これはほんの少し昔の話。悲劇をまだ知らない頃の話。皆で笑いあえた日の話。

 

「過去よりの使者 9」

 

  それはシンジにとって、今までで一番苦しい戦いであった。手足が自分の意志と

 は関係なく動く・・・・そんな感じだった。それだけでもおぞましい物があるとい

 うのに、その手足はアスカを、レイを傷つけようとするのだ。

 

 (負けちゃ・・・・負けちゃいけない。僕が負けたら、アスカや綾波が危なくなる

  んだ。あの二人を僕の手で殺すことになってしまうんだ。でも・・・・このまま

  こうしていても・・・一体どうすれば良いんだ)

 

  シンジにもう一つの敵が襲いかかってきた。焦り、焦燥感という名の敵が。今の

 状態でこの敵を向かえることはかなり厳しい。おまけにミサト達からの指令も完全

 に遮断されている。この場で決断を下せるのは自分自身しか居ないのだ。

 

 (今の僕にはこいつを押さえることぐらいしかできない、それだってちょっと油断

  するだけで・・・・)

 

  再び起動しようとする初号機をシンジは必死で押さえつけた。その時である、弐

 号機と零号機が再び銃を構えたのは。シンジの意志を無視した初号機は相対する2

 機のエヴァに襲いかかった。

 

 「やめろ、やめろ、やめろーーーー!」

 

  シンジの絶叫がエントリープラグ内に響いたが、初号機は2機のエヴァをあっと

 言う間にはねとばした。だが、攻撃される心配が無くなった瞬間、初号機の制御が

 ほんの少し緩んだ気がした。シンジはその期を逃さず全神経を集中させる。初号機

 は攻撃を中止し、再び沈黙が訪れた。

 

 (こいつ・・・・本能で動いてるのか?・・・・でも、絶対、絶対にこれ以上はさ

  せない。させるもんか!)

 

 

 

  打つ手がないまま数時間が過ぎた。仮定を確かめてみるために、もう一度銃を構

 えてみたが、結果は先程と全く同じだった。こちらから攻撃できない、向こうにも

 変化がない、シンクロ率85%を保ったまま膠着状態が続いた。時折、シンクロ率

 が85%を越えることもある。その時は通信機からシンジの息づかいが聞こえてく

 るが、こちらからの声は全く届いていないようだった。

 

 「そろそろ手を打ったいいんじゃないですか?」

 

  佐伯教授の一言が張りつめた空気を刺激した。

 

 「どんな!」

 

  ミサトの受け答えにも刺が含まれだしたが、彼はそんなことを気にする風でもな

 かった。

 

 「さあ?ただ私が言いたいのはシンジ君の限界が近いのでは、と言うことなんです

  が。奴は、元使徒だけあって精神力は無限に近いでしょう。だがシンジ君はごく

  普通の気の弱い少年です。ここまで持っているのさえも奇跡に近いんじゃありま

  せんか?」

 

  言葉に詰まるミサトに追い打ちをかけるようにリツコがしゃべりだした。

 

 「もう一つ心配なことがあるわ。もし、奴が外部電源をカットすることに気づいた

  ら・・・」

 「何か困るわけ?」

 「電源はエヴァを動かす動力じゃなくて、制御するために必要なのよ。つまり外部

  電源がカットされたら、シンジ君による制御が無くなってしまうの」

 「それじゃ・・・」

 

  ミサトにうなずいて見せてからリツコは考え込んだ。

 

 (けれど、エヴァによる戦闘では勝ち目はないし、N2爆雷で奴だけを倒すなんて

  事も不可能。切り札どころか持ち札さえもないこの状態じゃ・・・何も打つ手が

  ない・・・・)

 

 

 

 

 「馬鹿な・・・・」

 

  この数時間の間に佐伯教授は何度このつぶやきを漏らしただろう。更に数時間が

 過ぎ、日はもう傾き始めていた。しかし、未だに膠着状態が続いていたのだ。

 

