自分の体が自分の物じゃない感覚って説明できる?

 僕は説明できないよ。

 理由を問われても説明出来るほどその感覚を理解し、言葉に変換できないから、他人に共感してもらうには難しいだろうなぁ。敢えて表現するなら、感情が高速で流転してるんだけど、体がその速度に付いていかずに、視界が揺れ始め、心臓と肺が呼吸を否定する、、、、そんな感じかな。

 不思議だよ、、、必死に落ち着こうと深呼吸するんだけど、酸素吸入を体が否定するんだ。その内に後頭部で何かが弾けて電流が脊髄を翔け回るんだ。始めは表皮だけが痛いんだけど、何度か連続で衝撃を受けとめる内に、延髄の芯まで痙攣してしまうんだ。おまけに、心筋梗塞にでもなった様に心臓の筋肉が硬化して、血液が凝固する様な感じになる、、、

 そうなると自分の意志で体を維持する事は完全に不可能になる。

 理解できるかなぁ、こんな不思議な現象。あまり上手く説明できないけど、とにかくそんな感じなんだ。

でも、その感覚から生じる恐怖感は理解してもらえるかも。死んでしまうんじゃないかという恐怖じゃない。忘れてしまうんだ、指を動かす方法を、腕を動かす方法を、意識と視覚はあるけれど、自分の命令を腕も体も足も無視するんだ、、、、

つまり、脳神経からの命令に反乱を起こすんだ、自分の身体器官が。僕の命令を無視する体は僕を洗脳する為に脳に強烈な刺激を送ってくるんだ、普通の体験じゃ絶対に得られないこの感覚、恐怖でもあり快感でもあるのかも、、、

 なんか血の色が全部紫色になるような瞬間なんだけど、

 解るかなぁ?

 解らないよね、こんな話し誰も信じてくれないよね。

だって、何一つ確実に科学的に証明できないから。科学で証明されていない事は他人に共鳴してもらえないんだよね、

この世界では。

恐いんだ、本当に恐いんだ、自分の意識とは別に自分の体が動き始める日が来るような気がして、慌てて自分の体を止め様としても僕の意志なんか関係無いんだ、関係無く全てが進んで行く、、

僕の心を持たない体は、何処か知らない世界に、知らない言葉と知らない文化をもった世界に僕の心を連れて行くんだ。そこには僕と同じ様な人達が集まっていて、みんな様々な肌の色、カラフルな血の色、見たことの無い色を放つ言葉を持った、心を壊された、もしくは自分で壊した人間だけが入れる別の宇宙の世界、新しい国なんだ。そして、僕は仲間として認められて、そこで何にも拘束されずに生きるんだ。体の欲望のままに、獣の瞳を持って野生の掟の中で生きるんだ。今の大人が作った曖昧な道徳観が支配する世界じゃない、何処かに存在するはずの世界で。自分の意志が望んでるわけではないけれど、自分の身体器官は勝手にその世界で幸せになる事を望むんだ、、、

こんな話し、信じてくれる?

こんな体と心と共生してる僕は人間なの?

そんな世界があるなんて信じられる?

まったく、、、僕にも信じられないよ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Hell Inn

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡の前で少年は包帯を腕に巻き付ける。そして、腕、手首、指、腹部、大腿部、足首へと幾つもの包帯の塊を作る。決して綺麗な巻き方じゃない。表皮が覆われるに連れ、涌き出る虚妄な感情に任せて異物を密着させる。かなり圧迫される身体部分もあったり、ただ皮膚に付着してるだけの部分もある。

だが、全身を包帯で覆っていくにつれ、呼吸が荒くなり血液の流れを圧迫していき、次第に指先は白く、透通る薄い肌色へと変化していく。少年はその手を見て満足そうに微笑みながら、冷たい血管が透けて見える手の平で自分の頬を撫でる。二度、三度と頬の上を往復した後今の自分の意志で動き、今の感覚で感知できる事に満足し、そして再び感触を確かめる様に頬を撫で続ける。

