夢を見る事を禁止する法律、

大人達は賛成多数で可決させた、

子供達には立派なゲーム機とソフトを、

老人を殺す方法も先生教えて、

奴隷は存在している、自分が奴隷だからね、

偽善者になりたかったアタシ、嘘つきになりたかった、、

でも真実を主張する自称理論家達に奴隷にされた、

自分の考えが最高だと思う大人達に、犯されるだけの、

誰にも優しくなんてしなくてもいいのよ、

ブルーなブラッドが欲しいだけだから、

小さな世界での小さな経験だけで主張する、

そんな人間の奴隷、アタシは神様に愛されてるから、、

 

 

夢を話した人間を死刑にした、

裁判官は自分の見解を偉そうに主張する、

たいした論拠も無いくせに、立派に見せる、

無い才能を主張するなんて大変ね、

奴隷になったアタシは多少の自由を満喫してる、

宗教家になりたかったアタシ、聖人になりたかった、、

でも、自分が正しいと主張する資本主義の豚に殴られた、

その時の痛みで今もオナニーができるけどね、、

愛して欲しいなんて思ってない、

キャンデーアップルが割れる音が聴きたい、

たいした経験もないくせに、全てを知ってるように見せる、

アタシが出来ることなんて、皮膚を裏返す事ぐらいだもんね、、

アタシは奴隷でよかった、、

全裸で町を歩いていける、、

体中にジャムを塗りながら、、

殺人鬼を夢見ながら歩いて行くよ、、、

 

 

 

 

「、、、、、、、、、レイ、、」

アスカが信じられない程不機嫌な表情で呟いた、

「、、、、、、、、、、、」

無言で瞳だけ動かすレイ、

「、、、、、、、、、、その暗い詩、、、止めなよ、」

レイはガーゼマスクをしている為鼻と口は覆われている、

その上に似合わない伊達眼鏡をかけている、

その奥の瞳が多少重たげな瞼を動かす、

「、、、、、、、、、、、、、あんたの詩、、、変だよ、」

唇は大きなガーゼマスクで覆われている為、正確な表情は解らないが、

瞳が不気味に笑っていることだけはアスカにも解る、

「、、、、、、、、、、、レイ、、、不気味よ、」

「、、、、、、、、、、、、、、、ねぇ、アスカ、」

マスクの奥で曇った呟きで答えるレイ、

「、、、、、、、、、、、、何よ、」

「、、、、、、、、、、、これ、、あんたの事を歌った詩なのよ、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」

不気味に笑う瞳、、

マスクで表情が覆われているだけに、余計に不気味に思える、

その瞳に言葉を失うアスカ、、

そんな二人を乗せた列車は曇り空の下を走っていた、、

 

 

 

 

 

 

 

Nothing like the Moon

Episode 2

 

 

 

 

 

 

 

アスカ、レイ、シンジを乗せた列車は九州地方に向かっていた、

所謂、学校行事、修学旅行の為、制服を着た16歳の少年少女達は、

列車に詰め込まれ、自分の意志とは関係なく退屈な場所へと連行されていた、

「、、、、、、、、はぁ、、」

アスカは列車に乗車してから、数十回目のため息をついた、

「、、、、、、、、はぁ、、、」

「うるさいわね、、」

レイは詩を書くことを止めたが、それでもマスクに伊達眼鏡姿のままだ、

「、、、、、、、、はぁ、」

「そんなに行きたくないんなら、帰ればいいじゃない、」

「アタシだって、そうしたいわよ、、、」

「じゃぁ、何で来たのよ、、、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ミサトの強引さに負けたのよ、」

アスカは窓の外に見える変り映えのしない景色に視線を戻した、

「そんなに、ミサトの説得が強引だったの?」

「まぁね、、、、ミサトは訓練の息抜きとして考えてたようだけど、、」

「余計に気が疲れると、」

「うん、、、訓練してる方が楽でいいわ、、、いつ襲われても対応はできるし、、」

 

