アタシはなんでこんな所に居るのだろう...
自分の奇麗に着飾った赤いドレスを見てそう思う...
なんでアタシはこんな所に座って居るんだろう...
なんであの子の隣にあいつが座って居るのだろう...
なんでアタシが隣に居ないのだろう...
今日はシンジとファーストの結婚式...アタシはあの子に負けたんだ。違う、まともに勝負しようとしなかったんだから勝った負けたもないわね。
今日のファーストはとっても奇麗。女のアタシが見てもそう思う。いつもは無表情で「人形女」と馬鹿にしていたアタシだけど、今日のファーストを見たらそんなことはとても言えない。幸せに光輝いた顔、あふれんばかりの笑顔...あんな顔も出来るのねファーストは。
あの苦しい戦いから8年シンジから離れる事も出来ず、ずるずると同居を続けて来た高校時代。さすがに同居はまずいと別居をした大学時代。でも部屋は隣同士だった...アタシはずっとシンジの隣に居られるものだと思っていた。ただ違って来たのはファーストもシンジの隣に引っ越して来た事。
あの時から変わったのかもしれない、アタシは失うのが怖くてシンジを求めようとはしなかった。誘惑しているように見えてもその実、シンジが近づいて来たら拒んでいたと想う...シンジはそれを知っていたのかアタシに手も触れなかった。
でも、あの奥手、朴念仁、鈍感...そんな言葉の似合うあの二人が『できちゃった結婚ん〜』...信じられない。「アタシの時には出さなかったくせに」
何よシンジ、文句があるの?
えっ、誤解を招く言い方は止めろ...わかったわよ。言い直せばいいんでしょ。
「アタシの時には手を出さなかったくせに」
これで良いでしょ...なんでファーストまで笑うのよ...
でもいいなぁ〜。ファースト幸せそう...アタシもいい男を見つけて結婚しようかしら...
何よヒカリ、ニコニコ笑っちゃって、このアタシが結婚できないとでも言うの。ちょっと本気になれば男なんて選り取りみどりよ。試にアンタのジャージ男を誘惑してあげましょうか...
何よその笑い...無理だって...どうしてよ...
鈴原はアタシの正体を知っている?何よそれ...まるでアタシが化け物か何かのようじゃない...
えっ違う...じゃあ何なのよ...言ってもいいかって...言ってごらんなさいよ...
「炊事洗濯お掃除もだめ、家事と呼ばれるものは全滅...それから夜更かし朝寝坊...それに口より先に手が出て、プロレスラーも吹き飛ばす...それに...」
わかったヒカリアタシが悪かった...だからそれ以上アタシのことを暴露しないで...アンタのジャージ男には手を出さないから...
あら、あそこに居るのは相田ね...あまり物というのはアタシのプライドが許さないけど,...この際贅沢は言えないわね...
ねぇ、ア・イ・ダ〜・・・・アタシは甘えた声で眼鏡オタクに声をかけた...ふふふ、これでアタシに気のあるあいつはメロメロよ...
なっ何よ。なんで逃げるのよ...えっお前の正体は知っている...オレだって命は惜しい...
何よそれ...
アタシは相田を物陰に連れ込むとしっかりと血の海に沈めてやった。
パーティー会場に戻ってみるとジャージ男が料理を貪っている。見てらっしゃいヒカリ...アタシにかかれば落とせない男はいないのよ...
アタシは豊かな胸を強調し、背中からジャージ男に擦り寄った...なんでこいつ今日もジャージなのかしら...それも紅白の...
背中にあたる感触に鼻の下を伸ばしたあいつだけど、振り返ってアタシの顔を見た途端真っ青になって震えだした...何言ってるの...聞いてあげるからはっきりといいなさい...
ジャージ男の言い分を聞いたアタシはそのままジャージ男を血の海に沈めた。ゴメンねヒカリ...でもあいつが悪いのよ...命ばかりはお助けをなんていうから...アタシは怪獣じゃないのよ...