 

 

鏡に写る自分の姿は異様だ、、、、、、

でもそれは自分が自分である為には必要な行為だ。これ以上自分の意志に反した行動を勝手にとらせない為には自分で拘束する必要があるんだ。自分の身体を、いや、自分の身体じゃないのかもしれないけど、勝手に知らない世界に連れて行かれそうになるのを防ぐには、自分で拘束するしかないんだ。でも、もうすでに自分の血液は濁った感情で汚染されてる、きっと黒紫色に染まってしまっているかもしれない。解るんだ、なんとなく、、、もう手遅れだって。でも嫌なんだ、この世界に留まっていたい、苦しいだけの世界だけど、自分を否定するだけの世界だけど、ここに留まっていたいんだ、、、、、、

だからお願い、神様、お願い、僕の体に浮かぶ、あの濁情で刻 

まれた、永遠に消えない刺青を消してください、、、

紫の不気味な模様の刺青を消してください、、

あの野生の瞳を返してください、

 お願い、、、、、

 

 

 

 

 少年は自分の体中を撫でながら、祈る、、、

自分の意志で体が動く事に嬉しさを感じ、同時に消えない刺青の存在に深い哀しみを感じながら撫で続ける。暗い部屋の中、大きな鏡に写った奇形な自分の姿を、自分で感知できてる事を確認しながら触って行く。自分の存在を自分で確認する為、全身を皮膚以外のもので覆い神経を刺激する。自分の脳神経に強く刺激が来る様に全身を異物で覆う。そうする事で初めて安心できる気がする。少し狂っているから上手に笑顔を作れないと思いこんでいる少年が、小さな街の小さな部屋で小さな体を抱きしめている。

暫く同じ行動を取っていた少年はある程度満足したのか、そのままの姿でバスルームに消えて行く。そして全身を覆っている異物はそのままでシャワーを浴び始める。異物が温水を含み重みを増して行き、自然に落ちていく。少年は自分の足元に無造作に落ちていく今まで自分の皮膚を覆っていた異物を無表情に見つめながら、上から流れる痛いぐらいの熱い温水に体を委ねる。純粋な水を、小さな純粋な雫を大きな茶色い瞳から流す。

「まただ、、、、これでまた純粋さを失ってしまったんだ、、、、僕は、あの人達の世界にまた近ずいてしまったんだ、、、、」

少年は、小さく呟きながら勝手に涙を流す自分の体を責める。涙を流す事で心の純粋さも無くして行く、そして最後に泣く事ができなくなった時に心が死んでしまい汚い大人になってしまう、そう信じている。

何度も手で瞳を押さえても、涙は溢れ続ける。どんなに自分は悲しくないと思っていても体は悲しみを感じてる様だ。もっとも、少年には判断できない。勿論、優しさ、悲しさ、切なさなどの感情の意味などはこれから知って行くのだろうが、いまの少年にはとても理解できないものだった。彼にとっては哀しみの意味を理解でないにも拘らず、一方的に溢れ続ける雫に恐れをいだいていた。

「変だな、、何が哀しいのか、分らない、」

シャワーの蛇口を閉め、バスルームを出て行くいつの日にか神様に救ってもらう事を夢見ている。そして、静かに体と髪を拭きながら自分のベットに倒れ込んでいく、、、

良い夢が見れるよう、自分の脳に期待しながら、深く不思議な世界へ旅立って行く、

見渡す限りグランブルーの深海へ沈んで行く夢を期待しながら、少年はゆっくりと意識を消して行った。

 

そんな何処にでも存在する未来の夜、静かに空間が擦れる音が流れる暗い二十一世紀のある夜に、苦痛、悲痛、狂笑、歓喜、不安などが複雑に混合した泥状の感情を必死に抑え込もうとしている少年が眠る。

 

小さな未来の、小さな夜の出来事だった、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(早いなぁ、、もう一二月なんだ、、、、、