アスカとレイ、そしてシンジの日常は学校に通う様になってから多忙を極めた、

如月達にアスカ、シンジ、レイも敵として認識された今となっては、

アスカとシンジは堕落を装う必要も無く、レイも逃げる事は出来なくなっていた、

日々、終業後、ネルフの秘密施設にて訓練を行い、そして帰宅する日々、

そんな軍人の様な日々を送る3人、、、、、、、、、そしてカオル、

僅かな自由な時間をシンジとカオル、そしてレイはバンドに費やし、

アスカはヒカリとマナとのショッピングや雑談に費やした、、

そんな日々があの事件以来続いていた、、

シンジとレイ、カオルのバンドはシベリアという退廃的なライブハウスに

よく出演していた。そこはあの時、レイとアスカが始めて会話らしい会話

をした場所でもあり、加持 リョウジがマスターを勤めるバーでもあった、、

アスカも週に一、二回はマナやヒカリと繁華街へとウィンドーショッピングを

楽しみ、普通の女子高校生的な生活を送っていた、、、

だが、1日数時間の精神的な訓練と肉体的拷問は確実に3人を疲労させていた、、、

そんな3人に休息をとらせる為にも、ミサトは強引に参加を迫った、、

「まったく、、、押し付ける善意って迷惑よね、、、」

アスカが退屈そうに呟いた、

「あれ、、、アスカ、、知らないんだ、、」

「何を、」

「善意は押し付けるものなのよ、、、だって人間の意志だもん、」

レイはよく見えないマスクで覆われ口元を歪めて笑う、

「、、、、、、、、意志ね、、、」

「そうよ、、結局人間の意志なんだから、善意を否定する事は人間を否定する事よ、」

「、、、、、、、、そう、じゃぁ、、、、、、、、、アタシは人間を否定する、」

レイの笑っていた瞳が、多少変った、、

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、、、どうしてカオル君がいるの?」

シンジは食堂車でカレーを食べている、

「え、、、、ふあんか、いふぁ?」

金とも銀とも云える髪の色の少年、繊細さはシンジと同じ程の印象を与える、

綺麗な肌と少年特有の両性的な美を携えた不思議な少年がシンジの前に座る、

そして、カレーを頬張りながら笑っている、

「、、、、、、口に物を入れて話さない方がいいよ、、」

「ふふ、、そうだね、」

水を飲み干しカオルは答える、

「僕は一般人として来てるからね、君達集団とは同じ行動を取るけれどね、」

「一応、僕達をガードしてくれるんだ、」

「一番身近にいるのは僕だけど、近距離では加地さん達が固めてくれてる、

シンジ君達はこの4泊5日間はゆっくりしててくれよ、」

「でも、、、5日後にはまた現実に戻るんだろ、、余計に辛いよ、」

「はは、、でもこれがアスカちゃんとの最後の旅行になるかもよ、」

「そうだね、、、その言葉は否定できないなぁ、、、」

「夢の5日間でも、地獄の5日間でも、学生らしく生きてみれば?」

「そうだね、、、それが可能な精神機能が残っていたらね、、、」

シンジもカレーを食べながら、外の景色を呆然と眺めてる、

食堂車には二人の他には何故か誰も居ない、

だが、シンジには食堂が満席になっている様な感覚が抜けない、

「、、、、、、常に、誰かがいる様に思えるんだ、、」

「常に敵を感じてないといけないからね、」

「連中は僕達の世界外から突然訪れる、、、時間や空間の拘束を持たない、、」

「だが、僕達と同じ物質で構成され、同じ生殖機能を持っている、、」

「僕達とは違う価値観と道徳観をもっている、、、いや、そんな観念すら無いだろうね、」

「あぁ、、、だから、余計に恐い敵さ、、、、、」

「うん、、、、このカレーも彼らの排泄物なのかもしれないんだよね、、」

