがそもそもの原因なのよ!」

「そんなこと言ったって、最初の原因はアスカだろ?」

「ぬぁんですって! バカシンジの癖に!!」

アスカとシンジはこんな時でもやはり、いつも通り口喧嘩を始めてしまう。

「碇君、惣流さん、話を聞きましょう...、でござる。」

レイは冷静に二人を窘めた。

 

『綾影さん、私は感じました。

 この少女なら私の魂の器として耐えられると...。

 そして、それは事実でした。

 あなたは私の魂を自ら受け入れました。

 綾影さん、あなたは神のような不思議な心を持っていますね。』

 

「分からない...でござる。」

「綾影、何照れてんのよ!?

 それで、このアス影様と、バカシンジの事はどう思ったのよ!?」

 

『そう、そして私はこうも思いました。

 この二人の血ならば私を永遠に永らえさせる事ができると。

 そして、私は実行しました。

 遂に機は熟したのです。 この地上に私の王国が建設できる時が。』

 

「でも、それはできなかった...、でござる。」

「私の大活躍によってその計画は挫けたのよね!」

「アスカ、それは言い過ぎだよ...。」

 

『そうです、もう少しで私の望みは達成される所でした。

 ですが、アス影さんの咄嗟の判断と、正義を愛する心がその目論みを打ち砕きまし

 た。 アス影さんの心は私の冥府の女神としての邪悪な心に打ち勝ったのです。』

 

「アッタリ前でしょう! 私は正義を愛するドイツ忍者、アス影よ!!」

 

『しかしアス影さん、忘れないで下さい。

 大いなる神は全ての人に二つ、いや、それ以上のの心を創っているのです。

 邪悪な存在の私に打ち勝ったのは、あなたの正義を愛する心だったと言う事を。』

 

「いいのよ! 結果オーライよ!!」

「アスカはいつもこうなんだから...。」

「シンジ、今何か言った!?」

「...静かに...、でござる。」

 

その音は突然彼等の耳を襲った。

それは最初、地の底から響く音のようにくぐもったものであったが、

次第に大きくなり、何かの咆哮のようなものに変わって行った。

例えれば、地獄の亡者の咆哮のようであった。

「な、何よ〜!?」

「こ、これは...。」

「悪霊達の叫び...、でござる。」

 

『彼等を支配する冥府の女神の存在が消滅した今、彼等が暴走を始めました。

 このままでは、彼等は地上の生きとし生けるものの魂を冥府に道連れにしてしまいま

 す。本来自分たちのみが帰るべき場所に...。』

 

「分かり易く言ってくんない?」

「このままでは、地上は本当の地獄になるわ...、でござる。」

「ど、どうすればいいのんだよ〜!」

シンジはアスカの陰に反射的に隠れてしまっている。

「シンジ、そんな弱気な声を出さないの!」

「で、でも〜...。」

「方法はないの...、でござる?」

レイは冷静にもう一人の自分の姿をした少女に尋ねる。

 

『方法は、あります。 ですが、皆さんの力を借りなくてはなりません。

 そして、これは皆さんの命に危険が伴います。』

 

「望むところよ!

 このアス影様は危険を冒してまでも正義を貫くわ!!」

「アスカ、そんな事言ったって〜!」

「シンジ、アンタ男でしょ! シャキッとしなさい、シャキッと!!」

「でも...。」

「碇君、時間がないわ、今は女神殿を信じましょう...、でござる。」

「わ、分かったよ!」

二人の少女に諭されて、シンジは開き直り半分、自棄半分になる。

そんな三人の目を見詰める女神。

やがて、小さく頷く。

 

『皆さん、感謝します。 では、行きましょう。』

「行くって、どこに。」

『先程まで儀式が行われていた洞窟です。』

「それで、私達は何をすればいいの...、でござる。」

『私が悪霊達を封印します。あなた達は私に力を貸してくれればいいのです。』

「でも、私達、そんな神通力なんて持ってないわよ!」

『大丈夫です。 あなた達の純粋な心が必要なのです。

 ...何事にも汚されない澄んだ心が。』

 

「了解したわ...、でござる。」

「何だか分からないけど、やってやるわよ!!」

「...もう自棄だ!」

夫々の心意気を誓う三人。

 

『では、用意はいいですね? 行きますよ...。』

 

アスカ達三人は頷いた。 アスカの額には一筋の汗が伝う。

彼等の瞳の光を確認して、女神は大きく両手を拡げる。

アスカ達を包む闇が徐々に明るくなり、そして消えた。

 

いつの間にか、アスカ達は先程までいた洞窟の中に立っていた。

 

                          <続く>

 



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