バシャッバシャッバシャッ





地面にできた水溜りの上をアスカは蹴るように走る。
規則正しい間隔に波紋ができ、そして消えていく。





「はっはっはっはっ...」





降りしきる雨の中を誰かが息を切らせていた。
季節は夏の暑い盛りだというのに、吐き出された息は白かった。





バシャッバシャッ...バシャッ......バシャ...





走る早さが次第に落ちていく。
そしてついに立ち止まった。

「あれっ...
 アタシ、なんで走ってるの...?」

辺りを見渡せども、雨と暗闇で一寸先も見えない。
艶やかな栗色の髪は雨に打たれ、べったりと肌に張り付く。
濡れた髪は体温を奪い、体の芯から凍えさせる。

「...なにやってんの...アタシ...」

不安と心細さが襲い、凍える自分をギュっと抱きしめた。










「.........!」










「え...?」

遥か遠くから何かが聞こえた。
雨が地面に叩きつけられる音が激しく、はっきりとはいかないが、かすかに耳に届いた。

パシャ...

無意識に右足が前に出た。
その先は何かが聞こえた方向だった。
そこに何があるのかわからないのに、直感から行ってはならないのがわかった。





パシャ...パシャ...





「い、いや。
 行きたくない...」

しかし自分の意思とは無関係に足が動く。
次第に歩く速さが上がり、再び走り始めた。





バシャッバシャッバシャッ





坂道を走り降りる。
木の枝や鋭利な葉が白い肌を傷つけ、いく線もの赤い筋を描く。

「...何か大切なモノがある...
 早く行かなきゃ!」

なぜだかはわからないが、そんな気がしてきた。
気づいたときには息を切らせ、心臓が破裂するほど走っていた。





(行っちゃダメ−−−)

耳元で誰かが囁いた。
しかし走るスピードは落ちない。
だから警告は何度も続く。

(行っちゃダメ−−−)
「うるさいわね!
 アタシは行かなきゃならないの!」
(ダメ...きっと取り返しのつかないことになる...
 だから行ってはダメ−−−)

右から左から後ろからと色んなところから声が聞こえてくる。
だが姿は見えない。
気配すら感じさせない。
再三に渡る警告が続き、ついに苛立った少女は怒りに任せて振り返った。

「邪魔しないで!
 アンタ一体誰なのよ!」

怒りの形相を向けた。
だが、その瞬間、凍りついたように表情が固まる。










「ア、アタシ...?」

そこには自分がいた。











大切な人への想い

第九拾話 惣流アスカ











「ア、アタシ...?」

そこには自分がいた。

(ダメ...行っちゃダメ...)

目の前の自分の声を聞いた瞬間、冷たいモノが走る。
そして体の芯から震えがくる。

「...なんで行っちゃダメなのよ...?」

目の前の自分に対する怖さから、一歩後退る。
怖さ−−−
アスカは直感だけでそれを感じたのではない。

(ダメ−−−)

抑揚のない声が怖さを増幅させる。
だが、それだけがアスカの恐怖心を煽るモノではなかった。
体の底からくる震えの原因。

(行っちゃダメ−−−)

目の前の自分は、顔色一つ変えずにじっと見ている。
表情は全く感じられない。

「......!」

いや、ないのではなく、押し殺されているのが感じられた。
なぜだかはわからない。
だが、心の奥深くに閉じ込めてしまったのがわかった。

「アンタ、なんで...?」
(行っちゃダメ−−−)

その昔、幼なじみが好きだといってくれたお気に入りの目の色。
だが、そこにいる自分の蒼い瞳には何も映っていない、輝きもしない。
その代わりに涙が流れていた。

「なんなのよアンタは...」
(ダ...メ...)