 「信じられん・・・・」

 

 (この男でも驚くことがあるのか)

 

  おもしろい物を見るかのように、冬月は驚愕する佐伯教授を見ていた。しかし、

 彼にとっては今の自分が人の目にどう映っているかなど、どうでも良いことだった。

 彼は自分の考えが一分一秒毎に揺らいでいくのを感じていた。彼の知っているシン

 ジはごく普通の、むしろ精神的にもろい少年だった。シンジがエヴァのパイロット

 になったと聞いたとき、彼は一人笑い声を上げたほどだ。そのシンジがこの長時間

 戦っている?彼なりにエヴァに関する資料は調べてみた。85%が決して低いシン

 クロ率ではないことも分かっていたし、それを長時間維持するなど困難であること

 も知っていた。少なくとも今まで一度もなかった。

 

 (それを彼がやっている?)

 

  彼は自分の人物を見る目には自信を持っていた。シンジは彼と別れた後の数カ月

 でそれほどの精神力を身につけたのだろうか?無論、人は短期間で成長することも

 ある。だが10年間何の変化もなかった少年が、わずか数カ月で彼が作り上げた実

 験体と対等に渡り合えるものだろうか?それを認めるならば、今までの彼の研究を

 否定することになってしまう。

 

 「ありえない!絶対に!」

 

 

 

 

  夕日が沈み始めた頃ようやく動きがあった。

 

 「初号機起動!」

 「シンクロ率は?」

 「・・・・85.0%です。」

 (限界なの?シンジ君)

 

  皆が見守る中、初号機はゆっくりとプログナイフを装備した。足元に向かい大き

 く右手を振る。次の瞬間、ケーブルが切断されていた。

 

 「しまった!気づかれた!」

 「初号機活動限界まで後4分53秒」

 「何とかして!シンジ君。」

 

  シンジもケーブルを切断されたことの意味を知ったのだろう。必死でシンクロ率

 を上げようとする。だが相手を追い出す術がない。

 

 「残り30秒!」

 (だめか。)

 

  誰もがそう思った。エヴァのシンクロ率は現在86%。だが後わずかで85%に

 固定されることとなるのだろう。そんな中、通信機からシンジの声が聞こえ始めた。

 

 「・・・お・・ま・・え・・に・ア・ス・カを綾波を傷つけさせるもんかーーー!」

 

  シンジの絶叫と共に、初号機はプログナイフを逆手に持ち変えて高々と振り上げ

 た。夕日に赤く染まる街を背にしながら、初号機はプログナイフを深々と突き刺し

 た。・・・・・・自らの胸に。

 

 

  瞬間、総ての人々の思考が止まった。

 

 

 内部電源バッテリー切れのブザーが鳴り響き、初号機がゆっくりと前のめりに倒

れ始めたとき、人々は状況を理解した。

 

 「シンジ!」

 「碇君!」

 

  全力で駆け寄る二人だったが、途中でその足を止める物が見えた。初号機の背中

 からゼリー状の物が出てくるのが見えたのだ。

 

 (こいつが・・・こいつのためにシンジが・・・・)

 

  怒りにまかせて突進しようとするアスカをレイが押し止めた。ミサトもあわてて

 指示を送る。

 

 「待って、今行ったら初号機まで巻き込むわ。奴が離れたところを狙って。確実に

  しとめるのよ」

 「はい・・・・必ず」

 

  二人の言葉にアスカも冷静さを取り戻した。しかし薄闇が漂い始めた時間帯であ

 る。確実にしとめられる保証はない。下手をすれば逃げられる。

 

 「(逃がさない!絶対に!)ファースト!奴の動きよく見てなさいよ!」

 