なによミサト嬉しそうな顔をしちゃって...そんなにシンジの結婚が嬉しいの...違う?...仲間が増えたのが嬉しい?
ちょっとアタシまでアンタたちの仲間にしないでよ...アタシはまだ22よ、四十に手の届こうかというあなたたちと一緒にしないでよ...
あっという間だってぇ...アンタと違ってアタシが本気になればすぐだって言ってるでしょ...
えっ、無理だって...どうしてよ...シンジを逃した時点でアタシの負けは決まっているぅ?
どういう意味よ...家事も出来て、アタシの暴力にも耐えられて、優しく包んでくれる男は他に居ない...判っているわよそれくらい...ならどうして他の男と遊んだのかって...仕方ないじゃない怖かったのよ...求めた途端失うのが...でも身体は奇麗なままよ...
愛人になったらって...レイが大目に見てくれる...何よそれ...リツコじゃあるまいし...
きゃっ、リツコ...変なアンプルを取り出さないで...本心じゃないから...
それにしてもアンタも嬉しそうね...仲間が増えたのが嬉しい?...頭が痛いわね...
きゃっ、マヤ変なとこ触らないでよ...アンタもそいつらの仲間でしょ...なに、アンタにはこの趣味もある...止めてよアタシは女はいやよ...あんたはリツコとしていなさい...
えっ、その、リツコそんなに怖い顔しないで...アンタたちの仲間で我慢するから...すみません仲間にしてください...
あ〜、怖かった...なんで花も恥じらう20代のアタシが、売れ残りの3婆と仲間じゃなくちゃいけないのよ...考えれば考えるほど腹が立つ...
ちょっと...そこを歩いているナルシスホモ...アンタ責任を取りなさいよ...アンタがファーストを捕まえておかないからこんなことになるのよ...ちょっと聞いてるの...なんか言ったらどうなのよ...
好意に値しない...いい度胸ね...生も死も等価値だって...望み通りにしてあげようか...遺言でも残しておきなさい...
アタシは必死でATフィールドを展開しているナルシスホモも血の海に沈めた...ATフィールドはどうしたかって...そんなものアタシの前には役に立たないわよ...
暴れたから喉が渇いたわね...お酒でも飲もうかしら...そこのアンタ、ウイスキーをジョッキで持って来て...
なんかシンジの方が騒がしいわね...2馬鹿にナルシスホモじゃない...何やっているのよあいつら...
責任を取れ...野放しにするな...何のことよ...
シンジ、何を蒼い顔をしているのよ...失礼ね...アタシは人のものをとったりしないわよ...
碇司令まで集まって何よ...えっ法律が改正された...重婚が認められる...司令を脅した甲斐があったわね...
チャアーンス
シンジ待ってなさい...アタシは手近にあった花束をブーケの替わりに手に持った...
トータスさんのメールアドレスはここ
tortoise@kw.NetLaputa.ne.jp
中昭のコメント(感想として・・・)
トータスさんのカウンターHIT66,666記念投稿です。
アスカの一人称で語られる暴力の日々(ちょっち違う?)。
しかし並べ立てると欠点だらけ。うーむ少しうなずけてしまふ処がこわひ
>でも、あの奥手、朴念仁、鈍感...そんな言葉の似合うあの二人が『できちゃった結婚ん〜』
>...信じられない。「アタシの時には出さなかったくせに」
こんな事を結婚式場で大声で言われたら・・・
楽しそう。
>責任を取れ...野放しにするな...何のことよ...
野放し・・・気持は分かりますね。
>えっ法律が改正された...重婚が認められる...司令を脅した甲斐があったわね...
>シンジ待ってなさい...アタシは手近にあった花束をブーケの替わりに手に持った...
なんだかんだいって可愛いですね。うーん。
重婚。レイが認めるかな。続きが
>続く・・・わけがない
続かないんですかぁーー?
みなさんも、是非トータスさんに感想を書いて下さい。
メールアドレスをお持ちでない方は、掲示板に書いて下さい。