涙は止まることはなかった。
ぽろぽろとこぼれ落ち、雨に混じって消える。
目の前にいる自分は静かだったが、恐怖を感じさせる。

「お、お生憎様...
 アタシはあそこに行かなきゃならないのっ」

これ以上、向かい合っていたら、何も映らない瞳に吸い込まれてしまいそうだった。
だから慌てて背中を見せてこの場から離れようとする。

(ダメ−−−)

しかしもう1人の自分はそれを許さない。
ガシっと細い腕を捕まれ、止められ、そして懇願するような声が頭に響いた。

(行かないで−−−)

泣いていた。

(お願い−−−)

小さい頃は目や髪の色のことで泣いたことはあった。

(でないと−−−)

だがもう1人の自分が泣いているのはもっと哀しいこと感じさせる。

(取り返しのつかないことに−−−)

もう1人の自分の手は異様に冷たかった。
何も感じさせない表情、何も映らない瞳がアスカを凍えさせる。
そして耐えきれなくなったアスカは強引にその手を振り解く。

「離してっ!
 だってあそこにはシンジがっ...!」

そこまで言ったとき、とっさに口にした言葉に凍りつく。
そしてアスカの心の声ともう1人の自分の声が、気味の悪いくらいに重なった。




















((なんでシンジがいるって知ってるの...?))









































場面が暗転し、右も左もわからなくなる。

「ここ...どこ?」

気づくともう1人の自分は消えていた。
一寸先も見えないような暗闇が辺りを支配している。
どこをどう歩いても景色が変わることはなく、時間だけが過ぎていく。
だが微かにだが光が差し込んでいるのを遠くに見つけた。

「よかったぁ...
 どうなるかと思ったわ」

パァっと顔に安堵の表情が浮かび、足取りが軽くなる。
足早に向かったが、後少しのところで足が止まってしまった。
そこには人がいた。

「...アタシ?」

長く伸ばした自慢の髪。
同じ年のコとは比べ物にならない均整のとれたスタイル。
後姿だったが見間違えるはずがない。
だが、本当に自分だとは思えなかった。

「...違う...こんなのアタシじゃない...」

そこにいた自分は拳を握り、肩を震わせている。
そして憎悪にも似た醜い心を見せていた。

(なんで...なんでアイツは...)

近寄り難い雰囲気を辺りに漂わせ、ただ一点をじっと見つめている。
その視線の先には一組の兄妹がいた。
誰が見ても2人の仲が良いのがわかる。

「...シンジとレイ...」

アスカにとって忘れられない兄妹であった。
しかしもう1人の自分の顔は、心に巣食う妬みと嫉みによって醜く歪む。
そしてシンジの笑顔がレイに向けられる度に悔しそうな声が聞こえる。





(なんでアタシじゃなく...)





2人が寄り添い合う姿。





(アタシの方が長く一緒にいたのに...)





シンジの手がレイの肩にそっと置かれる。





(突然アタシとシンジの間に入ってきたくせに...)





レイが優しく微笑むとシンジも微笑む。





(本当の妹じゃないくせに...)





囁かれた言葉にレイが喜ぶ。





(アンタなんか...アンタなんか...)





「ウソよ...こんなのウソよ!
 アタシはこんなこと思ってないっ!」





照れ笑いを浮かべるシンジ。





(...いなくなれば...いい...)










シンジとレイ。
2人が交わす仕草の一つ一つにもう1人の自分は苛立つ。
そこにいるもう1人のアスカは、ただの嫉妬に狂う恋する少女だった。








































体の芯まで凍えさせるような冷たい部屋。
物音一つしない。
まるで全てのものが静止したような空間だった。
その部屋の中央にはベットがあり、誰かが静かに寝かされていた。

「ここって...まさか...」

アスカはこの場所に覚えがあった。
いや、忘れるはずはない。

「じゃあここに眠っているのは...」

アスカの震える手が、息一つせず白い布を顔に被されて寝ている少女に伸びる。
心に深く刻み込まれた記憶が甦り、触れる寸前で手を戻してしまう。

「ひっ!」

目の前で寝かされている少女と自分の記憶の中にいる少女があまりにも似ている。
アスカは怯え、一歩、また一歩と寝かされた少女から遠ざかり、知らぬ間に泣いていた。
そして部屋の壁に背中がつくまで遠ざかった頃、足音が聞こえた。





カンカンカンカン...