  そう叫んだアスカはライフルを投げ捨てると、素手で初号機へと向かっていった。

 ミサトはあわてたが、レイはパレットガンを構えて一歩も動かずにいた。

  実験体は素手で向かってくる弐号機を絶好の獲物と見たのか、宙を舞い覆い被さ

 るようにおそってきた。その瞬間を逃さずに零号機から放たれた火線が実験体の全

 身を貫く。地に落ちた実験体めがけて弐号機がプログナイフを投げつけた。地面に

 縫いつけられたような格好になった実験体は、その後しばらく痙攣した後空にとけ

 込むようにその姿を消していった。後にはプログナイフだけが突き刺さっていた。

 

 「エントリープラグを抜き出して!早く!」

 

  ミサトの声に気づき足元を見ると、既に救急班が到着していた。慌てて2体がか

 りで初号機からエントリープラグを抜きだすが、プラグには亀裂が入っていた。二

 人は息が一瞬止まる。しかし、中のシンジがどうなったかは良くわからなかった。

 

 

 診察室の前の廊下でミサト、レイ、アスカの三人はシンジの診察結果を待ってい

 た。シンジを運んだ救急班の話では外傷はなかったとのことだが、心配は去らなか

 った。長い検査が終わり、ようやくドクターが顔を見せた。

 

 「先生!シンジ君はどうなんですか?」

 「どこが悪いの?どのくらいで直りそう?」

 「・・・・・・・・・」

 

  三人の怒涛の攻めにさらされたドクターは返事もできなかった。この三人の攻撃

 を受けてまだ平然としてられるのは、NERV広しと言えどもシンジぐらいのもの

 であろう・・・ゲンドウは例外としても。しかし、このような場面で返事をしない

 と言うことは別の意味を持ってしまう。

 

 「そんなに悪いの!?」

 「そんな・・・・お願いです先生、何とか助けて下さい」

 「・・・・碇君・・・」

 

  ようやく一息ついたときにあわててドクターは言った。

 

 「彼は寝てます」

 「・・・・それで、容態は?」

 「だから寝てるだけなんですよ!」

 「・・・・はぁ!?」

 「外傷、内傷共に全くありません。戦闘のショックで気絶しただけのようですね。

  後は精神的な疲労がかなりかさんでいるようですが、これはゆっくりと休養を取

  れば大丈夫でしょう」

 「でも・・・シンジは胸にプログナイフを突き刺して・・・プラグにも亀裂が・」

 「ああ、いたいた、葛城さん。良い知らせがありますよ。」

 

  平和そうな顔をしてマコトがやってきた。

 

 「初号機に刺さっていたプログナイフですが、エントリープラグは逸れていたそう

  です。亀裂が入ったのはすぐ脇で高振動が起こったからだそうで。1時間ばかり

  前に報告が入ってたんですけど、なかなか戻ってらっしゃらないので・・・」

 

  この後マコトがどうなったかはあえて語るまい。

 

 

 

  病室に入った3人が見たものは寝息を立てながら安らかな顔で眠るシンジであっ

 た。ほっとした途端急に腹が立ってきた。

 

 「この馬鹿!!なに考えてんのよ!今すぐたたき起こしてやろうかしら」

 「今晩だけは寝かせておいてやりなさい。お灸は目が覚めてからゆーーーくりと据

  えてやりましょう」

 「・・・・・」

 「今晩は目を覚ましそうにないわね。あなた達も戦闘で疲れてるでしょ、帰って休

  みなさい。明日は学校もあるしね」

 「・・・・でも」

 「命令よ」

 

 

 

  次の日アスカは寝不足の目をこすりながら、空きっ腹を抱えて登校することとな

 った。言うなでもなく朝食は抜きである。

 

 「おはよう、アスカ。昨日は御苦労様」

 「おはよう!」

 

  戦闘のあった翌日はチルドレン達はクラスの人気者と化す。だがその日は皆のり

 がわるかった。

 

 「どうしたのよ。なんか変よ!」

 「昨日ちょっと澪に言われてね・・・」

 