シンジは口に運ぶ瞬間のカレーを皿に戻し、不機嫌そうにカオルを見る、

「カオル君、、、、、、、でもこんなに不味いカレーならそっちの方が美味いかもね、」

「はは、、結局美味ければ人間はなんでもいいんだよね、」

「うん、、、、、所詮人間の意志なんていい加減なものだからね、」

シンジは再び食事を始める、

今度は、味わう事もなく、ただ、、淡々と、、、流し込むだけの様に、、、

「越智 里美、、、、不思議な生物だね、」

「あぁ、、、危うくレイを奪われる所だった、、、

あっちの世界に連れて行かれたら、、、今の僕達には行けないからね、、」

「カオル君、、、今でも僕は信じられないんだよ、、、

父さんと母さんが研究していて、、、そして、見付けた新世界が、、、、、

そんな狂った世界だなんて、、、そして、その世界が正常で、、今が、、」

「まぁ、、、僕も自分が異常だと知るまでは信じられなかったよ、、、

でもシンジ君、どちらかが狂気で、どちらかが正常って事はないんだよ、

単純に現実が二つ同時に存在していて、一方は時間と空間が存在する、

一方は人間という生物の本能だけが存在してる、、、、、

視覚では認識できない、本能が研ぎ澄まされた生物だけが接触できる世界、、

今までもそっちの世界に行った人間は大勢いる、、、

でもその人間は狂人として隔離され、ガス室で殺されてきた、、

だから表面化しなかっただけで、昔から存在してたんだよ、、、」

「はは、、どんなに二つの現実を見ても未だに信じられないけどね、」

「まぁ、既存の価値観と意志を持っているんだから、当然だよ、」

「でも、、、、その価値観を破壊する為に、、越智 里美達はこっちの世界に

渡ってきてる、、、、、そして、、、」

「そう、、彼らの神となりうる人物を求めいている、

ダブル・リアル・ワールドを統一できる力を持った生物を探してね、、」

「それが、、、、、、、」

「いや、そう決まった訳じゃない、、、まだね、、、、、」

「、、、、、、、そう、」

 

シンジは最後にコップの水を一気に飲み干した、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスカとレイは、はしゃぐ他の生徒達とは少し離れて座っていていた、

元々、そうだったのか、自然とそうなったのか、、

二人にも解らないが、自称夏なのに風邪をひいて声が出ないと言ってるレイ、

昔は売春婦、今は精神病持ちのアスカという二人の少女とは、誰もが一線を

画している。だが、全ての心の陰部を刺激する二人の視線は、遠巻きに眺める

人間ですら魅了する。その絶対的な美に憧れるわけではなく、その不安定で、

薄いガラス細工の様な美を破壊したい衝動に駆られる、、、壊してしまいたい、、

そんな感情を呼び起こす、二人の少女の美はそんな感じだった、

「ねぇ、、その伊達眼鏡、どうしたのよ、」

「これ?碇君がプレゼントしてくれたの、」

得意げに話すレイ、当然アスカを刺激する様に話す、

「ふん、、、そ、そう、、」

「最近、数回シベリアでライブやったんだけどね、それ以来変な奴からの接触が

多くてね、、、それで、碇君が“学校では伊達眼鏡でもしてたらって”云ってくれて

プレゼントしてくれたの。碇君って優しいわよねぇ〜、」

「、、、、、、、、誰にでもよ、あんただけじゃないわよ、」

兆発には乗らない様にガラスの向こう側を見ているが、明かに声は不機嫌だった、

「あら、流石自称“恋人”は言う事が違いますね、くくく、、」

「あんたね!だれがシンジの恋人だっていうのよ!」

一気に振り向き、レイに迫る、

「いい、アタシとアイツは単なる幼馴染なのよ!解る?