足音を反響させ、この冷えきった部屋に誰かが走ってくる。
アスカには誰だかわかった。

「いやっ!!」

目を閉じ、耳をふさいで、自分の考えを頭から引き離そうとする。
しかし近づいてくる足音は耳に届き、取り返しのつかないこと過ちを犯したことへの罪悪感を呼び起こす。

「お願い...こないで...」

怯えた目をこの部屋に一つしかついていないドアに向ける。
見開いた目には一枚の扉が映る。
そして扉は大きく開かれる。





バンっ!!





アスカの噛み合わない歯、震える体、見開いた目が自分の予感が現実のものへと映し出す。
アスカは短く悲鳴を上げた。
そしてドアを開けて立ち尽くしていたのはシンジだった。

(レ...イ...)

ふらふらとおぼつかない足取りで深い眠りについた少女の元へ歩く。
震える手が顔に被された布に伸びる。
触れた瞬間、反射的に手を戻してしったが、シンジは意を決して両手で顔を覆う布をめくった。

(!...あ...)

震えが止まり、シンジの見下ろす先には静かに眠るレイがいた。
顔は青ざめ、唇は紫色に変わり果て、いつも見せていた愛らしい表情はそこに無かった。
シンジの目に映るレイは心を凍りつかせるほど冷たい永遠の眠りについていた。

(う...そだろ...)
「いや...」

シンジの顔に浮かんだ表情にアスカが崩れ落ちる。

...ドクン

自分の心臓の音が聞こえる。
徐々に鼓動リズムが早くなり、見開かれたままの目がシンジにクギづけになっる。
布キレをもったシンジの手が、わなわなと震え始める。
シンジの目から久しく見なかった哀しみの涙が零れる。
開いたままの口も震え始め、やがてシンジの絶叫とアスカの悲鳴が霊安室に木霊する。










(うそだああああああああっ!!)
「いやあああああああああっ!!」








































そこはとても静かな場所だった。

「ここは...?」

目を開けたときにはすでにシンジやレイは消えていた。
恐る恐る見渡すと汚れの無い壁、清潔なカーテン。
白を基調としたとある部屋。
そこに置かれたベットの上でヒザを抱えたまま体を震わせる少女がいた。

「...アタシだ...」

事実から逃げ、現実を受け止められないもう1人の自分。
顔を真っ青にして取り返しのつかない過ちを犯したことに怖れていた。

(アタシのせい...?)

もう1人の自分は何度も何度も自問自答する。
この世にあるのは総て結果でしかない。
そして過去を遡れば原因が見える。
問いに対する答えはすでに出ていた。

(...あのときシンジのところまで行かなければこんなことには?)

アスカは黙ってもう1人の自分を見つめていた。
かつての自分を通して二年前の事故を思い出し、涙が流れた。

「...そうよ。
 アタシはここでレイとおばさまが死んだのを聞かされて...」

ふと扉の向こうに人の気配を感じた。
扉の向こうにいる者が控えめにノックする。
まさかと思い扉の方を見ると聞き慣れた声が聞こえた。

(アスカ...僕だよ)

その声を聞いたとき、もう1人の自分はまるで処刑寸前の罪人のような顔になった。
眼の下にできたクマと流れる冷や汗が怖れの深さを物語る。

(入るよ...)