春が生命の始まりの季節ならば秋は終わり行く季節で、冬の始めは死しかない季節なのかもしれない。複雑な様々な灰色の雲が濁流の如く揺れる空の圧力感、冬の独特の鋭利なナイフを持つ素敵な色の風が支配する季節、十二月。僕が生まれた月で個人的にとても好きだって事もあるけど、最も綺麗な季節だと思う。だってみんな素敵に着飾って歩いてるし、無意味に生命を感じさせる太陽が僕達を照らす時間が少ない分、自分の心とゆっくり向かい合える時間は多い。この街でも一年に数回だけど、雪だって振る。

学校も何故か年末に向かって良い感じになる。やっとぎこちない関係だった人達ともそれなりに打ち解け、それなりに互いを理解し否定し、自分に都合の良い人間だけ選んで生活できる。まぁ、適当に快適な生活を選択する結果なんだこどね。

もっとも僕の場合は普通の生活のなかで他人と打ち解ける方法を知らないから、あまり学校で友達を作る事はないけれど。それでも、好きな季節なんだよ、一二月はとても好きな季節なんだ、、、、、、)

 

 

窓側の席から何一つ模様の無い無機質な薄く幅だけはある雲で一面覆われた空を見上げている。

(今日は、、神様、地上を見たくないんだ、今頃、ゲームにでも夢中なんだろうなぁ、)

そんな事を考えてる少年が一人いる。クラスの誰と話すわけでもなく、ただ自分の心の中に浮かぶ言葉をつなげて面白がっている、どこか生命線が細く、繊細すぎて誰も触れられない印象を持つ少年がいる。二重以上の瞼が少し重たく感じる瞳、どこか常に宙を見つめてる印象がある瞳、茶色い瞳の奥にある黒い部分がとても不思議な黄昏色に透通る、綺麗な輝きを持つ瞳、その瞳と同じくらい赤茶色い髪を無造作に伸ばしている少年。新堂 冬樹という容姿とは多少かけ離れた名前を持つ少年が一人で灰色を見つめていた。

「冬樹、」

少年が振り向くといつもの笑顔が待っていた。

「あれ、今日はちゃんと学校に来たんだ、」

「そうそうさぼる訳にもいかなくてね、テストも近いからノートでも写させてもらおうと思ってさ、」

「じゃあノートを見せてくれる人を探すの大変だね、」

「おい、それはないだろ、」

大きな口で笑いながら冬樹の机の前に座るロングヘヤーの少年も、一緒に灰色の空を見上げる。暖かい光の欠片も感じない、薄く広がり、まったく実態を感じさせない空である。

「相変わらず灰色だな、まったく空の奴も蒼さを忘れちまったんじゃねえのか、」

「まさか、大丈夫憶えてるよ、ただ、そう簡単には見せてくれないのさ、僕達人間には、」

「どうしてだよ、別に減るもんじゃないだろ空なんて」

「いや、減っているよ、確実に、、、、」

 冬樹は感じていた、明らかに空が蒼さを人間に見せるのを否定してる事を、まるで地球が人間を否定し始めたのでは、そう思える程に世界は灰色に包まれた日々が続いていた。

「まぁ、でもノートは見せてくれよな、」

「隆、、」

けっこうインディアンに似ている、幼馴染の隆を見るたびに冬樹はそう思う。彫りの深い顔立ち、大きな唇に大きな鋭い目つき、顔全体が野生的な印象が強く、ロングヘヤーで豪快に少し狂った様に笑う隆は、繊細で細く丸みを帯びた体の冬樹とは違い、体のラインは細いのだが、引き締まった筋肉質な体を持っている。ストレートに物事を発言するところが内向的に言葉を心に閉じ込めてしまう冬樹とはまったく正反対だった。