  アスカは昨日みんなが戦闘のことを気楽に騒いでいるのを澪に怒られたことを聞

 いた。

 

 「相っ変わらずお節介な奴ね。それじゃお通夜みたいな雰囲気で送りだされろって

  いうの?そんなのごめんだわ!・・・・・そういえば今日は澪の奴どうしたの?」

 「風邪だそうよ」

「・・・・似合わないことやってるわね」

 

  無茶苦茶な言いようであるが、その場にいた者は一様にうなずいた。

 

 

 

  平和な何事もない一日が過ぎた。普段、いかに澪のペースにはめられていたかを

 皆しみじみと感じた。シンジが居ないのでアスカもおとなしかったせいもある。

 

 「アスカーー、今日は何もないんでしょ!アイスでも食べに行かない?」

 「ごめん、ヒカリ。今日はちょっとね」

 「委員長〜〜、野暮なこときいたるなや。シンジが入院しとるって言うとったやな

  いか」

 「あーそうか。なるほどね」

 「変な言い方しないでよ!私はただあの馬鹿が目を覚ましたら、昨日の無謀な行動

  に関して文句を言ってやりたいだけなんだから。あんなのが味方だったら、こっ

  ちも命が幾つあっても・・・・・ちょっとファースト!何一人で行こうとしてる

  のよ!」

 

  慌ててレイの後を追いかけるアスカは、級友達の笑顔を誘った。

 

 

 

  ネルフ内の病院のシンジの部屋で、アスカとレイは中から看護婦さんが出てくる

 のに会った。

 

 「シンジの様子、どうですか?」

 「まだ目を覚まさないみたいだけれど、異常もないわよ。あなたたちも彼のお見舞

  い?もてるのねー」

 (も?)

 

  看護婦さんの言葉を不審に思いながらも病室のドアを開けたアスカは絶句した。

 そこにいるはずのない人が居たのだ。

 

  佐伯澪が。

 

 

 「何であんたがここにいるのよ!ここはネルフの・・」

 「許可はもらってあるわ。父さんに頼んだの」

 

  澪の顔にいつもの勝ち誇ったような笑いはなかった。心配そうにシンジの顔を見

 ている。

 

 「・・・ただ寝てるだけよ」

 「知ってるわ。それも聞いてるから」

 「どこまで聞いてるのよ」

 「昨日の戦闘で何があったか、その結果どうなったか、全部よ。だから無理言って

  今朝からここに居させてもらっているの」

 「機密も何もあったものじゃないわね」

 

  憎まれ口を叩くアスカだが、学校を休んでまで朝からついていたと聞くと少し悔

 しかった。

  レイはベットの側に椅子を持ってくると黙ってシンジの方を見ている。しばらく

 してアスカもそれにならった。

 

 

  

  時計の針が8時を回った頃ミサトがやってきた。

 

 「おやー、3人ともお揃いで、シンちゃんモテモテね!」

 

  アスカはミサトの方を一睨みすると、視線をシンジの方へ戻した。

 

 「もう帰りなさい。目を覚ましたら連絡してあげるから」

 「いつまででも良いと言われたはずですが?」

 「確かに許可は出てるけど・・・ずっとこうしてる気?」

 

  3人ともその質問には答えなかった。ミサトは溜息を一つつくと、椅子を持って

 きて彼女達にならった。

 

 

  それからしばらくして、シンジの体が少し動いた。

 

 「シンジ・・・くん」

 

  痙攣したかのように少し体を揺するとシンジは目をあけた。

 

 「こ・・・こは?」

 「シンジ!」

 「シンジ君」

 「・・・・・碇君・・・」

 「シンちゃん!」

 「みんな・・・どうして・・・?」

 

  まだ状況を理解していないシンジがベッドに半身を起こした直後、アスカの平手

 打ちが飛んだ。病室に乾いた音が響く。

 