確認をとるシンジ。
そしてもう1人の自分は意を決して口を開く。

(お願い...
 シンジだけ、入ってきて)

ひどく哀しく、弱々しい声だった。
シンジが扉を開けて部屋に入ってきてもうずくまったままで顔を上げようとはしない。
総ての責任が自分にあるせいで、シンジと向かい合えなかった。

(よかった...無事だったんだね、アスカ)

シンジはアスカの無事を喜び、安堵の笑みを浮かべた。
アスカは黙って2人の再会を見ていた。





「このときシンジはアタシの無事を心から喜んでた...
 でも...アタシは喜べなかった」





そのときの自分の心の動きを正確に思い出して淡々と話す。





「シンジの性格からしてアタシを責めるなんてできなかった。
 それはわかってた。
 でも...いっそ責めてくれた方がよかった」





目の前ではシンジが優しく接してくれているのにもう1人の自分はそれを拒む。





「おじさまだけでなくおばさまやレイまで失って...
 それでもアタシを気遣ってくれるシンジの優しさはアタシには重すぎた。
 だからシンジを拒絶しようとした」





(...ホントにそう思ってるの...?
 死んだのよ、レイとおばさま...)





「でもアタシは結局シンジを失いたくはなかった。
 たった1人の幼なじみで...大好きな人...
 だから−−−」





その時、もう1人の自分のシンジに向けた目は同情を誘うほど哀れだった。





(ねえ、シンジ...)





「アタシは−−−」




















―――シンジを求めた―――





















「そうすることで...カラダで繋ぎ止めることで...
 アタシはシンジとの絆を保とうとした。
 バカな話ね」





(女も抱けない意気地ナシなの?)





「だからシンジは怒った」





(...僕は...意気地ナシなんかじゃないつもりだ。
 だけど、アスカをめちゃくちゃにするくらいなら...)





「アタシのことを少しでも想ってくれていたから...」





(意気地ナシでいい!)





病室を飛び出していくシンジと泣き崩れるもう1人のアスカ。
アスカは自嘲気味の笑みを浮かべて言う。





「だから嫌われて当然よね...」




















(そうよ、だからシンジは怒ったのよ)





「えっ?」





(そして怒りは憎しみに変わるわ)





「な、何?」





(気づいたのよ、レイが死んだのはアタシのせいだと)





「なんなのよアンタたちは...?」





(だからシンジはアタシのことを許さないわ)





いつの間にかたくさんの自分たちに囲まれ、誰もがアスカを責め立てる。





(レイを1人にしないで連れて帰っていれば−−−)





「やめてっ!」





(アタシが降りてこなければ−−−)





「近寄らないでっ!」





(嫉妬に狂わなければ−−−)





「思い出させないでっ!!」





(いいえ、そもそもの間違いは−−−)





「えっ?」

意外な言葉に驚き顔を上げる。
見下ろす自分たちはなぜか哀しい顔をしている。
アスカはなぜそんな顔をしなくてはならないのか、わからなかった。
たくさんの自分が哀しい顔になる理由は...










(((アタシがシンジを好きになったからいけないのよ)))
「違うっ!
 そんなことないっ!!」










責めるたくさんのアスカ。
自分の大切な気持ちを根底から否定され、堪らなくなって、そこから逃げ出した。
しかし声は確実に耳に届いて責め続ける。





(アタシがシンジを好きになったから全部おかしくなったのよ)





「違うっ!」





(アタシがシンジを好きにならなかったら何も起こらなかったわ)





「違うわっ!
 シンジを好きになったのだけは後悔してない...
 それだけは本当よ!」





(でもシンジはレイが好きだったのよ)





「そ...それは...」





(嫉妬してるのよ。
 醜い女よね、アタシは)





(だからアタシが無理やり2人の仲を裂いたのよ)





(そう...一番ひどい方法でね)





「いやああああっ!!」





あの時の記憶と罪の重さが甦り、ついにアスカは逃げようと走り出した。





(なぜ逃げるの?)





(怖いのね、自分のせいだと認めるのが)





(シンジに捨てられるのが怖いんでしょう)





「助けて...
 誰か助けてよ!」





(なぜ助けを求めるの?)