「ところで昨日の事件、酷かったな、」

「事件って?」

「お前昨夜の爆弾事件、知らないのか、」

「ごめん、テレビとか見ないから、」

 隆は多少呆れた表情で見る、

「もう各テレビ局朝はその事件だらけさ、」

「へぇ、どんな事件なの?」

「俺も今朝のテレビで見た限りでしか知らないが、地下鉄で爆弾らしきものが爆発したらしいんだ、十時ぐらいに、」

「それで、」

「結構な威力だったらしくてな、車内はそれほど混雑はしていなかったんだが、それでも爆弾の側にいた三人が死亡、数人が重軽傷を負ったらしいぜ、」

「ふ〜ん、酷い話しだね、」

 冬樹の返事はまったく自己の感情を含まない通り一辺倒の答えだった。

「酷い話しって、それだけかよ感想は、」

「そう言われても今の段階ではなんとも言えないよ、これからじわじわと実感が沸いてくるのかもしれないし、」

「まぁ確かにな、俺の話しだけじゃ何とも言えないかもな。でも車内は一面血の海だったらしいぜ、」

「ただ、赤く染まっただけの世界だろ、」

今度はどこか冷たい感情が動いたような口調で答える。

「冬樹、、、まぁお前昔からそうだもんな、自分に関係無い人間がどうなろうが本当に興味無いもんな、」

「興味が無いんじゃなくて、、、解らないんだよ本当に、今の感情が。その凄惨な光景を頭に描いて、起こった事実を認識できても、僕の心の中にある感情が何なのか、、、解らないんだ、」

「そうか、、、、」

 

 

 

 

 

 

隆は入学した頃を思い出す。冬樹と隆のクラスではお決まりの自己紹介が行なわれていた。ほとんどの生徒が簡単な自己紹介をし、これから一年間の生活を共に過ごすクラスメートに自分を受け入れてくださいと挨拶する中、冬樹だけは違っていた、

「生まれつき冷たい人間かもしれません、できるだけ誰にも迷惑かけないで生活しますので、よろしくお願いします、」

そう最後に言葉を付け加えた冬樹は驚く他の生徒とは誰とも視線を合わせず、いつもと同じ様にただ空を眺め続けた。恐らくこの発言で隆以外の人間は今でも誤解してるだろう、冬樹は冷たく、暗い人間だと。だが、隆には解っている。あの寒い季節が好きな少年は他人より生きる事に真剣に取り組んでるだけ、自分の生命、存在に早くから興味を持ち、必死に自分を知ろうとしているだけの少年だという事を。

始めは多少虐められていた冬樹だが、どんな虐めにも無反応で答える瞳と、どこか本当に壊れそうな雰囲気の態度に、夏休みに入る頃には虐めていた側も少年を相手にしなくなっていた。最も虐めていた側に対する隆の報復もかなりあったのだが、、

隆にとって冬樹は最も身近な他人だが、最も不思議な人物でもある。心には激しい感情が渦を巻いてるにもかかわらず、あまりの激情の変化に心が付いていけず自分を表現できないでいる。瞬時に心の中の光景を言葉に変換できず、自分自信で苦しんでいるのだ。とても寂しそうな瞳をしているくせに、誰かに触れられる事を恐れている。群れから外れた動物の様な瞳を持ち、心も体も矛盾した幼馴染。一人で生きる姿は肉食獣なのか、死を望むだけの草食動物なのか、隆にも解らないが、そんな少年にとても興味を抱いている事は事実だった。

 

 

「まぁ、昔に比べれば少しは話す様になったしな、髪も茶色くなったし、それに、少し目つきも変わってきたよな、」

「そうだろ、僕だって少しは進歩してるんだって、隆は相変わらずみたいだけどな、」

「まぁ、俺は昔からこんな人間だからな、でももうすぐ俺も少し変わろうと思ってるんだよ、」

「そうなの、」

「あぁ、ちょっと刺青でも入れようかと、」

「はぁ?刺青?」

 

 

 

 

 

 

 