アイツの両親が死んでしまって、仕方ないからアタシが世話してやってるだけなの!」

「ふぉふぉ、、、仕方なく、添い寝までしてあげてるんだ、」

「なっ!!!なんですって!」

真っ赤な顔をしてアスカが怒鳴る、

「此間、酔ってた時、シンちゃんが言ってたのよ、、

“アスカのイビキが煩くって眠れない”ってね、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、殺す、」

「え、、」

「今から、アイツ殺しに行く、、、、」

アスカは立ち上がり、シンジ達のクラスが乗っている車両へと向かおうとする、

「ちょ、ちょっと、、まってよ、冗談よ、冗談、、、」

そのアスカを必死にレイが押さえ込む、

「まったく、直ぐ冗談を本気に受け取るんだから、、」

「あんたの冗談は不愉快過ぎるのよ、」

アスカは怒りを沈めながら、なんとか着席する、

「まぁまぁ、、でも、そこまで怒るって事は、本当に添い寝してあげてるんだ、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」

アスカは再び表情を真っ赤に染める、、

だが、複雑な表情も同時に浮かべる、、

何か消化できない、自分でコントロールできない感情に戸惑っている、、

「、、、、、、どうしたのアスカ?」

「ねぇ、、アタシさぁ、、シンジに触ってもらえる体じゃないんだよね、、もう、」

「アスカ、、」

「汚れてるんだよアタシの体、、、あれだけの変質者達に触られたんだもん、

、、、シンジの前で裸になってみてもまだ何か着ている様な気がするの、」

アスカの表情は次第に綺麗な哀しみで染まって行く、

恐らく怒りの感情が占めていた分だけ、一気に不安も込み上げたのだろう、

レイも真剣な瞳でアスカの言葉を受け止めている、、

「シンジに抱きしめられていても、シンジの唇を感じていても、、、

いつも自分は汚物まみれになっている様な気がする、、

そんな体、、シンジはきっと嫌なんだろうね、、、

本当は嫌なくせに、あいつ優しいから、、、アタシを安心させようと、、

無理やり抱きしめてくれてるんだ、、、きっと、本当は、、本当は、、」

「アスカ、、、、」

「今でも夢を見る、、、本当にあいつら、変質者達の奴隷になって、、

無理やり数人の連中に犯されて、汚物の山の中で窒息して死ぬ、

そして、、、、死んでからも、、、ひたすら犯されるアタシの体、、

そんな映像を見ているもう一人の自分がいるの、、

体中に刺青を入れて笑っている自分が、、、

そんな汚いアタシじゃ、、

そんなアタシじゃ、、もうシンジには愛されない、、、、」

「アスカ、、、」

レイは言葉を失っている、、

レイの容姿は夏用制服に、大きなガーゼマスクに伊達眼鏡、ブルーの髪に

紅い瞳だ。アスカの容姿と比べれば、明かに異様な外見である。レイは常に

アスカの白人特有の優越的な美に多少憧れていた。

“アタシもこんなに綺麗に生まれていたら、人生変っていただろうなぁ、、”

そう思い、無意識にアスカの美を求めている瞬間があった。だが、その美少女

は常々心に憂愁を持っている。絶対的な美を持ちながら、愛する幼馴染に受け

入れてもらえないと嘆く、、そんなアスカを始めは単純に嫌い、不気味な存在

として避けていたのだが、今は、、、、、

(こいつを嫌ってた理由、、、、多分、アタシと同じなんだ、、、

アタシと同じで、世界から否定された子供なんだ、、、アスカも、、、)

レイは何時の間にか、そう思える様になっていた、、、、

「ねぇ、、アスカ、」

憂い嘆く少女にレイは言葉をかける、

「、、、、、、、、、、なによ、」

「聴いていい?」

「何を、」

「どうして、、貴方達が今の様になったのか、、、、どうして普通の世界を捨てて、

あんな気違い連中と戦う様になったのか、、、教えてくれない、、、、」

レイはマスクを顎にずらす、そして、伊達眼鏡も取ってアスカを見つめる、

一方のアスカも大きな瞳をレイに向けているが、無言でいる、

「教えてよ、、、、理由があるんでしょ、、、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、」

「ねぇ、アスカ、、、アタシ結構真剣に聴いてるんだけど、」

「、、、、、、、、、、、、、、、そのうちね、、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、そう、」

レイはアスカの返事に不満ではなかった、

だが、再びマスクで鼻と口を多い、伊達眼鏡を掛け、

止めていた作詞を再び始めた、、、、

そして、アスカも再び沈黙へと戻っていった、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっそ、、、」

不機嫌そうなレイは、小さな鞄を持って古い駅のプラットホームに立つ、

「綾波さん、それだけなの?」

ヒカリが不思議そうに聞く?