(((レイを殺したくせに−−−)))
「いやああああっ!!」










ノドを引き裂くような悲鳴が暗闇に響き渡る。
それでも自分を囲むアスカたちは責め続けた。
誰もいない、誰も助けてくれない。
そんな状況の中、1人の少年が現れた。










(でもそれは惣流だけのせいじゃないぜ)










メガネをかけた少年は優しく声をかけた。
穏やかな表情を浮かべ、手を伸ばす。
しかしアスカは差し伸べられた手を取ることはできなかった。

「...アンタは!」

言葉には憎しみが込められていた。
それに反応して優しかった顔は、薄ら笑いに豹変する。





(アイツは戻ってこない)





「.........違う」





(オレたちとの夢を棄てちまったんだ)





「...違うっ!」





(自分だけ辛いことからシッポを巻いて逃げたのさ)





「違う、違う、違うっ!」





(オレたちとの思い出も、惣流との思い出も、全部忘れてな)





「アンタに何がわかるっていうのよ」





(だからアイツのことなんて忘れちまえ)





「アタシの気持ちを知らないくせにっ!」





(全部忘れればいいんだよ、シンジみたいに)





「シンジの気持ちも知らないくせにっ!」





変わってシンジを責めるような言葉がアスカの耳に木霊する
だけどアスカは必死にそれを否定する





「うるさいっ、黙れっ、しゃべるなっ!!!」





(アイツは−−−シンジは−−−)





「違う、違う、絶対に違うっ!」




















(卑怯者だ)





















そのとき地面がガラガラと音を立てて崩れ、再び暗闇の中に落とされる。
そこには誰もいなく、独りという孤独が押し寄せてくる。
頼るものもなく、何をすればいいのかわからず、呆然と立ち尽くすしかない。
聞こえるのは自分の嗚咽と足元に落ちていく涙の粒の音。

スっ...

ふいに足元に影が差した。
顔を上げるとそこには誰かが立ってこちらを見ていた。

「...シンジ?」

そこにいたシンジはじっとアスカを見る。
そしてアスカは我慢できなくなり、シンジの元へ走っていく。

「シンジ...シンジっ、シンジ!」

名前だけを繰り返し、嬉しそうな顔で駆け寄る。
しかし後、少しのところでシンジの口が動く。
聞こえた言葉は再会した時に聞いたのと一語一句変わらぬ憎しみの言葉だった。










(なんでオマエがここにいる)








































「いやああああっ!」

ノドの奥から搾り出されたような絶叫で目が覚めた。

カチ...カチ...カチ...

枕元では目覚ましの時間を刻む音がしている。
荒々しく肩で息をしながら、悪夢だというのがわかった。
寝汗で髪やパジャマがまとわりつく不快感でいっぱいになる。

「はぁ...はぁっ...」

一連の事故の流れと自分の心の内。
結局、悪夢は現実に起こったことだった。
過ぎ去った時間を戻すことなど叶うはずもなく、ただ苛立ち、自分の犯した罪の重責に耐えるしかない。

カチ...カチ...カチ...

時計の時間を刻む音がイヤに響く。
針はまだ朝日は昇っていない時刻を差していた。
そして薄暗い部屋の中に立てかけてある鏡に目が止まる。

「...くっ」

鏡に映る今の自分を見たくはなかった。
醜くやつれ、うなされていた自分。
悪夢の中にいたもう1人の自分と同じ姿だというのが簡単に想像できた。

「シンジぃ...」

苦しく、耐えきれなくなり、ついに大切な人の名前を口にした。
しかし慌てて口をふさぎ、込み上げてくる想いを飲み込む。
夢の中のシンジのセリフは、再会したあのときに聞いたセリフと同じ。
夢と現実がごちゃまぜになり、気が狂いそうになった。











「気持ち悪い...」

朝日が昇るにはまだ時間がありそうだった。



第九拾話  完

第九拾壱話へつづく




後書き

さてさて、今回から始まったアスカの話。
とりあえず最初ということでアスカの内面からいきました。
なにせ今まで影が薄かったからな...
ここを境にしてヒロインらしくなってきます。
これから頑張って考えないと(笑)
更新スピードも何とかして上げていかないとズルズルいってしまうし、問題山積みだ。

余談ですが百話まであと10回です。



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