 「い、いきなり何するんだよ」

 「何するのかですってーーーー!それはこっちのセリフよ!」

 「まあ、まあ、抑えてアスカ。いきなりそんなこと言ったって分かる訳無いでしょ。

  冷静になりなさい、冷静に。でもシンジ君、何で叩かれたか分かる?」

 「そりゃ・・・・あの実験体にエヴァを乗っ取られたし、アスカや綾波を傷つけそ

  うになったし、随分と迷惑かけたけど・・・・奴はどうしたの?」

 「私が倒したわよ!でも、全然分かってなーーい!」

 

  良く見るとさっきから黙っているレイと澪の視線もかなり恐い。

 

 「(今回の戦闘のことで綾波が怒るのはまだ分かるけど・・・何で澪まで怒ってる

  んだ?)ごめん・・・・分からないよ」

 

  爆発しそうになるアスカを抑えてミサトが語り出す。流石にこういうときだけは

 保護者としての上司としての風格が漂う。

 

 「今回の戦闘であなたに落ち度はないわ。命令無視も独断専行もなかったし。奴の

  力を見分けられなかった私達のミスよ。むしろ長時間にわたってよく奴を抑えら

  れたって褒めてあげたいくらいだわ。・・・でもね」

 

  一息つくと一気にまくしたて始めた。

 

 「自分の胸にプログナイフを突き刺すなんて言ったい何考えてるの!?自殺願望で

  もあるって言うの!死んだら何にもならないでしょう、そんなことも分からない

  なんて。私達がどんな思いで見てたと思うのよ!プログナイフがエントリープラ

  グを逸れなかったら一体どうなって・・・」

 「ミサト、落ち着いて。冷静に、じゃなかったの?」

 

  ようやく全員が落ちつきを取り戻したときシンジが口を開いた。

 

 「みんなに心配かけたことは謝ります。・・・・でも、僕は自殺しようなんて一度

  も思った事はありませんよ。ただ奴を追い出そうとしただけなんだけど」

 「どういうこと?」

 「彼奴はかなり高い率でシンクロしてたんでしょ。だったら初号機が傷ついたらそ

  の痛みも相当なものだと思ったんです。胸にナイフが突き刺さったりしたら僕が

  制御できなくなった後も初号機にいられないんじゃないかなって。エントリープ

  ラグを突き刺そう何て考えてませんでした」

 「・・・・・シンジにしては随分大胆なこと考えたのね」

 「・・・・碇君の神経接続は?」

 「切ってなかったから・・・かなり痛かったけど。それで気絶しちゃったみたいだ

  ね。後始末押しつけたみたいで、ごめん。でも自殺しようなんて思ってないこと

  は分かってよ。澪なら分かるだろ。昔から僕はいつも臆病で何からも逃げようと

  していた。だけど自殺しようなんて、死に逃げよう何てしたことだけは一度もな

  かっただろ?」

 「そうね・・・・シンジ君はいつも生きようとして苦しんでいたんだものね」

 

  澪の顔は悲しげだった。その場にいた者はそれだけシンジのことを心配していた

 のだと解釈した。

 

 「ま、いいわ。そのことは勘弁してやりましょう。ほら、目が覚めたのならさっさ

  と支度しなさい!帰るわよ。早く晩御飯作ってよ」

 「ちょっとアスカ、あんまり無茶言わないの。退院は本当に異常がないか明日もう

  一度検査してからよ。もう1、2食ぐらい我慢なさい。それともアスカ〜〜シン

  ちゃんといっしょにいれないのがそんっなに寂しいのかな〜〜〜?」

 「馬鹿なこと言わないでよ!いいわ、もう1日とは言わず1週間でも1ヶ月でも入

  院してなさい。帰ろ!ミサト」

 

  面会時間はもう過ぎている。4人は病室を去りそれぞれの家路についた。その時

 誰も澪が泣きそうな顔をしていることに気づかなかった。

 

 

 (随分と変わったのね・・・・シンジ君)

 

 

 

(続く)

 

 



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