「うん、、、制服以外はTシャツとジーンズの短パンだけだから、」

「で、、でも、、下着は?」

「着けなければいいじゃない、」

「え、、、、、で、でも、風邪ひいてるのに、、、、」

「大丈夫、鞄一つ以上の服なんて必要ないよ、どんな旅にもね、」

「そ、、そう、、、」

流石に伊達眼鏡は外したが、マスクをしたままのレイは他の女子生徒の半分

程度の荷物だけを持ってプラットホームを歩く。

「風邪はどう?」

マナは心配そうに聞いてくる、

「大丈夫、喉が腫れて痛いだけ、、熱もあるけど体は痛くないし、、」

「そう、じゃぁ普通に歩けるんだ、」

「うん、霧島さんの攻撃には耐えられないかもしれないけどね、、」

「あら、病弱のレイだからって容赦しないわよ、、、寧ろチャンスって感じ、」

「や、、やめてよ、、、ごほ、、ごほん、、、」

レイに迫るマナ、多少顔を引きつらせながらレイはわざとらしく咳き込む、

「攻撃って、、、、なによ?」

二人の後を歩くアスカが不思議そうに聞く、

「ふふふ、、最近ね、アタシ、、、、レイがなんだか可愛くってね、、」

「、、、、、はぁ????」

「誤解しないでね、、レズってわけじゃないんだけど、、なんだかレイを

抱きしめたり、体に触ってみたくなるの、、、、、可愛いんだもん、レイ、」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、そう、」

嬉しそうに話すマナに流石のアスカも顔をひきつらす、

「ね、レイ、、あ、今度のライブ何時?また見にいくからさ、」

「い、いやぁ、、何時だろう、、、ごほん、、ごほ、、」

「あ、大丈夫、、咳止まらないの、、荷物アタシが持とうか?」

レイの演技を真剣に心配するマナを苦笑いしながら眺めるアスカであった、

「ねぇ、、、アスカ、」

「なに、ヒカリ、」

「結構アタシ危ない気がしてるんだけど、、、、あの二人、、、、

アスカ知らないかもしれないけど、マナ、レイの家に週に数回泊まりに

行ってる様だし、、、、まさか、本当に同性愛に目覚めたんじゃ、、、」

「はは、、ヒカリ心配し過ぎよ。」

「そうかなぁ、、でも同性愛の始まりは過剰なスキンシップからって、、、」

「レイはアタシから見ても充分可愛い少女よ、、、女の子らしい可愛さを持ってる、

マナって結構姉御肌だから、レイに惚れこんでも不思議じゃないわ、、、」

「ならいいんだけど、、、」

そんな二人の心配を他所に、マナはレイの荷物を持ち寄り添いながら歩く、

そんな姿を見ながら、アスカは思った、、

(まさか、カオルと同化したあの時、あいつの遺伝子の影響を受けたのかも、、

だとしたら、、、まんざら有得ない話しじゃないわね、、、ふふ、レイも大変ね、)

「ところで、ヒカリ、、、ここ、何処?」

「“ここ、何処”ってアスカ、、、、修学旅行のチラシとか先生の話し聞いてないの、」

「聞いてるけど、、、九州だって事ぐらいで、、確か最初は熊本だって、、、」

「そうよ、、」

「でも、、ここは、、、何処?」

「1日目は社会学習として水俣市に泊まるって云ってたじゃない、」

「水俣市、、、、、、、ってあの、水俣病の?」

「そう、、、ここが、あの水俣市よ、」

アスカ達が降りた古い駅、そして改札をくぐると、、

目の前には信じられない程の綺麗な海と浜辺が広がっていた、

浅瀬の水は全て透明を持ち、多少の光もすべて屈折させる、、

「なんだか、、、、とっても恐い、、、、」

それが、アスカの第一声だった、、

 

第十六話へ続く



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