そんな会話も教師という大人の登場で一旦中止になる。各自席に戻り教師の言葉を聞くため静寂を作る。そんな中、三十代後半の女性教師が出欠をとり始める。

そして、先程まで冬樹達が話していた事件について触れる。女性教師は、その事件がいかに非道で、残忍で、悪質な事件かをできるだけ感情を込めて話す。人間として許される行為ではないと、怒りと悲しみを込めて、こんな事件が起こった事に、起こした人間に対して、立派な社会人としての怒りを、二度と起こらない様希望も込めて話す。

教室内は、教師のそれなりの感情のこもった言葉により朝から重い雰囲気に包まれ、殆どの生徒が事件を知ってるという事もあり、静かに教師の言葉に耳を傾けつつ、生徒達は事件について様々な感情を各自抱いていた。もちろん冬樹も複雑な感情を抱きながら聞いていたが、彼の心には怒りや悲しみといった感情ではなく、教師との死や犯罪に対する捕らえ方の違いに戸惑いを覚えていた。

(確かに、二度と起こってはいけない事だと思う、普通の社会道徳で考えれば誰も起こさない事件だ。でも、これと似たような残酷な事件はきっとまた起こる。僕や先生が望む、望まないに関わらず必ず起こるだろう。そして、その事件を起こしてるのは人間という動物、それなりに自分の価値観を持ってる動物だという事実は残る。 悪い心を持った動物、人間が残虐な事件を起こす。でも、起きない様にと望むのも人間だ。不思議だな、どうして同じ種族なのに殺し会うんだろう?他の動物はほとんどが同じ種族では殺し合わない。なのに、どうして知恵を持ってる人間だけが、同種族で殺し合うんだろう、、)

「皆さん、人を殺すという事は想像を超える悲しみと、自責の念を生みます。同じ人間の生命を奪った人間は必ず最後まで自分を責め続けます。たとえ過失でも意図したものであっても、一生苦しく、辛く、心が痛み続ける生活を送る事になるのです。いっそのこと自殺した方がいいぐらい、苦汁に満ちた人生になってしまいます。」

冬樹は何故か教師が真剣に話せば話す程、胸の奥から何処か馬鹿にした様な、苦笑に近い感覚が沸いてくる。何故かとても教師の姿が滑稽に見えてしまう。

(先生、人殺した事ないのに良く言えるな、

殺人犯から直接聞いたのかなぁ、まぁ普通の人間なら、普通の道徳観をもった人間なら苦しむんだろうな。でも、僕の様に自分の道徳観に疑問を持ってる人間はどうなんだろう?僕が殺人を犯したら後悔するのかなぁ、、、

  いや、するはずだ、僕だって世間で言われてる最低限の道徳は持ってるはずだ、きっと後悔するはずだよ、、、きっと、)

 

 何故か自分の心に自信が無くなっている。

自分も普通の人間と言われている部類の仲間のはずだ、そう自分に言い聞かせるが、冬樹は黒いビニールが心臓を覆っている様な感触から逃れられないでいた。教師の言葉を滑稽に感じ心中で笑っている自分、その自分に恐怖感を抱き、自分が道徳といわれる人の道を外れるかもしれない不安を心の奥底で感じている。

(冷たい人間だと思う、自分でもそう思うよ正直なところ。感情を自分でうまく把握できない瞬間が多くあるし、どこかとても冷めてる部分がたくさんある。でも道徳や常識、倫理といった人の道から大きく逸脱した動物ではないと思うんだが、、、僕の様な人間が犯罪者になるんだろか?一応善悪の判断はできるつもりだけど、自信はないなぁ。)

女性教師が話す言葉に何処からか涌き出る苦笑を感じ、同時に自分の心に恐怖と不安を感じている冬樹はもうすぐ一六歳の誕生日を迎え様としていた。

 

 

そして、十六年目に迎えた冬は、二度と忘れられない冬になる、

直ぐ先の未来も今の冬樹には予想できなかった、、、、、

 

第二話へ続く



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